主を失った狼、透き通る世界に行き着く   作:けんどーさん

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こんにちは、けんどーです。
今日、自転車で派手に転んで、左腕に裂傷と強い打撲を喰らいました。
病院行った結果、骨折はありませんでした。

それにしても人生で初めて鎮痛剤もらいましたよ。効果ある?ってなりましたが。
あ、小説書く分には問題ないです。左手痛くて動かしづらいけど。

以下に感謝を。
幻影樂師様!ちっく様!白灰利独様!評価9ありがとうございます!
そして天いけ様!評価10誠にありがとうございます!
まじありがとうございます。

マグネット様!コシヒカリR様!大蛤志望凡才ぶなしめじ様!00ガンダム様!誤字報告ありがとうございます!

あ、特に感謝を伝えたいのが二人、00ガンダム様。マグネット様。あなた方です。

ほぼ全話の誤字を報告してくれて(しかもめっちゃびっしり)誠にありがとうございます!
もはや00ガンダム先生って呼べるレベルである。(笑)
マグネット様は投稿した後すぐに誤字報告が飛んできて(作者としては本来誤字はするべきではないのだが)
まじありがとうございます!マグネット先生でいいんじゃないかな?(笑)

追記:調べたら日間ランキング(10月21日午前1時24分)で32位を獲得してました!これも皆様の協力のおかげです!ありがとうございました!週間では44位、月間では87位でした!まじで皆様大感謝です!ほんとうにほんっっっとうにありがとうございます!

それでは本編どうぞ!


逢魔が時に向かって。

〜ブラックマーケット〜

 

天狗がゴリアテをボコボコにし、覆面水着団は覆面を脱ぎ、逃亡していた。

 

「はひー、息苦しい。もう脱いでいいよね?」

 

「のんびりしてらんないよー。急げ急げ。追手がすぐ来るだろうからさー」

 

「できるだけ早く離れないと………まもなく道路が封鎖されるはずです……」”そうなったら、本格的にまずいね”

 

「問題ない!囲まれても、切り捨ててやろう!」「いえ、ご心配なく。万全の準備を整えておきましたから⭐︎」

 

「こっち、急いで」

 

「あの…シロコ先輩、狼…覆面と仮面取らないの?邪魔じゃない?」

セリカが喋る。

 

「天職を感じちゃったっていうか、もう魂の1部みたいなものになっちゃって、脱ぎたくないんじゃなーい?どっちも同じ狼だし」”狼にいたっては、本当に天狗になったみたいだよ…真空波放ってたし…”

 

「シロコ先輩はアビドスに来て正解だわ……他の学校だったら、ものすごい事をやらかしてたかも……狼も同じだわ…全く…」

 

「そ、そうかな…」「うむ、流石にここまで来ればよかろう。カッカッカ、久方ぶりに血がたぎったわ……………俺は…何を……」

シロコが覆面をぬぎ、狼が天狗の面をとる。そして天狗の面を取った狼は、目を見開かせ、周りを見回す。

 

「ちょっと?狼!?早く行くよ!」「…ああ………一体何があった…」「何があった、って、銀行強盗してきたとこじゃない!ほら、早く行くわよ!」「……………………は?」

 

狼がびっくりして止まる。その狼の手をセリカが引っ張り、連れていく。そこで、通信が入る。

 

「封鎖地点を突破。この先は安全です」「やった!大成功!」

 

「本当にブラックマーケットの闇銀行を襲っちゃうなんて……ふう……」

 

「……何が…起こっているのだ…」”狼?大丈夫?”「…記憶が朧げだが…問題ない」

狼は天狗の面を被ったあとの記憶が朧げだった。覚えてるのは顔が鉄砲でできた大猿を切ったこと、なぜかとてもスッキリしている事である。

 

「シロコちゃん、集金記録の書類はちゃんと持ってきた?」「う、うん…バックの中に」

シロコがバックを開ける。

 

「……へ?なんじゃこりゃ!?カバンの中に…札束が……!?」

 

「うえええええええっ!?シロコ先輩、現金を盗んじゃったの!?」

 

「ち、違う……目当ての書類はちゃんとある。このお金は、銀行の人が勝手に勘違いして入れただけで…」

 

「どれどれ…うへ、軽く1億はあるね。本当に5分で1億稼いじゃったよー」「…………なん…だと?借金の…およそ一割ではないか…」

 

「やったあ!!何ぼーっとしてるの!運ぶわよ!」

セリカが喜び、喋る。が…

 

「ちょ、ちょっと待ってください!そのお金、使うつもりですか!?」

 

「アヤネちゃん、なんで?借金を返さなきゃ!」

 

