主を失った狼、透き通る世界に行き着く   作:けんどーさん

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聞き耳、爆破。問いかけ。裏切り者

 

”すぐ思いつきで行動しちゃだめ!場合にもよるけど今回のような場合はせめて私に相談してから!ていうかそもそも生徒相手にふs…拝涙持ち出すのはもっとだめ!!”「……」

 

説教をうけてかなりの時間がたつ

 

もうすでにかなり堪えている。反省したのでもう許してほしいと切実に願う狼だった

 

 

”…はぁ、もう…ん?”「…?」

 

そこで、先生の端末に通知が来る

 

”………”「…先生殿?」

 

 

急に険しい顔つきになり、ふと狼の方を見ると

 

”…狼、すこしお願いがある”「……」

 

 

 


 

~別館。プールにて~

 

「わあっ!水が入ってる!すごい綺麗!ひさびさにここのプールに水が入ってるの見たな~!このあとはプールパーティーでもするの?」”おまたせ。要件を聞いてもいいかな?”

 

 

「…えへへ。先生はうまくやってるのかなって」”うん。こっちは万事順調だよ”

 

 

「そうなんだ!にしてもナギちゃんずいぶんと入れ込んでるみたいだね。施設まるごと貸してるんだもん!そういえば合宿の方はどう?何か楽しいことはやってる?」”………”

 

「…あはっ、そこまで警戒されちゃうと悲しいかなぁ…私こう見えても繊細なんだよ?けっこう傷つきやすいんだよね…」

 

「ところで、ここ食事は大丈夫?何か美味しいものでも送ろうか?」”…できれば、そろそろ本題に入らない?”

 

 

「…ふふっ、ごめんね、先生もあまり長い前置きは好きじゃないかな?じゃあ、本題にはいろっか」”うん、お願い”

 

「あっ、ちなみに私がここにいることについてはナギちゃんも知らないから!付き添いもなしの単独行動!」

 

「…じゃ、改めて本題だけど…」

 

 

ここまでの会話を、遠くから盗み聞く者が、一人

 

 

プールを囲う生け垣に隠れ、狼が耳を済ましていた

 

気配を勘付かれる可能性を含め、まぁまぁ距離がある

 

 

しかし狼の耳は以前と比べかなり衰え、この距離ではうまく聞き取れない

 

 

「……(もう少し近づくべきか…しかし、これ以上は…)」

 

 

「……生、ナギ……取引‥…」”取引?”

 

「そう…例え……裏切り者…とか」

 

 

「…やっぱり…ナギちゃ……通りなんだ…ただ……って言われ……理由…なぜあの………教え…?」”うん、教えては…”

 

 

…話にならない。これでは確実に重要な話を聞き逃す

 

音を立てぬよう、一歩一歩慎重に近づく

 

 

「…先生に……こんな重荷を…」”その…は断わ…よ”

 

 

「…え?そうな‥…どうして?」”それは…私の役目で…思うんだ”

 

「……かあ、先生は……トリニ…無関…」

少しづつ、少しづつ

 

そう注意深く進んでいた時

 

 

パキ、と音がなった

 

 

「!?誰かいるの?」”!!”

 

 

しくじったか、と狼は冷や汗が流れるのを感じる

 

急いで御霊を降ろし逃げようとするが…

 

 

「にゃ~ん」「…????」

 

 

生け垣からがさがさ音がし、猫が出てきた

 

 

一瞬狼の方を見たかと思ったらくるっと回って生け垣の隙間からプールサイドの方へとでていく

 

「…猫ちゃん?」”…猫……?野良猫…??”

 

 

「あれぇ?トリニティで野良猫なんて珍しいなぁ…」

 

 

猫に気を取られている隙に狼はかなり近くまで近づくことができた

 

 

「…あそうだ、どこまで話したっけ…あそうだ。それじゃ先生は誰の味方なのかな?」”…?”

