遊戯王 ネガ×ポジ=ワイゼル∞   作:T3PO

6 / 13
第六話 vs 異次元の女戦士

第六話 「vs 異次元の女戦士」

 

・・・負けたくない・・・

ユウキ「はぁ、はぁ」

 

五条「ふふ、燃えてきたぜ!」

 

五条のフィールドには、荒々しい岩のモンスター。

対して俺が出すのは、一番のお気に入りの龍。

 

 

ここまでの流れは完璧に互角だった。

こっちが1つ倒したと思えばすぐにアイツも1つ倒す。

互いの体力は既に少ない。控えも、余計な策もなく、一体一のガチンコ勝負へともつれ込んでいた。

この勝負を制するのは、ギリギリの読みと運っ・・・!

 

ワイド(マスター・・・!)

 

ユウキ(覚悟・・・決めた!)

 

ユウキ「終わりだ!行くぜぇ!」

 

五条「はっ!勝つのは私なのだよ、君!」

 

 

 

ユウキ「うおおおおおおおお!」

 

ユウキ「リザードン!「身代り」だ!」

 

 

五条「身代り・・・」

 

ユウキ「そうだ!「身代り」は攻撃を一回だけ肩代わりするボディガード!」

 

ユウキ「お前のゴローニャは、体力が半分切ったリザードンに対しては岩技を打つまでもなく、必ず先制を取れる「不意討ち」を打つだろう!」

 

ユウキ「だが、「不意討ち」が成功するのは「相手が攻撃技を選択」した時!よって、お前の「不意討ち」は不正立!圧倒的棒立ち!」

 

ユウキ(そしてリザードンはパワフルハーブと「ソーラービーム」をもっている!ゴローニャの弱点を突き倒せる!しかもあのゴローニャもダメージを受けているから特性「頑丈」も発動しない!)

 

 

五条「~~」ボソッ

 

ユウキ「なにか言ったかな?負け惜しみかな?ハハ」

 

五条「いやそんなんじゃない、礼だよ」

 

ユウキ「礼?」

 

 

五条「「不意討ち」を打つかと疑ってくれてありがとう」

 

五条「馬鹿でいてくれて、あwりwがwとwうwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

 

 

ゴローニャのロックブラスト!

 

 

ユウキ「なっ!」

 

ゴローニャが地面に向けて足を踏むと、その衝撃で地面から巨大な岩石が宙を舞う!その数5つ!

 

五条「「ロックブラスト」は回数攻撃の技!「身代り(暗黒微笑)」も通用しない!」

 

五条「ロックブラストォォ!ゴウレンダァ!」

 

 

弾岩砲撃が身代りを貫く!

 

五条「第二打!」

 

二撃目が火龍へと真っ直ぐに飛んで行き、リザードンは打ち落とされる!

 

リザードンの体力は0に!

 

五条「第三打!」

 

動かないリザードンに対して容赦なく弾岩発射!命中!

 

 

ユウキ「もう止めて!リザードンのライフは0よ!」

 

五条「知wるwかw第四打!」

 

ドカーン!

 

 

五条「ロックブラスト、ダイゴダァァ!」

 

ユウキ「リザードンンンン!」

 

 

 

おい、デュエルしろよwww

 

 

 

ポケ〇ン達、立体映像はブィーンなんて音を挙げて消失した。

 

 

ユウキ「あー、やっぱ五条強いなー」

 

五条「不w意w討wちwとwか。我スタイルはヤーティ以外あり得ないw」

 

※ヤーティとはひたすら火力を上げて強い技でダメージレースに勝つという戦法。ニコニコ動画の有名な実況動画が発祥

 

 

藍「首吊る木君、また汗かいてるよ」

 

ユウキ「わっ、本当だ」ダラダラ

 

五条「君って心理戦弱い癖に自分から仕掛けるよねww素直になれよww」

 

ユウキ「うるさい!」

 

原「・・・あなた達何してるんですか?」

 

痺れを切らした様にいいんちょが来た。あれー小皺が出来てる。

 

五条「いいんちょ知らないの?任◯堂の名作、ポケッ◯モン◯ターだよ」

 

原「そんな事はわかっています。問題はなぜそれが立体映像化してるんですか?しかもそれ、デュエル用のでは」

 

 

藍「ジョジョと首吊る木君凄いんだよ!デュエルディスクのマルチコネクトを改造したらDSも繋げるようになって。そしたらポケ◯ンやマ◯オも立体化出来たんだよ!」

 

 

五条「漏れは本当はPS2のジョジョゲーを立体化したかったんだけどなー。まぁこれだけでも上出来だろ。」

 

ユウキ「何故か逆転◯判だけは何度セットしても成〇寛貴が出てきたけどな」

 

ワイド(私もその程度の機能なら自力でプログラミング可能です。マスター)

 

ユウキ(便利過ぎだろ!)

