~トリニティ、商店街~
「うふふ…来ちゃいましたね♡」
「ここが夜の街…思ったより活気があるね」
「そうなんです、24時間営業のスイーツショップとか、いろいろあるんです」
「ここからもう少しいくとモモフレンズのショップもあるんです。その向かいには限定商品だけを使う隠れたお店もありまして…」
「ふふっ、ヒフミちゃんは詳しいですね」
「あはは…」
「うう、結局乗っちゃったけどこんなところハスミ先輩に見られたら…」
「……」
キョロキョロと辺りを見回す。夜でありながら夜目を使う必要がないという状況にいつまで経ってっもなれない狼だった
コハルがゲヘナとの会談で起こった出来事について話しているのを聞きつつ、その後スイーツショップとやらに入ることに
「いらっしゃいませ」
「………」
”ふふっ、夜中にスイーツショップだなんて初めてだな”
「…ここは、落ち着かん」
「狼さんはこういうところは初めてでしたか?」
「…言えぬ」*1
「ご注文はお決まりですか?」
「あ、注文…限定パフェってまだありますか?」
「ああ、申し訳ございません、限定パフェは先ちょうど程別のお客様が3つ購入されたのが最後でして…」
”え、こんな時間にパフェを3つも…?”
「一歩遅かったか…こんな時間まで狙ってる人間がいるとは」
「…茶を、一杯。なんでもよい」
「承知いたしました、ご注文は…」
その時
「…おや?」
ふと、後ろから聞こえたつぶやき程度の小さい声に狼は振り向く
「しゃ、シャーレの…!?」
「…お主は」
”ん…?って、ハスミ?”
そこには限定パフェを3つ、美味しそうにいただいているハスミの姿があった
「…先生と、狼さん…そして補修授業部の皆さん…?」
「あ、ああああああああっ!」
コハルが吽護の飴のような顔色になっている。大丈夫だろうか
「あら、ハスミさん。奇遇ですね?限定パフェを3つも…コハルちゃんから聞いた話だと今は頑張って痩せようとダイエットの最中だとか…」
「こ、これはですね、その…」
狼からするとその身長で痩せているほうが逆に不安であるが本人は体格が大きいことに悩んでいるようであった故黙ることにした
「心中お察しいたします。真夜中に襲ってきた悪しき欲望に導かれてここまで来てしまったのですね?」
「え!?い、いえ、その…」
”夜はお腹が空くよねぇ…”
「せ、先生……こほん。その、自分のことを棚上げするようですが、補習授業部のみなさんはそもそも、合宿中の外出が禁じられていたはずでは……?」
「……」
”ここは…お互い見なかったことにしよう”
袖の下の使い所か…と考えたが問題なさそうだと考え、取り出そうとした銭袋をしまう
「コハル、お勉強頑張っていますか?」
「あ、えっと、それは、その……」
“コハルは最近、成績がすごく上がってるよね”
「は、はい、そうです……!コハルちゃんはこのままいけば全然合格できるくらい、頑張っていて……!」
「おまたせいたしました、ご注文のお茶…当店自慢のダージリンです。お召し上がりください」
「……」
茶をお願いしてまさかほんとうに茶が出てくるとは思わなかった狼だった
「なるほど、そうでしたか……それは何よりです。言ったではありませんか、コハルはやればできると。あの時も言った通り……」
「……えへへっ。は、ハスミ先輩の期待を裏切りたくないですから」
狼がズズズ、と茶を飲む
「…ふむ」
今まで飲んだことがない茶
そんな気にはなれなかった。少し前に飲んだものとは違うが、色合いや湯呑*2の見た目からして似たようなものだろう
「はい。引き続き応援していますよ、コハル。早く正義実現委員会に戻ってきて、一緒に任務が遂行できる時を心待ちにしていますから」
「はい、頑張ります……!」
“良い話だ……そうだよこういうのも青春なんだよ…っ”
その時、ハスミの持つ携帯がヴヴヴヴヴヴ、と揺れる
「…?こんな時間に連絡……?…イチカですか。一体どうし…はぁ」
ハスミがしばらく通話し、その後名残惜しそうにまだ残っているパフェを見つめた後
「先生、どうやらゲヘナの美食研究会と呼ばれるグループがアクアリウムを襲撃。現在展示中のゴールドマグロを強奪して現在逃走中とのことです」
その後、爆発音が響きわたる
「近いな。爆発音からして、ここから1km以内のところか」
”思ってたより近いな…”
「……みなさん」
ハスミが頭を下げ、話す
「突然のことですみませんが、みなさんの力が必要です。お願いできますでしょうか?」
”おっけ、大体わかった。エデン条約が控えてるからゲヘナとトリニティのぶつかり合いみたいな構図は避けたいと”
「…さすが先生、そのとおりです。シャーレがこの事態を解決する形がおそらくベストかと…」
”うん、わかった”
先生が狼を見つめる
”狼…頼まれてくれるかい?”