 

「……トリニティじゃないなら、ゲヘナ?それとも連邦生徒会?それとも”私は、生徒たちの味方だよ”…あ、あぁー…そ、そっかあ、生徒たちの味方かあ…それは予想外…だなぁ」

 

 

「…てことは、先生は私の味方って考えてもいいのかな?私もこの立場といえど…」"もちろん。ミカの味方でもあるよ”

 

 

「…わーお、さらっとすごいこというね、先生」

 

 

・・・・・・すべての生徒の味方

 

 

先生がそうあるのだろうか

 

 

「…大人の話術だとしても、ちょっと嬉しい…でも、それって誰の味方でもないって解釈できるよね?」

 

 

「…まぁ、いいや。とりあえず、取引しよっか☆」”…取引?”

 

 

「…補修授業部にいる裏切り者が誰か、教えてあげる」

 

 

ドク、と心臓が跳ねる感覚がした

 

 

”っ!?”「…あはは、びっくりした?…ナギちゃんのいう裏切り者。必死に探して退学させて追い出させようとするその相手。実際はもうちょっと複雑な…」

 

狼の耳にはもはやそれ以上の言葉は入らなかった

 

 

裏切り者

 

その正体を知っている

 

 

なぜ?なぜ知っている?

 

 

 

「…ああ、裏切り者の話だったね…補修授業部にいる裏切り者」

 

 

その答えは裏切り者の名が出されると同時に辿り着く

 

 

 

 

裏切り者は補修授業部にその()()()()()()()()()()()のでは?

 

「…白州アズサ」

 

裏切り者は()()

 

”…アズサが?”

 

その一人が、先生の眼の前にいる

 

 

”…”「…ふふっ、良い眼をしてるね、ほんっと…まぁ、先生。私からのお願いはね」

 

「あの子を守ってほしいの」

 

聖園ミカその人ではないのか?

 

 

狼は迷った。奇襲を仕掛けるべきか、それともこのまま潜み隠れておくべきか

 

 

あたりに気配はない。故にこのまま盗み機聞きをつづける事にしたが

 

 

すでにいくつか会話を聞き逃していた。

 

「あるいはもしかしたらセイアちゃんみたいに…あっ」”…セイアがどうかしたのかな?”

 

 

「…セイアちゃんは入院中だよ。たしか前にも話したよね?

 

”どこの病院にいるか、教えてほしいんだ”「……」

 

 

「…先生は、この話、聞きたい?この話をするなら…もう、私は引き返せない。もしこの真実を知った先生が裏切ったら、私は終わり。それでも?」”…生徒を裏切るだなんて「…あはは、なら大丈夫だね…さっき、先生は私の味方って言ってくれたし」…”

 

「…セイアちゃんは入院中じゃない…ヘイローを、壊されたの」”…っ!?”

 

 

「…嘘じゃないよ。本当のこと。去年襲撃を受けて、対外的には入院してるって、でもほんとは違う…この事を知ってるのはティーパーティーだけ…いや、シスターフッドは知ってるかもだけど…あそこ情報網はかなり広いから…」”…犯人は?”

 

 

「…まだ捕まってない。セイアちゃん事態秘密が多い子で、容疑者とかも…いや、目星はついてるけど推測で話すのはね…」

 

 

「…話しを戻すけど、アズサちゃんを転校させたのは…私なの」”…ミカが?”

 

「うん。ナギちゃんには内緒でね。書類とか諸々全部偽装させたの」

 

 

"どうして…?”「…アリウス分校は今もまだ、私たちのことを恨んでる」

 

「私たちはこうして豊かな学園生活を満喫しているのに、彼女達は劣悪な環境の中で、学ぶということが何なのか分からないままでいる…」

 

「私たちからさしのべた手も、連邦生徒会からの助けも拒絶し続けてるの。過去の憎しみのせいで」

 

 

「…私はアリウス分校と和解がしたかった。でも…彼女たちの憎しみは簡単には拭えないほど大きくて、これまでの間に降り積もった怨嗟はあまりにも多くて、私の手に負えないほど大きかった」

