遊戯王 ネガ×ポジ=ワイゼル∞   作:T3PO

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第五話 vs サイバー・ツイン・ドラゴン

第五話 vsサイバーツインドラゴン

 

ああ朝か

 

ああまだ眠い

 

ああでも起きなきゃ

 

ワイド「おはようございます。」

 

ああ、夢ではなかったのか。

 

 

 

ユウキ「ああ、おはよ。」

 

ワイド「現在の時刻は9時ちょうどでございます。私には目覚ましアラームの機能が付いていますが、利用されますか?」

ユウキ「便利だなぁ・・・。じゃあ明日から7時に頼む。」

 

ワイド「了解しました。本日のご予定は。」

 

ユウキ「うーん。若松屋・・・カードショップに行こうかな。昨日の敗因を踏まえた上で多少カードを弄くりたいし。」

 

ワイド「了解です。私の意見としましては、一刻も早くスクラップコングを抜き取る事を、」

 

ユウキ「それはダメ。」

 

ワイド「・・・理解不能です。」

 

ユウキ「ダメなものはダメだ。」

 

ワイド「了解です。」

 

 

2時間後 カードショップ 若松屋にて

 

休日のせいか、中学生や高校生でショップ内はとても賑わっている。

天気もいいので店の外でもデュエルが行われている。

まあ俺は今日は勝負ではなく、買い物と他のデュエリストの勝負を見て、修正点を見出そうというだけなのだが。

 

ユウキ「うーん。何を入れるか。」

 

ワイド「私の意見としましては、ポンコツの意地は複数枚も必要ないと考えます。」

 

ユウキ「確かにスクラップのカテゴリーに拘るよりも、スタンダードで強いカードに変えてもいいかもな。」

 

ワイド「リビングデッドの呼び声を入れる事を推奨します。」

 

ユウキ「確かに凡庸性は高いしな。あースクラップを蘇生した後、それを素材にスクラップドラゴンにシンクロ、残ったリビングデッドを効果の弾にする流れはいいな。」

 

ワイド「ありがとうございます。」

 

ユウキ「いえいえ。」

 

 

うん、何か思った以上にこの精霊との会話は悪くない。声は機械的だけどなんらコミュニケーションに問題はないし。無理な取り繕いもなければ、不必要な悪意もない。悪くない。

 

ワイド「あと、マスター。」

 

ユウキ「何?」

 

ワイド「恐らく、現在マスターは不審者として周囲に認知されています。」

 

ユウキ「!?」

 

客α「何あの人…独り言、きっもっ。」

 

客β「ああ、あの人いつも根暗そうだったけど、ついに一線超えちゃったかー。」

 

店員「お客様…お具合は悪いのですか?救急車を…」

 

ユウキ「OHHHHHHHHH!!!!!!!!!!」

 

5分後

 

ユウキ(おいいいいい!何でそういう事教えてくれないんだよ!)

 

ワイド(マスターがテレパシーは嫌だとおっしゃったので。)

 

ユウキ(はい今死んだ!今俺の地元付き合い死んだよはい!)

 

ワイド(申し訳ございませんでした。)

 

ユウキ(うう。前言撤回だよ…。)

 

ワイド(前言とは?)

 

ユウキ(なんでもない。ってかそうだよな。精霊って普通の人には見れないんだよな…)

 

ワイド(肯定です。しかし、同じように精霊を持つマスター同士ならば視覚可能です。)

 

ユウキ(この近くにそういう奴がいる可能性は?)

 

ワイド(存在します。精霊の反応がすぐ近く、2キロ以内に存在します。)

 

ユウキ(マジかよ!?)

 

 

ワイド(しかし、悪意の類いはありません。)

 

ユウキ(怖い、嫌だ、会いたくない!どうせお約束の命がけデュエルとかになるんだ!「悪意はない、だから殺す!」みたいな!)

 

ワイド(マスターは勘違いをされているようですが、一般的に精霊マスター等が行うとされる、ダメージの現実化や魂のアンティ、闇のデュエルはあくまで両者の合意なくしては行われません。)

 

ユウキ(つまり?)

 

ワイド(仮にマスターに対し殺意があり、闇のデュエルを仕掛けたとしても、デュエルを断ればいいだけの話です。)

 

ユウキ(「闇のデュエルだ!)って言ってきた奴に、「すいませんやりたくないです)、だけ済むって事?何かそれ間抜けじゃない?)

 

ワイド(私に言われても困りかねます。マスターは気にし過ぎです。)

 

ユウキ(いやでも何かうっかり騙されたり、脅迫されたりして結局乗っちゃうんだよ!)

 

ワイド(乗らなければいいだけなのでは…)

 

ユウキ(うるさい!家に帰る!)

 

 

「おい、テメー!良い所にいるじゃねえか。」

 

どっかで聞いたドスの聞いた声が後ろから響いた。

 

 

ユウキ「ひいいいいいい」

 

振り返ればやつがいる!逃げる!

