プレジデントウォーズ2016 ━最後の希望━ 作:TREBOR SAX!
シーン9
カメラ、窓に近づくアームの後ろ姿。その向こう側に巨大な馬の頭がのぞく
カメラが馬の全体像を映す。恐ろしげな雰囲気
もちろん本物ではない、よく見ると木製の馬の像だった
見た目は、幼児が乗って遊ぶ、馬型玩具・ロッキングホースのようで、足元に車輪がついている
サーチライト点灯。ゆっくりとカメラが木馬の周りを回って全体を映す
大きさは二階建て建造物がそのまま動き出したかのようだ。
夜間では不気味なシルエットだったが、ライトアップされた姿を見るとデフォルメされた姿で、馬というよりロバに見えた
手足が短く、胴体がタルのように太い。そびえ立つ威厳は消えコミカルに。
ヒダリー「さあ! あれをとくとご覧なさいっ!」
アーム「!?」
ヒダリーの指差す先、木馬の側面。
横断幕のような紙が貼り付けられている
そこに円グラフが描かれている。円グラフはほとんど90%以上が青色で占められ、ヒダリーと書かれている
残りの数%赤色に塗られ、小さい文字でドランプとある
一番下にCMM提供とある
ヒダリー「あれは、大手マスメディアの【CMM】が、さっき私の陣営に送ってくれた、当選確率あらわす円グラフよ。
CMMが当選のお祝いにホワイトハウスに届けてくれたわ。木馬といっしょにね。
あの円グラフはCMMがその頭脳とマンパワーを集めて作られた世論調査の統計を元に作られている。その最新の結果
これならわからず屋のあなたでも一目で理解できるでしょう?
だれが大統領選に勝利したのかを」
ヒダリーは自信満々な様子
アームは口をへの時にして不満顔
アーム「あれはただの数字です。今この時この場所において意味がないものだ」
ヒダリー「はぁ? じゃああなたは何をエビデンスに選挙を語るというのよ。これ以上科学的な数字は存在しないというのに」
アームは目をカッと見開く
アーム「それは人の心です。人々の心を最も多く集めた者が勝つのです。人々の願いと希望がこめられた、熱をもった心を。数字や投票用紙はただの道具にすぎない」
ヒダリー「監督はロマンチストねぇ。私はテレビを信じるわ! 何しろ全てのテレビは民主党シンパなのだから!」
半分ジョークな感じで返事。
二人の対話に終わりは見えない
次回シーン9 ホワイトカラー
作者メモ
円グラフは、選挙当日に自分がネットで見たのを参考にしています。(確かNHKが転載してた)
開票速報が出るたびにドンドン赤色が大きくなり、青色が塗りつぶされて大逆転!エキサイティン!な光景が見れました
なんでこんな面白すぎる状況になったのかと言うと、
ドランプ支持者のうち、ブルーカラーと呼ばれる層の人たちの票読みがすっぽ抜けていたかららしいです。
彼らは、人生で初めて、または数十年ぶりにドランプのために投票所へ向かい、世論調査機関は、その動向を把握できなかった。という訳。
そして選挙後に、隠れドランプ支持者という面白おかしい名前をつけられたのでした。
この出来事により、世論調査の信頼がどん底まで落ちました。批判もたくさん。ヒダリーの敗因だ みたいに言われて。
それでも失敗のリカバーがアメリカ人の長所。関係各所が色々頑張って、今現在では話半分は聞いとくか、くらいまで信頼が回復しつつあります。
でもまあ半分だけなので、ユーチューブで探すと、ホントに世論調査当てになんのかよ~ みたいな動画がいっぱい出てきます