異世界をグリードアイランドのカードと共に… 作:設定厨なテンシ
一旦、俺は自分の能力の確認を終わり、俺はこの異世界で生きていくための行動を開始する。
まず最初にする事は、安全な場所の確保だ、G.Iバインダーのフリーポケットから[複製(クローン)]のカードを取り出しいくつかカードを変化させていく。
「[複製(クローン)] 使用(オン)」
[No.011 黄金天秤 ]
[No.017 大天使の息吹 ]
[No.057 隠れ家不動産 ]
[No.085 身代わりの軽鎧 ]
取り敢えずこの4枚を[複製(クローン)]する事にした、今からしようとしているのは[隠れ家不動産]の扉を設置出来る壁を探しに行く事である。
まずは[身代わりの軽鎧]を「ゲイン」して装着する、移動中に何かがあった時に確定で一発は攻撃を無効にしてくれるこの鎧を着て保険をかける、もちろん[大天使の息吹]のカードも道中に怪我をした場合を考えてのものだ、安全第一である。
次に[黄金天秤]を「ゲイン」する、この天秤は2択の質問に対してより良い将来になる答えを出す、今回はこの天秤に頼りまくろうと思う。
俺が今いるのはー面の草原、その為どっち方向に行ったら良いかすら分からない状況である、俺は天秤に問う。
「俺の向かう方向は右方向か左方向かどっち?」
天秤がゆっくり右に傾く、取り敢えず行く方向が決まる、能力を信じるならきっと左方向よりは安全で目的の壁も近くにあるはずだ。
[黄金天秤]を信じて、よし移動開始だ。
・・・・・
不安から[黄金天秤]に何度も2択の質問をして歩いたおかげか3時間程で問題無く壁?…崖のある位置まで到着する事が出来た。
天使様のメモの追伸の所に魔物という単語があった為、まだ強さが一般人の俺に勝てるわけが無い、出会ったらほぼ死亡というハードモードだったと思う。
3時間もの移動をして魔物に一匹も出会わなかったのはきっとこの[黄金天秤]の能力のおかげだ、ありがたや ありがたや。
俺は目的であったその壁(崖)の前に立つ、安全な拠点確保の為にG.Iバインダーから[隠れ家不動産]のカードを取り出してカードを少し掲げる。
好きな場所にドアを取り付け、誰にも見つからないあなただけの秘密の部屋を作ってくれるという効果を持つこのカード、「誰にも見つからない」という効果は安全な拠点作りにおいて最強クラスのモノだと思う。
「ゲイン」
カードが光の粒子になり壁にドアが出現する、無機質な開き戸タイプのドアだ。
俺は3時間歩き通しで疲れた身体を休める為にさっさと部屋の中に入るのだった。
部屋の中は1人暮らし用のちょっと小さめなアパートってイメージだ、残念ながら家具などは無い、ドアをしっかりと閉めて一息つく。
「まずは、第一関門は突破って所か…」
実際ギリギリで危険と隣り合わせの状態だった、なにせ俺は、特殊な本を出せるだけのおっさんである、今後は俺自身の強化をしていく必要がある…、でも最初にしなければいけない事があるな。
「ブック」
G.Iバインダーを呼び出しフリーポケットにある残り6枚の[複製(クローン)]のカードに目を向ける。
俺の生命線である[複製(クローン)]のカード、その増産方法を確立しなければならないのだ、ただそれに関してはもうある程度目処が立っている。
必要なカードは[No.009 豊作の樹]と[No.096複製眼の蛇]の2つである。
[No.096 複製眼の蛇] 元々のNo.096のカードは[千里眼の蛇]というカード名で、Cランク以上のカードを食べさせるとスペルカードの[念視(サイトビジョン)]吐き出す蛇だった。
天使様が考えてくれたこの[複製眼の蛇]は餌を食べさせるとスペルカードの[複製(クローン)]を吐き出してくれるのだ。
この[複製眼の蛇]は雑食なので毎日ランダムでいろんな果物が沢山取れる[豊作の樹]で餌を確保してカードを増やしていくつもりだ。
「[複製(クローン)] 使用(オン) 」
[No.009 豊作の樹]
[No.096 擬態模様の蛇]
複製した[豊作の樹]カードを持って俺は部屋全体の広さを見て少し考える。
「部屋…大丈夫かな…」
外では何が起こる分からない、俺は自分に自信が持てるまで 引きこもり になるつもりである、すなわち[豊作の樹]も室内に設置したい…丁度よいサイズの木を願えば……いけるか?
