まずは感謝を!グルッペン閣下様!評価9ありがとうございます!
小泉さん様!マグネット様!読み書く犬様!誤字報告ありがとうございます!
誤字報告マジでありがとうございます。執筆ってむずい。
そして以下に評価10をしてくれた方々に特別な感謝を。
F A N G様!肉まんコーラ味様!メバチ様!踊る肉団子様!評価10誠にありがとうございます!!
これは期待に応えるしかねえ!頑張ります!
評価感想励みになります。ぜひ気軽におねがいします!
それではどうぞ!
狼はラーメンを食べる。横目で4人の少女を警戒しながら。
一人は大きなバックに身に合わない大きさのマシンガンを持っている白髪の少女。
もう一人はショットガンを大事そうに持っている紫髪の少女。
もう一人は黒と白の髪色で腰に狼が仕込んだ銃と少し違うが似たものを持っている少女。
そして最後の一人は、怨嗟の鬼程ではないが、立派な角に赤い髪色の少女。とても大きな銃を持っている。
この4人とセリカの会話を盗み聞きしながら狼は味噌ラーメンを食べていた。
味噌ラーメン。
狼が柴関ラーメンで頼んだラーメンの別の味付け。
その場で食べる必要がある。
このラーメンは味噌を使っており、その味は今まで食べたものとは比べ物にならないくらい美味しいだろう。
食べると一定期間体幹が常時回復し、その上限が増える。
これは御霊降ろしと同等の力を発揮する。
飯は人の動力源であり、食事は、大事。それを忘れるべからず。
「…美味かった…」”って狼!?もう食べ終わったの!?早すぎない?”
狼はあの少女達の警戒のために早く食事を終わらす、もしあの少女が鬼なのであれば、ここは一瞬で地獄と化すからだ。
だがそんな警戒は杞憂で終わる。
「四名様ですか?席にご案内します。」
「いや、一杯しか頼まないから、大丈夫。」
「一杯だけ……?どうせなら、ごゆっくり席へどうぞ。今は空いてる時間帯なので、空いてる席も多いですよ?」
「おー、親切な店員さんだね!ありがとう、それじゃお言葉に甘えて。」
「あ、わがままのついでに箸は4膳でよろしく!優しいバイトちゃん」
「えっ??4膳ですか…?まさか、一杯を4人で食べるんですか?」
狼は耳を疑う。いくらなんでも貧乏すぎないか?狼は訝しんだ。
「ご、ご、ごめんなさい。貧乏ですみません!お金がなくてすみません!」
「あ、い、いや…そんな謝らなくても…」「いいえ!お金がないのは首がないのも同じ!生きる資格なんてないんです。虫ケラにも劣る存在なのです。虫ケラ以下ですみません…。」
狼は困惑しかけた。自分はスカンピンどころか一文無しにも近い状態にもなったことがあるが、まるで気にしたことがない。よくよく考えれば穴山も銭がないから、品も無い…そう言っていた。
狼はあの夜を思い出す。己が仙郷から帰還し、城についた時は夜だった。
あの夜では誰かが大事な何かをなくし、誰かが死ぬ夜だった。怨嗟と悲しみにまみれた夜で、狼は一つの死体を見つけた。
それは葦名の行商人、穴山の死体だった。
狼は盗み聞きに集中する。あの時ほど自分を責めたことはない。あの時、塩が足らぬと言ってなければ。あの時無理にここから離れるように言っていれば。そんな迷いを断ち切る。
あの夜。確かに穴山は死んだ。それはもう変えれないことだ。
そしてまた会話が聞こえてくる…
「はあ、ちょっと声でかいよ…ハルカ…周りに迷惑…」
「そんな!お金がないのは罪じゃないよ!胸を張って!」
その言葉にホシノがピクリと反応する。…狼はそこまで愚かではない。3回も間違いを犯す事はなかった。
「へ?……はい!?」
紫髪の少女が反応する。
