転生主人公、ガンプラバトルネクサスオンラインを遊び倒す 作:くずもちXXX
ちょっとした使命感にかられた俺は、趣味もかねてGBN内のフリーエリア、ディメンジョンを探索していた。
用意したのは、標準より大量のファンネルにカメラを内蔵したもの。
ディメンションで色々な場所を探索できるのは、前作と違う点だろう。
縦横無尽に広いマップをマイガンプラで飛び回れるのは、GBNの売りの一つである。
「色々違うもんだなぁ。これなら大規模な演出もできるか……コロニーやらなにやら、再現できるんだろうから、面白くなる」
実機だとフィールドの大きさはどうやったって制限されるから、スケール感の大きさはGBNに一番期待しているところだ。
だが、今はその広さが逆に大変なところでもあった。
「……ELダイバー……来てるのか?」
すでにGBN内部に彼女達が実体化する事例が発生し始めているのは間違いないと思う。
それに感知されていなかっただけで、GBNに流れ着いている彼らはもっと多かったはずだ。
一人でも見つけることが出来ればかなり違うはず。
イヴに頼むのも考えたが、何よりヒロトとの交流を邪魔しかねないし、完全に原作の外の協力者が得られたなら、こんなに助かる話はなかった。
ひとまず通信回線はなるべく広い範囲で開いて、救難信号を探すように飛行する。
だが正直都市伝説になるような話だ。
現時点でどれほど遭遇の確率があるのかは未知数である。
「バルバトスは飛行に向いてないな……。もっと移動に向いてるサブ機を用意するか……。何かに乗せて運べばそっちの方がいいかも」
バルバトスルプスレクスが高速で飛行できる乗り物か……考えておこう。
ただ現状そう成果が出るわけもなく。雲をつかむような話にため息がこぼれた。
「はぁ。なにやってるんだろ? 早いとこプレイヤーランク上げてフォース作らないと出遅れる感はあるんだけどなぁ」
意味があるんだかないんだかわからない飛行は、しかし注意喚起のアラームが耳に入って終わりを迎えた。
「! 救難信号!……マジか」
こういう場面があることは知っていたが……実際にそれが起こるほど主人公補正が自分にあると思っていなかったのに。
しかし、こうなっては行くしかない。
無駄になる確率が高かった長めの飛行訓練が役に立ったことを素直に喜ぶとしよう。
全力でその場所へ向かうと、森の中に派手に土煙が巻き上がる場所を見つけて大いに焦った。
「おいおいおい! なんかやってんのか!」
普通にプレイヤーの救難信号かと思ったが、こん棒を振り回すデスアーミー2機に追われていた誰かは、ただの人型だった。
どう見ても逃げている誰かは絶体絶命に見えた。
「……当たりか?」
もしあれが普通のプレイヤーなら、いつまでもアバターで逃げ回らずすぐに自分の機体を出すはず。
そして危機に陥ったと感じたことで救難信号が発せられる辺り、かなり怪しい。
「よし!」
真上から、メイスを構え推進剤を切る。
自由落下で十分に力を乗せてデスアーミーを頭から叩き潰すと、腕部のクローで残った一体の頭部を鷲掴みにして、握り潰した。
制圧は終了し、件の人物を見る。
どこかメイドさんを思わせる服装に、髪を上げてお団子にした女アバターは、こちらを目を見開いて凝視していた。
「大丈夫ですか?」
「……」
だが、まだプレイヤーの線は捨てきれていないので、まずは確認。
しかし聞いてはいないのか、胸の前で手を組んで固まっている女性はフラッと倒れてしまった。
「あぁ……私は悪魔か何かに食べられるのですね、そうなのですね」
「いやいやいや」
変な反応だけど、これは本当に当たりか?
バルバトスをストレイジにいったん収めた俺は倒れた女性を介抱するために外に出た。