主を失った狼、透き通る世界に行き着く   作:けんどーさん

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こんにちはけんどーです。
今日、新しい私服を買ったんですよね。明日着るのが楽しみです。
以下に感謝を。
煮込みハンバーグ様!とざっく様!もちまるomochi様!燃え尽きたハンター様!軽トラ(最終作戦仕様)様!
評価9ありがとうございます!
マグネット様!軽トラ(最終作戦仕様)様!誤字報告ありがとうございます!

そして無狼様!評価10誠にありがとうございます!
まじで10ありがとうございます!

それでは本編どうぞ!


狼とお見舞い

〜アビドス病院〜

 

病院の一室、狼はベッドで寝ていた。

 

「……退屈だ…」

狼は救急車に運ばれている最中のことを思い出す。

 

〜救急車〜

「お兄さん、服脱がすね」「出血はしていないけど結構流れてる痕跡がある!輸血準備!」「救急車が通ります、銃撃戦をやめ、道を開けてください。繰り返します…」「……」ガタガタ

 

狼は馬より早い「きゅうきゅうしゃ」に乗せられ、病院へ向かっていた。

どうやらお腹に風穴が空くのは大怪我扱いらしい。あっちじゃ雷に3回打たれても平気で動く人や刀で数十回切りつけても全く通じてない者が何人もいた。これぐらいの傷は薬ですぐ治るため、あまり気にしていなかった。

 

「お兄さん、意識ある?」「…ああ」「どこが痛むか、具体的に教えてほしいんだけど、いいかな?」「…腹の穴ぐらいだ…他は特に痛みはない…」「分かった、とりあえず病院で手術だ、穴を塞がなきゃならん」「…そうか…」

 

はて、「しゅじゅつ」とはなんだろうか。何かの治療法なのは間違いないが、いかんせん方法が分からぬ。

俺は一体何をされるのだろうか、狼は救急車の速度とこれからを考え、震えていた。

 

「ついたぞ!患者を降ろすぞ!」「はーいお兄さん、ちょっと揺れるよ!」「…ぬう…」

そしてそのまま大急ぎで連れて行かれ、「手術室」と書かれた部屋に入る。

 

「これより緊急オペを始める!麻酔を!」「はいお兄さん、これ吸ってね〜」

 

「!!なに…を……す…る…………………zzz」「麻酔注入完了!準備okです!」

 

その後、狼が目覚めたのが病院のベッドで、今に至る。

 

狼はふと腕を見る。何か針が突き刺さっており、その針には管がついて、その上には何か液体が入ってる透明な袋があり、少しずつ管と針を通って体の中に入ってるではないか。

 

布団を捲り、お腹を見ると白い布でぐるぐる巻きにされている。サラシの類だろうか。

 

とりあえずこのよくわからない針を抜くか、そう考えて針を抜こうとした時…

 

ガラガラ「にゃんにゃにゃんにゃ〜ん…って、起きてるじゃないですか!」

眼鏡をかけた*1猫がこちらへ走り寄ってくる。

 

「いやあ良かったですよ、長く医者をしていますが、お腹に銃弾で穴が空いた患者を見るのは初めてでしたから」「…そんなに怪我は珍しいか…」

 

「いえ、みなさんしょっちゅう怪我はしますよ。銃で撃ち合いしてるんですから、この病院に来るのは喧嘩して怪我したり、巻き込まれた人などの軽い傷の方や病気にかかった方ですね。まさか大怪我の治療をするとは…勉強してて良かったです」「……そうか」

 

狼はやはりこの世界は狂ってるのを自覚した。いくら死なないとはいえ、銃を持ち運ぶのはあまりにも変だ。いくらなんでも正気の沙汰ではない。

死なぬとはいえ、銃という暴力手段を持ったものはまるでそれが当たり前かのように引き金を引くだろう。まるで隣人に挨拶をするかのように。

 

狼は先生から”このキヴォトスはとても治安が悪いんだ。ヘルメット団や不良は数え切れないほどいる。ゲヘナ学園はこのキヴォトスでも特に治安が悪くて有名なんだ。最近聞いた話だと、どこから来たのかわからない武器の割合が2000%を超えたらしいよ”と、とても恐ろしい話を聞いた。

 

…いくらなんでも武器の数が20倍はおかしいだろう。何があったんだろうか。

 

「ちょっと失礼…点滴はそろそろ交換かな、看護師さん点滴交換!」「…二つ…尋ねたい…」「ああ、なんだい?」「…俺はどれほど寝ていた」

 

「ああ、今は手術が終わってちょうど6時間だよ。あ、まだ立っちゃダメだよ!傷の治りは早いけど、まだ穴が塞がりきったわけじゃないからね」

 

「…どれぐらいで、帰れる…」「ああ、お兄さんの傷の治りも早いから、明日には帰れるんじゃないかな?」「…治療、感謝する」「なあに、いいってことさ、これが俺の仕事だもの」「…かたじけない」