「お金は天下の回りものってね。そもそもまだ学生だし!それでも小銭をかき集めて食べに来てくれたんでしょ?そういうのが大事なんだよ!」
「もう少し待っててね。すぐ戻ってくるから」
「何か妙な勘違いをされているみたいだけど?」
黒色と白色が入り混じった髪色の少女がしゃべる。
「まぁ私たちもいつもそんなに貧乏ってわけじゃないんだけどね。強いて言えば金遣いの荒いアルちゃんのせいだし」
「「アルちゃん」じゃなくて社長でしょ。ムツキ室長、肩書はちゃんとつけてよ」
「ん?だってもう仕事終わった後じゃん。ところで、社長のクセに社員ラーメン一杯奢れないなんて」
「…」「今日の襲撃任務に導入する人員を雇うために、ほぼ全財産使っちゃったし…」
狼はその言葉にピクリと反応する。嫌な予感が当たりそうだ。
「ふふふ。でもこうして実際ラーメンは口にできるわけでしょ?それぐらい想定内よ」
「たったの1杯分じゃん。せめて4杯分のお金を確保しておこうよ……」
「ぶっちゃけ、忘れたんでしょ?ねえ、アルちゃん。夕飯代取っておくの、忘れたんでしょ?」
「…ふふふ」
狼はその笑い声に酷く嫌悪感を覚えた…まるで一人だけ裏切り逃げた忍び狩りの僧兵を思い出して。
「はあ。ま、リスクは減らせたほうがいいし。今回のターゲットは、ヘルメット団みたいなザコには扱えないってことには同意する」
「でも全財産をはたいて人を雇わなきゃいけないほど、アビドスは危険な連中なの?」
狼は嫌な予感が的中してしまったのを察した。
「…先生殿…」”どうしたの?狼”「…会計は…頼む…」”え”
狼は先生の抗議の声を無視して忍具を仕込む。
狼は霧ガラス、仕込み短銃、仕込み斧の三つを切り替えられるようにした。これで十分。あとは…と狼は義手ではなく袖に忍具の短刀を隠す。
錆丸。
斑な緑青の刃をした、古い小太刀
いにしえの昔、葦名に攻め寄せた人ならぬ一族に抗するため、
葦名衆が鍛えたもの
あやかしを退けたは、青錆びの毒の賜物とか
この短刀は源の宮にいる女将武者や蛇の目を持つものに特に有効だった。
本来義手に忍ばせるようにつかうが、忍具は取り外しもできたため、手の内を見せぬようにする為に外した。
厄介ごとの前に始末しようと席を立とうとした時…
「はい!お待たせしました!熱いので気をつけて!l
…狼は驚かされた。セリカが持ってきたラーメンは人の顔より大きい量だったからだ。
「ひぇっ、なにこれ!?ラーメン超大盛りじゃん!」
「ざっと、10人前はあるね」「こ、これはオーダーミスなのでは?ではこんなの食べるお金ありませんよう……」
「いやいや、 これで合ってますって。 580円の柴関ラーメン並!ですよね!大将?」
「ああ、ちょっと手元が狂っちまった。気にしないでくれ」
「大将もああ言っているんだから、遠慮しないで!それじゃ、ごゆっくりどうぞー!」
「う、うわあ…」
紫髪の少女が目を輝かせながらラーメンを見つめる。
「よくわかんないけどラッキー!いっただきまーす!」
「…ふふふ、流石にこれは想定外だけど。厚意に甘えて、ありがたく頂かないとね」「食べよ!」
狼は我に帰り、錆丸を仕舞う。ここでは殺しは御法度だ。それにあの4人組と手合わせも良いかもしれぬ。
…どこかの老人の考えが移ったような気がする…
そして4人組はラーメンを食べる。
(ズズズズズズーっ)
「「「「!!」」」」
「美味しい!」「なかなかいけるじゃん!こんな辺ぴな場所なのに、このクオリティーなんて!」
「でしょうでしょう!美味しいでしょう?」
いつの間にやらノノミが4人組に近づく。狼は驚いた。今の動き、剣聖の槍捌き(←???)を見切れるこの忍びの目を以てしても追いつけなかった。
