転生したらスライムだった件 ■■の魔王   作:灰ノ愚者

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どうも皆さん‼︎ 灰ノ愚者です‼︎


今回は『新しい投稿作品』【第八弾】として
『転生したらスライムだった件』を投稿させて
もらいました‼︎


最後まで読んでいただければありがたいです‼︎


それと原作『転生したらスライムだった件』の
『映画化』『アニメ四期』決定が決まりました‼︎
伏瀬先生、続編本当におめでとうございます‼︎


因みにメンタルは豆腐並のメンタルなので
『応援』などをどうかよろしくお願いします‼︎



【注意】


『評価次第』となりますが、もしも『評価』があまり
良くなかった場合、打ち切り(削除) をすることになる
かもしれないですし、良かったらこのまま『連載』
という形で『この作品』を続けるかもしれませんので
どうかこれからも暖かい目でよろしくお願いします‼︎



魔王来襲編
■■の魔王


 

とある夜に魔王達の為の魔王達の宴(ワルプルギス)が開かれて

いた。

 

 

 

「いよ──っす。相変わらずチビだな」

 

 

 

いつものように眠そうな目と気だるげな表情を

浮かべていた瞳は綺麗なライトブルーで黒に

見える濃い紫色の髪に銀色のメッシュが入った

青年がそう言うと

 

 

「なんなの? 喧嘩売っているワケ?

ディーノのクセに生意気なんですけど?」

 

 

 

 

小さな妖精がディーノと呼ばれた青年にイラっと

きたのか文句を言うと

 

 

 

「バッカ、勝つのわかってるのに、売る訳ない

じゃーん」

 

 

 

「ふーん、死にたいみたいね。

今日のアタシは絶好調なんだからね!」

 

 

 

小さな妖精がディーノにそう言うと

 

 

 

「ギィ、ラミリスが何か言ってるぞ?」

 

 

「ばっ⁉︎ アンタ、馬鹿じゃないの? 

アタシもね、相手を見てモノを言うわよ!

流石にギィをワンパンで倒せるとか、そんな事は

思ってないっての!」

 

 

 

ディーノとラミリスと呼ばれた小さな妖精が

いつもの伝統行事の痴話喧嘩を始めてディーノ

がギィに向かって話すと

 

 

 

 

ガチャ……

 

 

 

 

「「「「‼︎」」」」

 

 

 

 

背後の扉が開いてその音にギィとレオン以外の

他の魔王達が反応して振り返ると

 

 

 

「久しぶりだな。魔王達の宴(ワルプルギス)に来るのは……」

 

 

 

 

魔王達にそう言う人物は見た目は人間と同じ

姿をしていた。

 

 

 

 

 

「珍しい奴が来たな」

 

 

 

ギィがそう言うとその人物は無表情で片手には

とても分厚い本があった。

 

 

 

「久しぶりだね、ギィ。暇だから来たよ」

 

 

 

ローブを深く被ってマフラーのような口当てを

している人物とギィと話してると

 

 

 

「わはははは! 久しぶりなのだ‼︎」

 

 

 

少女はそう言って走りながらその人物の首元に

ギュッとまるで純粋無垢な笑顔で抱きついてきた。

 

 

「み、ミリム……ッ‼︎ く、苦しい……」

 

 

「おっと、ワタシとしたことがすまないのだ‼︎」

 

 

ミリムがそう言って彼から離れると

 

 

「ミリム……君は少しでもいいから手加減という

言葉を覚えてほしいものだね……」

 

 

「うむ‼︎ 分かったのだ‼︎」

 

 

ミリムは笑顔ではそう言っているが恐らく理解すら

していないだろう。首元を締め付けられた人物は

ミリムを見てそう理解すると

 

 

 

「貴方はさっきから一体、なんなんですか‼︎」

 

 

 

背後の座席に座る純白の高級でお洒落(しゃれ)な礼服を

身を包んだキザで如何にも神経気質な男が席を

立って大円卓をダン、と叩きつけながらカツカツ

と音を立てて早歩きでその人物の元へと近づいて

来る。

 

 

「ここが何処だか分かっているんですか?