 

 

「…ナギちゃんもセイアちゃんも私の意見には反対だった。政治的な理由でね…分からないわけじゃない。私たちはティーパーティーだから……私、不器用で政治は得意じゃないけど、今からでもまた仲良くするってそんなに難しいことなのかな?」

 

”…”「ずっと昔やったようにお茶会でもしながら、お互いの誤解を解くことはできないのかな?」

 

 

 

「私は…白州アズサ、あの子に和解の象徴になってほしかったの。あの子については詳しく知らない…でも、アリウスでもかなり優秀な生徒だったみたいだし、その可能性に掛けたかった」

 

 

「…ナギちゃんを説得して正式に進めるって手段もあったかもしれないけど…そこについてはちょっと疑っちゃったっていうか‥そういうの、多分聞いてくれないなって思って」

 

「…条約が締結したら、もう二度とアリウスとの和解はできなくなっちゃう。だからその前に実現させたかった…」

 

…おおよそ理解した。間違いなくこの生徒は「黒」だろう

 

 

目的は…ありうすという学園との和解。しかし時間が足りず、和平を結ぶ時間稼ぎのためにティーパーティーの1人を殺害

 

 

…そのために、殺しまでして?和平を結ぶにはあまりにも悪手

 

……本来は殺す気はなかったのではないのか?

 

 

「…あ、そういえば先生、なんで補修授業部があのメンバーなのかわかる…?あの子達は、ナギちゃんが疑った子」

 

 

「…ハナコちゃんはすごい優秀な子だったんだけど…急に変わっちゃったの。すごい厳粛な雰囲気の教会に水着でくるほど」”?????”

 

 

「…コハルちゃんは……ほんとは全く政治に関係ない子だったんだけど…正義実現委員会、特にゲヘナを恨む子達が自分の管理化にないことを不安に思って‥そうだね、人質をとった。ってところかな?」

 

 

「あとは…ヒフミちゃんだね。ナギちゃんも気に入ってたけど、こっそり学園の外にでてブラックマーケットとか、トリニティでは出入り禁止にされているところに行ってたみたいなの。おまけにどっかの犯罪者集団との関わりがあるんじゃないかって疑われてるの。すごい純粋そうに見えるのに…」

 

”…ふ、不思議なこともあるもんだなぁ………”「…(ヒフミ殿が??)」*1

 

 

「…こんな、ところかな。私が知ってることは」”…わかった。情報提供はいろいろありがとう。そろそろみんなが待ってるだろうし、()()()()()()()()

 

その言葉を聞いた狼は気配を殺したままこっそりと教室へといく。あれは元から決めていた、先に戻れという合図だ

 

 

「…先生、ちょっと待って。まだ話さなきゃいけないことがあるの」”ん?なにかな?”

 

 

声が聞こえないほど小さくなったあと、狼は走る

 

 

裏切り者は確定した。あとはどうナギサに伝えるか

 

 

…本来はこのまま教室のほうへと向かう手筈だが、一刻も早く伝えるべきだろう

 

 

そう考え、トリニティの本校舎へと向かう

 

 

その時、ふと人の気配を感じて止まり、近くにあった自販機の影へと隠れ、バレないように覗き見る

 

「……」

 

見慣れない服を着ていて、なぜか修行僧のような雰囲気を感じる、きれいな柿のような色の髪の少女だった

 

 

やり過ごそうと隠れている時、その少女が別校舎へと向かっているのではないか、と気づく

 

なぜわざわざこちらの校舎まで来ているのか、もしや何か狙いがあるのか、憂いた狼は

 

 

「……止まれ」「ひょわああ!?」

 

 

話しかけることにした

 

 

 

 


 

 

「あ、あなたは…えっと、大人の男性の方ですから…シャーレの先生……ですか?」「…言えぬ」

 

