転生主人公、ガンプラバトルネクサスオンラインを遊び倒す   作:くずもちXXX

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分が悪い戦い

「そらそら! どうしたどうした!」

 

「近づきすぎだ。あの機体は一撃で逆転されかねない」

 

「わかってますよ! 俺だってあんなもんにぶん殴られたくないんでね!」

 

「……」

 

 嫌な距離から、ビームを撃って来る2機は良くこちらの事を研究しているらしい。

 

 忌々しいが戦いづらい。

 

 そしてキメラクタンとドッキングしたGレクスは、まっすぐ突っ込む分にはバーニアの出力に任せて速いのだが、パーツがごちゃつく分取り回しに難がある。

 

 それはサポートに徹しているリリネットも分かっているようだった。

 

「ここは、分離して戦いましょう」

 

「……そうだな。ビットがないと、ちょっとこのスピードには対応できない……じゃあタイミングを合わせてくれ」

 

 残っている武装を一斉に放ち、ビームの弾幕を張るとその瞬間に分離。

 

 牽引していたリリネットハロにキメラクタンの制御を移行して、俺はカルナ機に目標を定めた。

 

「……よし! ココ!」

 

 キメラクタンを蹴り押すように、加速し距離を詰める。

 

 

【挿絵表示】

 

 

 そしてどうやらこのカルナ氏、まだ確かに間合いの管理が甘いようだった。

 

「おおっと! やばい!」

 

「そう! ヤバいね!」

 

 分離したGレクスの反射速度に対応できずに、カルナ機にメイスが突き刺さる。

 

「カルナ……!」

 

「やらせん!」

 

 援護に飛んできたチャンプのファンネルで一歩踏み込めなかったが、いいダメージは入れられた。

 

 返す大型メイスでファンネルをはじき返し、いつの間にかすぐそばまで迫っていたAGE2マグナムをギリギリ迎撃した俺は、メイスを力任せに振り回して、お互いを弾いて距離を取った。

 

 まったく油断も隙もなく、ギリギリ過ぎて手が足りない。

 

 しかし援軍の予定がないわけではなかった。

 

 巨大な光源が機体を照らしだしたのを見て、俺は思わず安堵で涙腺が緩んだ。

 

「! 回避を!」

 

 エミリアの指示で機体がばらけると、巨大メガ粒子砲とサテライトキャノンが、アヴァロンの面子めがけて飛んできた。

 

 ようやく余裕が出来た俺はいつの間にか集中しすぎて止まっていた呼吸を再開した。

 

「カハァーッ! ……みんな助かった!」

 

「すみません。遅れましたね」

 

 キメラクタンと再合体したハロ・クタン。

 

 そしてこちらに援軍としてやってきたのはグレイズだ。

 

 今回選出されたELダイバーは、最初期からメンバー入りした面子で、個人ランク自体は俺よりも高い猛者である。

 

 あまりに頼もしい絵面に、俺は希望を見い出した。

 

 戦闘は中盤に差し掛かり、最初の奇襲はここで効いてくる。

 

 数の優位は間違いなくこちらにあるが、しかしチャンプにどこまで通用するかは未知数である。

 

 そして―――俺達が本格的なバトルを始めた時、時を同じくして盛り上がっている戦場もあった。

 

 

 

 

「待ってたよヒロト。 さぁガンプラバトルを始めましょう!」

 

「こ、こんにちはヒロトさん。ええっと―――決勝戦だから、真剣勝負だよね?」

 

「……」

 

 ヒロトはタカマルが言ったことは自分を動揺させるための冗談の類であると認識していた。―――そのはずである。

 

 待ち受けていたのは、ネット上の知り合いで、気心の知れた友人。

 

 そして、とても大切なことを教えてくれた恩人達であるはずなのに、この局面で対峙した彼女達は、どうにも未だかつて感じたことがないプレッシャーを感じたと、のちにヒロトは語った。

 

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