ここは……「やめておけ、”クレイマン”」」

 

 

クレイマンが言っている途中からギィが

クレイマンの話を遮った。

 

 

「何故ですか‼︎ ギィ‼︎ 貴方らしくもない‼︎

今すぐ愚かにも魔王の名を語るこの愚か者を

早く処断すべきです‼︎」

 

 

クレイマンは必死になってギィに訴えるが

ギィは口元をニヤリとさせながら

 

 

 

「あまり近づくと逆にオマエが消されるぞ?」

 

 

 

「ギィ、一体、何を言っているん──」

 

 

 

ギィの言葉を聞いて話をした瞬間、クレイマンの

背後にゾクリッとかつて感じたこともなく途轍も

ない寒気を感じた。

 

 

 

「言いたい事はそれだけか? 愚かな妖死(デスマン)

 

 

 

その人物はクレイマンに不愉快さを感じたのか

そう言って右手を上げてるとその人物の背後から

一瞬にして黒くて尖った無数の棒のような鋭く

尖った形状の禍々しい杭を作り出して宙に浮いた

杭をクレイマンに向けていた。

 

 

 

 

「み、皆さん‼︎ 本当に良いのですか⁉︎

このような暴行を許しても良いのですか⁉︎」

 

 

 

 

クレイマンは必死になって他の魔王に訴えるが

 

 

 

「黙れよ……そもそもだ、貴様みたいな弱き者が

魔王だって? お前こそ魔王をバカにしてるの?」

 

 

 

「なッ⁉︎ なんだと‼︎」

 

 

 

「そもそも弱き者に魔王という名の称号は相応

しくないよ。惨たらしく殺してやるから死ね」

 

 

 

クレイマンはローブを被った人物の言葉で顔を

真っ赤して怒りで歪めるがその人物はつまらぬ

汚物を見るようにクレイマンにそう言うとローブを

被った人物は右手を上げると大量の黒くてもの凄く

尖って殺意剥き出しの禍々しい杭に合図するかの

ように軽く右手を振り下ろした瞬間、

 

 

 

「ひ、ひぃぃぃ……ッ‼︎」

 

 

 

その人物が出した無数の黒き尖った杭は顔を真っ青

にして腰が抜けて涙目になってみっともなく悲鳴を

上げるクレイマンに目掛けてもの凄い勢いで

禍々しい杭を飛ばしていく。

 

 

だが、

 

 

 

ガキィーン‼︎ ガキィィィーーン‼︎

 

 

 

その禍々しい杭は何かに弾かれた音がした。

 

 

 

(これは……結界、まさか……)

 

 

 

何か察したのかその人物は怯えた表情をした

クレイマンから視線を外して『ある人物』に

目を向ける。

 

 

 

「……一体、どう言うつもりなのかな……ギィ?」

 

 

 

その人物はそう言って、ギィを睨みつけながら攻撃

の邪魔をしたギィに理由を聞くと

 

 

 

 

「まぁ、一旦落ち着けよ? 今の件は明らかに喧嘩

を売ったクレイマンの方が悪いが、そもそも新しく

入ったばかりの魔王達はお前の顔や更に名前すら

知らないんだぜ? それにお前は今まで魔王達の宴(ワルプルギス)

に来なかったのが原因だからだろ?」

 

 

 

ギィはニヤリと笑いながらそう言うと、その人物

は「はいはい……」と適度に返事をすると

 

 

 

「ところで私達を集めて一体、何の用なんだ。

ギィ? そんな事の為に集めたなら帰らせて

もらうぞ?」

 

 

 

「フム、余も暇ではないのでな」

 

 

 

白金の剣王(プラチナムセイバー)”の二つ名で呼ばれている魔王の

『レオン・クロムウェル』と” 鮮血の覇王(ブラッディーロード)”と

呼ばれている魔王『ロイ・バレンタイン』が

痺れを切らしたか、ギィにそう言うとギィは

 

 

 

「そうだな……話しをするか、オマエもせっかく

だから座れよ」

 

 

 

ギィはそう言って座る様に言うが

 

 

 

「ギィ、気遣いには感謝するけどそんな気遣いは

結構だよ。僕も暇じゃないから早く要件を言って

くれないかな?」

 

 

そう人物がギィにそう冷たく言うとくっくっと

面白そうに笑いながらその人物を見る。

 

 

