現代で目を引く様な容姿に変わったら色々悪化したから僕はネットに逃げる事にした。 作:枝豆
『こんちわ〜、八百万朋友と申します。今日も美少女のガワを被って、好き放題やっていこうかなと思います。ま、大した事はしないんですけどねー。口に出すのは表現の自由ですから。それを世界は嘘つきって言うんですけどね。世界がそう言おうと、僕は君の事を信じるよなんてロマンチックな話になれば良かったんですが』
一気に話して乾いた喉をペットボトルの麦茶で潤してから、僕は続ける。中身が無いノイズの様な雑談もどきを。
『生憎、そんな関係や友達すらいません。悲しいですね、まあ慣れていますけど。でも、慣れてるからと言ってそれとは別で友達が欲しいなとは思う訳ですよ。ほら、昼に焼肉をお腹いっぱい食べても甘い物なら食べれるでしょ?それと同じです。多分』
親の許可を得てから一週間。毎日欠かさず、配信をしているお陰なのか。独り言ばっかり得意になってる気がする。これは……どうなんだろう。前進と言って良いのかな?因みに、フォロワーは十一人になってたけど今見てくれている人は零人だ。まぁ、いつもの事だ。たまに三人のうちの誰かが話してくれる程度でいつも僕一人だ。
だから、自然と独り言が多くなる。これがラノベだったら、〜ここらで何か配信事故が起きてそれが何故か良い方向にバズり散らかしてSNSでトレンド入りして一躍有名配信者に!え、私なんかがバズって良いんですか?〜って感じで表舞台に立ってフォロワーも爆増で資金も増えて人生最高!って感じだろうけど。そう言うのは大好物だけど、現実までそうなったら流石にフィクションか疑うと思う。
これは現実だ。例え、配信事故が起きたとしてもこんな底辺チャンネルじゃ掲示板ですら話題にならない。多分一スレで終わると思う。建てても良いよ。
『ご飯といえば、最近自炊を始めてみたんですよ。偉いでしょ?』
最後に調理器具を持ったのはいつぐらいだ?高一の家庭科実習で鍋を作る事になってその時水の分量をミスって鍋ごと焦がした以来かもしれない。
『親に言われてやってみたんですけど、結構難しくてですね。終わった後、いつも当たり前の様に毎日作ってくれる母親に感謝の言葉を伝えました。カレーは簡単って聞いたんですけどね、私には中々でした。経験者からしたら朝飯前なんでしょうけどね』
少しでも家事の手伝いをして、楽になる様にとは思ったけどやっぱり難しい。それでも、何とか形には出来たし美味しいって言ってくれたから良かったよ。
『それから、話しは変わるんですけど配信者の方は本当に凄いですよね。色々ネタ持ってますし、どれも面白くて片手間のつもりが思わず、聞き入ってしまうくらいですもん。実際に私もやってみてこんな配信してみたいなと思いながら聞いてます』
えーっと、次はっと。また飲み物を飲みながら何を話そうか考える。本当に難しいなぁ。たまにはゲーム実況でもしてみようか。それなら、見たまんまの事を話せば良いし少しは楽かも。それに、そのゲームのファンが流れてくるかもしれない。