 

 

原「・・・あなた達・・・」

 

連弾(少年、早く逃げとけ)

 

やば。

 

原「デュエルディスクを改造してはいけません!そして学校でゲームしてはいけません!」

 

クラス1「いいんちょの怒り顔萌え」

クラス2「禿同」

クラス3「あんた達・・・」

 

 

今日もクラスは元気です。

 

 

 

 

20分後

 

五条「いやー、こってり怒られたなww」

 

ユウキ「自業自得だ。ってかお前がまともに怒られるの久々に見た気がする」

 

五条「確かにww」

 

藍「どういう事なの?」ニコーン

 

ユウキ「///」カァー

 

ユウキ(小首をかしげるのはヤバイって)

 

ワイド(マスター・・・いい加減慣れないのでしょうか?)

 

ユウキ(無理)

 

ユウキ「あー、こいつは昔からしょうもない事ばっかりしてるんだけど、怒られそうになると、すぐに逃げるだよ」

 

五条「特性「逃げ足」」どやぁ

 

ユウキ「しかも捕まっても「何か怒る気をなくすムード」だして誤魔化すし」

 

藍「ジョジョやりそう」ニコニコ

 

五条「テへ☆ベロだぜ」

 

ユウキ「お前のテへペロとか見たくない」

 

 

クラス1「テへ☆ペロ萌え」

クラス2「ごめんそれは無いわ」

クラス3「そう言えばアンタ達連休どうするの?」

クラス2「俺は実家の手伝い!」

クラス1「・・・俺は寝て、起きて、寝て、起きて」

クラス3「こっちにいるのね。だったら一緒に・・・」

 

 

何かあちらのグループはゴールデンウィークの予定で盛り上がってる様だ。

 

ゴールデンウィークか・・・。何かこう、旅行とか楽しげな事したいよなー。もちろん天野さんと。バッドボーイズs fest 五条抜きで。でもどうせ実家に帰ったりしちゃったりして会えないんだろうな。そもそももう予定とかで一杯で、俺なんか誘ってもあー。

 

五条「藍ちゃん的にはゴールデンウィークどうするの?帰省?」

 

藍「家に帰ってこない様に言われてるから実家には帰らないかなー。2人とも暇かな?」

 

ユウキ「YEEEEEEEEEEESSSSSSS!」

 

五条「必死過ぎワロタwwwwww」

 

 

ユウキ「そそそそそそそしたらさ!どっか遊びに行こうよ!」

 

藍「どっかって?」ニコーン

 

ユウキ「えっと、えーあーあー…」

 

考えろ考えるんだ!俺!チャンスだ!考えるんだ…

 

遊園地!…は俺が乗り物酔いですぐ死んで、それだけならいいけど介抱とかさせちゃって気まずいし面倒かけたくない…

 

映画!…はこの街の映画館は何か不良チームが出没しやすくて、何かあった時に怖い目に遭せたくないし、守れる自信ねえ。

 

プール!…はこの付近にないよー。

 

…浮かばなねえええええええ。やばい、やばい、

 

ワイド(「食い歩き」を推奨します)

 

ユウキ(楽しそうだけど何か嫌!)

 

ユウキ「あー。そしたらさ、明日までに考えて来る。うん」

 

五条「大丈夫かよwww」

 

藍「お任せちゃっていいのかな?」

 

ユウキ「どんと来い!」

ユウキ(やっちまったあああああ俺のバカバカバカ!)