「さて、今回、魔王達を集めたのはミリムからの

提案なんだが『ジュラの大森林(だいしんりん)』、はっきり言えば

『ヴェルドラの件』についてだ」

 

 

 

「ヴェルドラだと……?」

 

 

 

「随分と懐かしい名が出てきたな……」

 

 

ロイはヴェルドラの名前にピクリと反応していかにも

不愉快そうな表情をしていて巨人族(ジャイアント)の”大地の怒り(アースクエイク)

のダクリュールは懐かしいそうに腕組みをしながら

思い出していた。

 

 

 

「んで、それがどうしたんだ? ギィ?」

 

 

 

ディーノはギィに質問するとギィは更に話しを

続ける。

 

 

 

「実はミリム達が『ジュラの大森林(だいしんりん)条約(じょうやく)

を破棄したいとオレに言ってきたんだよ。

なぁ、カリオン?」

 

 

「あぁ、そうだ」

 

 

獣王国ユーザラニアを統治する歴戦の勇士といった

野生味が強調した姿をしている”獅子王”(ビーストマスター)と呼ばれた

魔王である獣人族(ライカンスロープ)のカリオンがギィの返事に

答える。

 

 

「そもそもあの条約はヴェルドラの封印が解けない

ようにした条約だったのだが暴風竜は消えたのだから

必要ないであろう?」

 

 

 

「なるほど……確かにそれもそうだな」

 

 

 

ミリムが笑顔でギィに提案するようにそう言うと

 

 

 

「ふん。そんなことか、私は別に構わない」

 

 

 

「我も別に構わないぞ」

 

 

 

「アタイも‼︎」

 

 

 

「俺も〜」

 

 

 

レオンやロイ、ラミリス、ディーノなどの魔王達

が条約破棄に賛同した。

 

 

 

「下らない……たったそれだけのことで呼んだの

なら君達だけでやれば良いでしょ?」

 

 

 

全くもって下らない……そんなこと本人達で

好きにやれば良いのに……

 

 

 

「オマエも魔王なんだぜ? 無関係じゃねーんだ。

そこはメリハリをつけろよ、なぁ?」

 

 

 

「じゃあ、愚かでいかにも場違いな妖死(デスマン)を今すぐに

魔王の座から除外、もしくは排除してもらえるなら

僕も考えても良いよ。ねぇ、ギィ?」

 

 

 

「なっ……⁉︎」

 

 

 

クレイマンも『愚かで場違いだ』と言われて不愉快

だったのだろうか額には顔は真っ赤にして青筋の血管

が浮かび上がっていた。

 

 

 

「駄目だ」

 

 

 

そんな中、ギィがその人物の言葉に却下と言う。

 

 

 

「どうしても? こいつはいつか僕達魔王の輪を

乱す可能すらある膿か害虫で生かす価値すらない

小物だよ?」

 

 

 

「ああ、それでもだ」

 

 

 

ギィとその人物はお互いを睨み合う。

 

 

 

まったく、ギィのあの挑発するような笑顔が

不愉快だ……。

 

 

 

「そうか……じゃあ、僕はこれで失礼するよ」

 

 

 

その人物はギィにそう言って魔王達の宴(ワルプルギス)を興味

なさそうにしながら

 

 

 

「まあ、せいぜい魔王の名を汚して醜態を晒す事が

ないようにするんだね……愚かな妖死(デスマン)さん?」

 

 

 

「な、何だとッ⁉︎」

 

 

 

「それにしても残念だな…カザリームも可哀想だね。

こんな愚か者(ヤツ)しか後継者がいないなんて……本当に

哀れでならないね」

 

 

 

彼の言葉にクレイマンはかつてないほどのワナワナ

とした顔をして更に真っ赤な表情を浮かべていたが

その人物はそれを気にせずにその場を後にした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「な、なんなんですか⁉︎ あの不愉快なあの者は⁉︎」

 

 

 

クレイマンは他の魔王達に訴えていた。

 

 

 

「さっきからうるさいぞ。クレイマン」

 

 

 

「アイツの言う通りだぞ。訴えるだけじゃなくて

『自分の力』でどうにかしろよ。仮にも『魔王』

なんだからさ?」

 

 

 

「ぐっ‼︎ 私も失礼しますッ‼︎」

 

 

 

