プレジデントウォーズ2016 ━最後の希望━ 作:TREBOR SAX!
シーン4
カメラが上空からホワイトハウス
電気の光がこうこうと夜空をてらす。中からけたたましいライブハウスのような音が聞こえてくる
ホワイトハウス二階ではミンシュー党候補の【ヒダリー】の支持者が集まり、
祝勝会が行われている。
カメラがホワイトハウスに入ろうとする男を映す
でっぷりと腹とアゴが太った白人 メガネをかけている 赤い野球帽がトレードマーク
服装は、まるで旧約聖書にでてくる預言者のような、大きな布を体に巻いた姿
【ムアイクォー・アーム】その人だ。
有名な社会ドキュメンタリー映画監督で、大のキョーワ党嫌いのミンシュー党員
アームがホワイトハウスに入っていく。
招待状を係のものに渡す。中身がしっかりと改められる
「はい。確かに。ようこそホワイトハウスへ、ミスター・アーム」
「では通らせてもらうぞ」
返事をまたずズンズンと歩き出すアーム カメラはその背中を追う。
カーブした豪華な階段をあがっていく。
ホワイトハウス二階に到着
そこでは盛大なパーティーが行われている
酒 音楽 光にあふれている 享楽的な光景。
ヒットチャート常連の大スターの女性が舞台上で歌っている。
アメリカ歌謡界のマドンナ、歌姫のビヨヨーンだ。彼女も熱烈なヒダリー支持者
黄色い歓声があがる
おどけている観客たちは、立派な格好をしたジェントルなセレブ達だ。
彼らは完全に勝ったつもりらしく、緊張感はどこかに消えてしまっている。とても決戦前夜とは思えない
カメラはアームの顔をドアップ
その光景を、苦虫を噛み潰したような表情でみる
酒びたりの招待客をかきわけ、上座にすわる主賓【ヒダリー】のもとへ歩みを進める
祝杯を上げていた二人の客が、アーム監督を見つける
招待客A「ありゃアーム監督じゃないか?」
招待客B「本当だ。あの腹太鼓は間違いない。へぇあの有名な映画監督も我らの傘下に入ったのか。別の候補を応援してたろう確か」
招待客A「うむ。それはともかく、誰が相手でも態度を変えない直言の士だからな。よけいな騒ぎにならなきゃいいが」
招待客B「ははっ。いくら変人として有名でも空気くらいは読めるだろう。ここがどういう場だと思ってる」
招待客A「ふっ、どうやらそうでもないらしいな――」
Aは苦笑しながら自分の頭をトントンとつく
Bはワイングラスを回しながらニヤニヤ笑って、アームから興味を失う
(二人は、アームの赤い野球帽を揶揄している)
酔っ払いをかき分けたアームが最奥に到着する
ホワイトハウス二階のもっとも上座の位置。ホワイトハウスの暫定的な主にむかって、アームが一礼する。
眼の前には、ローマ式の晩餐用寝台にゆったりと座っている【ヒダリー】がいる
カメラがゆっくりと下から上にヒダリーを映す
次回 シーン5 ヒダリー登場
作者メモ
スターウォーズ8のお金持ちパーティーみたいな情景を思い描いて貰えると助かります
ムアイクォー・アームは、ミンシュー党候補者選挙で、ヒダリーではなく、対立候補だった社会学者カミナリーズという白人男性のミンシュー党議員を支持していました。
つまりヒダリーにとって、敵対的な味方。