 

五条「それじゃあwktkしてるからな首吊る木君www」にやにや

 

藍「楽しみ!」ニコニコ

 

あー、どうしよ…どうせダメ出しされまくるんだろうな…とりあえずガンバろう。帰りに本屋よってそういう関係の本探してみるとするか…

 

キーン コーン カーン コーン 

 

休み時間が終わり、担任のオバちゃん先生が暗い顔で入ってくる。授業の始まりだ。

 

 

 

 

 

 

4月28日 同時刻 町はずれ廃墟にて

 

先日と同じように、空色のミサンガを付けた若者たちが集っているが、その全ての目線が1人へ向かっていた。

 

注目に焼かれる廃墟の王は、いつもの様に気怠そうに立っていた。

 

空也「…それで、俺たちのメンバーのデュエルの邪魔した奴は見つけたのか?」

 

男子中学生「恐らく見つかりました。デュエル専攻生かと思われます」

 

背の高い男が言葉を話を続ける。

 

背高男「今、「NO.6」のやつが尾行調査しています。すぐに身元、住所も判明するでしょう」

 

空也「…そうか。ではその件は任せた。焔」

 

 

 

焔「Yes sir」

 

焔と呼ばれたその大柄の男は従順な軍人の様に敬礼のポーズをとる。

 

空也「さて、もう一つの邪魔者はどうだ?鮫?」

 

呼びかけられたのは、切れ長の藍色の目をした少女。一言で大和撫子と断言できる美しい顔立ちだが、その服装は暗く、さながら喪服の様な雰囲気を醸し出している。

 

首を横に振ると同時に、束ねた長髪が揺れる。

 

鮫「…未だ見つからず。やられたメンバーもまだ意識が混濁して詳細を話せない」

 

空也「そうか」

 

男子中学生「リーダー!この街にはまだまだ俺たちの力を知らないやつが多すぎる!思い知らせてやりましょうぜ!」

 

メンバー 高校生風「そうだ!ぶっ潰してやりましょう!」

 

メンバー サラリーマン風「俺たちの強さって事を思い知らせてやるんだ!」

 

メンバー 女子大生風「やっちゃいましょうよ空也様!」

 

中学生が叫びだすと他の人間も口々に言い出す。誰もが物騒な事を言い始め、次第には空也、鮫、焔を除く全ての人が賛同する。一種の宗教的空間が形成されていた。

 

 

 

次々に熱狂は加速し、沸点へと至った一瞬。

 

空也「お前たちの意志は理解した。」

 

王は口を開いた。ぴたりと止む大衆の声。緊張が支配する。

 

 

 

空也「…「NO.6」が帰還し、その報告により次第…」

 

空也「お前たちの言うとおり、この街を落とそう」

 

空也「この街のデュエリストに強者が誰なのかを思い知らせてやれ」

 

空也「反抗する者は潰せ」

 

空也「俺たちの指に巻かれたチームの証を見れば呻きを挙げる、奴隷へ落とせ」

 

空也「一切の弱者が生き残れない地獄へと変えろ」

 

空也「戦争だ」

 

 

「うおおおおおおおおおおお!」

「はっはああああああああ!」

「犯るぞおらあああああああ!」

 

統括者が話し終えると同時に溢れる歓声。

その場に日常生活では抑えられていた荒々しい「賊」としての本性が爆発する。

 

空也「…詳しい事はお前たちに任す。俺はいつものところにいる。NO.6が帰ってきたら教えろ」

 

焔「Yes,sir」

男子中学生「了解っす!」

 

 

廃墟の屋上で空也はボーとしていた。初夏の予感をにおわせる青空の元、今にも昼寝をしそうな無防備な光景だ。

 

キーン

 

音が鳴った。夢洲空也のデュエルディスクが、正確にはデッキが光る。

 

「キャハ。「戦争」だって。本当はそんなのどうでもいいくせに」

 

光の中から飛び立出すは、鳥の様な姿をした近未来的なマシン

機皇帝スキエル∞

機械音声ながらどこか甘ったるい少女の声を発する。

 

空也「…何が言いたい、スキル」

 

スキル「そのまんまよ。あんたは強いデュエリストが反抗してくる事を望んでるだけじゃない。支配も強者も誇りも関係ないただのデュエル馬鹿でしょ?」

 

空也「…フフ。そうかもな。だが組織の統括をする以上メンバーの望みを叶えるのはしょうがないことだ」

 