他の魔王達そう言われたクレイマンは顔は()()

ままにして更に青い筋を浮かべて悔しくそうな表情

をして何も言わずに魔王達の宴(ワルプルギス)から出て行った。

 

 

 

「ギィ、アイツは一体、どういう魔王なんだ?」

 

 

 

カリオンがギィに聞くとギィはニヤリと笑って

 

 

 

「とても面白い奴だぜ。なんせ全力のオレと同等か

それ以上の力を持っていて殺し合える数少ない奴

だからなぁ……」

 

 

 

「マジかよ……」

 

 

 

ギィが思い出したのか楽しそうに笑顔でそう言うと

カリオンはそんなギィの笑顔にドン引きした表情を

浮かべながらそう言うと

 

 

 

 

「マジなのだ‼︎」

 

 

 

「おいおい……なんでミリムが自分のことのように

威張っているんだ?」

 

 

 

カリオンがミリムにそう聞くと

 

 

 

「以前、奴と本気でやり合ったことがあるからな‼︎

あの時はとても楽しかったのだ‼︎」

 

 

 

「おいおい、マジかよ……そんなに凄いヤツ

なのかよ……‼︎」

 

 

 

ミリムの言葉でカリオン冷や汗をかきながらも自分

よりも強い魔王がいると分かるとすべての獣人族(ライカンスロープ)を統べる”獅子王”(ビーストマスター)のカリオンはニヤリとかつてないほど

の嬉しそうな武者震いの表情の笑みを浮かべていた。

 

 

 

「そう言えばあいつカザリームと話しをして

いたわね‼︎」

 

 

 

ラミリスが言うと他の魔王達もかつて懐かしい

名前だったのか

 

 

 

「カザリームとは懐かしい名前でたね……」

 

 

 

「まあ、ヤツはカザリーム(ヤツ)本人』というよりも

カザリーム(ヤツ)の知識』に興味があったんだろうぜ」

 

 

 

ディーノがそう呟きながら言うとギィが

そう言ってニヤリと笑っていた。

 

 

 

「ところでギィ、彼? それとも彼女かしら?

分からないけどなんて呼ばれているのかしら?」

 

 

 

フレイがギィに聞くと

 

 

 

「『アイツの呼び名か?』そうだな……アイツの

呼び名は──」

 

 

 

ギィはニヤリとした表情を更にニヤリとした笑み

を浮かべて

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『厄災の魔王』とそう呼ばれていたぜ」

 

 

 

とギィはフレイにそう言った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「まったく、ギィときたら……」

 

 

 

ローブを被ったその人物はそう言って魔王達の宴(ワルプルギス)

から帰ってきてため息を吐いていた。

 

 

「さてと……」

 

 

 

ローブの被った人物はそう言ってシミが一つも

ない純白のシーツを敷いたベッドに寝かせていた

『ある人物』に目を向けていた。

 

 

 

 

あの術式(あれ)を早めにしておくか……」

 

 

 

そう言ってベッドで寝ている人物にある術式(それ)

施していた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

コツンコツンコツン……。

 

 

 

 

彼女は、顔を上げる。

 

 

 

幼く、可愛らしい、顔立ち。

 

 

 

そして、安堵し、微笑みを浮かべていた。

 

 

 

(ここに、いたんですね!

もう、私を置いていかないで!)

 

 

 

だが、その人影は首を振り、ある一点を指し示す。

 

 

 

少女は悲しげな顔を浮かべ、指差す方へ顔を

向ける……。

 

 

 

そこには──

 

 

 

 

(お母さん‼︎)

 

 

 

身体中で喜びを露わにし、母親へと駆け出す少女。

 

 

 

人影は、それを確認すると、消えた。

まるで、最初から存在していないかの如く。

 

 

 

 

──あるいは、それは少女の想いの生み出した、

幻なのかもしれないけれど。

 

 

 

こうして、少女は母親と幸せの再会する。

 

 

 

 

と、誰もが思っていた。

 

 

 

 

 

(お母さん‼︎ お母さん‼︎)

 

 

 

少女がどれだけ必死になって走っても走っても

届かない。そしてどれだけ手を伸ばしても少女に

とって大切で愛おしい母親の元に追いつけない。

 

 

 

 

(どうして、どうしてなの? どうしてお母さん

の元に行けないの……?)

