けっっっっっこう今回は悩みました。
以下に感謝を。
かぶと様!あさふじ様!評価9ありがとうございます!
マグネット様!ヴェールヌイ_0616様!誤字報告ありがとうございます!
それでは本編どうぞ!
〜ゲヘナ学園、風紀委員会〜
カリカリ…とペンが走る音が響く部屋の中、青髪の生徒が喋る。
「…委員長、その……これ、いつまで書けばいいのでしょうか…。」「……今400枚目くらいでしょう?自分で2000枚書くって言ってなかった?」
「それは…反省してますという比喩でして…」
よこち……アコがバツが悪そうに喋る。
「口より手を動かしなさい。」「が、頑張ります…。」
そんなアコの言葉をバッサリと切り捨てたのは、ゲヘナ学園、風紀委員長空崎ヒナであった。
またカリカリ…とペンを走らせる。
「…委員長、やっぱり2000枚は…。」「アコがイオリの分も引き受けるって言ったからでしょ。」「そ、そうですけど…イオリが反省文の作業をやるとなると…風紀委員の業務が止まってしまうので…。」
「…本来、あれほどの怪我をさせてお咎めほとんどなしなんだから、それだけでもありがたいと思いなさい、まあ万魔殿の奴らがそれに乗っかって色々押し付けてきたけど…。」「は、はい…申し訳ありません、委員長…。」
今現在、アコの机の周りには白紙の反省文の用紙が山のように積もっていた。これが反省文でなく仕事であれば、それはそれで地獄だったろうが、これも十分地獄であった。
またもやカリカリ…とペンを走らせる。
その時、またもやアコが口を開く。
「そういえば…あのアビドスのホシノとかいう方、お知り合いなのですか?」
こういうふうに質問しながらも反省文を書く手は止まらない。器用なものだ。
「…いや、実際に会ったのは初めて。」「そうでしたか…どこか知ってるように話してたので…」
「…小鳥遊ホシノ。「天才」と言われた本物のエリート、2年前の情報部の分析だと、ゲヘナの潜在脅威としてリストアップされていた。」
「なんと、全くそういう感じには見えませんでした…たいぶこう…なんというか…のんびりしているというか…。」
「アコ、外見で相手を判断するものじゃない。」
アコの言葉をバッサリと切り捨てる。*1
「…でも確かに、雰囲気は随分と変わった。元々は攻撃的な戦術を得意としたかなり好戦的なタイプで…荒っぽくて、鋭い印象だったけど…まあ、それは置いといて、アコ。もしあの時戦闘を続けてたら、きっと風紀委員会の大半が戦闘不能になっていたはずよ。」「そ、そんなに強かったのですか?あのホシノって人…。」
ヒナが続ける。
「…あの時はシャーレと、怪我させたとはいえあの義手の人もいた。」「あの男…何者なのでしょうか、このキヴォトスでわざわざ刀を使って、それに頭も相当キレるようですし…。」
「…あの人、何者かわからないけど、相当な修羅場を経験してきたと思う…。」「そ、そうですか?」
アコが疑問を浮かべる。
「…戦力分析はしっかりとやったはずなのですが…。」「…まあ、ある日突然活動報告が途絶えたからね。小さい学校だし,脅威とみなされなかったかもしれない。まあ、ホシノについては昔の記録を漁って。」「わかりました、後ほど見てみます。」
「…小鳥遊ホシノ、いまだにアビドスに残ってたなんて…一体なぜ?」「…そういえば、あの刀持ちの男…銃弾を刀で弾いていたと聞きました。」
「…今なんて?」「(ヒナ委員長のポカンとした顔…可愛い!)ええと、イオリが言ってたのですが、ライフルの弾を空中で4回弾かれたと…。」
「…確かイオリの銃ってkar98kが元よね…?」*2「はい、口径は7.92mmだったかと…」
「…あの人、優しかったけど、要警戒対象かも。」「ちょ、委員長?優しかったって一体…。」「気にしないで、手を動かして。」「はい…。」
カリカリ、とまたペンが走る。
その後、休憩までアコが口を開くことはなかった。
〜アビドス対策委員会室〜
ガラガラ、とドアが開き、6人組が教室の中へ入る。
「……到着…ふう。」「…もう!一体なんなのよ!」「カイザーコーポレーション…あそこで一体何を…」「宝探し、と言ってましたが…。」
「あの砂漠には何もないはずです。デタラメを言ってると思います。石油のような売れるものは昔の調査でない事がわかっています。」「だったら尚更…。」
「いやいや、それより今は借金の方でしょ!3000%増えたとか言ってなかった?」
セリカが喋る。
「…保証金も請求してきましたし…あと一週間で4億だなんて…」「…私、行ってくる。あそこで何してるか調べないと。」「し、シロコ先輩!?調べるって一体どこに…?」
シロコの言葉にアヤネが質問する。
「…PMCの施設。徹底的に準備すれば、なんとか侵入できると思う。狼が結構始末してくれたみたいだし、何が起こってるか調べる。」
「まってちょうだい!シロコ先輩、今は借金の話が先でしょ!」「……借金はもうまともな方法じゃ返せない。何か別の方法が…。」