「あれ…隣の席の…」「うんうん、ここのラーメンは本当に最高なんです!わざわざ遠くから来る人もいるぐらいです!」「ええ、わかるわ。いろんなところでいろんなのを食べてきたけど。このレベルのラーメンはなかなかお目にかかれないもの」
「えへへ……私たち、ここの常連なんです。他の学校の皆さんに食べていただけるなんて、なんか嬉しいです……」
「その制服、ゲヘナ?遠くから来たんだね」
はて、「げへな」とはなんだろうか。今聞くべきではないがやはりどうしても疑問ばかりが出てきてしまう。
(…ムツキ)(どうしたの?カヨコちゃん)(連中の制服と…あそこ、あの男)(あれ、ほんとだ)(社長は気づいてないみたいだけど)(面白いから放っておこ!)(…)
はて、あの男とはどちらだろうか。狼か、それとも先生か。だが深く考えることはない。敵として来るならば切るのみである。
〜数分後〜
「それじゃあ、気をつけてね!」「お仕事、上手くいきますように!」
はて、もしその願いが叶えば自分たちは敗北することになるが良いのだろうか。それを声に出すほど狼は頭チワワではなかった。
「あはは!了解!あなた達も学校の復興、頑張ってね!私も応援してるから!」
なんとも奇妙な状況だ。敵がお互い何者かを知らずにお互いを応援し合うとは。日の本では…なぜかあり得そうな気がした…。
「じゃあね!」
最初に感じたあの外道じみた雰囲気はどこへ行ったのか。目の前にいたのは心優しい少女だった。
さて、最後に仕込み銃を点検するか、と狼はガシャガシャと何度も義手の仕込みを変えて点検していた。
「ふう……いい人達だったわね」「「……」」
「社長。あの子達の服装に気づいた?」不意にムツキが喋る。
「え?服装?何が?」
「アビドスだよ。あいつら」
「…」アルは数秒間固まる。そして
「なななな、なっ、何ですってーーーーーーーーー!!!??」
白目を剥き、大声で叫んだ。
「あはははは!何その反応、うけるー!」「はあ…本当に気づかなかったのか……ほら、依頼主が言ってた刀の持ち主もいたよ。」
「えっ?それって…私達のターゲットってことですよね…わ、私が始末してきましょうか!?」
「あはは、遅い遅い。どうせあと少ししたら攻撃を仕掛けるから、その時暴れよ!ハルカちゃん!」
「う、嘘でしょ…あの子達が、アビドス?だなんて…よくよく見ると義手の男もいたし…」
「何してんの、アルちゃん、仕事するよ?」「バイトがみんな、命令を待ってる」
「本当に…?私…今から…あの子達を…」「まあまあ、依頼主からは赤い鞘の刀でも良いって言われてるし。そっちを狙えばいいんじゃない?」
「そうだけど…そうだけど…」
さて、なぜ彼女たちが不死斬りを狙っているか。話はヘルメット団のアジト襲撃前まで遡る。
「便利屋、依頼を頼みたい。一つはアビドスと呼ばれる学校への襲撃。そしてヘルメット団の後始末。最後に、アビドスについてる左腕が骨のような古臭い義手をつけた男が背負ってる赤い鞘の刀だ」
「その赤い鞘の刀とは、なんなのかしら」
「詳しくは言えないが取引相手が欲しがっているのだ。奪えたらそれ相応の報酬を払おう」
「ええ、この便利屋68に任せなさい」
そんなことがあったのだ。
「このままじゃダメよ!アル…一企業の長として、このままじゃ!」
「行くわよ!バイトを集めて!」
それを聞いた狼は、ヒュパリ、と鉤縄を使いアビドスへ向かう。
実を言うと狼は柴関ラーメンを出たあと、先生達と別れて便利屋を追っていたのだ。もちろん、御霊おろし、月隠を使いながら。
狼は飛ぶ。アビドスに警告するために。そして考える。
(…なぜ、不死斬りを求める…)