 

 

 

 

少女はそう考えていても少女の手は母親に届くこと

はなく背後からまるで何かに吸い寄せられるように

引っ張られていく。

 

 

 

 

(いや……ッ‼︎ お母さん‼︎ お母さん‼︎ お願い‼︎

お願いだから……‼︎ もう一人になるのは嫌なのッ‼︎

だから、置いていかないで……ッ‼︎)

 

 

 

少女が涙を流しながら目の前で少女に微笑んでいる

母親に必死になって手を伸ばした時、少女の母親は

そんな少女に視線を向けて──

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……んんっ」

 

 

 

ベッドに寝かされていたある人物(彼女)

目を覚ましてた。

 

 

 

「ここは……?」

 

 

 

意識がハッキリして周囲を見渡してみると此処は

どうやら『天国』でもなければ『地獄』でもない

らしい。

 

 

 

「どうして……?」

 

 

 

頭の中がパニックになって状況が理解が出来ない

でいると頬が流れているが分かって触ってみると

それは瞳から一筋の涙が流れているのだと確認して

理解していると

 

 

 

 

「どうやら術式は成功したようだね……うん、

よかったよ。気分はどうかな? ”英雄”……

いや、”爆炎の支配者”井沢静江(シズエ・イザワ)

 

 

 

「だ、誰……ッ⁉︎」

 

 

 

シズは背後から聞こえてくる声に気付いて

振り返るとローブ被った人物が立っていた。

 

 

 

「僕かい? そうだな……この名前を聞けば

分かるんじゃないかな?」

 

 

 

 

『グレイ』っていう名前を

 

 

 

 

「『グレイ』って、あのギィ・クリムゾンよりも

遥か昔に呼ばれていたあの始まりの最古にして

原初(げんしょ)の魔王‼︎ 『グレイ・ジャバウォック』ッ‼︎

 

 

 

「そこまで知っているなんて随分と博識なんだね。

どこか残っていた古い伝承(でんしょう)逸話(いつわ)御伽噺(おとぎばなし)なんか

を調べたりなんかしたのかな? うん、そうだよ。

僕がそのグレイ・ジャバウォックだよ」

 

 

 

シズが驚いた表情をしてローブを被った人物が

グレイの名前を言うと、グレイはバサリとローブを

脱ぐと、灰色の髪と雪のような綺麗な白い肌をした

まるで女性のような女性顔負けの女性のような美形

の容姿をした人物は平然とした声で自分の名前を

シズに言った。

 

 

 

「私に一体、何をしたの……?」

 

 

 

シズはグレイに気を許さずに警戒しながらも

質問した。

 

 

 

何故なら私は魔王、レオン・クロムウェルによって

召喚されて『イフリート』という魔王の呪縛を同化

させられたせいで魔人化になって、しまいには暴走

してしまい最後はスライムさん……いや、悟さんが

その呪いを食べてくれて、そして私を悟さんの中で

眠らせてもらったはずだ。

 

 

 

 

私はそう思考を巡らせながらも、近くにあった

鏡へと急いで確認する。

 

 

 

「うそ……」

 

 

 

私は思考が止まり、そして驚きを隠せなかった。

 

 

 

「消えてる……」

 

 

 

何故なら顔にあったはずの古い火傷の痕(かつての呪縛の痕)が跡形も

なくなっていて、しかも今気づいたが髪は白くなって

しわくちゃの老人だったはずなの髪は黒くなって身体

がいつの間にか若返っていて冒険者(爆炎の支配者)だった全盛期以上

の状態に戻って、更には力も漲ってくる。

 

 

 

シズは今の自分の姿に驚きを隠せなかったのか、

声を漏らしていた。

 

 

 

「とりあえず、このままじゃ風邪を引いちゃうから

突っ立ってないで服を着なよ」

 

 

 

 

「え? ふぇ……?」

 

 

 

 

グレイがシズにそう言って、服を渡そうとシズに

そう言うとシズは情けない声を出してなぜか寒くて

スゥースゥーして自分の今の姿を見て確認をすると

服どころかパンツすら履いておらず、白く柔らかい

肌、そして大きな二つの胸が丸出し……つまりは

何もないまっさらな裸の状態だった。

 

 

 