「だ、ダメですよ!それじゃあまた…」「…私はシロコ先輩に賛成。学校がなくなれば終わりだし、なりふり構っていられない!」「そんな…セリカちゃん……!?」「セリカちゃん、待って!そんなことしたら、あの時と同じだよ!」「そういう意味じゃない!で、でも…。」
「あの時狼さんとホシノ先輩が止めてくれたのに、自ら進んで犯罪者になるの!?」「わ、私は…。」
その時、狼とホシノが喋る。
「……一度、落ち着け。」「ほらほら、狼の言うとおり落ち着いて〜。頭から湯気が出てるよ?」
「…セリカ殿の言うとおり、あの金額は…到底まともな手段で返すのは無理だ…。」「でも、そんなカッカしたっていいことないから、落ち着いて〜。」
「「「「………」」」」
「…ごめん、こんな風にしたいわけじゃなかった…。」「うん、みんなわかってるから、シロコちゃんもいい子だからね。」
「…ホシノ殿…。」「どうしたの?狼。」
狼が懐から、大きな銭袋と小さな銭袋を持っている限り全てだした。
「!?お、狼…どこにこの量をしまってたの!??」「…仏様のおかげだ…。」「お、狼?これはどう言うことかな?」
ホシノが狼に尋ねる。
「…確かに尋常な術では返せぬ。が…これだけあれば少しは足しになろう…、」「…狼、いいの?これ、狼の持ち物なんでしょ?」
シロコが狼に尋ねる。
「…俺は、金がなくとも生きてはいける…寝床がなくとも、食べるものが無くとも、全て己の手で手に入れれば良いことだ…。」
「…狼、気持ちは嬉しいけど、これは受け取れないかな…狼には既に十分な量貰っちゃってるし。」「…ホシノ殿…それでは…。」「ホシノ先輩!?ほ、ほんとに良いの!??」
「…うん、大丈夫だよ。まあ、とりあえず今日はこの辺にしとこう。」
ホシノが喋る。
「うへ〜、じゃあ、解散解散。一回頭をひやして、、明日また集まろう。これは委員長命令ってことで…。」
“…うん、とりあえず一回帰ろう”
先生の鶴の一声で解散することになった。
その後,ノノミとアヤネ。セリカは家に帰り、ホシノとシロコ、狼と先生が残った。
「ん?シロコちゃんはまだ何かやることある感じ?」「…先輩、ちょっといい?」
ホシノの言葉にシロコが返す。
「うへ〜、おじさんと話したい事があるの?照れるな〜。」「…ホシノ殿…俺にも聞きたい事が…」”私も、ちょっといいかな?”
「あれ、先生と狼も?おじさん、モテモテだ〜。」
ホシノが照れながらはなす。
「でもさ、今日は色々あったし、時間も時間だから、また明日話そう。どんなことかは大体わかってるから。」
「…ん、わかった。先生、狼。」「…ああ。」”…うん、わかったよ”
「じゃあ、また明日…」
シロコが教室から出て行く。
「…うへー、先生と狼もやるねえ?私の可愛いシロコちゃんといつのまにか目と目で会話できる仲になったんだ〜?」「…ホシノ殿…。」
「いやいや、2人とも侮れない大人だね〜、おじさんは流れについていけなくて寂しいよ。」「ホシノ殿、尋ねたい事が一つ。」
「…ん〜?何かな?」「…先生殿…」”わかった、狼。ホシノ…これ、何かな?”
先生はホシノの退部、退会届を取り出す。
「え……それって…いつのまに…あ!これ取ったのきっとシロコちゃんだよね!?それとも狼だったり?」
ホシノが気が動転したかのように喋る。
「全くシロコちゃんったら、いくら何でも先輩のカバンを漁るのは…狼も、もしかしてやっちゃった感じ?全くもう、先生、シロコちゃんに厳しく言っておいてよ。あのままじゃとんでもない大悪党になっちゃいそうだよ〜、狼も、もししてたらやめてね?乙女のバッグを勝手に漁るのは…」「…ホシノ殿…」「うへ?」
狼が喋る。
「…先ほど先生殿に…叱るように言っていたが…なぜホシノ殿が直接言わないのだ…?」「う、うへ、それは先生の「大人」からの言葉の方がいいかな〜って…」”それはそれでわかった、今はこの退部届けについて聞きたいな”*3
「……そっか……」”聞かせてくれるかい?ホシノ”
「……うーん逃してくれそうには……」「…逃さぬ。追いかけっこには…自信がある…」「…はあ、仕方ないか〜。」
ホシノがため息をつく。
「…面を向かって言うのもなんだし、先生、狼、ちょっと歩かない?」「…承知した…。」”わかった、じゃあ行こうか”
〜アビドス、使われていない教室〜
「けほっ、けほっ……うげ、ここも砂だらけだな〜、」「……」”……”
「ま、仕方ないか、掃除をしようにも、人数に対して学校が大きいもんね〜。」
ホシノが喋る。
「砂嵐が減ってくれれば、楽なんだけどな〜。」
「うへ〜、せっかくの高校生活が砂だらけなんて、ちょっとやるせないと思わない?」”ホシノはこの学校が好きなんだね”「…高校生活、か…。」
狼は昔を思い出す。己がホシノやシロコの年の時は義父の元で修行していた身であった。
「…俺には無縁の話だな…。」