 

が、駄目!圧倒的、圧倒的握力!アイアンクロー!

 

アズマ「よう、おい、ちょっと面貸せよコラ。」

 

奴は相変わらず不良学ランを休日でも暑苦しく着こなし、無駄な程堂々と立っていた。

 

 

ユウキ「ちょ、なんで、なんで、はなして!」

 

アズマ「よくよく考えたら、周磨のやつのお礼参りデュエルをまだしてないと思ってだな。一発勝負しようぜ。」

 

ユウキ「今じゃなくていいよね!今は帰りたいんだよ!帰る!」

 

アズマ「帰る帰るうるせえんだコラ!どうせテメー暇だろコラ!」

 

ユウキ「そうだけど…周磨は!?(あいつならまだ話が通じる!)」

 

アズマ「あいつはアイドルデュリストのライブだコラ!」

 

ユウキ「あのナンパ野郎!」

 

アズマ「そのせいで今日はむしゃくしゃすんだよコラ!」

 

ユウキ「寂しがりやさんか!」

 

 

アズマ「いいから勝負しろ!でなきゃリアルファイトでもいいんだぞ。むしろそっちの方が俺好みだ。」

 

ギュギュギュ。文字にすると馬鹿らしいけど、アズマが拳を丸めると力強く音が鳴った。

コイツ、不良の癖に鍛えてやがる…

 

ユウキ「分かった!やる!勘弁して!」

 

ワイド(…「闇のデュエルにうっかり乗ってしまう」、理解可能です。)

 

 

ちょっとした教室位の大きさのあるデュエルスペースは熱い空気が漂っている。

最後に来たのは3か月前くらいだったか。ここに来ても馴染みのメンツしかいないから、最近はわざと遠くのショップまで行っていた。(何かめちゃくちゃ強い魔轟神使いとかに駆逐されたけど)

 

アズマ「さーて、喧嘩といこうかコラ!」

ユウキ「分かったよ…。」

 

近くにいるという精霊のマスターが俺に気づく前に、勝負を終わらせなければ…。

速攻で勝負を終わらす!

 

ワイド(了解致しました。)

 

アズマ ユウキ 「デュエル!」

 

早く帰りたいユウキ VS お礼参りのアズマ  ライフ4000制

 

 

 

ユウキ「先行はもらう!」

 

アズマ「来い!周磨のヤローをつぶしたテメーの力を出してみろ!」

 

ユウキ「ドロー!…魔法カード「おろかな埋葬」を発動!スクラップ・ソルジャーを墓地へ送る!」

 

スクラップ・ソルジャー チューナー(効果モンスター)

星5/地属性/戦士族/攻2100/守 700

フィールド上に表側守備表示で存在するこのカードが攻撃対象に選択された場合、

バトルフェイズ終了時にこのカードを破壊する。このカードが「スクラップ」と名のついたカードの効果によって破壊され墓地へ送られた場合、「スクラップ・ソルジャー」以外の自分の墓地に存在する「スクラップ」と名のついたモンスター1体を選択して手札に加える事ができる。このカードをシンクロ素材とする場合、「スクラップ」と名のついたモンスターのシンクロ召喚にしか使用できない。

 

スクラップ・ソルジャー→墓地へ

 

 

アズマ「☆5のチューナーだと!」

 

ユウキ「ああ!そしてスクラップ・キマイラを召喚!効果により守備表示でソルジャーを蘇生する!甦れ!スクラップ・ソルジャー!」

 

スクラップ・ソルジャー→蘇生

 

ユウキ「悪いけど、この勝負さっさと終わらせてもらう!」

 

アズマ「上等だコラ!やってみろ!」

 

 

ユウキ「ならば遠慮なく!キマイラにスクラップ・ソルジャーをチューニング!」

 

アズマ「!?レベルは4+5で…9だと!」

 

ユウキ「分解・理解・再錬成!今ここに、起源へ還す力を示せ!」

 

☆4+☆5=9

 

ユウキ「シンクロ召喚!双頭の鋼龍!スクラップ・ツイン・ドラゴン!!」

 

 

スクラップ・ツイン・ドラゴン

シンクロ・効果モンスター星9/地属性/ドラゴン族/攻3000/守2200

「スクラップ」と名のついたチューナー+チューナー以外のモンスター1体以上

1ターンに1度、自分フィールド上に存在するカード1枚と

相手フィールド上に存在するカード2枚を選択して発動する事ができる。選択した自分のカードを破壊し、選択した相手のカードを手札に戻す。

このカードが相手によって破壊され墓地へ送られた時、シンクロモンスター以外の自分の墓地に存在する「スクラップ」と名のついたモンスター1体を選択して特殊召喚する。

 

 

一目で重量を感じるボディ。薄汚れたオイルの鈍いテカり。廃棄物の執念が形成する二つ首がピシピシと音を立て誕生した。

 

アズマ「攻撃力3000だと!熱いじゃないかコラ!」

 

ユウキ「更に1枚カードを伏せて、ターンエンド!そっちの番だ!」

 

ユウキ(伏せたカードはサンダーブレイク。妙な事をしたら即、サンダーブレイクで破壊する!速攻だ!)