「〜〜〜〜〜〜〜〜〜ッ‼︎」

 

 

 

まったく……自分の姿に気が付いていないみたい

だし本当に目のやり場に困るなぁ……

 

 

 

「い、いやぁぁあああ!!! 見ないでぇええ‼︎」

 

 

 

それに気が付いた瞬間、顔を()()にしてとにかく

片手で両胸を隠して近くにあった枕をグレイに投げ

つけて叫んでいる。

 

 

 

「わ、分かった‼︎ 分かったから‼︎

とりあえずそれを投げつけるのを止めて‼︎」

 

 

 

グレイは叫んでいるシズを宥めるように近づいて

ベッドのシーツを急いで、シズに身体に掛けて

とにかく落ち着かせる。

 

 

 

はぁ……とりあえず落ち着いてほしいよ……

 

 

 

「ほら、とりあえず服を着てみてよ。サイズは

ピッタリなはずだから安心していいよ」

 

 

 

「わ、分かったから‼︎ 後ろ向いてて‼︎」

 

 

 

「わ、分かった‼︎ ちゃんと後ろ向くから‼︎」

 

 

 

グレイはシズにそう言って、すぐに後ろを向いた。

そしてその間、シズはシーツで身体を隠しながら

グレイから渡された服を急いで受け取り着ていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「もう振り向いても大丈夫?」

 

 

 

「う、うん……もう大丈夫……」

 

 

 

「そうか……じゃあ、そっち向くよ」

 

 

 

グレイはそう言って視線をシズへ向ける。

 

 

 

「服のサイズは本当に大丈夫?」

 

 

 

「だ、大丈夫……むしろピッタリ過ぎて

怖いぐらい……」

 

 

 

シズは驚きながらも警戒を解かずにグレイに

そう言って視線をグレイに向けた。

 

 

 

「それで……これは一体、どういう事なのか

説明してもらえる?」

 

 

 

「そうだね。とりあえずシズにはその辺りを

きちんと説明をしなきゃいけないね」

 

 

 

シズは真剣な表情をしてグレイにそう問うと

グレイはそう言ってシズに説明を始めた。

 

 

 

 

「それで、一体、どの辺りから説明したら

いいのかな?」

 

 

 

「とりあえず、なんで私は生きているの?

だって私はあの時、死んだはずなのに……」

 

 

 

 

「そうだね……まずはそこから説明しなければ

いけないよね」

 

 

 

 

グレイは自分の身体を確認しているシズに

そう言って説明を始めた。

 

 

 

 

「君の魂に予め『刻印』を刻んでおいたんだ」

 

 

 

「私の魂に刻印を……」

 

 

 

シズはそう言って自分の胸に手を当てながら

そう呟いた。

 

 

 

「その刻んだ刻印には『ある意味』が施して

あったんだ」

 

 

 

「ある意味……?」

 

 

 

シズはグレイにそう問うとグレイは更に説明を

続ける。

 

 

 

『その刻印はもし、君に何かあれば君の魂が

ここに転送するように調整しておいたんだ』

 

 

 

「ここに……? それにこの身体は一体、

どうやって……?」

 

 

 

シズはそう言って自分の生前と同じ再現度が

高いその身体を動かし確認して見る。

 

 

 

グレイはそんなシズに気にせずに話を続ける。

 

 

 

「身体は君の細胞の一部を拝借して『僕のスキル』

を使って培養(ばいよう)をして君とそっくりな身体(からだ)を作って

おいたんだよ。って、言っても君の細胞から作った

んだから本物の身体も当然なんだけどね」

 

 

 

「そ、そんな……で、でも、そんな時なんて……」

 

 

 

「君が幼い頃、魔王レオンの従者として共に

魔王達の宴(ワルプルギス)に来た時に拝借させてもらったんだ」

 

 

 

君がイフリートの炎に対する恐怖と拒絶をしている

のは一目見て分かったからね。あのままじゃ君が

いつかイフリートに乗っ取られて死んでしまうのは

目に見えてたからね

 

 

 

「───」

 

 

 

グレイが全て見透かしたかの様にそう言うと

当たっていたのかシズは何も言えなくなった。

そんなシズに気にせずグレイは更に話し続ける。

 

 

 

