転生主人公、ガンプラバトルネクサスオンラインを遊び倒す 作:くずもちXXX
「……なんかツカサのやつ……キレッキレだなぁ」
コーイチは少し離れた場所から、戦う友人を眺めて感嘆のため息をついていた。
あの日々のようにアストレイで戦うツカサはしかし、あの時以上のキレで戦っているようにさえ見える。
GPDがサービスを終了したあの日から、自分はどこか燃え尽きてしまったようなそんな日々を過ごしていたのに、ツカサはきちんと折り合いをつけて新しい日々を過ごしていた事実を見せつけられているような心地だった。
「いきなり美プラを作ってくれって頼まれた時は趣味が変わったのかと思ってたけど……やっぱりツカサはツカサだったか」
思わずコーイチは苦笑する。
「僕も……GBNしっかりやってみようかな? なんか、アイツばっかり楽しそうなのも、悔しいもんな」
そう言えば今戦ってる女の子に戦い方を教えたみたいなこと言ってたっけ?
その辺少し詳しく聞いて、いじってみようかなんて考えて、一人で笑っていたコーイチは、しかし今がバトル中だと言うことをすぐに思い出すことになった。
味方機が近づいてきている。
それもものすごいスピードでだ。
「え? なに?」
一体何が起こっているのかと驚いていると、鬼気迫る叫びが自分に向かって飛んできた。
「コーイチさんぁぁぁぁん! 逃げてくださいぃぃぃ! というかむしろ助けてください!」
「えぇ!」
バタバタと汗を飛ばしながら走るSDガンダムの一団はコミカルだった。
そして追いかける重火器の一団は、かなりクレイジーな兵器で容赦がなかった。
「あ、いい頃合いに新しい目標です……マイクロウェーブ来ます」
「ちょっとぉ!」
「ソーラーイクリプスキャノン。フルパワーでどうぞ」
「あ、私がビットで逃げ道をふさいでおくね?」
マイクロウェーブが照射され、特大のやつが来る。
なぜこうも一方的に押されているかと言えば、単純にSDガンダムの射程が近距離中距離に集中している関係上、長い射程に対応しにくいからだろう。
相手のウマいところはその間の取り方だ。
巧みな連携でアヤメ君達の反撃を一切許さなかったのだとすれば相当な練度だった。
「いやいや! 分析してる場合じゃなかった!」
何か手はないかと逃げ場を探すと、一際派手に暴れまわっている2機を見つけて、咄嗟に叫んだ。
「みんな! 俺と同じ方向に逃げてくれ!」
「えぇ! わ、わかりました!」
全力で方向転換して、行く手を阻むビットをダメージ覚悟で蹴散らすと、射線上に2機の戦場を入れることに成功した。
「あれは、月の悪魔なんて言われてるリーダーだったはず! フラッグ機だと思うから迂闊に撃てない! さぁ距離を詰めよう!」
「た、確かに! で、でもオーガさんがうちのフラッグ機ですよね!」
「2機とも巻き添えなら撃てない!」
コーイチはこのまま射線の角度をうまい具合に調整して、距離を詰める算段だった。
集団戦で大火力は味方を巻き込みかねないのが一番のネックになる。
コレでようやく五分……いや、エネルギーを消耗させているから五分以上の戦いになる。
そのはずだったのだが……。
「では発射」
「え?」
しかし敵の砲撃はやむどころか、今までで最大のエネルギーをチャージして放たれた。
「ダメじゃないですか!」
「なんでぇ!」
一瞬で情けない叫びも何もかも、光に呑まれる。
目前から迫る巨大ビームは壁の様で、コーイチはちょっとソーラレイに狙われたデギンさんの気持ちが分かった気がした。