狼は不死斬りを狙われているのを理解した。理由はわからぬが、こんな危険な代物をおいそれと渡すわけにはいかない。この刀は抜いたものを一度殺す。渡すわけにはいかない。
〜アビドス対策委員会室〜
ガラ、と小さい音を立ててドアが開く。
「あ、狼くん、おかえり〜。野暮用って言ってたけど、どうしたの?」
「…襲撃だ。…」「そっか〜襲撃か〜。…え?」
「…奴らが…攻めてくるぞ。」「ま、まさか…そんなこと…ってええ!?」
「どうしたの?アヤネ?」「校舎より15km地点で大規模な兵力を確認!」「まさか、ヘルメット団?」
「ち、違います…これは、傭兵です!恐らく、日雇いの傭兵です!」
「…なるほど…人数不利を賊で補ったか…」「狼くん。それってどういう意味かな?」
狼が失言に気づく。
「そういえばなんで襲撃がわかったんです?狼さん」「…明かせぬ…」「ん、明かせぬはダメ」「…言えぬ…」「うへぇ〜、狼くん、それもダメだよぉ〜」「……」「ダンマリもダメです!⭐︎許しません!」
「正直に答えないと…これだよ?」ホシノがショットガンに弾を込める。
「…一度…」「一度?」「…一度、彼女らと手合わせをしたかった…」「ん、どうして?」
「…彼女達は…類稀な強者とお見受けした…故に、手合わせたかった…」
「狼くん、」「…なんだ…」「次はないからね」「…すまぬ…」
狼は次から相談するのを決めた。
「ってああ!もうこんな近くに!先生、出勤命令を!」
“みんな行くよ、楽しい楽しい出勤だー!”
「前方に傭兵を率いてる集団を確認!」
「あれ…柴関ラーメンでの…?」「…ああ、あの4人組だ」
「ぐ、ぐぐっ……」
「誰かと思えばあんたたちだったのね!!ラーメンも無料で特盛にしてあげたのに、この恩知らず!!」
「…セリカ殿…鬼が当たり前に理性を持ってるだけで奇跡かと…」
「なんか今すっごい侮辱された気がするわ!?」「あははは、ラーメンの件はありがと。それはそれでこれはこれ。こっちも仕事でさ」「残念だけど公私はハッキリ区別しないと。受けた仕事はきっちりこなす」
「……ん、なるほど、その仕事が、便利屋だったんだ」
「もう!学生なら、もっと他に健全なバイトがあるでしょう?それなのに便利屋だなんて…」
「ちょっと!アルバイトじゃないわ、れっきとしたビジネスよ!肩書きだってあるんだから!」
「私は社長。ムツキが室長で、カヨコが課長で…」「社長、ここで言っちゃうと、余計薄っぺらさが際立つ…」
「…一つ、尋ねたい…」「な、何よ……」「なぜ…刀を求める…」「え!?」「嘘っ…どこで…」
「あはははっ!これは一筋縄じゃいかなさそうだね!どこで刀を狙ってるって知ったの?」「…言えぬ」
「…誰の差金…かは答えるわけないか…力尽くで聞き出す」
「ふふふ、それはもちろん企業秘密よ?」
「総員!攻撃!」
「…参る…」狼は楔丸を引き抜き、構えた。
恩知らずの鬼と隻腕の狼達の戦いが…始まる。
まずはここまで読んでくれたことに感謝を。ありがとうございます!
ここまで5450文字。疲れたぜ。それにやっと一時前に投稿できた…
え?誰が不死斬りを求めてるかって?そんなの決まってるじゃないすか。ちなみにそいつは抜いたら死ぬとか知らないんでもし手に入れたら漏れなく死にます、可哀想に……
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神倉棐様!一言評価9ありがとうございます!
お主…良い読者だな?評価をつけ、一言残す。読書に酔っている。良い読者だ、
感想評価励みになります。ぜひよろしくお願いします!
次回、陰謀渦巻く少戦。お楽しみに!
読者殿、では…また。