 

アズマ「ドロー!」

 

アズマ「さああああ!喧嘩を始めるぞコラあああああ!」

 

 

アズマ「俺は、サイバー・ドラゴン・ツヴァイを召喚!」

 

サイバー・ドラゴン・ツヴァイ 効果モンスター

星4/光属性/機械族/攻1500/守1000このカードは相手モンスターに攻撃する場合、

ダメージステップの間攻撃力が300ポイントアップする。1ターンに1度、手札の魔法カード1枚を相手に見せる事で、このカードのカード名はエンドフェイズ時まで「サイバー・ドラゴン」として扱う。また、このカードが墓地に存在する場合、このカードのカード名は「サイバー・ドラゴン」として扱う。

 

アズマ「効果発動!俺は手札の魔法を公開しこのモンスターの名前を「サイバー・ドラゴン」にするんだコラあああ!」

 

ユウキ(情報アドバンテージと引き換えに名称変化…。かなり珍しい交換だけど…あれ―何かすごく嫌な予感が…)

 

アズマ「見せるのは、このカードおおおおお!」

 

っ「パワーボンド」

 

ユウキ「やっぱりですか!ですよねえええええ!」

 

サイバー・ドラゴン・ツヴァイ→サイバー・ドラゴン。

 

 

アズマ「そしてパワーボンド発動!手札のサイバー・ドラゴンと場のサイバー・ドラゴンを融合!オラああああああああああああ!」

 

パワー・ボンド   通常魔法

手札またはフィールド上から、融合モンスターカードによって決められたモンスターを墓地へ送り、機械族の融合モンスター1体を融合デッキから特殊召喚する。

このカードによって特殊召喚したモンスターは、元々の攻撃力分だけ攻撃力がアップする。

発動ターンのエンドフェイズ時、このカードを発動したプレイヤーは特殊召喚したモンスターの元々の攻撃力分のダメージを受ける。(この特殊召喚は融合召喚扱いとする)

 

サイバー・ドラゴン

効果モンスター星5/光属性/機械族/攻2100/守1600

相手フィールド上にモンスターが存在し、自分フィールド上にモンスターが存在しない場合、このカードは手札から特殊召喚できる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アズマ「ぶっ壊す!ぶん殴る!ぶっ飛ばす!それだけだ、それだけだろうがコラ!」

 

 

 

 

サイバー・ドラゴン×サイバードラゴン(サイバー・ドラゴン・ツヴァイ)

融合召喚!!

 

 

 

 

アズマ「歯ぁ食いしばれ!サイバー・ツイン・ドラゴンんんんんんんんん、四露死苦!」

 

 

 

サイバー・ツイン・ドラゴン  融合・効果モンスター

星8/光属性/機械族/攻2800/守2100「サイバー・ドラゴン」+「サイバー・ドラゴン」

このカードの融合召喚は、上記のカードでしか行えない。このカードは一度のバトルフェイズ中に2回攻撃する事ができる。

 

 

一目で重量を感じるボディ。幾度も磨かれたのであろう鋭い光。誇り高きプライドにより双頭の龍が今現れた!

 

アズマ「パワーボンドの効果により攻撃力は2倍!5600!」

 

サイバー・ツイン・ドラゴン 攻撃力2800→5600

 

ユウキ「っつ!トラップカードオープン!「サンダーブレイク」!これでサイバーツインドラゴンを破壊!」

 

アズマ「邪魔をするなああああ!速攻魔法!「我が身を盾に」!ライフを糧に破壊を無効!」

 

サンダー・ブレイク通常罠

手札を1枚捨て、フィールド上に存在するカード1枚を選択して発動する。選択したカードを破壊する。

 

我が身を盾に  速攻魔法

1500ライフポイントを払って発動する。

相手が発動した「フィールド上のモンスターを破壊する効果」を持つカードの発動を無効にし破壊する。

 

 

ユウキ「なに!」コストにより手札のスクラップ・ゴーレムを墓地へ

 

アズマ「喧嘩に横槍はいらねええコラ!」コストにより1500ダメージ ライフ4000→2500

 

ユウキ「正気かよ!ターンエンドが来ればパワーボンドの効果でダメージ受けるんだぞ!」

 

アズマ「なら簡単だ。その前に勝つ!」

 

ユウキ「っく!」

 

 

アズマ「バトル!サイバー・ツイン・ドラゴンでスクラップ・ツイン・ドラゴンを攻撃!破壊のレヴォリューションバースト!」

 

二つの双頭龍の四つの視線が向かい合うと、サイバー・ツイン・ドラゴンの一方の首の口に猛々しい光の粒子が!

