攻撃力と体幹攻撃力を大きく強化する
人ならぬ御霊の加護を自らに降ろす
だが、死なずの探求は金を食う
寄進と引き換えに、寺外にもばらまかれた
ツルギの
狼はいつものように銃弾を弾こうと楔丸を構え、着弾と同時に弾き、返しの刀を振るおうとする
「…っ!」
しかし、狼の頬を何かが掠め、身の危険を感じた狼が一度後ろへと下がる
またツルギが散弾銃を構えて放つ
それを弾き、凌ごうと楔丸を構える
銃声が響き、ツルギの散弾銃から散弾が放たれる
「!?ぐっ…!!」
楔丸で防ぐ
しかし放たれた弾丸…否、散弾は楔丸の細い刀身だけでは防ぎきれず、狼の胸に散弾が突き刺さる
楔丸では、あの銃の弾は弾けない。弾の散り具合が激しく、弾いたとしてもいくつかは楔丸の刀身に当たらず、狼へと直撃する
それを理解するには遅すぎた。血が流れ、どさりと地面に倒れ込んでしまう
「…随分脆いな。まぁいい、このままハスミに…」
ツルギがほんとに気絶したかを確認するために近づいてくる。そしてほぼ目の前まで近づいてきて手を伸ばし…
「…卑怯とは言うまいな」
「!!!」
狼は義手忍具を杭打ち*1に変え、奇襲を仕掛ける
ズガァン!
爆音とともに杭が放たれ、ツルギがふっとばされる
それと同時に、狼の左肩に鋭い痛みが走る。そして左腕が軽くなったような違和感を感じ、忍び義手を見る
「……」
杭打ちがものの見事にぶっ壊れていた。もう使い物にならないだろう*2
ガキギ、と嫌な音を立てながら杭打ちを外し、瓢箪を呷り傷を癒す。相変わらずまずいがもはや飲み慣れて久しい
あれを喰らってればしばらく動けないだろう。そう考えてさっさと逃げようとどこか鈎縄を掛けれるとこを探そうとあたりを見回す
「きぃへっへっへっへ……不意打ちとはやってくれるじゃないか」
その声を聞き、狼がまさか、と振り返る。目の前にはツルギの散弾銃の銃口が見えた
「お返しだ」
そう聞こえた瞬間、目の前の銃口から光が見え___
…片付いたか
顔面を撃てば流石に気絶もするか
…随分血が出ているが流石に死にはしないだろう
しかし…すこし痛むな。ここまでの威力があるとはな…
「…キヒッ」
まぁいい。さっさと残りを…
「……」
ざっ、と立ち上がる音が聞こえる
「…随分頑丈だな」
「………」
…なんでか花びらが舞っているがそんなことはどうでもいい
「ふっふっふっふっふ……死ねぇ!!」
また
狼は構えられた銃を見てとっさにしゃがみ込み、放たれた散弾を回避し突きを繰り出す
ザシュッ
「…キヒヒヒッ!キヒャヒャヒャヒャ!!!」
しかし、服を傷つけるばかりであり、ツルギは刃物をその体に受けてもまるでなんとでもないかのように銃を構える
義手で銃を殴り、銃口の向きを変え、一撃を凌ぐ
これで二丁とも撃てない
ツルギが使っているのは撃つたびにレバーを操作しないと発射できない銃であるため、今ツルギには射撃という攻撃手段が取れない状況になった
好機、と言わんばかりに狼は仕込み斧を振りかざす
ジャキッ
ズドンッ!
火薬により小規模だが爆発が起こり、ツルギを炎上させようとするが…
「かぁはははははは!!!!」
「…化物め」
ツルギは仕込み斧の攻撃を受けてなお、怯みこそすれどピンピンしていた。火もわずかに服を焦がすばかりでうまく燃え移っていない
まるで小石がぶつかった程度と言わんばかりに、ダメージがなかった
ツルギは至近距離にいる狼を銃で殴打しようと振りかざす
「あ"あ"あ"……っ!」
「……」
狼は得意の弾きで銃を弾き、吹き飛ばす。まずは一丁
続け様に狼は爆竹をばら撒き、ツルギの視界を塞ぐ
バラッ
ズガガガガガガガガガッ!