「そんなことしたら………本当に犯罪だよ、セリカちゃん!」

 

「は、犯罪だから何!?このお金はそもそも、私たちが汗水流して稼いだお金なんだよ!それがあの闇銀行に流れていったんだよ!それにそのままにしておいたら、犯罪者の武器や兵器に変えられてたかもしれない!悪人のお金を盗んで、何が悪いの!?」

 

「……」「私はセリカちゃんの意見に賛成です。犯罪者の資金ですし、私達が正しいことに使ったほうがいいと思います」

 

「ほらね!これさえあれば、学校の借金をかなり減らせるんだよ!?」

 

「んむ……それはそうなんだけど……シロコちゃんと狼くんはどう思う?」

ホシノがシロコと狼に尋ねる。

 

「自分の意見を述べるまでもない。ホシノ先輩が反対するだろうから」「…俺は…その金を使うのは…よろしくないことだと…思う…」

 

「へ!?」

セリカが驚いた声をあげる。

 

「さすがはシロコちゃん、私のこと、わかってるねぇー」

 

「私たちに必要なのは、書類だけ。お金じゃない。今回のは悪人の犯罪資金だから良いとして。次はどうする?そのまた次は?」

 

「……」「こんな方法に慣れちゃうと……ゆくゆくは、きっと平気で同じことするようになるよ」

 

「…」「…ああ…同じように、落ちた者を…何度も見てきた…」

狼は平田屋敷で殺してきた賊を思い返した。奴らは、それが当然で当たり前であるかのように、人を殺し、盗みを働いていた。彼らも最初は人を殺すことに対し、罪悪感を抱いていたはずだ。繰り返すうちにそれを忘れ、数多くの人を殺し奪っていた。

 

もし、己が殺すときの一握りの慈悲を忘れていたら、きっと同じように悪に、修羅に堕ちていただろう。

 

「そしたら、この先またピンチになった時……「仕方ないよね」とか言いながら、やっちゃいけないことに手を出すと思う。うへ〜このおじさんとしては、カワイイ後輩がそうなっちゃうのは嫌だな〜」

 

「そうやって学校を守ったって、何の意味があるのさ。こんな方法を使うなら、最初からノノミちゃんが持ってるゴールドカードに頼っていたはずさ」「…私もそう提案しましたが、ホシノ先輩から反対されて…先輩の気持ち、わかります。いくら頑張ったって、ちゃんとした方法で返済をしない限り、アビドスはアビドスじゃなくなってしまう…」

 

「うへ、そう言う事。だから、このバッグは置いていくよ。必要なのはいただく書類だけね。これは委員長としての命令だよー」

 

「うわああ!もどかしい!意味わかんない!こんな大金を捨ててく!?変なところで真面目なんだから!!」

 

「うん、委員会としての命令なら」

 

「私はアビドスの事情をよく知りませんが…このお金を持っていると、何か他のトラブルに巻き込まれるかもしれません。災いの種、みたいなものでしょうから……」

 

「あは…仕方ないですよね。このバッグは、私が適当に処分します」「ほい、頼んだよー」

 

「………今…ここで燃やそうか?」

狼が仕込み忍具を、火吹き筒に切り替え、喋る。

 

「あ、ならそれで燃し「…!!待ってください!何者かがそちらに接近しています!」!!」

 

「…!!追手のマーケットガード!?」「うへ、狼のあれを見てみんな逃げたと思ったけどなー」

 

「…あれとは、なんだ?」「狼、覚えてないの?」「……ああ…」

 

「…どうやら、マーケットガードではなさそうです」

アヤネが喋る。

「調べてみますね……あれは…べ、便利屋のアルさん!?」

 

それを聞いた面々は、覆面を被り、狼は少し嫌な予感を感じながら、天狗の面を被る。

 

「はあ、ふう……ま、待って待って!」「……!」

 

「あ、落ち着いて。私は敵じゃないから…」

シロコが銃を構え、アルが宥めるように喋る。

 

(なんであいつが…?)(撃退する?)(いや、待たれよ!小娘には戦う気がない、少しばかり、話をするのがいいだろう)

 

(そうだね。戦う気がないって相手を叩くのもねぇ…)(お知り合いですか?)(まあねー。そこそこ)(“てか狼はなんでそんなすぐに口調変えれるの?”)

 

「あ、あの……大した事じゃないんだけど…銀行の襲撃、見せてもらったわ……ブラックマーケットの銀行をものの5分で攻略して見事に撤収…あなたたち、稀に見るアウトローっぶりだったわ」

 

「…!?」「正直、すごく衝撃的だったというか、このご時世に、あんな大胆なことをすることができるなんて……感動的というか」

 

「わ、私も頑張るわ!法律や規律に縛られない、本当の意味での自由な魂!そんなアウトローになりたいから!」

 

(一体なんの話…?)(カッカッカ…まこと面白い小娘よ!)

