現代で目を引く様な容姿に変わったら色々悪化したから僕はネットに逃げる事にした。 作:枝豆
クラスや学校、もしかしたら家よりも居心地が良いかもしれないと思いながら、僕は現実に戻る事にした。これが此処一ヶ月の引き篭もりで得た能力、
……さ、さて、やる事は色々ある。まず、推しの配信を見る事。アーカイブが溜まってるから処理しないと。倍速で見所だけ確認して、それから二周目でじっくり最初から最後まで視聴する。その後に、配信の事を考えよう。
まずは好きな事をやって満足してからの方が頭も働く筈だと思う。別に、元気になって中途半端に切り抜きを見たせいで続きが気になるから早く本編が見たい訳では無い。
そう言い訳をして。スマホから動画サイトを開いた後、僕はヘッドホンを装着し。まず、流行りの音楽を適当に流しつつ外す。
よし、音漏れはしてない。
それを確認した後、余裕の笑みを浮かべながら鼓膜を破壊されに行った。
最高だった。サウナで整うのと似た様なものだろうなと思ったけど、過激なサウナー達に怒られそうだ。今日は推しの苦手なホラゲー配信で、いつもとは違った栄養分がたっぷり取れた。歌枠のあの美声もあの喉から出てるのは、いまだに信じられないけどそれは人体の不思議と言う事にしとこう。
そろそろ、配信の事を考えようか。
結局、名前だけは考えて他はどうするかを考えて無い。例えば、全部正直に話すのか?とかだ。これは悪手だと思う。確かに、画面の外の人間とは言え、嘘をつくのは罪悪感があるけど。
それより、いきなり見た目はクッソ可愛い美少女ですけど僕は元々男で今は美少女でーす。つい先日、TSしました!って言う方が相手的にも僕にも良く無いと思う。インパクト抜群だとは思うが、良くてネットのおもちゃになりそうだ。
TS配信者ものだと、数字目当てで何が何でもバズりたい!って感じがあるけど僕は違う。バズるんじゃなくて、一定数、趣味とか好きな事を語り合える友達が欲しいだけだ。
だから、趣味に関しては嘘をつかない。ほら良く言うじゃん、嘘をつく時は全部嘘じゃなくてある程度事実を混ぜながら、話すと成功しやすいって。僕もそうしようと思う。そうすれば、罪悪感も減るだろうし。
物は試しで、やってみようかな。そこからまた駄目だった所とかを考えよう。
『んんっ……あ、あああ!マイクテス、マイクテス。マイク無いけど』
言ってみたかっただけだ。だって、言ってみたいじゃんやっぱり。なんか憧れてたんだよね、コレ。マイクが無いから締まらないけど、買ったら変わるのかな。うーん、買おうかな。まだ、続けるか分からないか。
『聞こえてますかー?』
数秒待ったが、反応は無い。当たり前だ。視聴者が誰一人いないのだから。と言うか、不安になって来た。と言うのも、今は可愛いが溢れている時代だ。マスコット的な可愛さも、美少女的な可愛さはVtuberで。そんな中、無個性大和撫子系美少女は太刀打ち出来るのか。やっぱり頭にTSって入れといた方が良いのかな。
……と言うか、顔面を世界に晒すって事は親も見る可能性があるし同級生や先生も。。って事だよな。
それ、不味く無い?滅茶苦茶不味いな。うん、どうしよう。ちょっと考えよう。
『きょ、今日はこのくらいにしといてやる!覚えとけよー』
最近見ない、相変わらず意味の分からない古き良き三下ムーブを決めて僕は配信者を引退した。
うーん覆面をする?マスクして私綺麗なんですって連呼するのは口裂け女みたいだし。そんなに自信があるのなら、そもそもマスクするなよって正論言われそうだし……。
取り敢えず、外も暗くなったので寝る事にした。
配信部分が少ないです。と言うか、始まらないです。お気に入りやしおり高評価までして頂いたのにその期待に添えられ無くて申し訳無いです。