 

その後、「点滴」を交換して、また時間が経つ。狼は、類稀な強者と戦うのを思いつき、心中の戦場へ向かう。

 

幻お蝶、狼が平田屋敷の隠し仏典、そこで刀を交えた、かつての己の師の1人である。

 

狼は、戦いの記憶を思い出す……という時、ガラガラ、とドアが開く。

 

“やあ狼、怪我の調子は?”「先生殿!」

 

先生であった。窓の外の景色はもうすでに日が沈みかけている。こんな時間に来てくれるとは、真ありがたい。

 

「…先生殿…俺が運ばれたあと、騒動はどうなった…」”ええとね、狼が運ばれた後、風紀委員会が謝罪、損壊した建物の損害賠償、狼の怪我の治療費を負担するって事になったよ”「…そうか…」

 

狼は安堵した。無事解決したらしい。

 

“あ、あとね、狼の怪我のツケということで、何か有事の際には風紀委員会が力を貸してくれるってさ”「…そうか…それは心強いな…」

戦において数は絶対だ。一部、それが効かない強者もいるが、そんなものは稀であり、基本は数の多さは有利である。

あれだけの数が助太刀に来るならば、余程のことがない限り問題なさそうである。

 

「…先生殿…とても大切な話が…」”…分かった、その話って?”

狼は喋る。

 

「…この身に…竜胤の呪いが…残っているのが分かった…」”…狼、ということは…”

 

「ああ」

狼が続けて喋る。

 

 

「俺は一度…死んだ。」”……ごめん、狼…”,

先生が頭を下げる。

 

「…先生殿、顔を上げてくれ…悪いのは先生殿ではなく、奴らだ…」”…いや、私の生徒がやった事だ、すまない…”

 

「…先生殿、竜胤が残ってる事、つまりそれは…」”うん、その「竜咳」っていう病気が出る可能性があるんだね?”

 

竜咳。

これは、竜胤の力により巻き起こされる病である。

竜胤の回生の力は、他人から生命力を奪う、偽りの不死。

回生の力は、失った生命力を他人から奪う事で蘇り、生命力を奪われ続けたものは、血が淀み、止まらぬ咳が出る。

それが竜咳であり、いずれ死に至る病である。

 

「…先生殿…俺は治療法を知っている…しかし、直せる回数も限りがある…」”それは…何回だい?”

 

「…5だ。」”残り5回か…それが、竜咳に陥った時の、唯一の治療法、それができる回数…”

竜胤の雫。

竜胤の御子から、稀に零れ落ちるもの

使用すると、回生の力をわずかに増やす。

 

「快復の御守り」があれば、この雫を鬼仏に供えることで、

生の力を、それを奪った者たちに返せる

そうして、竜咳に罹った全ての者を快復させる

 

止まぬ咳が、止まるのだ

 

…これは御子様から稀に零れるというが…そんなとこを見たことはない。

それにこれは涙によく似ている…もしや、これは御子様の涙なのだろうか?

 

…その考えは忘れておこう……

 

「…竜咳に陥る可能性があるのは…前に話した通りだ…」”うん、狼とであった事がある人物だっけ”「…ああ、もし竜咳に陥ったならば…俺には咳の音が聞こえるようになる…その時、また連絡する…」”…分かった、あと狼、これを”

 

先生がベッドの端に何かを置く。

 

「…これは…」”お見舞いといえば果物だからね、後で食べてね。それじゃ、また明日”

 

お見舞いの果物かご

色んな果物の盛り合わせが入ったカゴ

使用するといくつかの果物を入手できる。

 

 

身内や友達が怪我をし、病院に入院する事になったら、お見舞いに行くのがとても大事である。

お見舞いの品として、果物は大定番だ。

 

真ありがたい、狼はさっそく林檎を掴み、ムシャ、とかぶり付く。

 

…とても甘い!まるで小太郎から貰った太郎柿のようだ。

 

太郎柿。

ひときわ赤く熟した、実に食べ頃の柿

こうした柿を、太郎柿と呼ぶ

一定時間、攻撃中や攻撃を受けた時でも

常に体幹が回復するようになる

 

葦名の太郎兵は、柿をたくさん食べて育つ

ゆえに食べ頃を心得ている

 

 

…あの柿は2個貰えたので柿好きな変若の御子に渡し、共に食べたものだ。*2

 

 

…この後、どうなるのだろうか。狼は林檎を食べながら、窓から空を見る。

 

空は、夕日で赤く染まり、とても綺麗で、しかしこれから夜が訪れることをひしひしと思わせる色だった。

*1
少し前、アヤネが眼鏡について教えてくれた

*2
本編では一個しかもらえない。残念




ここまで読んでくれてありがとうございます!
今回は3108文字と本当に短めです。

理由は簡単、今日は出来事多すぎて疲れた…ごめんなさい。

さて、お見舞いは次の話でちょっとして、その後退院よていです!やったね!

次回、お楽しみに…
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