ストライクウィッチーズ 黒き槍騎兵   作:ブンブク

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ストパン小説 初投稿です。
誤字脱字あるかもしれませんが、ご了承下さい。


第一章 ストライクウィッチーズ編
第1話 ウィザード、501に着任する


 

 

 

 

 

 

 

 

1944年 4月 ブリタニア上空

 

 

 

 

 

「……大尉……ヴェルナー大尉!」

 

カールスラントの輸送機Ju52の機内で結城・ヴェルナーは目を覚ます。どうやら知らぬ間に眠っていたようだ。声のする方を見上げると1人の男性兵士が立っていた。

 

「……ああ、すまない。少し眠っていた。」

 

「起こして申し訳ありません。まもなく501基地に到着しますので着陸の準備をお願いします。」

 

「ん、分かった。」

 

ふと、彼は窓の外を見つめる。輸送機が高度を下げていくなか雲の切れ間から第501統合戦闘航空団『ストライクウィッチーズ』の基地が見えてきた。前にいた部隊と比べたら比較的立派な建物だが、寝起きの彼にしたらそんなものは興味のない話。

 

(次の戦場はヨーロッパか……。)

 

魔法力を持った男性“ウィザード”を乗せた輸送機は501基地の滑走路に向かって着陸していった。

 

 

 

 

 

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501基地 滑走路

 

 

 

 

 

轟音を響かせながらカールスラントの輸送機Ju52が着陸してきた。

滑走路端に立つ2人の女性。そのうちの1人 第501統合戦闘航空団の隊長ミーナ・ディートリンデ・ヴィルケは内心困惑していた。その理由は言わずもがな今回の転属兵についてだ。

ついこの間、ブリタニアと扶桑の新人が配属されて間もないというのに今回の転属兵ときた。

上層部から突然の連絡を受け、転属兵に関する書類が届いたのが昨日のこと。

しかも、魔法力を持った男性“ウィザード”だと言うのだから尚更だ。

そんな事を考えていたら、輸送機の搭乗口から1人の青年が降りてきた。

 

「あれが例の転属兵か。」

 

「そのようね。」

 

眼帯を付けた女性 坂本美緒は、降りてきた青年を見つめ呟いた。身長は175センチくらいだろうか。黒髪に碧眼な瞳が印象的なのと同時に彼が着ている服装……黒を統一した服装に黒いロングコートが一際、不気味さを醸し出しており、彼の左右の腰辺りにはカールスラント製の大型拳銃 モーゼルシュネルフォイヤーが1挺ずつホルスターに収めてあった。

2人の存在に気付いた青年は、こちらに向かって歩きだす。お互いが向かい合う距離になって青年はビシッと一糸乱れぬ敬礼をして自己紹介をする。

 

「本日より第501統合戦闘航空団『ストライクウィッチーズ』に配属になりました結城・ヴェルナー大尉です。」

 

「よろしくヴェルナー大尉。私は、501隊長のミーナ・ディートリンデ・ヴィルケ中佐です。」

 

「坂本美緒少佐だ。同じ501の仲間としてよろしく頼む。」

 

握手する為に坂本は右手を差し出すが、結城はその素振りを見せない。それどころか―――

 

「不必要な接触は避けた方が良い。」

 

と軽くあしらう。これに坂本は一瞬怪訝な表情を見せるが、すぐに気持ちを切り替える。

 

「……積もる話は後にして、隊員たちにも紹介するとしようか。皆、ブリーフィングルームに集まっているからな」

 

「そうね。それじゃあ結城さん、ブリーフィングルームに案内するので私達の後についてきて。」

 

「了解した。」

 

ミーナと坂本が先に歩き出し、その後に続くように結城も基地の内部へ歩き出した。

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

ブリーフィングルーム

 

 

 

 

 

「皆、集まってるわね?」

 

壇上に立つミーナは、501のメンバーが全員集まっている事を確認して話を始める。

 

「突然の話になりますが、この501に新たな仲間が加わる事になりましたので紹介します。」

 

