転生主人公、ガンプラバトルネクサスオンラインを遊び倒す   作:くずもちXXX

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ビルダーとしては張り合いたい

 準決勝に入り、日にちをまたいで少しだけ休息タイム。

 

 しかし休息とは名ばかりの準備は着実に進んでいた。

 

「そこ! 溶剤ボディに掛かってる! 接着剤は細心の注意を!」

 

 ギュイーンと電動やすりの音が響き。エアブラシのコンプレッサーの音は一時も鳴りやまない。

 

 俺も、工作室にて今回は味方の工作を手伝っていた。

 

「塗り終わったら、乾燥ブースへ! 計画通りに! 塗る順番と見落としに気を付けて!」

 

 うちのフォースは、基本的にELダイバーで構成されているから手が足りないはずだったが、最近は普通に工作をしてくれるから、かなり負担は軽くすんでいる。

 

 

【挿絵表示】

 

 

 大会期間中はシバ君も家に近づかないようにしていると判明したため、工作面では戦力大幅ダウンを覚悟していたが杞憂に終わりそうだった。

 

「次のフィールドは地上の砂漠と廃墟で、相手は第七機甲師団……いやな予感しかしない」

 

 きっと相手はやばいギミック盛りだくさんで来ることだろう。

 

 ならばこちらも対抗せねばビルダーの名折れというものだった。

 

「なんだか大変そうね」

 

「ええ。しかし順調ですよ」

 

 そんな俺達の様子を、優雅にミニチュアテーブルと椅子に座って眺めるイヴとリリネット周辺は、まるで貴婦人の社交界のような空気感だった。

 

 こちらにいる間はモビルドールで出来る限りいて、慣れに徹する彼女達はさすがに人気ビルダーによるフルスクラッチ品なので、工作作業は不参加である。

 

 ソワソワしている彼女達に、俺は大丈夫だと頷いて見せた。

 

「まぁ大変とは言っても、武装だけだからそうでもないよ。それよりもリリネットの方が大幅改修するとか言ってたけど?」

 

「そうなの?」

 

 イヴは初耳だったのか驚いていたが、リリネットはどこか自信ありげに頷いていた。

 

「ええ。ハロ・クタンはいい機体なのですが、少々宇宙向けの装備が多いので地上向けに。それにそろそろ足が欲しいなと」

 

「ジオング好きからツッコミが入りそうなセリフだなぁ」

 

 だが確かに、ガンダムのゲームをやっていてずっと輸送機でプレイし続けるのも趣がないのも確かなことだ。

 

 そう言うことならもうすでにリリネットは俺の手を必要としないほどの凄腕ダイバーだ、存分に好みの機体を組んでほしいところだった。

 

「ちなみに、どんな機体にするつもりなんだ?」

 

「ベースはハロ・クタンですよ。オプションパーツをつけて、変形形態を増やすだけです」

 

「……」

 

 そして足をつけると? おやおやそいつはずいぶんゲテモノになりそうな予感がした。

 

「まぁいいけど……いっそ、新機体を組むか、そのモビルドールリリネットで出場した方がいいんじゃないか?」

 

 一応戦闘モードにも対応しているし、武装もある。

 

 制作者はケイワン氏ともなれば、性能面でも不足はあるまい。

 

 しかしリリネットは露骨にプイっと顔をそむけた。

 

「イヤです。ハロ・クタンを改造します」

 

「そう? まぁ、止めはしないけれども」

 

 ただどんどんと大型化していく気がしたので、少し口をはさんだだけだ。

 

 それはそれで楽しくなりそうだからがんばってほしいところだった。

 

 しかしリリネットは、そんな俺に言った。

 

「人ごとの様なことを言いますね。タカマルも無関係ではないと言うのに」

 

「ん? なんで?」

 

「合体機能は残すつもりなんです。クタンベースなら当然でしょう?」

 

「ああ、それはそうか……ちなみに完成図とかある?」

 

 自主性を尊重したいところだが、合体するとなると気になって尋ねてみた。

 

 するとリリネットは待っていましたとばかりに表情を輝かせて、わざわざ紙に描いたであろうそれをテーブルに広げて俺に見せた。

 

「見てください、会心のミキシングだと自負しています」

 

「どれどれ……これ、大丈夫かな?」

 

 いや確かにそれは、陸戦型に特化しているように見えたが予想の上をいっていた。

そして引っかかることも一つ。

 

「……何か問題でも?」

 

「これ、足したキットは店から引っ張りだしてきただろう? ちょっと確認しておく」

 

「わかりました。ありがとうございます」

 

 元の世界では問題のあるミキシングだったが、こちらではどうだろう?

 

 しかしいいと言うのなら、こいつは中々次の対戦が楽しみになって来た。

 

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