狼の呟きはあまりにも小さく、この場の誰の者にも届かなかった。
「今の話聞いて、本当にそう思う?うへ、やっぱり先生は変人だね。」
ホシノが続ける、
「…砂漠化が進む前、アビドスはかなり大きくて力のある高校だったけど…そんな記憶も、おじさんには全くないんだよね〜。最初から全部めちゃくちゃで、ちゃんとしたものは何もなかった。本館も砂に埋もれて、当時の先輩も全員いなくなった。今いるここは、何回も移動して最後にたどり着いたただの別館。」「…なんと…」
酷い話である。諸行無常とは言うが、終わりに対して足掻き続けた結果がこれだとは。*4
「…ま、ここにきてシロコちゃんやノノミちゃん、アヤネちゃんとセリカちゃんに会えたから……。」
ホシノが閉口する。が…
「…うへ、やっぱり好きなのかもしれないな〜。」”……”「ホシノ殿…」
「…先生、狼、正直に話すよ、2年前から、変なやつから定案を受けてた。」”提案?それって…”「……」
「カイザーコーポレーション…ま、どっちかって言えばスカウトかな。アビドスに入学してから、何回も。この前もあった。」
ホシノがふと何かを考える。
「…誰から見たって破格の条件だった、借金の半額だなんて、でも当時はずっと、私がいないとアビドスが、って思ってたから…。」
「あいつら、PMCで使える人材を集めているみたい。」”…その人って一体…何者だい?”
「…わからない。私は、黒服って呼んでる。」「…黒服?」
ホシノが続ける、
「…なんとなくゾクってする感じが…キヴォトスひろしといっても、ああ言うタイプは見た事がないし…」「…ゾク、とする感覚…怨霊か…しかし、怨霊が理性を持つなど…。」
狼が呟く。
「…ま、怪しいやつだけど、何か問題を起こしたりはしなかった…なんだろうね。カイザーの理事すら、そいつを恐れてたみたいだし…」「ホシノ殿…詰まるところ、この届は…」
「…うへ、悩んでないと言えば嘘になるけど、ちょっとした気の迷いさ…もう、捨てちゃうか。」
ホシノが退部届を破く。
「…うへ、スッキリした。」”そう、それはよかった”
「…先生と狼も、変な誤解を招いてごめんね?この話をしても、みんなを心配させるだけだろうし…まあ、可愛い後輩にずっと隠し事も良くないし、明日ちゃんと話すよ。」「…そうか…。」
「…聞かされても困るだけだろうし、隠し事はないに越したことはないしね。」「…ああ、そのとおりだ…。」
…己も一回、御子様に人帰りのため、隠し事をしたのを思い出す。
「…実際のところ、あの提案を受ける以外は思いつかなかったけど。」”きっと何か、方法があるはず…”
「…そうだね。奇跡でも起きればいいんだけど……奇跡、かあ…。」
ホシノが続ける。
「…さて、これでこの話はおしまい。じゃ、また明日ね、先生、狼。」
「…さよなら。」
ホシノが先生と狼に別れを告げ、去る。
“ホシノ!”「…ホシノ殿…」
「うへ?な、なに…??」
いきなりの呼び声にホシノが困惑する。
“…私が大人として、どうにかする。だから…!”「……うへ、私そんなに元気なさそうだった?…。うん、ありがとう、先生。」
「…ホシノ殿…」「…何かな?狼。」
「…これを、お主に預ける。」「これ…お守り?」
九郎のお守り。
九郎が授けた御守り
平田屋敷で狼が一度命を落とし、回生の力を与えた折に、
密かに持たせてくれていたもの
この御守りは、今まで苦難を抑え、狼を守っていた
手放せば、今までをも超えた、
艱難辛苦の道に挑むことになる。
裏を返せば、このお守りは苦難を抑える力を持つ。
苦難に挑む者に、預けるのが良いだろう。
「…我が主が俺に授けた。大切な守りだ…これは俺への苦難を抑えてくれた…」「…狼、どうして…。」
狼が続ける。
「…これは、きっとお主への苦難を抑えてくれるだろう…のちに、必ず、返してくれ…。」「…狼、ありがとう。」
ホシノがお守りをしまう。
「…それじゃ、狼、先生、またね。」
そう言ってホシノは去っていった。
〜次の日〜
「…はあ、お疲れ様です…あれ?一番乗り?」
アヤネが一番に教室へ入る。
「…?…これは…?」
そして何かを見つける。
「…嘘……」
「何でっ……どうして!!!!??」
そこには、ホシノが残したみんなへの手紙と…
退部、退会届が置かれていた…
ここまで読んでくれてありがとうございます!
ここまで5760文字!
あと明日の投稿はおやすみします。すみません。
感想評価ぜひお願いします!
次回、お楽しみに……
危険攻撃の特殊タグ、いる?
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かっこいいから欲しい
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読みづらいからいいかな
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作者に任せる!