ひゅぱり
「いひひひひひっ!小細工しかできないのかぁ?」
ツルギはコッキングを終えた銃で爆竹の煙に向け射撃する
今一度コッキングし、もう一度射撃しようと銃を
爆竹の煙ではなく、己の頭上近くへと射撃した
「なっ!!」
ツルギが直感的に射撃した散弾は空中を飛んでいた狼に直撃し、狼はなすすべ無く地面へと墜落した
「けひゃひゃひゃ!!捕まえたぁぁ!!」
ツルギは
「……(体制を整えなくては)」
少しでも不利な状況であれればそれが一瞬で負けへとつながる
策を練ろ。少しでも頭を動かせ。迷えば敗れる
次の瞬間狼に向けて散弾が放たれてもおかしくない状況で狼が下した決断は
「いくら小細工しようがぁ!無駄だぁぁ!!」
爆竹をまたばら撒き、ツルギの視界を塞ぐ
バラッ
ズガガガガガガガガガッ!
ひゅぱり
ツルギは怯みもせず爆竹へ突っ込み、そして通り抜けた先にいる狼へ銃口を向け……
「……あ?」
狼は忽然と姿を消していた
「…………」
ひゅぱり
遠くで縄が放たれる音が聞こえた
「うふふふふふ……うふふ……うはっはっはっははは!!!」
ツルギは笑い声を上げた後
「に゙ぃ゙ぃ゙ぃ゙ぃ゙げ゙る゙な゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙!!!!!!!」
凄まじい速度で追いかけ始めた
ひゅぱり、ひゅぱりと鈎縄を飛ばし夜のトリニティの商店街を飛ぶ
「えっ??あの人飛んでる!?はっや!」
「あの方は…確か噂のシャーレの幽霊…??」
「実在したんですの??」
「あれはどっちかって言うとニンジャみたいだけど…」
狼は距離を離し、先生と合流するのを狙っていた
あれは一人では押し切られる。そう考えて探していたが一向に見つからない
そしてまた鈎縄で飛ぼうとしたその時
「見゙づげだぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙!!!」
見つかった。凄まじい形相で奇声を上げて追いかけてくる
「…あの方は…正義実現委員会の委員長!?」
「委員長に襲われ…追いかけられるなんて、あの方は一体何をしでかしたのですか???」
狼は必死に逃げようと鈎縄を飛ばすが、どんどん距離が縮まる
「…化物めっ!!」
思わず悪態をつく。以前の狼ならばでないであろう言葉だったがこの状況ではたまらず声が出てしまう
「ケヒィヒャヒャヒャ!!逃゙げ゙でば゙がり゙がぁ゙!!?」
まだ刃が通る獅子猿のほうがマシだと心のそこから思う狼であった
そんな事を考えても現実は変わらず、もうそろそろツルギの射的距離へと入る
どこまでも追いかけてくるのであれば
ひゅぱり
「…ああぁ!?」
常人の通れぬ道なき道を通ればいいだろう
狼は商店街の屋根へと飛び、また距離を離そうとする
しかしその目論見は足元から聞こえるズガァン!!という破壊音で覆された
「げげっ、けっけっけっけ、まだ!まだだ!逃さん!!!」
ツルギは壁をを突き破って狼を追いかける
どうやら相手は常人ではなかったようである
それどころか怖気が凄まじい速度で溜まっている気がする
狼は足元の破壊音がどんどん近づいてくるのを感じつつ必死に逃げる策を探す
しかし残念かな、現実は非常である
「つううううぅぅぅかあああああまえぇぇたあああああ!!!!」
ドゴン!と屋根を突き破って狼に狙いを定めて撃つ
それを、霧がらすで凌ぐ
「…キヒヒッ…面白い」
「…」
もうこれ以上は逃げれない。例え逃げてもすぐ追いつかれる
しかし勝ち目は薄い。仕込み斧でさえあの様子であれば狼の持つ武器のほとんどは有効打になり得ないだろう
「…随分と奇妙な物をばかりもってるが…そろそろ限界が近いんじゃないかぁ?」
すでに回生は一回使った。後は無い
「……」
狼は懐から飴を取り出し、噛み締め
そして、構えた
「…キィヒャヒャ」
ツルギは笑い声をあげる。ただいつも通りの戦いでは終わらないと悟って
「…参る」
体を蝕む痛みに耐えつつ、狼は駆け出した
”…これで全員かな”
「うわ~ん!結局食べるどころかすぐ捕まっちゃったじゃない!」
「…まさかここまで圧倒されるとは」
「ま、まぐろ……」
「……(気絶)」
「先生、これで全員だよな?」
”うん、おそらく一名は被害者側だし…”
「ム~!ム~!」
縛られてもぞもぞ動きながら口を塞がれてるためうめき声しかだせない存在を保護した後、ふと呟く
”………狼は?”
おかしい、自分たちより先に行ってたはずなのだが…
「せ、先生、非常事態です」
”ハスミ、どうしたの?”
「先ほどイチカから話を聞いたのですが、ツルギが…」
先生はその報告を聞いて青ざめる
”…やばいさっさと止めないと!!!”