「…承知」
”よし!じゃあ補習授業部一同出発!”
「了解した。先生の指示に従う」
「えぇっ!?い、いきなり戦闘ですか……!?あ、あうぅ……」
「ふふっ……まぁ、先生がそう仰るのであれば♡」
「あっ、わ、私も……?先生と……ハスミ先輩と、一緒に……?」
「いつかこうして肩を並べる時期が来るとは思っていましたが……想像より早かったですね、コハル」
「は、はい!頑張ります!」
”よし、それじゃあ安全第一に!行こう!”
楔丸を抜刀し、駆ける
久方ぶりの戦の気配
「腕がなるわ‥」
ひゅぱり、ひゅぱり
鈎縄を使い、縦横無尽に飛び敵を探す
「な、なんか狼さんすごい飛び回ってるっていうか、早すぎませんか!?」
「なるほど、ああやって動けば建物の2階や3階から入ることも簡単にできるな」
”あの調子なら狼が先に接敵しそうだな…とりあえず早めにいって援護しよう”
街頭、電信柱に鈎縄をかけ、時には車に飛び乗り踏み台にする*3
そうして銃声が聞こえるところへと一人先に到着する狼
「……」
狼はこの時、心底驚いていた
「…あやつは、確か…」
しばらく前、狼がお菓子をお礼に届けにいろんな場所を巡っていた時
何を買い、如何にして渡すべきか…といろいろ頭を悩ませながら入ったスイーツショップ
そこで出会った
「なんとか包囲網は突破しました!さぁこのまま逃げましょう!」
「ね、ねぇ!もうマグロが全然動いてないんだけど」
「…久方ぶりか」
「おや?あなたは…」
「…知り合いですか?」
「早くしなとあいつら来ちゃうよ!何呑気に会話してるのよハルナ!」
「…あなた、確かあのスイーツショップで…」
「……あの時は、世話になった」
「…では、あの時の恩を返していただく、なんてお願いをしても?」
「…何?」
ここで、狼はとてつもない不運に見舞われることとなる
まず、目の前の相手が敵だとすぐに気づかなかったこと
それにより、正義実現委員会の生徒が仲間が合流してきたと考えて、それを報告したこと
つぎに、その報告を聞いていて、なおかつこちらに向かう存在がいたこと
そして、その存在は
「キャハハハハァァッ!!!!ミツケタアァ!!!」
トリニティの戦略兵器、剣先ツルギだった
「っ!お願いです!!あの方に追われているんです!できれば足止めをお願いします!!」
「…承知した」
最後に、狼が駆けつけてきたほうが味方だと気づかなかったこと
「では、お願いしますね!!」
「いーひひひひひひっ!戦いだぁ!!」
眼の前の存在に対し警戒しろ、さもなくば死ぬのみ
狼の戦いに対する血の滾りが綺麗に消え去るほど、眼の前の敵が発する殺気は悍ましかった
「参る」
義手忍具を付け替え、楔丸を構えた
ここまで読んでくれてありがとうございます!
軽く書き方を変えてみたんです。どうかなあ、読みやすくなってたらいいんだけど
お気に入り2000到達……え?この小説で2000人も更新待ちがいるって考えていいの?
まじ?
イブキジャコウ様、ゾロスター様、評価9ありがとうございます!
雅びやか英雄様!Othuyeg様!誤字報告ありがとうございます!
では、読者殿。また…
文字数どんぐらい欲しい?
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今の3000くらい
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5000は欲しいね
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10000書いて♡