「そしてついに僕の予想通りジュラの大森林で君は

イフリートを抑えきれなくなってイフリートに身体

を乗っ取られて、暴走をしてしまった君はその場で

死んでしまって、そして刻んでおいた刻印が発動を

してここに転送された君の魂を保護して君の細胞で

培養しておいた身体に定着をさせて、この世界に

甦らせたんだ。あ、安心していいよ? 君の身体に

レオンが君に施した呪縛のような呪いは刻み込んで

いないから」

 

 

 

「これで全部だけど、理解してくれたかな?」と

グレイがシズにそう言って経緯の全てを説明すると

 

 

 

「……して」

 

 

 

「ん? 何か言ったかな?」

 

 

 

何を言ってるのか聞き取れなかったがシズが

小声で何か言っているのはグレイには分かった。

 

 

 

「どうして」

 

 

 

それは憎むような、悲哀のような声だった。

 

 

 

「どうして私を甦らせたの?」

 

 

 

シズはゆらりとベッドから立ち上がって、グレイに

近寄って、ローブを掴んでまるで縋るように大粒の

涙を流しながら問う。

 

 

 

「あのスライム、確か『リムル=テンペスト』

だったか、彼と君の会話は刻印越しに聞いていた

からシズの気持ちと想いはおおよそ分かっている」

 

 

 

「知っているならなおさらだよ……私はあのとき言った

はずだよ。この世界が嫌いだって……。だから私は

あのままスライムさんの中で眠りたかったのに……

どうして私の邪魔するの?」

 

 

 

私はただお母さんのいる『あの場所』に行きたい

だけなのにどうしてなの……? その思いさえも

許してくれないの……?

 

 

 

シズはグレイのローブを掴んで目からぼろぼろと

涙が頬に流れ落ちて顔を俯かせて嗚咽を漏らして

いた。

 

 

 

「あのままシズを死なせてしまうのは間違っている

と思ったから生かした」

 

 

 

「ま、間違っているって……そんな……

そんな理由で……」

 

 

 

「『かつて友達』や『残された人達』がシズに

そんなことをしてほしい願っているの?」

 

 

 

「ッ‼︎ そ、それは……」

 

 

 

 

グレイにそう言われてシズはなにも言えずに

視線をグレイから逸らす。

 

 

 

「約束を反故にせず彼らの想いを守るべきだ」

 

 

 

それに、とグレイはシズに言って更に言葉を

続ける。

 

 

 

不幸(ふこう)居続(いつづ)けることは怠慢(たいまん)だし、幸せになろうとしないのは卑怯(ひきょう)だよ」

 

 

グレイがシズにそう言うとシズは思い当たる

ことがあったのか顔を曇らせていた。

 

 

「それにそういうのを世間では『何もしていない』って言うんだよ。不幸(ふこう)なくらいで甘んじて許されると思うな。ハッピーエンドを(しあわ)せを目指すべきだ」

 

 

 

それに、

 

 

 

「彼等だってシズには生きてほしいと思っている

はずだ。むしろそう簡単に死ねると思うな」

 

 

 

「……ふぐっ……うぅっ!」

 

 

 

グレイがシズにそう言うとシズはグレイのローブから

手を離して膝を地面について顔を下に俯きながら更に

涙が溢れ出て流して何も言えずに更に嗚咽を漏らし

ながら黙ってしまった。

 

 

 

「とりあえず、ご飯を用意したから食べて

頭の中をゆっくり整理しながら考えみなよ」

 

 

 

グレイはシズにそう言った後、転送魔法で温めて

あるスープを取り出して机の上に置いてその部屋を

後にした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

魔王グレイが私にそう言って私がいる部屋を去った後、

 

 

 

 

私は考えた……。

 

 

 

一日中、眠れない夜の中必死になって自分なりの

納得出来る答えを考えた。

 

 

 

 

私はこの世界が嫌い……

 

 

 

でも、この世界が憎むことができない………

 

 

 

まるで、あの男の様で………

 

 

 

「どうすればいいんだろう……」

 

 

 

私は誰もいない静かな部屋で一人呟いていた。

 

 

 

 

死を覚悟したはずの自分の脳裏に甦り

そして過ったのは……

 

 

 

 

私の元を離れて行った優秀な『二人の弟子』。

 

 

 

 

私の生きる目的だったこの世界呼ばれた

私と同じ『召喚された』五人の『あの子達』。

 

 

 

 

 

そして私を苦しめ蝕んでいたあの呪いを食べて

助けてくれたあの『一匹のスライム』。

 

 

 

 

そんな人達の姿を思い浮かべる。

 

 

 

 

 

だけど生きていていいのだろうか……?