「え?…よく見たら、帯刀しているご様子ですし…噂シャーレの先生の護衛の方ですか?」「…明かせぬ」

 

 

「…で、ではあなたは一体何者なのでしょうか…???」「……」

 

「…とりあえず私は御用があるので、失礼いたしま「…待て」ど、どうしました?」

 

 

「…用があるのは……別校舎か」「?はい。補修授業部の方々に話したいことがありまして…」

 

「………案内しよう」「あ、案内ですか?よろしくお願いします…」

 

 

そうして狼は案内をすることになった

 

 

「…あの、名前とか、教えていただけないでしょうか…?」「……明かせぬ」

 

 

「そ、そうでしたか…歩きながらではありますが、軽く自己紹介をさせていただきますね」

 

 

「わたしはシスターフッド所属の伊落マリーと申します」「…狼だ」

 

 

「お、狼さん…ですか?」「……言えぬ」

 

 

「……(ど、どうしましょう、会話が続きません…)」「……」

 

 

そうして歩くこと、数分

 

「…ここだ」「ここが別校舎の…わざわざ道案内ありがとうございました」

 

「ええっと、呼び鈴は…これですね」

 

 

マリーが呼び鈴を押すと、ピンポ~ンと軽やかな音がなる

 

 

「し、失礼いたします…!」

 

マリーに続き狼も入る

 

 

 

 

ピ、と甲高い機械音がなった

 

 

「っ!!」「ひゃあ!?」

 

とっさに狼はマリーを抱きかかえ後ろへと飛ぶ

 

それと同時に

 

ドゴオオォォン!!

 

 

「きゃああああ!?」「…罠か」

 

 

何らかの罠か、大きな爆発が起こった

 

奇跡的に無事だったが、この様子。おそらく何らかの方法で裏切り者だとバレたアズサが狼を殺すために仕掛けたものだろう

 

「あ、あれは一体…」「…逃げろ。助けを呼べ」「…へ?ど、どういう…あ、待ってください!」

 

 

もしかしたら先に到着していた先生殿が囚われの身になっているかもしれない

 

 

本来ならば裏口などから入り込むだろうが、間違いなく罠が仕掛けられているだろう

 

ならば、常人には入れぬ場所から入るべきだろう

 

 

ひゅぱりと鉤縄を飛ばし屋根の上から()()()()を目指す

 

 

「……」

 

そこはあらかじめ窓を開けていた先生と狼が寝泊まりしている部屋だった

 

 

 

 

 


 

 

 

 

「ど、どうしましょう、行ってしまいました…」「だ、大丈夫ですか!?怪我とかはありませんか?」

 

「こんにちは、今日も平和と安寧が…って今は言ってる場合ではありません!あの、狼さん…?でしょうか?何かが爆発したあとにええっと…ロープみたいなもので屋根の方に…」

 

「…あら、マリーちゃんじゃないですか?」「あ、は、ハナコさん…」

 

”もしもし!大丈夫?怪我はしてないかい?”「あ、はい。怪我はありません。あの大人の方が助けてくれました」

 

「…シスターフッド?どうしてこっちに…?」「…私が仕掛けたブービートラップが一個しか爆発せずに無傷??すごいやり手なのか…?」

 

”…もしかして狼が助けたのかな。それで狼はどこに…?”「あ、それが屋根の方に登っていって…」

 

 

”あ~なら多分そろそろ…”

 

 

直後、音もなく先生の隣に何かが現れる

 

「…先生殿、ご無事でなにより…」”あ~とね、とりあえず問題はないから大丈夫だよ”「…は」

 

 

”まぁとりあえず軽く説明すると…”

 

 

~先生説明中~

 

 

 

「…なるほど」「…あの爆弾はそういうことだったんですね……」

 

「はい、二人ともお水」「ありがとうございます」「…ああ」

 

 

「…にしても、びっくりしました。狼さんがいなかったら怪我していたかもしれませんし‥」

 