スキル「あんたも面倒くさいキャラよねー。まぁ私的にはお姉さまに会えればそれでいいんだけど」

 

空也「・・・レーダーに反応は出たか?」

 

スキル「はいはいー・・・学園に向けて2つ反応あり。1つは私に似た感じだからお姉さまかな。先週から変わらずね」

 

空也「例の空気も変わらずか?」

 

スキル「変わらずよ。あの学園から駅までの範囲にかけて、尋常じゃない空気が流れてるわ。それこそ精霊を具現化させるような強烈な意思を持ってる」

 

空也「そうか・・・まだ用心が必要だな」

 

スキル「ねぇねぇでもー、空気何て気にしないで行ってみましょうよ!別に死ぬってワケじゃないんだし!」

 

空也「断る」

 

スキル「えーけちくさ。つまらない帰る」

 

空也「まだ話は終わってない。レーダーに出たのはそれだけ?」

 

スキル「ああ、あっちの方の事?全然分からないー。キャハハ」

 

 

最先端マシンから口うるさい少女の笑い声が流れるという異常な光景の中、統括者、夢洲空也は3つの悩みを抱いていた。

 

1つ チームのメンバーの決闘を邪魔したという男子高校生。どうやらスキルと同じ「機皇帝」のカードの精霊の様だ。彼がこの抗争に対しどう動くのか

 

2つ この街に流れる謎の空気。1年前にスキルのマスターになってから多少は第6感的な物を感じとれるようになった。そして確かにこの春から、駅を中心に妙なオーラを感じ取る様になった。基本的に危険な物に対しては触れたくないので、その付近へは行かない様にしてるが、いい加減原因位は分かりたい。

 

3つ 先日から「スカイエッジ」のメンバーが何者かに襲われている。全ての被害者は命の危険こそないものの意識、記憶があやふやで倒れている。意識に対する魔術的な妨害があると思われるため、何らかのカードの精霊使いの仕業だと考える。が、一切の手がかりも、スキルの精霊レーダーに映らないので、打つ手がない。このまま野放しにしとくのは、チームにとって恥にしかならない。

 

 

空也「・・・ふふふ、はははははは」

 

自然と笑い声が漏れる。

楽しくてしょうがないった顔。

 

スキル「なによ気持ち悪い」

 

空也「いやいやスキル、笑わずにいられるか!こんなにも悩める要素がまだまだこの街にはあるんだ!愉快だよ。心が踊る!」

 

精霊、スキルが冷ややかな視線(奇妙だがロボットにも視線はある)を送って来るのに構わず、興奮したように王は叫ぶ。

 

 

 

青空は王に呆れ愛想を尽かしたかの様に消え去り、段々暗くなっていく。街に闇が覆い始める…

 

 

同日 二時間後 学校付近の道

 

ユウキ「げ、小雨とはいえ降ってるのかよ」

 

五条「ぷぎゃあwww傘なしとか哀れすぎwww」

 

藍「傘持ってきてないの?」ニコーン

 

ユウキ「う//!あー用意しても晴れると思ったから持ってきてない。でも傘を持って来ればやたら晴れて邪魔になるし、持ってこないと雨が降るんだよ、どうせ」

 

五条「君ごときが天候を操るなwwウェザーリポートかww」

 

藍「ウェザーリポートって光の護封剣を破壊して二回攻撃するやつ?」

 

五条「また懐かしいカードをwww」

 

藍「違うの?」ニコーン?

 

ユウキ「どうせジョジョネタなんだろ、五条」

 

五条「Exactly(その通りでございます)いやー6部はおもしろいよ!今度漏れもF・Fの髪みたいにしたいねーww」

 

藍「そんなに面白いんだ!ちょっと読んでみたいかも」ニコ

 

五条「GOOD!!絶対ハマるぜ!」

 

ユウキ「F・Fってどういう奴だっけ?前に借りて読んだけど忘れたわ」

 

五条「カリメロ頭のプランクトン」

 

ユウキ「ごめん全然意味が分からない」

 

 

五条「F・Fは生物の知性や魂、意識、性や記憶に対して考えさせる神キャラだぜ!そしてカワイイ!!」

 

ユウキ「知るか!ヲタクのイメージを押し付けるな!」

 