 

 

 

だって私はあれ程、この世界で唯一大切な友達

を『この手で焼き殺してしまった』のだから……

 

 

 

今でも思い出してしまう……私の唯一の友達(ピリノ)

あの苦しむ叫び声をそして何人もの人間や魔人

をなんの躊躇いもなく焼き殺した時に私を助け

を求める者や私を憎んでいる者達のそんな怨嗟

の声が聞こえた気がして

 

 

 

「うっ……ッ‼︎ うぐっ……‼︎ うぅっ!」

 

 

 

罪悪感のあまり心が押し潰されてしまって口元

を両手で塞いでいるが今にも胃から吐きそうに

なってしまう……

 

 

 

 

「はぁ、はぁ、はぁ……」

 

 

 

そんな親友を焼き殺した私が今更のうのうと生きて

いていい訳がないし彼女を含めた焼き殺された者達

が私を許してくれるとは思えないしそれどころか

都合が良すぎる……

 

 

 

だから、あの人……スライムさん……悟さんに

全て託したのだから今更、私が出しゃばるべき

じゃないと思ってしまい考えてしまう……

 

 

 

 

でも、あの魔王……グレイに言われたことを

思い出した。

 

 

 

『約束を反故にせず彼らの想いを守るべきだ』

 

 

 

不幸(ふこう)居続(いつづ)けることは怠慢(たいまん)だし、幸せになろうとしないのは卑怯(ひきょう)だよ』

 

 

 

『それにそういうのを世間では『何もしていない』って言うんだよ。不幸(ふこう)なくらいで甘んじて許されると思うな。ハッピーエンドを(しあわ)せを目指すべきだ』

 

 

 

そんな中、私の心を動かしたのは……

 

 

 

『彼らもシズには生きてほしいと思っているはずだ』

 

 

 

その言葉を聞いた瞬間、決意したはずの気持ち

も揺らいでいきゆっくりと決意を溶かしていく。

 

 

 

(でも、それは……)

 

 

 

そんなことダメなはずなのに……

 

 

私を苦しめるだけの思い出など、思い出したく

なんてないのに──

 

 

生きたいと……生きて彼らにもう一度会いたい

という想いが溢れ出てきてしまい願ってしまう……

 

 

 

(もしも、叶うのなら……)

 

 

 

私はそう考えながらベッドに横になって右手を

天井に掲げる。

 

 

 

 

一日中、悩みに悩んだ結果、私なりに選んだ

答えは──

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「さて、ここに来たということは気持ちは

決まったのかな? 井沢静江(シズエ・イザワ)?」

 

 

 

グレイは大量の本がある本棚ある書斎のような

部屋にある椅子に座りながらシズにそう言うと

シズは覚悟した顔していた。

 

 

 

「あれから私なりにずっと考えた……確かに貴方

の言う通りスライムさんやあの子達が私の死を

喜ぶはずないと思うから……ッ‼︎」

 

 

 

 

それにきっと、彼女……ピリノやピズ、そして

私を救ってくれた仮面の勇者の彼女もそんなこと

を望んでいないはずだと思うから……

 

 

 

 

「だから私は貴方言う通り、この嫌いな世界で

生きてみることにしたよ……」

 

 

 

シズが真剣な表情でグレイにそう言うと

 

 

 

「そうか、それはよかった。さてと……

それじゃ、君にも協力してもらおうかな」

 

 

 

 

 

 

仮面の勇者──クロノアの言っていた世界にとって

最も最悪(バッドエンド)の未来を回避する』ためにどうか君にも

手伝ってほしい。

 




最後まで読んでいただきありがとうございます‼︎


シズの意思とか関係なく強制的に復活させた‼︎
と僕はキメ顔でそう言った(笑)


これからも【お気に入り】や【感想】、【評価】や
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豆腐メンタルな自分にも更に『創作意欲』が増して
やる気も出ます‼︎
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