「…アズサちゃん」

 

ヒフミがアズサを引っ張って二人の前まで連れて行く

 

「…二人とも、ごめん。てっきり襲撃者かと」「しゅ、襲撃者…?」「…構わん」

 

 

ある意味襲撃者であることは正しい…と心の中で呟く狼であった

 

 

「…ところでなぜシスターフッドの方が?」「あ、それはその…こちらに補修授業部の方々がいらっしゃると聞いて、ハナコさんまでここにいいるとは存じていませんでしたが…」

 

「…まぁ、私も成績が良くないので」「…そう、でしたか……はい」

 

 

「ハナコ、知り合いなの?」「…少しだけご縁があって、といいますか…しかしマリーちゃんは私を尋ねて来ているわけでもないようですね…補修授業部にどういった御用で?」

 

 

「あ、本日は補修授業部の白州アズサさんを尋ねてこちらに…伺ったところ今はこの別校舎にいると聞きまして…」

 

 

「…私?」「……」

 

 

「はい。実は先日アズサさんが助けてくださった生徒の方から、感謝を伝えたいとのことでして、諸事情がありましてこうして代わりに…」

 

「…感謝?」「……」

 

 

感謝、だと?一体何事なのか…

 

 

「クラスメイトの方からいじめを受けてしまっていた生徒がいらっしゃいまして…その日もどうやら突然建物の裏手に呼び出された、とか…」

 

「…ええっ!?」「いじめ!?」「…聞かない話ではありませんね、みなさん狡猾に、陰湿な形で行うので表に出づらいとは聞きます」

 

 

「…私もその方から相談を受けてようやく知ったのですが、そうして呼び出されてしまった日、偶然通りかかったアズサさんが彼女を助けてくださったとのことで」

 

「…そうなんだ?」「…ああ、そういえばそんな事もあったな、数に物を言わせて弱い対象を虐げるのが目障りだっただけだ」

 

「……」”…いじめは許せないね。狼も怒ってるのかい?”

 

「…………ああ」*2

 

 

「そしてその後アズサさんに怒られた方が、正義実現委員会に連絡をしたらしく…どこで情報が湾曲したのかわかりませんが、なにやら正義実現委員会とアズサさんの間でそれなりの規模の戦闘が発生してしまったと…」

 

 

「そうしてアズサさんが催涙弾の倉庫を占拠し、正義実現委員会たちを相手にトラップを駆使して3時間は戦い続けたと…」

 

「そ、それってあの時の!?」

 

思わずコハルが口を挟む

 

「何がどうあれ、売られた喧嘩はかう。あの時も弾薬さえ切れてなければもっと長く戦えたし、あれ以上に道連れも増やせたのに」

 

「あ、あうぅ…」「……」

 

狼は悩む。薄々感づいていたがアズサは自分より強いのではないかと

狼よりも若く他の者より戦闘に長けまだ狼が理解しきれていない現代の戦の戦い方を用いる

 

如何様にして戦えば勝てるだろうか……

 

 

「…それで、その方が報告も兼ねて私たちの元を訪れてくださり、アズサさんに感謝をしたいと…ただ学園では見つけられず、ここにたどり着いたという次第です」

 

「…そうか、別に特別感謝されることでもない。私も最終的に捕まったし」「後半は特に関係ない気もしますが…」

 

 

「それに、あの事態は気の毒だけど、いつまでも虐げられているだけでは駄目なんだ。それが例え虚しくても抵抗をやめる理由にはならない」

 

「…そうかもしれませんね、あの方にも伝えておきます」「……」

 

 

ただの間者がこれほど目立つことをするだろうか?