五条「デュフフフ!!」

 

ユウキ「何か文字にすると池袋っぽい笑い方やめろ!」

 

藍「ジョジョってほんとにおもしろい!」ニコニコ

 

五条「照れるぜww」

 

ユウキ「ヲタクが…まさかオバちゃん先生が言ってたハッキングってお前がやったんじゃないよな!?」

 

五条「ちょww冤罪ww意外と漏れはやってないwww」

 

藍「生徒のデータが閲覧されていたとかって言ってたよね…心配だな…」ニコ―↓

 

ユウキ「だ、大丈夫だよ(多分)」

 

五条「どこの変態の仕業だ全く…デュフフフ!!」

 

ユウキ「ガチで犯人か?捕まるぞ!?…そしたらどうせ俺がニュースのインタビューで逮捕された生徒の友人役として、お前の昔のエピソード言わなきゃいけなくなるんだ…」

 

五条「おいwwふざけwww」

 

ユウキ「お前秘密とか隠しごと多いもんな。中学時代の黒歴史い言ってやる」

 

五条「wwそれやったら君も道ずれで恥かくと思うんだがwww」

 

ユウキ「しまった!!」

 

藍「二人とも昔から仲いいんだね」にこにこ

 

 

五条「まあねww一緒の布団で過ごした仲だもんなww」

 

ユウキ「気持ち悪い良い方やめろ!まだ小学校の頃だろそれ!」

 

五条「www」

 

藍「なんか羨ましいかも。そういう親友みたいなのあたしはいなかったから」ニコ―

 

五条「wwwいいだろうwwwまっ、藍ちゃんもこれから思い出作って深い関係になろうぜwww」

 

ユウキ「気持ち悪い言い方はやめろ!」

 

藍「…そうだね!」ニコッ!

 

五条「そのためにも君はセッティングよろしくw」

 

ユウキ「はーい↓」

 

藍「首吊る木君、楽しみにしてるよー」ニコニコニコ!

 

ユウキ「ハイ!」

 

五条「wwwじゃあなww」

 

藍「バイバイー」

 

 

…下らない会話をしやがる。しょうもない。

 

駅近くの分かれ道で3人はバラバラに分かれていく。

そのうちのターゲットの男子生徒を、俺は付かず離れずの距離を保ったまま尾行を続ける。

はー。うちのリーダー様も何でただの根暗そうな男子学生何かを調べさせているんだよ。

 

 

確かに俺はチーム1のデータマンだ。んでその為の調査なんて容易いことだ。でもだからと言ってこんな地味な尾行なんて、もっと格下の下っ端にやらせればいいのによォ。はーあ、さっさと終わらせて、焔や鮫のやつのデッキ調査してえなァ。あと一人上位NOを倒せば「字名」も貰えるのになァー。

 

 

…おっと追跡対象の根暗が本屋へと入って行く。さっさと帰れよ。家によォー。住所さえ分かれば後はこっちから兵隊送り出してデュエル漬けにしてやるのにクソ。なァ「吊木」先輩よォー。

 

 

その尾行者「NO6」の男にとっての不運はだったのは、天気と場所だ。この日の天候は午後から崩し、辺りが暗くなる時間が異常に早かった。そして彼は追跡してるからこそ、人目につかないビルとビルの間の細い道に身をひそめていた。

 

つまり…

 

???「おい、そこのお前。スカイエッジのメンバーだな?」

 

NO6「あっ!?だったらなんだよ、邪魔すんなよォ…!?」

 

振り返ると同時に目に映る、薄汚れたマント。軍隊用の様なガスマスク。ナイフのような鋭い目線。いつの間にかNO6の背後に立っていたそれは、明らかに非日常の香りを発していた。そして向けられる食い殺そうとするような意志。

 

NO6はその雰囲気から一つの予測を立てていた。それは内心臆病者な彼にとって最悪の答え。

 

NO6「って、てめえはまさか、最近出没してる、うちのチーム荒らしィ!?」

 

???「…俺と…デュエルしろよ」

 

つまり…薄暗く人気も逃げ場のない場所を好む尾行者は、狩る者にとって格好の獲物と化していたのだ。

 

 

№6「~くそォ!」

 