ハスミにその場を任せ、補修授業部のみんなを連れ、走る
狼と正義実現委員会の委員長が戦ってると思われる場所へと
銃声が響き、甲高い金属音と銃弾が金属を掠める音が鳴る
狼からすればヤケクソ気味に使った最後の切り札の一つ
夜叉戮の飴
しかし、この御霊降ろしの秘技は、狼に本の一時の間、キヴォトスの圧倒的強者に抵抗できうる力を授けた
それは___
ザシュ、とツルギの肩から
楔丸ですら、神秘によって守られている肉体を傷つけることができるようになる
尋常ならざる力だった
「っっっっ!!!」
心底驚いた顔をするが、すかさず反撃しようとするが、あまりにも近すぎて銃を構えることが出来ない
続けざま、逆袈裟斬りでまたもやツルギの体に傷がつき、血が吹き出す
ツルギは即座に後ろへステップし、二丁同時に射撃する
狼はそれを霧がらすで回避し、連ね斬りで追い打ちを仕掛ける
ツルギはそれを見て
「きゃひ、ひひひ…はははははははは!!!」
ためらいもせず狼に突っ込んだ
ほんの少し驚いた狼だったが、そのまま斬りつける
「潰れろおォォォォォオ!!」
ツルギとて、流石に無策で突撃したわけではない
狼の連ね斬りを、スライディングでくぐり抜け、すれ違いざまに狼に向け二丁同時にぶっ放す
「あがっ!?」
「イヒヒヒ、イヒヒヒヒヒッ!!!」
地面に倒れ込むが、狼はすぐさま転がり起きてすかさず傷薬瓢箪を飲む
血が一瞬止まり、また流れる
夜叉戮の加護に体が耐えきれない。早く決着をつけなければ狼が負ける
そして、こうしている間にもツルギが狼に攻撃を続ける
狼は霧がらすから忍具を変える
ガチャ、と音がし左腕についているナニカが変わるのを見たツルギが警戒し、とっさに距離を取る
そして狼は
ジャキン、と一本の長い槍へと変形した仕込み槍をツルギへ突き刺す
ずぷり、とツルギの腹に槍の穂先が食い込む
「っ!?」
今まで感じたことのない、はらわたへの直接的な攻撃にツルギは声にならない悲鳴をあげる
そして、狼は全身の体重を掛け、ツルギを引き寄せる
ツルギはなすがまま狼に引き寄せられ、そして狼は目の前まで近づけたツルギに、追い打ちを仕掛ける
斬、と
はらわたを抉られかけ、そこからさらに横一文字の斬撃を食らったツルギは
ついぞ、その体制を崩す
左腕でツルギの肩を掴み
そして、喉元へ刀の切先を構え
そして一息に
突き刺し、貫いた
引き抜くと同時に、生暖かい血が噴き出る
狼の服を、刀を、血で染まる
「あっ……がっ…」
ツルギが、どさりと
地面に倒れ込んだ
殺した
仕留めた。確実に
安堵からか、それとも夜叉戮をその体に宿した代償か
狼もまた、倒れ込み
そのまま、目の前が暗くなりはじめる
なんとか体を起こそうとした力を込めるが、どうあがいても動けない
そして、なんとか瓢箪を飲もうとした時
ツルギが顔を上げた
「…やって、くれたなぁ」
喉元を刺し貫いた傷がまだ残ってはいるが、少しづつ治っている
それどころか、いままで狼が斬りつけ、突き刺した傷すら、ほとんど塞りかけていた
「…っ…蟲付き…かっ!」
「なんの…ことかわからんがっ…ゲホッ」
傷がふさがりきっていないゆえか、ひどく声が枯れているが、ツルギはそれを意に介さず喋る
「このまま…拘束させてっ…もらうぞ」
狼は、その言葉を最後に、意識を落とした
ここまで読んでくれてありがとうございます!
死んだと思ったか?嘘だ。生きてるぞ
ちなみにツルギは最初の方に殺してしまったことに気づいていません
ここで気づかせても良かったんですが気づかせたら多分戦ってくれないし……
あ、ちなみにですがツルギは死なずではありませんが、まぁこれ(喉串刺し)は多分耐えるやろ…
SAKATAMA様、評価10まことにありがとうございます!
めっちゃ嬉しいです。読みやすいと思われるとは…感激だぁ
鷹頭様、評価9ありがとうございます!
ひとよし様、誤字報告ありがとうございます!
では読者殿、また…
文字数どんぐらい欲しい?
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今の3000くらい
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5000は欲しいね
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10000書いて♡