 

ふと冷静になって考える。間者であれば目立たず過ごすことが理想のはずだ。しかしアズサがやってる行動が些か矛盾する

 

そうやっていろんな人間との縁を結んで何か成そうとしているのだろうか

 

 

「…ハナコさん」「玄関まで送りますわ、一緒にいきましょう♡」「あ、はい…」

 

あまりに深く考えていたのか、また会話を聞き逃してしまったらしい

 

 

「ではみなさん。お邪魔いたしました。先生も急にたずねてきてしまってごめんなさい。狼さんも。道案内ありがとうございました。それではまた」

 

”うん、気をつけてね”「…ああ。また」

 

 

その後、窓を開けっ放しだったと思い出した狼は部屋へと戻り窓を閉めようとした時

 

 

「…?」

 

なぜか見られているような気がした

 

 

「……」

 

視線を感じる方を見るがもちろん誰もいない

 

 

時計がかち、かち、かち…となるばかり

 

 

 

 

時計の下からなぜか視線を感じる

 

時計を外し、よく見ると

 

 

「…これは」

 

普通は気付けないほどの小さなのぞき穴、隠しカメラがあった

 

「……桐藤殿か」

 

 

なんとなくそう感じた狼はそのまま時計を戻し、部屋を出ていった

 

 

 

 

 

 

時間は流れ、夜

 

 

狼が黙々と装備の手入れをして*3いるとドアからコンコンコン、とノックが鳴る

 

 

”……”

がちゃ、と先生が鍵を開け、ドアを開く

 

 

「こんばんは、先生」

 

水着姿のハナコがいた

 

 

「………………外すか?」”多分狼が考えてるのとは違うからそのまま整備してて。っていうかなんでハナコが…?”

 

 

先生に言われた通り持っている武具の手入れを再開する

 

 

…しかし狼自身はなんとなく気づいていた。今持っている装備のほぼ全てが手入れする必要がないことに

 

 

全くと言っていいほど武器を振るっていない。それが原因だろう

 

 

先生とハナコが会話していると、ガチャ、ドアが開く

 

 

「……ヒフミ殿か」”…あ~あっかん”「…し‥」

 

 

「し、失礼しました~!?!?!?」

 

 

「…賑やかだな」

 

ふと呟いていた狼であった

 

 

 

 

 

また、手入れ…否、不備がないかの確認を再開する

 

 

先生がハナコに諸々の諸事情を説明していたりするのを聞きつつ、狼は手入れを続ける

 

 

ところどころ会話を盗み聞きしつつ、ヒフミとハナコが帰った後

 

「…先生殿」

 

 

狼は口を開く

 

 

”…?”「……裏切り者は、白州アズサで間違いないだろう」

 

”………”「あの女…聖園ミカ……あやつも、黒と見て”狼"……」

 

 

”……理解しろ。とは言わない。でも…私は生徒を疑いたくない”

 

「……先生殿、あやつの狙いは、わからぬ。いつお主に危害が及ぶか…」”…マリーの話を聞いただろう?なぜ裏切り者なのにトリニティの生徒を助ける。裏切る相手でもあるのに”

 

「…信用を…作り、怪しまれぬため……そうでは、ないか」”…狼。私は先生…生徒の、味方なんだ…私まで、決めつけてはいけないんだ……”

 

「…そうか」

 

 

狼はそう呟いた後、眼を閉じる

 

 

”…おやすみ。狼”

 

その呼びかけに、答えることはなかった

 

 

*1
狼は例の銀行強盗のことは覚えてないぞ!なんでか?言えぬ…

*2
何体もいる雑兵にぼこぼこにされたのを思い出す図

*3
ほんとはすぐにでもアズサを問い詰めたいけど先生の監視があってできない




ここまで読んでくれてありがとうございます!

今回私が書き終わっての一言

ど う し て こ う な っ た


ちなみにプールで狼が見つかるとミカとの戦闘になります


え?どれだけ強いかって?言えぬ・・・


アンケートでみんなある程度長い方が良さそうだったから頑張って書いた!よかったら感想とか評価とかお願い!

…そろそろ昔だした改造義手忍具とかだしたい。エデン前半はあんまり戦闘できねえ


では、読者殿。また・・・


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