伝説オーラ制御不能垂れ流し転生者 VS 興味はあるけど手持ちになるのは嫌な伝説のポケモン   作:ユフたんマン

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VSホウオウ

全く散々な目にあった。ライコウに拘束されザラザラとした舌で顔面を舐め回され顔はベトベト。土とライコウの毛だらけになった服をパンパンと手で叩き汚れを払う。

 

これで顔を拭けと渡されたもので顔のヨダレを拭きとる。

 

もう一枚使いますか?

 

「あ、ありがとうございます…洗って返します…」

 

適当に捨てといていいですよ、放っておくと灰になるので

 

またしても手渡されたものを受け取り顔を拭う。

散々舐め回しやがって、今度あったらタダじゃすまねぇ…

鼻の中もヨダレで気持ち悪いし猫科特有のザラザラとした肉を削ぎ落とす舌の構造のせいで舐め回された顔に傷が出来たのか空気に触れるとスースーする。

 

許さねぇ。拭いていたものはお言葉に甘えて捨てる。灰になるなら大丈夫だろ。

 

自然に優しい、寧ろ成長を促進させます

 

はえー、最近の技術は凄いんだなぁ…

 

「ところでどちらまで?俺はエンジュシティに向かうんですよ」

 

スズの塔へ

 

「良いですよねスズの塔!観光名所じゃないですか、それに同じ町、偶然ですねぇ」

 

リュックを背負い直して歩く。そして違和感。

 

あれ?さっきから俺しか話してなくね?

 

くるっと振り返るとそこにはホウオウが羽を広げて悠々と佇んでいた。

 

「ショオォーー!!」

「…………」

 

伝説のポケモンのバーゲンセールだな…

 

 

 

 

 

▽▽▽

 

またしても目の前に現れた伝説のポケモン。伝説のポケモンってこんなにポンポン出てきていいものなのだろうか?まだ旅を始めて二歩目なんだが…

普通のトレーナーなら生涯かけて叶うか叶わないかの事象をたった二歩で二回も成し遂げてしまった。どこぞのジムリーダーには申し訳ないかもしれない。

 

「ショオー」

 

ホウオウが首を傾げている。可愛い。少し近寄るとぴょんぴょんと跳ねて俺から距離をとる。次にちょっと離れるとトコトコトコーとチャカチャカ爪を鳴らして駆け寄ってくる。

 

「ギャワイイイイ!インコみたい!インコじゃん!」

 

指で丸を作ってホウオウに突き出すと、少し首を傾げた後、その丸の中に嘴を突っ込んで来た。

賢可愛い過ぎんか?

 

そのまま指を離してホウオウの首下辺りをカキカキと引っ掻くと気持ち良さそうに目を細めている。ゲームでは分からなかったが赤い羽毛はフワフワとしておりまるでセキセイインコの羽のようだ。

思わずそのフワフワに顔を埋めてしまう。フワフワとした羽毛からはお日様のような安心する暖かい香りがする。

 

擽ったいのでやめてください

 

頭を軽く啄かれた。反応も可愛い。何処ぞの胡散臭い詐欺してそうな声ガスガスのライコウとは違い美しい声に優しい啄き。ホウオウが俺のヒロインだった?

 

首を傾げるホウオウ。あざとい!連れて帰りたい!そうだ、こんなに友好的なら俺の手持ちになってくれるのではないか?

 

「ところでさ…俺の仲間に…」

「ショォオー!」

 

ボールを出した瞬間、せいなるほのおで燃え尽きる。

取り付く島なさすぎない?

 

力を示したものにしか力を貸せません

 

力を示すといえばゲームで言うポケモンバトルか。といっても俺ポケモンGET出来ないのだがどうすればいいのだろうか…生身?生身で?それなんて無理ゲー?

 

羽根は渡すのでまた力を付けたら逢いに来てください

 

再会の約束。うん、やっぱりこの子はヒロインだ。ホウオウは虹色の羽根を嘴で毟り取り俺に差し出す。キラキラと日光で反射し虹色に美しく輝く。ほけーっと見惚れていると、ホウオウはショオーと鳴き、また逢おうと飛び立っていき、夕日の中に虹を描きながら溶けるように消えていった。

 

時刻は18時。旅はまだ二歩しか歩いていない。

 

 

 

 

旅は明日からでいいか…

 

 




主人公
顔を拭くのに渡されたのはホウオウの羽根。捨てられた羽根は聖なる灰となって大地の養分となった。マツバが聞いたらブチギレる所業。
ちなみに叩き落としたライコウの毛は滅茶苦茶貴重なもの。風に乗って消えていった。




ホウオウ
ライコウが迷惑を掛けたのを丁度通りかかって見ていたのでお詫びに羽根を渡した。主人公とは同格の存在。
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