 

「そういうことだから……名前を教えて!」「な、名前…?」

シロコが困惑する…

 

「そ、その、組織っていうか、チーム名とかあるでしょう?正式な名称じゃなくてもいいから…私が今日の雄姿を心に深く刻んでおけるように!」(うへ、なんか盛大に勘違いしてるみたいだねー)

 

「カカカ!そのためだけにここまで追いかけてくるか!よかろう!名前が知りたいか!」(お、狼!??)

 

「儂らは…人呼んで覆面水着団!」「…ふ、覆面水着団!?や、やばい。超クール!カッコ良すぎるわ!」

 

「カッカッカ、儂は本来、この組織のものではないが、鼠を切るために、助太刀が必要と聞いてな!故に今は、名乗るべきは覆面天狗団か?まあ良い!気にするな!」

 

(な、なんかめっちゃダサい名前になってる…しかも名前普通に変えたし…)

 

「そうなんです!普段はアイドルとして活動してて、夜は悪人を倒す怪盗に変身するんです!」

 

「そして私はクリスティーナだお♤」「だ、だお♤…!?キャラも立ってる…!?」

 

「うへ、目には目を、歯には歯を。無慈悲に、孤高に。我が道の如く魔境を行く。これが私らのモットーだよ!」

 

「ななな、なんですってーー!?!??」「カッカッカ、まこと面白い小娘よ!しかしお主ばかり聞くのはよろしくないな!名乗れぃ!」「え…ええ!?わ、私の名前は陸八魔アル!孤高のアウトローを目指してる者よ!」

 

「……何してるの?あの子たち……」「わー、アルちゃんどハマりしちゃってるじゃん。特撮モノのイベントに連れてってもらった子供みたいな顔してる!」

便利屋のメンバーが物陰からこっそり伺っていた。

 

(もういいでしょう?適当に逃げようよ!)(カッカッカ、しばらくまてい!小娘よ)

 

「のう…鼠が2匹…いや、気のせいじゃな」「え?」「よい。気にするな」

 

「して小娘よ。お主、あうとろー?とやらを目指しておるのじゃな?」「え、ええ!いつかあなたたちのように立派なアウトローになるわ!」

 

「カカカ!その志、気に入った!よかろう!持って行け!」

天狗が1億が入ったバックをアルに渡す。

 

「え、ええええ!?う、受け取れないわよ!こんな大金!」「皆の者!儂らにこの金は必要か!?」「ん。そんな端金いらない」「一億を端金扱い!?し、痺れる!」

 

「のう、皆も言っておる。儂らにこの金は不要じゃ、お主の道を行くための戦に役立たせろ!」

アルが一億を受け取る。

 

「それじゃこの辺で!アディオス〜♤」「ま、待って!」「うむ、まだ何かあるか?」

 

「天狗の面を被ってるあなた!最後にな、名前を聞かせて欲しいの!」

アルが天狗に話しかける。

 

「…カカカ、儂はいま亡き国の天狗、いわゆる亡霊じゃ。この儂の名前など、聞く価値もない」

 

「そんなことないわ!」「ほう、ならば、その訳を話してみよ」

 

「あなたが亡霊だとかそんなこと関係ない!あなたは少なくとも、私に取っての憧れの一つよ!ね、鼠はなんのことかわからないけど…」

 

「……そうかそうか!カッカッカ!気に入った!しかしのう…困ったものじゃ。名乗るのに相応しい名が…いや、一つあったな!」

天狗が何かを思いつき、喋る。

 

「儂は葦名の天狗、鼠狩りの天狗じゃ!」「あ、葦名の天狗…か、かっこいい!」

 

「最後に…小娘よ。世の中は様々な戦が起こっておる。品の値を下げようとする戦や、世を支配しようとする戦も、様々なものが、ある。その戦一つ一つに関わる者の願いやら企てやらが、渦を巻いておる。迷えば、その渦に飲まれ、戦に敗れる。肝に銘じておくがいい」

 

「迷えば、敗れる」「迷えば…敗れる?分かったわ。肝に銘じておく」

 

「もうよかろう。小娘よ。再び出会うのを待ち望んでおるぞ!さらばじゃ!」

 

「さあ、行こう!夕日に向かって!」「夕方、まだですけど…」「逢魔が時ではないのか?」

 

覆面天狗団は去って行った。

 