身の危険を感じた彼は応援を呼ぶためポケットから携帯電話を取り出す。が、いつもと感触が違う。

 

№6「なっなんだよこれ!」

 

出てきた物体はぐちゃぐちゃにされた携帯電話の残骸・・・

 

???「そんなつまらない手はさせねぇよ。それともお前もその携帯みたいになりたいか?」

 

№6「ひぃ!」

 

???「さぁ、闇と闇をぶつけ合う、地獄の様なデュエルをしようぜ。それともしっぽを巻いて逃げるのか?」

 

ちくしょォ。馬鹿にしやがってェ。よくよく考えれば焔や鮫が探し出せなかったこいつを倒せば、チーム内での地位も上がるじゃねぇか。そうだ、俺はチームで6番目に強い男なんだ。この中二野郎が今まで倒してたのも、チームでのしたっぱレベルの奴らだ。俺なら勝てるゥ!

 

№6「いいぜ、後悔するなよぉ!」

 

???「Goodだぜ。勇気あるお前には我が龍を見せてやろう」

 

 

№6&??? 「デュエル!」

 

NO6 「先行は譲るぜェ」(ここはこのイカレ野郎の出方を見る!)

 

???「いいのかい?後悔するなよ!?」

 

???「ドロー」

 

???「カードを三枚セット。モンスターを伏せターンエンド!さあ、こいよ」

 

NO6「うぜェ!ドローゥ!」

 

NO6「マジックカード発動!「次元の裂け目」!」

 

???「!?……」

 

次元の裂け目 永続魔法 墓地へ送られるモンスターは墓地へは行かずゲームから除外される。

 

NO6(お!?一瞬コイツ反応したな…って事はァ)

 

NO6「もしかしてよォ…お前、既に終わってんじゃねえかァ?おい?」

 

???「…」

 

NO6「ッチ、不気味な奴だなクソ!異次元の女戦士を召喚!」

 

凛々しい顔立ちをした金髪の女戦士が空から着地するかのように現われる

 

NO6「攻撃だ!異次元の女戦士!」

 

伏せられた闇が剣によって暴かれる!現るは…!

 

NO6「!こいつは…」

 

剣をはじく、髑髏を中心においた不気味な大盾。この世の一番下の更なる下にある、薄暗い地獄の炎。インフェルニティの守護者が現れる。

 

インフェルニティ・ガーディアン 効果モンスター

星4/闇属性/悪魔族/攻1200/守1700 自分の手札が0枚の場合、フィールド上に表側表示で存在するこのカードは戦闘及びカードの効果では破壊されない。

 

 

反射ダメージ 1700-1500=200  

 NO6 ライフ 4000-200=3800 

 

NO6「ッチ、反射ダメージかよ、うぜェ」

 

???「…」

 

NO6「だがよ、やっぱりお前詰んでるんじゃねェかー!」

 

NO6「異次元の女戦士の効果発動!戦闘した両モンスターを除外する!」

 

異次元の女戦士→除外 インフェルニティガーディアン→除外

 

 

NO6(「インフェルニティ」は手札0を条件に強力な蘇生を繰り返し一気に畳み掛けるデッキ!だが今日の俺のデッキは「次元ビート」!そもそもの墓地肥やしすらさせねェメタデッキ。コイツのデッキは、死んだ!)

 

NO6「一体たりともよゥ、墓では眠らせねえェぜ」

 

NO6「…ははははは!今日の俺ってよォ、めちゃくちゃツいてるじゃねえか!?ェ!」

 

???「…」

 

NO6「何が「闇と闇をぶつけ合う、地獄の様なデュエル」だよ馬鹿がァ!底辺にいるのはお前だけだ!アホらしく負けろ!」

 

NO6「カードを二枚伏せてターンエンドォ!」

 

 

???「ドロー…三つ言いたい事がある」

 

NO6「はァ?」

 

???「一つ目は…俺のデッキは最初から死んでる」

???「リバースカード発動「インフェルニティ・インフェルノ」」

 

インフェルニティ・インフェルノ 通常罠 自分の手札を2枚まで捨て、捨てた枚数分だけ自分のデッキから「インフェルニティ」と名のついたカードを墓地へ送る。

 

 

???「手札から「インフェルニティ・リベンジャー」「インフェルニティ・ネクロマンサー」を捨て、デッキから「インフェルニティ・デーモン」を二体墓地へ送る」

 

NO6「本当に頭おかしいのかお前ェ!次元の裂け目の効果でそれらのカードは全て除外いきだァ!」

 

NO6(こいつアホか。勝負はもらったなこれはァ。こいつのインフェルニティの戦略は全て成り立たな…おい待て。何でコイツ、トラップとして伏せてたのに次元の裂け目発動にチェーンしなかった…!?あ、あ、あ?)