突然のウィッチの配属に一同は笑みを浮かべてどんなウィッチが来るか想像する中、後方に設置されたブリーフィングルームの扉が開かれる。

部屋に入ってきた人物の姿を見るなり、隊員たちは全員「えっ!?」と驚きの表情を見せる。入ってきた青年は、周りの突き刺さる視線なんか何処吹く風と言わんばかりに無視をして壇上に上がる。

 

「今日から新たに501の隊員として加わる事になった結城・ヴェルナー大尉です。大尉、自己紹介をお願いします。」

 

青年は小さく頷き、自己紹介をする。

 

「……結城・ヴェルナー大尉だ。出身はカールスラントで年齢は18歳。カールスラント撤退戦から参戦して以降、各地の戦場を飛んでいた。階級に関しては特に気にしてないので好きに呼んでくれれば良い。以後よろしく頼む。」

 

しばしの沈黙が流れて、1人の女性が立ち上がった。

 

「ミーナ!少佐!これはどういう事だ!?」

 

「バルクホルン大尉、落ち着いて。」

 

「これが落ち着いていられるかっ!誰がどう見てもこの容姿は男じゃないか!!」

 

ツインテールの女性 ゲルトルート・バルクホルンは、机を叩きつけて声を荒げる。バルクホルンをはじめ全員が新しいウィッチが配属になると聞いていたから女性かと思ってみたらまさかの男性が配属してきたのだ。彼女が声を荒げるのは当然の反応だろう。

 

「確かに大尉の言う通り、彼は魔法力を持つ男性“ウィザード”です。納得いかない気持ちは分かりますが、今回の配属は上層部からの正式な命令でもあり決定事項なのです。」

 

“命令”という言葉にバルクホルンは口を噤む。軍人にとって上からの命令は絶対なのである。例えそれが理不尽な命令だとしてもだ。不承不承ながらもバルクホルンは席につく。

 

「先ほども申した通り、結城大尉は戦闘経験豊富なベテランでありますので、すぐに実戦に出てもらうことになります。」

 

「ハッキリ言って戦力になるのが疑わしいところですわ。」

 

金髪の少女 ペリーヌ・クロステルマンはフンッと鼻で笑い、見下すように言った。彼女からしたらどこの馬の骨かも分からないこの青年がこの部隊に配属されること自体気に入らないのである。

 

「……没落貴族が偉そうな口叩くんじゃねぇよ。」

 

「なんですって!?」

 

結城の発言にペリーヌは立ち上がり鋭い目つきで睨みつける。貴族出身でプライドの高い彼女にとって今の言葉は屈辱極まりない発言であった。

 

「クロステルマン中尉、結城大尉、その辺にしておきなさい。」

 

ぴしゃりとミーナが言って、ペリーヌは席につく。

 

「……皆さんも思うところはあるでしょうが、仲良くやってくださいね。基地の案内ですが―――」

 

「基地周辺と各隊員の名前は、事前に資料を目を通して確認したので大丈夫です。」

 

「……分かったわ。それでは解散。」

 

ミーティングが終わるも、部屋の中はどこか重苦しい感じだった。ウィッチたち9人も実際にウィザードを見るのは初めてだし、どう接すれば良いのか分からない。気まずい空気が部屋の中を支配していた。

 

(……ここは、さっさとトンズラした方が良いな。)

 

結城がこの場を後にしようとしたその時、背後から忍び寄る影がいた。

 

「ウリャッ!」

 

「―――っ!?」

 

可愛らしい声とともに結城に組み付こうとする何者かの存在に結城は気付いた。

 

「あ、止メロ!ルッキーニ!」

 

「え?」

 

銀髪の少女が止めようとするも、時すでに遅し…………。

“バキッ!!”という鈍い音が部屋中に響き渡る。目の前に起きた光景にウィッチたちは凍りついた。何者かの存在に気付いた結城は振り向きざまに後ろにいた人物を殴り飛ばしたのだ。

殴られた褐色の少女は、その反動で後ろの壁へと吹き飛ばされる。

 

