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マグネット様!asaia_2様!誤字報告ありがとうございます!
それでは本編どうぞ!
〜アビドス砂漠付近、スケバンとヘルメット団の溜まり場〜
「でさ〜あのバイトちょーきつくて!依頼主ぶっ潰そうかと思ってさ、行かね?」「…でもあそこ潰したら本格的に働くとこなくなるけど?」「…やめとく」
「いや〜スケバンらしくタバコとか吸ってみてぇ〜」「いやうちらじゃそもそも買えないでしょ。コンビニに置いてるとことかないもん、大人がなんかの伝手で買ってるからねえ…」
ここはアビドス砂漠付近にあるヘルメット団とスケバンの溜まり場である。
アビドスは砂漠化で人口が減った…言い換えれば空き地が増えたのである。
スケバンやヘルメット団は運が良いと言わんばかりに集まり、群れを形成した。
何も無いが、雨風を凌げる寝床がある。彼女たちにはそれで十分だった。そんな彼女達に悲劇が訪れる…
「おい!誰かこっち来てるぞ!」「なんだあ?あいつ1人じゃねえか、しかもあいつ銃持ってねえぞ!」「こんな御時世に刀なんか持っちゃって、調子乗ってやがる!」「…あいつ男じゃね?」「あ、ほんとだ!珍しい」「おいおいマジかよ!いい機会だ、攫って捕まえてあんな事やそんな事…」「お前まじかよ、キッショ」「そこまで言わなくてもいいだろ」
全員がざわつく。この世界にまともな男はいない。いても犬やロボットである。
故に、彼女達が人間の男に向ける感情は欲が溢れていたり、もの珍しさに捕まえようとするものだった。
この時、彼女達は間違いを犯していた。
相手は死が隣り合わせの、戦国時代を生き抜いた忍びであったこと。
男のもの珍しさに注目し、見張りをおろそかにしたせいで、5人組が別の場所から来ている事に気づかなかった。
「おい!そこのお前!止まれ!」「じゃないと痛い目見る羽目になるぞ!」
「……」「おい!止まらないと撃つぞ!」「お前ヘイローないから一発撃っただけでギャーギャー叫ぶんだろ?見てみたいなー!私」「…お前サイコかよ…」「いや違うからね???」
「……ここまで近づいて…撃ってない時点でお主らの負けだ…」「はあ!?何言って…ってなんだ!?これ?」「す、スモークグレネードだ!」
狼が地面に何かを投げる。その何かは転がったあと、ヘルメット団の足元で煙を吹く。
スモークグレネード。
狼が手に入れたグレネードの一つ、使用して投げると、転がった地点に煙を充満させる。
灰玉と違い、煙が出るまで時間がかかるが灰より長く残る。
人は、外を知覚するすべをほとんど目に頼っている。
今も昔もそれは変わらず、視界を遮るものは重要だ。
狼は予めスモークグレネードのピンを抜き、近づく直前に起動し、煙が出る直前に投げた。
「ウギャ!」「ヒィ!?なんだ!?」「う、うわあああ!」ズダダダダダダ「ちょ、痛い痛い!」「おい馬鹿お前撃つのやめろ!」「…」
狼がスモークから出て、先生達と合流する。
「…先生殿、あとは頼む…」
“うん、任せて。ノノミ!スモークを掃射して!”「はい!お任せください⭐︎」
ノノミがスモークに動揺しているスケバンとヘルメット団を銃弾で気絶させる。
“みんな!行くよ!”「ん、私の出番」「おじさん、張り切っちゃうぞ〜!」「行くわよ!治安悪くしてる奴らにお灸を据えましょう!」「敵戦力、前方に集中しています!狼さん、恐らく指揮官を発見しました!位置を共有するのでやっちゃってください!」「…御意」
狼がひゅぱり、と鉤縄を使い、建物の屋根に登り先生達と別行動をとる。そしてアヤネからもらった通信機で居場所を突き止める。
通信機。
登録しているものと会話ができる。
今の御時世では、戦場の情報が一瞬で共有されている。
その種はこの絡繰りを使い、情報を伝達していた。
戦で重要なことは普通の生活でも大事だったりする。
情報を伝える手段が早くなったゆえか、人の生活も情報が飛び交うようになった。
「おい!侵入者はたったの6人だ!お前らやっちまえ!」「で、でも指揮官、奴ら相当強いですよ!」「確かロケランあったよな?引っ張り出してこい!」「はい!」
狼は屋根の上を移動していると、溜まり場の一角に指揮官のヘルメット団を見つけた。しかし部下に何かを運ばせようとしている。先に部下を仕留めた方がいいだろう。
「……」「ええっと…ロケランロケラン…ってムグッ!?」
狼が義手の手でスケバンの口を押さえ、地面に転がす。そして楔丸の柄で思い切り叩きつけ、気絶させる。
「ウグっ!お、おまグへっ…」「…やはり、硬いな…」
気絶したのを確認し、狼は「ろけっとらんちゃー」とやらを拾う。
ロケットランチャー
強力な爆弾を発射する兵器。引き金を引けば一発だけ強力な爆弾を撃てる。
本来は弾頭をつければ何度も使えるが、狼は使い方を知らないため、今は使い捨てである。
元は戦車に使うような兵器であり、人に向けて撃つ物ではない。
しかし、ここはキヴォトスだ。これぐらいでは死にはしない。
狼はヒュパリ、と建物の屋根に登り、ロケットランチャーを構える。
「おい!まだ終わらないのか!」「やばいですよ!もう半分はやられましたよ!」「くそっ、あいつは何やってんだ、早くロケランもってこいよ!」
狼はロケットランチャーの引き金を引いた。
カチッ、ヒューーーーン「ん?何か聞こえな…!!RPG!」「へ?うわああああ!!」ドガーーーン!!!