 

 

「ヒヒ」

 

ガスマスクから覗ける表情は本当に僅かであったが、それでも分かるほどにチーム荒らしの男は満面の笑みを浮かべていた。

 

???「手札からマジック発動。「サイクロン」で右に伏せられたカードを破壊」

 

NO6の伏せ札「奈落の落とし穴」→破壊

 

NO6「次元の裂け目を破壊しないだと!」

 

 

???「さーて、二つ目の発表でーす☆ 二つ目は…」

 

???「さっさと消えてくれ」

 

???「リバースカードオープン。「異次元の帰還」」

 

???「帰還せよ。我が最愛なる地獄の悪魔達よ」

 

《異次元からの帰還》 通常罠ライフポイントを半分払う。ゲームから除外されている自分のモンスターを可能な限り自分フィールド上に特殊召喚する。エンドフェイズ時、この効果によって特殊召喚されたモンスターを全てゲームから除外する。

インフェルニティ・リベンジャー 

インフェルニティ・ネクロマンサー

インフェルニティ・デーモン×2

インフェルニティ・ガーディアン →???のフィールドへ

???のライフ 4000→2000

 

NO6「あっああああああ!?ってかてめェ!?禁止」

 

???「辻斬魔が危険物所持して何が悪い?なんだの言ってるついでに、インフェルニティ★デーモンの効果発動、デッキからインフェルニティ・ガーディアンを手札に舞い降りさせる」

 

《インフェルニティ・デーモン》 効果モンスター星4/闇属性/悪魔族/攻1800/守1200

自分の手札が0枚の場合にこのカードをドローした時、このカードを相手に見せて発動できる。このカードを手札から特殊召喚する。また、このカードが特殊召喚に成功した時、自分の手札が0枚の場合、デッキから「インフェルニティ」と名のついたカード1枚を手札に加える事ができる。

 

 

???「さあどうしてくれようか?まあ折角だ。冥土の土産に龍でも見てけ」

 

???「インフェルニティ・リベンジャー インフェルニティ・ネクロマンサー インフェルニティ・デーモンで、チューィング」

 

???「消える事の無い、我が憤怒の炎!永遠なる修羅にて鬼と交じるがいい!」

 

☆1+☆3+☆4=☆8

 

???「シンクロ召喚!煉獄の炎で焼かれるがいい!第三の龍!煉獄龍オーガ・ドラグーン」

 

煉獄龍オーガ・ドラグーン シンクロ・効果モンスター 星8/闇属性/ドラゴン族/攻3000/守3000闇属性チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上 自分の手札が0枚の場合、1ターンに1度、相手が魔法・罠カードを発動した時に発動できる。その発動を無効にし破壊する。

 

NO6「ああァアアアアアアアアアアァァあ!あああああああああ!」

 

絶対強者の鋭い爪。どす黒いエネルギーを秘めた全身の赤い宝玉。その龍から溢れ出る殺気はあまりにも強く…NO6はヘナヘナと座り込んでしまった。

 

 

???「おいおい、まだ終わってねえぜ?地獄はこんなもんじゃない」

 

NO6「!!!」

 

???「お前やっぱりラッキーだったんだよ。ヒヒ。我が龍の中でも一番のレアを見れるなんて…手札からインフェルニティ・ガーディアン召喚!」

 

???「そしてだ。インフェルニティ・ガーディアン二体とインフェルニティ・デーモンでオーバーレイ・ネットワークを構築!」

 

???「全身に流れる我が邪悪なる意志。刹那の閃光を交え、永劫となれ!」

 

☆4×3=ランク4!