「ゲイン」
カードが光の粒子になり床の1箇所に集まる。フローリングの床から芽が出てグングンと伸びていく…天井に辿り着くと今度は枝や葉っぱが横方向に伸びだした。まるでぶどう棚のように天井全体をを覆い尽くしてその成長を終える…電気が隠れて部屋が若干薄暗くなったが成功である。
これも天使様が調整してくれた機能の1つで、俺の願いを若干だが反映してくれるという効果がしっかりと現れてくれた結果だろう。カードには大樹の絵が描かれているが、この木の幹は細く、天井を破壊せずにぶどう棚の用量で横に広がってくれた。
モモにミカン、バナナやリンゴなど見慣れた果物から、たぶんあれはドラゴンフルーツかな?珍しい果物まで実をつけ始めている、美味そうだ。
次に俺はもう1枚の必須カード[No.096 複製眼の蛇]を取り出し召喚する。
「ゲイン」
光の粒子が長細い形を取り始め、体長100センチの白蛇が姿を現す。身体にはハンター文字の様な黒い模様があり、チロチロと舌を出す姿にはどこか愛嬌を感じる。
俺は仕事が忙しく飼う事はなかったが、もともとペット好きで爬虫類系の生き物もよくペットショップで眺めていた。
特に警戒心も感じないし、リラックスしている様に見える。きっと呼び出した俺をご主人と認識して気を許してくれているのだろう。
ゆっくり近づいて来た蛇の頭を優しく撫でる…可愛い
さて…名前を考えようか、生物系のカードが「ゲイン」出来るのは一匹のみ、仕様上2匹3匹と数を呼ぶ事は出来ない…「イレイズ」して再度呼ぶ事が可能になっても毎回この子が出て来る、だから名前は必要だ。
でも俺…ネーミングセンス無いんだよな…
えっと… 蛇…を格好良く → オロチ…単純過ぎる → 愚地独歩…強面過ぎる → ドッポ…あと一息 → トッポ
「よし、お前の名前は トッポ だ、これからよろしくな」
頭が良い子なのだろう、名前を呼ぶと大きく頷いてくれる…、可愛い
「じゃあ早速だが食事にするか。俺も腹減ってるんだ」
3時間も歩いたのだ、喉も渇くし腹も減る。見るからにみずみずしい果物は今の俺にとって最高のご馳走である…最近は果物の値段が高くて食ってなかったし…。
俺は手を伸ばし天井付近の果物を収穫する。スイカやメロン、イチゴなどは、分類上は「野菜」のはずだが、この[豊作の樹]では果物判定のようだ。メロンが好きなのでありがたい。
「ほら、トッポも好きなの食べて良いぞ」
収穫した果物を床に並べる、比較的食べやすい物を選んだつもりだ、ナイフとか無いし。
トッポはブドウをパクっと一粒ずつ食べていく、食べやすい果物から選んでるみたいだ、ならマスカットもトッポに残しておこう。
俺はそうだな…リンゴにするか、ナイフは無いのでもちろんそのまま丸かじりである。
シャリッ
良い音と共に一気にリンゴの風味や甘さが口に広がる、一口なのに口いっぱいに水分が行き渡り身体に染み込む感じがする、びっくりするくらい美味しくみずみずしい…。
「…買ったらいくらするんだこれ?」
高級なリンゴなんて俺は食べた事はないが、きっとこんなリンゴなんだろうと1人で勝手に納得する。
他の果物もきっと美味しいんだろうなと俺は違う果物にも手を伸ばし齧り付く、1人と1匹は夢中になって食事をするのだった。