 

アズマ「ぶっ壊せえええええ!!」

 

シンプルにブッ太い光線が、執念による龍を飲み込み、跡形もなく消し去った。

 

ユウキ「…まじかよ。」5600-3000=2600ダメージ 4000→1400

 

ユウキ「だが、スクラップ・ツイン・ドラゴンの効果発動!墓地のスクラップを蘇生する!」

 

スクラップ・ゴーレム→守備表示でフィールドへ

 

アズマ「知るか!サイバー・ツイン・ドラゴンでゴーレムを攻撃!連撃のレヴォリューションバースト!」

 

今度はさっきとは違う首が目覚める!3.2.1、発射!

 

スクラップ・ゴーレム→墓地へ

 

 

ユウキ「ふうー。耐えきった!これで俺の勝ちだ!」

 

アズマ「食らえコラ!「融合解除」!サイバー・ツイン・ドラゴンの融合を解除してサイバー・ドラゴンとサイバー・ドラゴン・ツヴァイを特殊召喚!」

 

ユウキ「嘘だあああああ!」

 

融合解除 速攻魔法

フィールド上に表側表示で存在する融合モンスター1体を選択してエクストラデッキに戻す。さらに、エクストラデッキに戻したそのモンスターの融合召喚に使用した融合素材モンスター一組が自分の墓地に揃っていれば、その一組を自分フィールド上に特殊召喚する事ができる。

 

サイバー・ドラゴン&サイバー・ドラゴン・ツヴァイ→フィールドへ

 

 

アズマ「止めええええええええ!!!!サイバー・ドラゴンでダイレクトアタックうううううう!終幕のレヴォリューションバーストおおおおおおおお!!!!」

 

ユウキ「ぐおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!」

 

ユウキ ライフ 1400→0 

 

 

アズマ WIN-LOSE ユウキ

 

 

 

 

ワイド(戦闘終了です。お疲れ様でした。)

 

 

速攻で終わらせられた・・・。

 

こ、こんなのアリかよ!大量展開や除去も無く、ひたすらパワーで押し切るなんて、非効率過ぎる!

 

アズマ「ヒャッハー!俺の勝ちだ!周磨の仇は討ったぜコラ!」

 

 

ユウキ「ちょ、待って、なにこれ!?」

 

 

アズマ「あーん。パワーを上げて攻撃で殴るだけだコラ」

 

 

ユウキ「いやいや、もし除去が幾つも張っていたらどうするんだよ!我が身を盾に対応しないバウンズとかならどうするんだよ!クレポンスや和睦でガードされたらどうするんだよ!」

 

 

アズマ「ゴチャゴチャうるせえ!テメーはそうしなかっただろ」

 

ユウキ「そうだけど・・・」

 

アズマ「もしもなんて考えた時点でうんなの無限の領域だろうが。そんなのグタグタ考えるなら、好きなカードで好きな事をする。それだけだ。それしかねぇ」

 

 

 

・…ああ、こいつも強い奴だ。

 

先天的に強さに自信を持つ「どうせ」の必要ないタイプ。羨ましい。本当に。

 

アズマ「あ?何で落ち込んだような顔してるんだ?」

 

ユウキ「別に・・・、ってか君強いね。正直、馬鹿にしてたが悪かった」

 

アズマ「何だとオイ!」

 

ユウキ「ひぃ!」

 

アズマ「ま、テメーも最初からの全力加減は悪くなかったがな。だが、俺はどうにもテメーのデュエルはいけ好かん。テメーは壊される事を当然にしてる。漢なら自分のエースは意地でも貫く!邪魔はさせねぇ!。そう思わねぇか?テメーも?」

 

 

周磨「なーに不良が偉そうに説教言ってるんだよ。」

 

アズマ ユウキ「!?」

 

いつの間にかすぐ後ろにドロップアウトボーイズの片割れ、周磨が呆れた表情で立っていた。

 

白いTシャツに黒のジレ。真っ青なジーパンという正統派イケメンin春な格好の癖に、手には猫耳、カチューシャ、メイドの姿をしたアイドルの写真がプリントされた紙袋があるせいで、台無しになっている。

 

 

アズマ「周磨!テメーアイドルのライブじゃなかったのかよ!」

 

周磨「今日はちょっとした程度のイベントだから早いんだよー。それより首吊る君あんまりアズマの言う事気にしなくて大丈夫っすからね~。コイツ俺と勝負する時は大抵負けてるし」

 

アズマ「ッチ、余計な事言うんじゃねえよ!コラ!」

 

周磨「マジックシリンダー一発で自爆してったりとかな~。初見殺し的なところもあるから次デュエルしたら勝てるんじゃねっすか?」

 

アズマ「何だコラ!俺は負けねえ!なんならもう一回勝負するかオイ!」

 