「いきなり俺の後ろに立つんじゃねぇよ。ガキが……。」

 

殴られた少女は、しばらくポカンと放心状態になるも頬に痛みを感じてきたのか堰を切ったかのように大泣きする。

 

「…………う、うわああああああん!!痛いようううううう〜〜〜〜〜!!」

 

「ルッキーニ!大丈夫か!?」

 

「シャーリー、痛い……痛いよぉ〜〜〜〜!」

 

豊満なボディの女性 シャーリーことシャーロット・イェーガーは大泣きする少女 フランチェスカ・ルッキーニに寄り添う。ルッキーニの左の頬は、結城に殴られたことで大きく腫れ上がっており、実に痛々しい姿である。

 

「おいっ!お前、何してくれてんだよ!!」

 

激昂したシャーリーは、結城の胸ぐらを掴み怒りを露わにする。可愛い妹分のルッキーニを殴られて彼女だけでなくその場にいるウィッチ全員が怒りと困惑に満ち溢れている。

 

「……放せよ。元はと言えば、そこのバカが余計な事をしたのが原因だろ。」

 

「だからって子供相手に手を上げる事はないだろっ!」

 

「だったらガキの躾くらいちゃんとやっとけよ。これくらいで済んだだけでも感謝して欲しいくらいだぜ。」

 

「何だとっ!!」

 

「やんのかよ…………?」

 

「二人共止めなさい!」

 

シャーリーと結城の一触即発の喧嘩にミーナの怒気を孕んだ声が響く。

 

「イェーガー大尉、その辺にしておきなさい。」

 

「けどっ!中佐―――」

 

「……2度目はありませんよ。」

 

「シャーリー……お願い、喧嘩はやめて…………。」

 

ルッキーニの涙ながらの訴えにシャーリーは冷静さを取り戻し掴みかかった手を離す。

 

「―――ひとまず、解散とします。宮藤さんは、ルッキーニさんの治療を。結城さんは隊長室に来てください。」

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

501基地 執務室

 

 

 

 

 

「…………配属初日からトラブルを起こさないで欲しいわ。」

 

ミーナは、机に肘をかけて目を伏せる。

原因は、先ほどのシャーリーと結城の諍いにある。確かに今回の件、ルッキーニにも非はあったが、さすがに子供相手に暴力はやり過ぎだ。

 

「……結城・ヴェルナー大尉。今回の事は厳重注意にします。以後、こういう事が無いように。」

 

「―――ハッ 失礼します。」

 

敬礼した後、青年は部屋を後にする。

執務室には、ミーナと坂本の2人だけとなった。

 

「これまた一癖も二癖もある奴が転属してきたな。」

 

「……とんだ面倒事を押し付けられたものだわ。」

 

ミーナは、机にある書類を取り出す。

上層部に送られた結城・ヴェルナーに関する書類である。

 

『結城・ヴェルナー大尉 カールスラント人と扶桑人のハーフ。5歳の時に魔法力が発動。カールスラント撤退戦にて初実戦。アフリカ戦線、スオムスと各地の最前線、激戦区を転戦。制空戦闘、対地攻撃、夜間戦闘、偵察の経験あり。』

 

これだけ見ても即戦力間違いなしの経歴なのだが、問題なのはこの後に書かれている内容であった。

 

『士官学校の成績は優秀なれど素行は極めて悪く、学校内における暴行事件は日常茶飯事。実戦においても単機での敵中攻撃でリスクを厭わない猪突猛進な戦いであり―――――』

 

ここまで読んでミーナは読むのを辞めた。よくもまあ、こんな訳アリの兵士を501に送りつけたもんだ…………。上層部の連中に文句の一つや二つ言ってやりたい気分であった。

 

 




ノリと勢いでストパン小説初めてみました。

ストパンはアニメ、漫画しか観てないので知識はガバガバです。
作品内は、作者の趣味が全開で構成されています。

一応、最後まで書き切る予定ですが、更新は気分次第なので基本不定期になりますのであしからず。

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