 

???「エクシーズ召喚!無限に地獄をさまよえ。ヴェルズ・ウロボロス」

 

ヴェルズ・ウロボロス エクシーズ・効果モンスター

ランク4/闇属性/ドラゴン族/攻2750/守1950レベル4モンスター×3

1ターンに1度、このカードのエクシーズ素材を1つ取り除き、以下の効果から1つを選択して発動できる。以下の効果はこのカードがフィールド上に表側表示で存在する限り

それぞれ1度しか選択できない。●相手フィールド上に存在するカード1枚を選択して持ち主の手札に戻す。●相手の手札をランダムに1枚選んで墓地へ送る。●相手の墓地に存在するカード1枚を選択してゲームから除外する。

 

絶望の冷気をその三つ首から漂わせ、漆黒の蛇龍は降り立った。

 

 

NO6「ひ…うわあああああああああああああああァァァァァァァァァアアアアアアァァァァァァア!!!!!!」

 

???「囀るな。素材を墓地へ送り、念には念を…第2の効果発動。」

 

ウロボロスの中央の首に黒い力が集まり、龍の首となってNO6の手札の1枚に噛みついた。

 

NO6「っえ!離せえええええええ!」

 

???「早く捨てろ」

 

NO6「嫌だァアアアアアアァァァァァアアアアアあ、うわわああああああああああああああああああああああ」

 

龍の力に負けやっと捨てたカードは「バトル・フェーダー」…

 

???「はははははははっははあっははは!お前最高だわ!」

 

 

NO6「アアアアアアアアあ…」

 

???「んじゃ最後に言いたい事★俺様君の名前でも教えてやろうかねー」

 

 

 

???「一蔵獅練」

 

 

 

一蔵獅練「それが俺様君の名前だ★まあどうせすぐに忘れちゃんだけどな」

 

NO6「ひィィいさいしdぁsdさぢあs@「だ「dkl」

 

一蔵獅練「ウロボロス、オーガドラグーン、アタックだ」

 

一蔵獅練「永劫零度&鬼紋煉獄波」

 

NO6「・・・・・・・・・・・あああ」

 

NO6 ライフ3800-(3000+2750)=-1950

 

 

獅練「ふん。こんなものか。上から6番目とやらも」

 

NO6「ひっ、ひぃ!」

 

バタバタと蠢めいて、必死に逃げようとするも恐怖で足を動かせない!

 

獅練「それじゃあお約束のアレといくか」

 

NO6「アレ!?」

 

獅練「そりゃお前アレだよ」

 

獅練「カードには闇を、勝者には力を、敗者には永遠なる悪夢を」

 

獅練「罰ゲーム!」

 

バチリ 

電気が流れる様な音がした。

ガスマスクの男の右腕が妖しく光る

 

 

その手をかざすと№6から力が流れだす。

 

NO6「うわあああああああああああ!」

 

ぼとり。糸が切れたマリオネットの様に倒れ込んだ。

 

 

獅練「・・・っは、まあまあ強いじゃないか、危ない危ない。今までの奴らとは格段に違うな」

 

獅練「このまま、もっと強い奴らを潰せば、上等に入るな、デュエルエナジーも」

 

しばしの沈黙。そして漏れだす笑い声。

 

獅練「ヒヒヒヒヒヒヒヒ!待ってろよスカイエッジィ!全員ブッ殺してやるからな!」

 

歓喜のシャウトがビルにこだまする。雨はいよいよ本降りになってゆく…

 

 

・・・その日の夜

 

吊木遊気がレジャー雑誌を読み、とりあえず幾つかの遊びプランを立てたので、発表の為友人達に明日カードショップで待ち合わせしようと言う旨をメールした、「その時」

 

 

夢州空也が部下達の前で同胞がまた1人破れた事。今こそ復讐と強さの証明を果たすべきだ。明日から仕掛ける事は完全に決定された。やるぞ。と伝え、廃墟に獣の怒号と雄叫びが上がった、「その時」

 

 

一蔵獅練がヒヒヒと笑い、獲物となりうる名の書かれた「リスト」を眺め、その内の数人をペンでチェックした「その時」

 

 

「街」は動き出した。黄金連休で賑わうハズの街を、より激しく、より熱く、より混沌とさせるスイッチは今、たった一点である「その時」に入れられた。

 

街は既に始動段階へと入っている。もう、誰にも止められない…

 

第六話 (終)

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。