確かにサイバー流はネタが分かれば対応のしやすさは格段に上がる。とにかく攻撃を凌ぎさえすれば、アドバンテージの復活に手間がかかるため逆転が簡単になる。俺のデッキなら十分勝つ見込みはある、だけどなー。

 

 

ユウキ「いや、今日はもうやめとく。勝てる気がしないや」

 

アズマ「なんだ根性無しが!」

 

周磨「まあそう言うなよアズマ。デュエルはいつでも出来るだろ?」

 

ユウキ「…今日はアレだけど、絶対「お礼参り」させてもらう。それじゃダメか?」

 

アズマ「おうよ分かった。返り討ちにしてやるぜ」

 

周磨「首吊る君はこの後どうするんっすか?」

 

ユウキ「あー、帰る。ちょっとヤバいかも」

 

周磨「了解っすよー。じゃっ、またガッコで」

 

アズマ「リベンジして来いよ!コラ!」

 

ユウキ「ん、それじゃ」

 

 

カードショップ近くの公園入口前にて

 

ふー

 

ユウキ(何か色々あって忘れてたけど、例の精霊マスターの気配はどうだったの?)

 

ワイド(私のレーダーによれば半径50メートルにいる事が確認されます)

 

ユウキ(近い!早くそれ言ってよ!ちょっとガチダッシュする!)

 

???「そこの君!何をしてるんですか!」

 

ユウキ(! この背筋を伸ばさねばいけない気がする声は…)

 

ワイド(私の音声認識によれば、マスターの友人である、)

 

ユウキ(分かってる!)

 

疾走準備万端な足を逆に向け、ジャングルジムと鉄棒、ラクダの乗り物にしかない小さな公園へガチダッシュ!

 

 

予想通り、そこには目を吊り上げた我らが委員長、原麗華が仁王立ちしていた。

 

委員長の前には中学生位の男の子が、イラついた顔で一人。怯えた様子で委員長の後ろに隠れる幼女が一人。多分小学生の高学年位で、オーバーオールを着ている。

 

あー、修羅場であることが確定的に明らか。

 

原 麗華「君!デュエルは相手の合意がなければやってはいけません!この子が怯えてる事が分かりますか!?」

 

中学生男子「知るかよ、うぜぇな。○ねよブス。」

 

原「そんな下品な言葉を言ってはいけません!」

 

中学生「うるせえ!お前何様だよ!」

 

あー、収集つかなそー。最近の中学生怖えー。

 

 

中学生「っち、仲間かよ。うぜえな」

 

あー、見つかっちゃたー。今日運ねえなー。

 

原「この子があの女の子に無理やりデュエルを強要しようとしていたんです!何か言ってやってください!」

 

中学生「弱い奴を痛みつけて何が悪い!むしろデュエルも出来ない様な弱い奴は○じまえ!」

 

 

 

 

 

 

 

ぷちーん

 

 

 

 

 

ワイド(マスター…?)

 

 

原「っつ!君ねえ!」

 

ユウキ「ねえ、君。」

 

中学生「あっ!?なんだよ!」

 

ユウキ「そんなに言うならさ、」

 

ユウキ「俺とデュエルしようよ。」

 

中学生「はあ!?いいぜ、お前みたいな根暗そうな奴、ぶ殺ろ」

 

ユウキ「もし、負けたらさ、」

 

中学生「負けたら?」

 

[

 

ユウキ「小指を貰うよ」

 

 

中学生「!?」

原「なっ!」

 

ユウキ「だって、君は強いでしょ?デュエルを断るような弱い奴じゃないんでしょ?だったらデュエルしようよ。それとも怖いのかな?」

 

中学生「は、はあ、ふざけんなよ!馬鹿かよ!?」

 

ユウキ「断るの?」

 

中学生「つ~~~!。」

 

ユウキ(マスターとして命令しちゃっていいかな?協力してくれる?)

 

ワイド(…馬鹿げています、無駄使いです。ですが肯定です)

 

 

ブーン

 

そんな音がすると、俺の背後からその力は具現化されていく。

 

その力は、ある世界では「そばに立つ者」として訳されたかもしれない。

 

別の世界では「人格の仮面」と呼ばれたかもしれない。

 

もしかしたら「変容する力」と言われていたかもしれない。

 

そしてこの世界ではこの圧倒的で不可思議な存在は、「カードの精霊」と呼ばれた。

 

ブーン

 

中学生「な、なんだよこれ!」

 

原「これは!吊木君、貴方が!」

 

 

 

5つのパーツがジョイントされ、無限の力をその身に秘める。白く、鋭く、勇ましいマシン。

 

機皇帝ワイゼル∞ それがこの俺、吊木遊気の持つ能力。今更ながらその存在を確信する。

 

 

 

ユウキ「改めて聞くよ。俺とデュエルしないか?」

 

ワイド「そこの貴方にお聞きしますが、戦闘を開始しますか?」

 

 

 

あんぐりと口をあけた中学生は、やがて絞るようなボロボロの声を挙げた。

 