「迷えば…敗れる…そして我が道の如く魔境を!その言葉…魂に刻むわ!私も頑張る!」

 

「「「……」」」

その様子を見ていた便利屋のメンバーは…

 

(真実を伝えるべきなんだろうけど…いつ言おうか?)(面白いからしばらく放置で)(いいのでしょうか…)

 

 

〜アビドス高校〜

 

「それにしても、よかったんですか?お金、あの人たちに渡して」「おう!きっとあの小娘なら良いことに使うじゃろう!」

 

“……ねえ、狼。流石にもう仮面はいいんじゃ…”「……」

先生が狼に話しかける。が、狼は反応しない。

 

それを見た先生は、何かを察した。

“…ねえ、天狗”「おう!どうした!先生よ!」

 

“…君は…一体誰だ?”「何を言ってるんですか?先生?」「……」

 

“さっき、狼って呼んだのに、狼は反応しなくて、天狗って呼んだ時に反応した。根拠としては不十分かもしれないけど、口調や雰囲気が全然違うから、それで一体、君は誰なんだい?”

 

「カカカ…そろそろ潮時かの」「!!」「え!?嘘でしょ!狼じゃないの!?」「…」

 

「孫の願いを聞き、一度は断った黄泉がえりを果たしたものの、結局敗れ、今度こそ死んだかと思えば…カカカ!よもやこんなことになるとはな!」

 

“…それで、君は一体誰なんだい?”

先生が尋ねる。

 

「言ったじゃろう。儂は天狗よ。名乗るべき名など、とうの昔に捨て去ったわ。儂は、既に死んだのじゃよ」

 

“……”

 

 

「じゃが、最後の戦にしても、上出来じゃ。よもや人の手であの大猿を作り出すとはな!」

 

「ああ…まこと……血がたぎったわ…」

バキッ!

 

天狗がそう言い終わると同時に、面が割れる。

 

「……?ここは…あびどす?…いつのまに…」「お、狼…だよね?」「…?どうした…セリカ殿…」

 

“これは…”

先生が割れた天狗の面を拾う。

 

「…なんと、いつのまに…」「うへ〜、あれ、一体誰だったんだろう」「…ホシノ殿…あれ、とは」

 

“…いや、狼は気にしなくていいよ。それより、これ”「…天狗の面が…何故…」

 

割れた天狗の面。

いつの間にか真っ二つに割れた天狗の面

役に立ちそうとは思えないが、何故か捨てる気にもならない。

 

とても古かったのもあってか、もはや直すことはできないだろう。

いきなり割れたのは偶然か、それとも、面に憑いてた何かがなくなったからか。

 

それを知る者は神か、それとも天狗のみであろう。

 

 

「…あはは、まあ…きっと問題ないと思います…」「…そうか…」

狼は割れた面をしまった。

 

「…うう、やっぱもったいない!どう考えてももったいなすぎる…人のためとはいえ、一億を渡すなんて、みんなお人好しなんだから!」「……なんだと?」

狼はのちに自分が一億円を渡したと聞き、とても驚いていた。まるで記憶がない。己は知らぬと言ってるかのように。

 

 

 

 

〜便利屋のオフィス〜

場所は変わって便利屋のオフィス、そこで少女が白目をむいていた。

 

「ええ!?なななななななあにいいいいいーーっ!?覆面水着団がアビドスだったですってええ!???天狗に至っては、あの義手の人!????」

 

「あはははー、アルちゃんショック受けてるー!超ウケる!」

 

「はあ…」

結局、カヨコとムツキはアルに正体を教えているのであった。

 

「でもなんであの義手の人、私たちにお金くれたんだろう」「なんか口調も変わってたし…もしかして別人だったのかな?」「で、でもお金くれたし…も、燃やされましたけど…」

 

 

「……」「ああ!アルちゃんが口から何か出してる!」「あ、まずい。ハルカ、水持ってきて」「は、はいー!」

今日も便利屋は騒がしく、明るい日常を送っていた。

 




まずは感謝を。
ここまで読んでくれてありがとうございます!

いやあー今回は難産でした。辛かった。
面のシーンでは特に悩みました。でもまあ、スッキリ書けたと思います。
え?結局天狗は誰か、って?ふふふ、それは秘密です。

え?知りたい?ならばSEKIROをやりなさいな。だが気をつけるんさね。秘密には隠す人がいる…
本人がどう思ってなくても、周りがきっと、苦難を与えてくるだろうさね…

次回、お楽しみに。

生徒に御霊降ろしを伝授する?

  • 狂うから無し
  • キヴォトス人は神秘のおかげで大丈夫
  • 同じように形代のような代償を払う
  • 名も無き者の首無しが現れる
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