「なんか指揮所の方から爆音聞こえなかった??」「うそ…リーダーがやられた!?」”!!みんな!今だよ!掃討する!”「よ〜し!片付けるわよ!」「うへ〜、多すぎない?おじさん、疲れたな〜」「ん、あとちょっとで終わる」「お仕置きですよ〜⭐︎」
「…なかなか、惨い事をしたな…」
狼は爆破に飲み込まれたヘルメット団のリーダーを見て、そう呟やいた。
〜数分後〜
「敵戦力、全滅を確認しました!」「ま、まさかこんなすぐに壊滅できちゃうなんて…」「ん、先生の指揮と私たちの実力、狼の不意打ちのおかげ」「ふあ〜〜、おじさんもだ〜いぶ楽できたよ、ねむねむ…」「ホシノ先輩、お昼寝の時間はまだですよ〜?」
スタッ、と狼が屋根から降りてくる。
“狼、怪我はない?大丈夫?”「…ああ、大事ない、無事だ」”よかった、さっき狼の行った方から爆破があって”「…それは…俺だ」”え?”
「狼、いつから爆発を扱いこなせるようになったの?忍法?」「…「ろけっとらんちゃー」とやらを使った」「あ〜…その人たち、ちょっと可哀想…」「…ま、治安悪くしてる奴らだし、大丈夫でしょ。多分…」
「みなさん!そこを進んでください、そこを出れば…」
皆が溜まり場から出る。そこに広がってる景色は…
一面の大砂漠だった。
アビドス、捨てられた砂漠
「…ここから先が、捨てられた砂漠…」「砂だらけの市街地に行った事はありますが…ここから先は私も初めてです」
セリカとノノミが不安をあらわに喋る。
「いや〜、久しぶりだねえ、この景色も」「…ホシノ殿は…来たことがあるのか…」
「うん、前に生徒会の仕事でね〜、もう少し進めばそこにはなんと、かつてアビドスの砂祭りが開かれていたオアシスが!」
「へ?オアシス?こんなところに…??」l……オアシスとは…なんだ」”オアシスは簡単に言えば大きな湖だね”「…このような砂の地に湖か…水は人を呼ぶ…しかし…今となっては…」
「…うん、今はもう干上がってなくなっちゃった。前は船が浮かべるほどの大きさだったらしいけどね〜。ま、私見たことないけど」
「砂祭り…聞いた事ある。アビドスで有名なお祭りで、沢山人が集まったって…」「そうそう、別の学校から来る人もいたからね、それも何十年も前のお話だけど」
「…このような土地に…そこまで人が…?どれだけ大きい湖なのか…」「前まではここまで砂が増えてなかったし、住みやすかったみたいだよ?あ、アヤネちゃん、あとどれぐらいでつきそう?」
「ゲヘナの風紀委員長が言ってたセクターまでは、もう少し時間がかかりそうです。見たところ、この辺は何もなさそうですが…引き続き警戒を行ってください」「分かった、ありがとう」
一行は進み続ける。
「…この辺の…地面に敷かれている…これはなんだ?」
狼が疑問を浮かべる。
「それは線路です!」「…線路…とは?」「私たちがここに来るときに乗った、あの乗り物の道みたいな…」「…あの乗り物、この線路…とやらの上しか走れないのか…?」「うん、あれはそういうふうに出来てる。その分車より早く走れるようになってる」「……そうか…」
「うへ、帰りもあれ乗るからね、狼は乗り物酔い気をつけてね?」「…ぬう…」*1
「んじゃ、とりあえず進んで……狼、どうしたの?」
狼が手で止まるようにサインする。すると…
「…!!みなさん、隠れてください!」
みんながそれぞれ遮蔽に隠れる。すると…
ガシャン、ガシャンとオートマタが歩き、ドローンがそれに追従していた。
「…狼、あれよく気付いたね」”あ、危なかった…”「…勘で…気づいた」「狼ってやっぱりすごいわ…全然気づかなかった…」「うう…オペレーター失格です…」「まあまあアヤネちゃん、人は誰しも失敗がつきものだから」
しばらく隠れていると、オートマタが通り過ぎて行った。
「…結構多かった、戦闘になってたらやばかったかも」「狼さん、ありがとうございます!」「…構わぬ」
“それじゃ、あともう少し、行ってみよう!”
一行は進み始めた。ふと、狼は空を見上げる。
ところどころ雲があるが、太陽が照りつける暑い空だった。
ここまで読んでいただきありがとうございます!
今回…短いなあ…多分。
そう言えば特殊タグのテンプレに危険攻撃のマークが追加されたみたいなんです!
いやあ、まさかこのタイミングで追加されるなんて感激です!
もし使えたら編集してみよ…!
次回、砂漠にて、その3。お楽しみに!