中学生「何だよこれ!キ〇ガイかよお前!クソ!やってられるか!」

 

原「…!コラ!待ちなさい!」

 

セリフを捨て去ると、中学生男子はMAXスピードで駆けて逃げて行った。

 

あー、安堵する。

 

ユウキ「…はあああああああ。怖かったあああああああ。」

 

ワイド「マスターは精神的には強くはないのでハッタリは今後やめた方がいいかと。」

 

ユウキ「だからお前にも手伝ってもらったんじゃん。ひとりでやったらどうせ、デュエルする羽目になって、みっともなく負けてたよ」

 

ワイド「それも極端ですが…それとマスター」

 

ユウキ「ん?」

 

ワイド「周りへはどう対処を致しますか?私は今ギンギンに視られてしまっていますが?」

 

幼女「なんなんだぜよ…。怖いぜよ…」

原「吊木君、どういう事ですかこれは?」

 

ユウキ「oh…」

 

 

あーやばい、汗がだらだら出てほのかなかほりが…

 

ユウキ「あー、これ実は最新技術を駆使したソリッドヴィジョンで、あー」

 

(誤魔化さなくていい。)

 

ユウキ「!?」

 

苦笑交じりの男の声が頭に直接響く!

 

ワイド(マスター、説明が遅れましたが、精霊の気配は目の前からします。)

 

ユウキ(…って事は…)

 

委員長の背後には幼女には見えない角度で、見るからに性格の悪そうな魔術師がさも当然の様に立っていた。

 

あれは…連弾の魔術師!

 

原「吊木君、正直に説明をしてもらえますか?」

 

…マジかよ…。

 

 

10分後 駅前の喫茶店「赤い夢」にて

 

原「まさか、貴方も精霊のマスターだったとは驚きました」

 

ユウキ「こっちこそだよ。というかさっきは助かったよ」

 

原「私も融通が利かない方だと思ってますが、吊木君は誤魔化すのが下手過ぎです」

 

連弾「はは、違いない」

 

ワイド「肯定です」

 

ユウキ「フルぼっこ!?」

 

幼女への説明は原さんが機転を利かせて、自分たちが海馬コーポレーションの研究生で新製品のテストをしてるとかなんとかで上手く誤魔化してくれた。言い訳そのものは俺と同程度だけど「何か正しい事言ってるオーラ」フル起動で言いくるめてくれた。流石は弁護士の娘。

 

 

ユウキ「それより、幾ら客の少ないとは言え具現化しちゃって大丈夫なのか?」

 

連弾「大丈夫だ、問題ない。私の魔術によりこの喫茶店に入る者の全ての視覚、聴覚能力の阻害をする様にしている」

 

ユウキ「すごいな!お前もそういうの出来るのか?」

 

ワイド「否定です。機械ですので」

 

ユウキ「ですよねー」

 

原「というかさっきの事ですが、一般人の方がいる前で精霊の具現化は危険です!それ以前に小指を賭けるとはなんですか!?物騒過ぎです!」

 

ユウキ「あー。あれは焦ってて。申し訳ない」

 

連弾「まあ少年。ハッタリはほどほどにしとけ。貴女もいつまでも小言を言うな。小じわが増える」

 

原「な、失礼な事を言わないでください!」

 

ワイド「肯定です。女性に対してそれは不適切と言えます」

 

連弾「ほう。鉄人形にも性があるとは笑わせる」

 

ユウキ「…なじみすぎだろ君たち…」

 

 

原「まあ、彼の感じた精霊の気配が吊木君で良かったです。悪質な精霊だと大変でしたので」

 

ユウキ「同感。さっきの中学生みたいなやつが闇のデュエルとか迫ってきたら俺どうしようかと思ってたよ」

 

原「吊木君は人の事言えません」

ワイド「マスターが言ってはいけません」

連弾(正直こいつはこいつで危険かもしれないな)

 

ユウキ「えー」

 

原「まあ実際最近はこの辺りでやや暴力的なデュエルチームが縄張りを増やしていると言いますし。そういう人ではなくて良かったです」

 

連弾「さあ、果たしてそういえるだろうか」

 

ユウキ「どういう事だよ」

 

 

 

連弾「この街にはまだ精霊が数多にいる可能性がある。ただそれだけのことだ」

 

原 ユウキ 「!?」

 

原「どういう事なの?」

 

連弾「全ての精霊が気配を馬鹿みたいにダダ漏れしてるワケではない。この世界に来て僅かでは気配は放出したままだが、慣れがてくればそれも閉じる事が出来る。つまり私たちよりも早く来た精霊が潜伏している可能性は高い」

 

ユウキ「いやそれだけじゃ、潜伏してるとは言えないだろ!単純にいないだけかもしれないし!」

 

原「何か根拠は?」

 

連弾「…空気だよ」

 

原「空気?」

 

連弾「この街の空気はどこか苦い。それだけだ」

 

原「…」

ユウキ「…」

 

