ラブライブリスタートシリーズ エンジェルパーティータイム・デュオ 作:しゅみタロス
2年後
カタカタカタカタカタカタカタカタカタカタ…………
1人自宅でニュース記事を書く陸、19歳を迎えてシンフォニクスの報道部に所属が決定し、日々、スクールアイドル絡みの情報を提供している。
陸「倉阪エレクトロニクスによるスクールアイドルのミュージック事業の参入、マイナーからメジャーまでありとあらゆるスクールアイドルの楽曲のメディア化し、各系列店舗で販売を推進か。さすが加賀美さん。やってくれる」
記事ができあがるとシンフォニクスに送信し、陸はドクペの缶を開ける。
陸「今日のところはこのぐらいか」
そう言うと陸はデスクから離れるとリビングへと向かった。
陸「千歌、今仕事終わ……」
千歌「スー、スー」
リビングでは千歌がソファーの上でラブチューンズを床にまき散らしながら眠っていた。
陸「ううっ……」
とりわけ陸にとってまずいことは19歳のアイドルが昼間から薄着一枚でおなかを見せたまま無防備に寝ている光景だ。思わず、陸は目を逸らしつつ、ソファーの横に畳まれたブランケットをかけるのだった。すると……
陸「っ……」
何かに気づくと同時に陸は千歌の目の前に座った。
陸「起きてるんだろ、汗で丸わかりだ」
千歌「ああ、やっぱバレちゃうか……」
どうやら眠ってるフリだったらしく、陸は千歌の様子にもっともな事を伝えた。
陸「こんな事しなくても、俺はお前に触れることは躊躇ってないぞ」
千歌「その割には、接触頻度は控えめだと思うよ?」
陸「そんなに求められたいのか?我儘と言うか貪欲と言うか」
千歌「陸君にはもっと素直になってほしいだけだよ。たまには、私に我儘言う陸君に応えたい」
スッ……
その言葉に対し、無言で立ち上がり……
ガッ!!
千歌「うわぁ!!」
突然、陸は千歌に覆い被さった。
陸「これが俺の我儘、ハズいけど……これが本心からしたかったこと」
千歌「意地悪、でも嬉しい……」
陸「お互い様だ」
お互い想い合えるそんな関係には、きっと不必要なモノはないのかもしれない。我儘を言ったり、笑い合ったり、泣き合ったり、ちょっとそんな時間が日々の中にあるのが救いだったりする。
陸「しばらくこのままで、聞いてくれるんだろ?俺の我儘」
千歌「恥ずかしいけど、陸君がそう言うなら」
そうして2人は抱き合いながらのキス、お互い甘い空気を感じながらその身を委ねた。
陸「我儘が過ぎたか?」
千歌「もっと求めてもいいよ」
陸「それなら遠慮なく」
千歌「あんッ!!」
陸「あ、ごめん」
千歌「全く、もう」
秋葉原シンフォニクス事務所 社長室
赤峰「新しいスクールアイドル?」
赤峰は渡された心咲の書類に目を通す。
心咲「去年あたりにラブライブの参加グループにリスト気になるのがあったんです。きっとこの学校は独自に面白いスクールアイドルの新たな風を吹かせてくれるんじゃないかってさ」
赤峰はその言葉に何やら深い意図があるように感じていた。
赤峰「このスクールアイドルに注目する理由、ただの興味ではないんだろう?」
心咲「このスクールアイドルはもしかしたら革命派にとって重要な場所になる。俺の算段ではこの学校にはいずれ彼女たちと革命派を導く新たな王が必要となる、その王の意思を持つモノがおそらくもうこの世代にいるはずだ」
思惑を理解した赤峰は心咲の背中を押す。
赤峰「つまり、君はこれからこのスクールアイドルと新たな王を探しにしばらくここへは戻らないと言うことか、相も変わらずスクールアイドルへの探求は尽きないわけだな。
わかった、こちらからもラブライブ運営委員会に上告しておく。滞在予算は私が持とう。行ってきなさい」
心咲「行ってきます」
そう言うと心咲は鞄を手にし、黒い中折れハットをかぶると扉を開けた。
心咲「新天地、お台場でもよろしく頼みます」
そう言うと心咲は出て行った、窓から秋葉原駅に向かう心咲を見つめながら赤峰は呟く。
赤峰「お台場か、また面白いストーリーが聞けそうだな」
ダイバーシティユニコーン立像前
赤髪の少年スッスッ「待ち合わせ時間、そろそろだな」
スマホを手にする黒いロングジャケットを着た謎の少年。
集「失礼、あなたが例の修理屋かな?」
神室集が声をかけると少年は立ち上がった。
赤髪の少年「あなたがクライアントのフィリップさんですね。修理依頼の要件、お聞きしましょう」
空港
ゴオオオオオオ!!
陸「えっと、例の彼は……」
人が進む中、カメラを手に誰かを探していた。
するとエントランスでヘッドホンをつけた青髪の少年が現れる。
陸「お、いたいた。待ったよ、ようこそ、日本へ」
青髪の少年は荷物を手に笑顔で応えた。
青髪の少年「心咲先生より、選抜を受けれて光栄です。
よろしくお願いします。先輩」
これは長きにわたる、王と革命を巡る物語の始まり。
そして、止まっていた時は動き出す。