転生主人公、ガンプラバトルネクサスオンラインを遊び倒す 作:くずもちXXX
GBNフォースバトルトーナメント。
最強フォースを決定するために開催されるバトルトーナメントである。
月基地会議室にて、リリネットは見慣れないメガネをつけて司会を買って出ていた。
「では対策会議を始めましょう」
参加者は、俺事タカマルと、リリネット、そしてイヴさんとヒナタさんである。
他にもELダイバーのみんなはいるが、本日はシバ君含めて欠席者が多い印象だった。
シャキッとメガネを上げるリリネットの背後では、ガンプラバトルの映像が映し出されていた。
バトルトーナメントの予選は、バトルロイヤル。
巨大フィールドでフォース同士が戦い、撃墜数を競い合う。
GBNの売りである、広いフィールドを存分に生かす形式である。
しかしやはりランキング上位勢の選手層は厚く、バトルロイヤル形式でも頭角を現していた。
「……この時点でも、強いところは強いな」
「シームルグ、第七機甲師団、虎武龍……この辺りが強いと評判のフォースですね。アヴァロンは別格です。当然のようにシード枠です」
「当たったのかな?」
それとも個人ランクでもらえたりするのか……どちらにしても、なんだかんだ持っている男である。
原作でも登場した古参のビルダー達は、もちろん最初から参加していてこれから名を上げていくようだった。
ただ俺が知らないフォースでも強いところはあるようで、次々と敵機を落している機体を見つけて、俺は唸った。
「あれは強いな……『ブレイクカラーズ?』知らないフォースだ」
アストレイの改造機を使っているようだが、妙に目を引いた。
「……予選抜けそうだ」
「動きが良いチームですね。要注意です」
しかしみんな楽しそうで何より。
こうなるとシードというのは単純に一回戦う機会を逃した様で少しだけ損をした気分にもなった。
「まぁ真剣勝負は疲弊するものか……シード権を貰った幸運は噛みしめないといけないな」
俺がなんとなくそう呟くと。リリネットは頷く。
「ですがシードがあるからと言って油断できるものではありません。シード枠とはいいますが、要は実力のあるフォースを本戦に残すための救済措置みたいなものです。勝負事は運の要素が絡みますからね、我々は見ごたえのあるバトルを期待されていると思われます」
「……期待に添えなかったらどうなるんでしょう?」
ハイっと手を上げて発言したヒナタをリリネットは一瞥し、メガネを光らせると若干圧を出して言った。
「次はないかと」
「えぇ?」
「いやいやそんな極端なことないから。くじ引きだよ……たぶんそう」
一言多いリリネットを軽くフォローしておくが、いい勝負を期待されているのは間違いないとは思う。
100歩譲ってそんな側面があったとしても、あえて遊んじゃう。それがガンプラビルダーの心意気である。
「でもやっぱりせっかくの大会だからね……初戦、俺達は少し遊んでやろうと思うんだがどうだろう?」
「と、言うと?」
「いやなに。初戦の主軸に……イヴさんの例の機体を使ってみようかと思ってね」
「え? 私?」
ニコニコしながら、話を聞いていたイヴはまさか自分に話が振られるとは思っていなかった顔で驚いている。
だが、驚くのはむしろここからだった。
「そう。イヴさんの機体、新アーマーのお披露目としよう」
「……いきなりですか?」
リリネットは驚いていたが、俺はうむと深く頷いた。
「そう、いきなりだ。勝ち上がってから使うのは少しリスキーすぎるだろう? あのコンセプトは」
「それはそうかもしれませんが……」
リリネットは少しだけ難色を示して、イヴを見た。
新しいアーマーはまだ完成して日が浅い。出来ればもう少し調整したのだろうが、立ち上がったのはイヴだった。
「……わかった。任せて。みんなで一生懸命頑張ったんだもの。絶対乗りこなして見せる!」
いつになく勇ましいイヴの言葉はいささかプレッシャーを感じているようにも思えた。
だが彼女が気負うのも無理はない。
ELダイバー総出で一つの機体を作り上げるなんて言うのは初めての試みだったんだ。
せっかくだからモルガーナに注目が集まる初舞台。ここで披露できるならやっておきたいところだった。
まぁいきなり負けちゃったら機会もなくなっちゃうので、ここでお披露目したい!というこちらの事情である。
ここは一つ、負けちゃってもいいや! くらいの気分で存分に力を振るってもらいたいところだった。
「俺としても初の試みばかりで、強い! とも言い難いんだ。イヴさんも肩の力を抜いて、勝敗関係なく楽しんでもらえたら嬉しいよ」
「ありがとう! でも頑張る!」
イヴもやる気を出しているようだし、勝たせてあげたいなーと思うのだがさてどうなるか?
俺は勝利の女神にでも祈っておくことにした。