ワイド「その言い回しはあり得ません。ですが肯定です」

 

 

ワイド「私にレーダーによるとこの街の空気には独特の存在が漂っている事が分かります」

 

ユウキ「あれか、魔力とかってやつか!」

 

ワイド「否定です。漂っている物は意志です」

 

ユウキ「意志?」

 

ワイド「肯定です。精霊を現界させるのに必要な強い意志、それがこの街の空気には溶け込んでいます。それが善なのか悪なのかは判別不可能ですが」

 

原「私の彼は意思の力を仲介し、この世界に来たそうです。その直接的な理由までは分からないそうですが」

 

ユウキ「原さんもか。こっちも同じ感じらしい」

 

 

原「ねえ、何か対策などをするべきなのですか?」

 

連弾「現時点では不可だ。まだ情報が足りない。だが仮に精霊が悪事をするようなら、必ず気配が現れる」

 

ワイド「肯定です。ひとまずはこの空気の原因を探す事が優先と言えます」

 

ユウキ「…分かったよ。どうせロクでも理由なんだろうけど協力するよ」

 

ワイド「マスターにしては積極的と言えます」

 

浮かんでいたのは、さっきの中学生の腐った言葉。あんな事を言う奴この街には確かにいて、もし、そいつが妙な力を持つ力を持つならば、どうせ必ず俺以上に弱い奴にそのツケが回る。

 

ユウキ「どうせ怖いんだろうけどさ、噛ませ犬程度には役に立つようにするよ」

 

原「…私も悪がいるというならば、絶対に闘います」

 

連弾「…フッ。そう構えなくていい。私たち精霊がいる限りその、しわだらけの脆弱な身体には指一本触れさせない。お前もそうだろ?人形」

 

ワイド「失礼な。ですが肯定です。契約した以上、マスターは守ります。それが精霊です」

 

 

ユウキ「…よろしく」

原「し、しわだらけは余計です///」

 

ユウキ「そしたら、ひとまずは俺と原さんで連絡をとりあい、何かあれば助け合うみたいな感じでいいかな」

 

原「了解です。後は何か話すべき事はありますか?」

 

急に学級会的な流れになった。何か言うべき事は・・・そういや昨日聞きそびれた事があった。

 

ユウキ「あー。いい機会だからお前に聞きたいんだけど。」

 

ワイド「何でしょうか?」

 

ユウキ「昨日お前、力がセーブされてるとか言ってたじゃん。それを詳しく聞きたいんだけど」

 

原「セーブ?」

 

ワイド「肯定です。現在私は全力が出せないようにセーブされています」

 

 

ユウキ「そりゃまたなんで?」

 

ワイド「本来の姿とは別にデザインされているからです」

 

ワイド「マスターは私、機皇帝ワイゼル∞がどのような意味を持つかはご存じですか?」

 

ユウキ「意味って・・・能力とかレベルじゃなくて?」

 

ワイド「否定です」

 

原「シリーズやカード群体としてですか?」

 

ワイド「やや近いですが否定です」

 

考えろ。ワイゼルをこよなく使うのはこの俺だ。考えろ

ワイゼル・・・ワイゼル・・・

・・・あー。

 

ユウキ「・・・クラシックカードだからか?」

 

ワイド「肯定です」

 

原「クラシックカードって、あのスターダストドラゴンのような?」

 

ユウキ「うん」

クラシックカード。

 

それは本来なら世界に少数、もしくは一枚しかないと言われるようなカードを複製し作られたカードの事だ。

 

 

例えばプロデュエリスト、有名なプラネット・シリーズや世界のキング、ジャックアトラスのレッドデーモンズドラゴン。全ての創始者ペガサスのトゥーン・カードなのがそれに当たる。

 

有名なデュエリストの功績を残す為。

また一般人の憧れや羨望を満たすために作られたカードだ。

 

 

ユウキ「確か昨日原さんがデュエルしてた隣のクラスの人もブラックフェザードラゴンを持ってるとか言ってたよね」

 

原「私はまだ詳しく勉強してないのですが、確か製造には特殊な技術が必要なんですよね?」

 

ユウキ「そうそう。「神移師」っていう人たちがやってるみたい。あー五条のお祖父さんが確かそれだよ」

 

原「そうなんですか!?それはすごいです!是非直接会ってお話を聞きたいです!」

 

ユウキ「あー。やめた方がいいよ(セクハラしまくるし)」

 

神移師はそのオリジナルのカードをコピーする専門の技術者の事だ。コピーカードの歴史は意外と深く、かつては犯罪集団グルーズやペガサスの部下のフランツ氏が神のカード「ラーの翼神龍」をコピーを試みるが、その強すぎる力を制御できずに失敗に終わる。

 

何でもカード自体に強いパワーが積もっているため、特殊な儀式によりその力を振り落す必要があるらしい。

 

神移師はその特殊な技術を持つため、社会的にも尊敬される職人の様なものだ。

 

 

原「じゃあ、クラシックカードは精霊にも影響を出すのですか?」

 

ワイド「肯定です。あくまでオリジナルのコピーという存在ですので全力の力は自然と出せない設定となっています。特に私は本来ならありえない「未来から来たカード」です。その能力はセーブしなければ危険と判断され、現在のカードにデザインされました」

 

ユウキ「元のカードはどんな感じだったの?」

 

ワイド「本体を中心に5つのパーツがフィールドに同時召喚されます。またその引き金となるのは「コア」と呼ばれるカードの破壊により行われます。シンクロモンスターの吸収のほか、攻撃誘導や上位パーツなどの機能をもっていました」

 

ユウキ「…何かあんまりイメージできないけど、今よりも強かったって事?」

 

ワイド「否定です。精霊としては全力を出せないという事です」

 

ワイド「カードの能力としても圧倒的に優れてるという訳ではありません。実際、私の親ともいえるプレイヤーは相手プレイヤーに5回連続攻撃で胴体が引き裂かれました」

 

ユウキ「なにそれ怖い」

 

 

ユウキ「じゃあ、セーブは解放されることはないのか?」

 

ワイド「…不明です」

 

ユウキ「分からないって事か…」

 

連弾「精霊と精神。マスターの関係はまだまだ謎な点が多い。未知の世界と言えるのだよ少年」

 

ユウキ「というか本当に俺が精霊のマスターになったなんて嘘みたいだよ。分からない事ばかりだ」

 

連弾「今はそれでいいがゆくゆくはマスターとしての自覚を持て。一歩道を誤れば精霊は悪用する事は容易い。お前もその誘惑に負けぬよう忘れぬな」

 

ワイド「おおむね肯定です。よろしくお願いします。我がマスター」

 

 

同日 18時頃

 

夕暮れに染まる町はずれの廃墟。

元々事業に失敗した企業だったらしいが、そこには我が家の様にくつろぐ人間が40人前後いた。

 

性別も髪の色も、年齢も10代から30代後半までばらけていて、それぞれが勝手な事をしていた。あるものはデュエルを。あるものはTVを、あるものは食事を。

 

彼らはバラバラであるが3つの共通点があった。

 

1つは全員の目がギラギラとしている事

2つ目は全員がD-パッドを装着している事

 

そして3つ目は全員がその親指に空色のミサンガをグルグルと巻きつけている事だ。

 

 

そんな中、息も切れ切れで一人の男子中学生が飛び込んできた。

 

男子中学生はキョロキョロと誰かを探すようなしぐさをすると、何かに気づき、建物の外側についてあるさびれた階段を上る。

 

やがて中学生は屋上へたどり着いたが、階段を一気に登った疲れが出たのか、また息が乱れる。

 

息を整えると、中学生が予想していた通り、その男はぼーっと夕暮れの空を眺めていた。黒と白でハッキリと分けられた服装とじゃらじゃらと風に揺れるチェーン、首にはスカルのネックレスがぶら下げられている。そのヴィジュアル系バンドをやってそうな優男に、男子中学生は声をかけた。

 

男子中学生「今日、俺のデュエルを邪魔してくるクソ野郎たちに会いました。つぶしましょうよ!」

 

優男「…本当か。何のカードを使っていたか分かるか?」

 

男子中学生「良くは知らないのですが、白くて真ん中に∞のマークがあって、5つのパーツで合体するようなロボットでした。しかもすっげえええリアルなヴィジョンで脅してくるんっすよ!」

 

 

優男(!?…まさか!)

 

???(恐らくそういう事ね!キャハ!」

 

響く機械音声。しかし妙に子供っぽさを感じる。

その声に男子中学生は気づかない。何故ならそれらのやり取りは優男だけの中で行われたからだ。

 

???(ねえ、会いにいきましょうよ!お姉さまがどうなっているのかを確かめたいの!)

 

優男(…いいだろう、スキル。レーダーをひろげておいてくれ)

 

スキル (はいはい!)

 

優男「…仲間のデュエルを邪魔したというのなら、そいつをぶっ潰す。いつものことだ。」

 

優男「チームスカイエッジ統括 夢洲空也が命じる。仲間のデュエルを阻害したそいつらをたたく。情報を持ってこい。」

 

男子中学生「ウィっす!」

 

 

パチン

 

男子中学生が跳ねる様に降りていくと、夢洲空也はマジックショウの様に指を鳴らす。

 

するとだんだんと晴れ渡った空の色をしたそのマシンは具現化されていく。

 

機皇帝スキエル∞

 

それがそいつの名前であった。

 

スキル「どんなマスターなんだろうね」

 

空也「…願わくは、心躍るデュエルがしたいものだ」

 

そのぼそりとつぶやく、か細い言葉は切なげな色の空へと溶け込んでいった。

 

(第五話 VSサイバー・ツイン・ドラゴン 終)

 

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