皆様、大変お待たせ致しました。
ちょっと霧の森でカネキくんを使ってたりしたら遅くなってしまいました。
亀更新タグつけなきゃ…(使命感)
ふと金木君と恭也ってぼちぼち共通点あるなって思いましたね。
自身の運命を良くも悪くも変えた女性が居て、人ならざる者になって…みたいな。
unravel、いい歌ですよね。()
それではどうぞ。
前回のあらすじ。
"列車砲シェマタ"を買い戻す手筈が整ったとユメに報告した恭也。
ついでに鉄道関係も全部買い取ると言い放ち、真顔のホシノに色々と詰められる事となった…。
________________________
アビドス高等学校 廃校対策委員会 兼 生徒会室。
ホシノ
恭也「ど、どうどうどうどう…。」
ユメ「なんか危ない仕事とかに手を染めてないよね…?」
恭也「してませんよ。」
ノノミ「まさか…借金ですか…?」
恭也「違いますよ。」
ホシノ「…臓器売買…!?」
恭也「何でそういう路線なんですか。」
恭也「だいぶクリーンな方法ですって。」*1
ホシノ「クリーンと言われても、あまりにも早すぎますって。」
ホシノ「恭也先輩、正直に言ってください…。」
ホシノ「"何"をしたんですか?」グイッ…
恭也「え、ええと…。」
その時、誰かが生徒会室の扉をノックした。
ユメ「はい、どうぞ〜。」
宮田「…お取り込み中だったか。」
恭也「宮田先生…!」
ホシノ「そうですね、宮田先生…ちょ〜っと恭也先輩にお話を聞こうと思って。」
宮田「何だ、言ってなかったのか。」
ホシノ「…え?」
宮田「まぁ少々言うのを渋る様な事象だしな。」スッ…
宮田「…置かせてもらうぞ。」トスッ…
宮田は手に持っていたジュラルミンケースを長机の上に置く 。
ユメ「えっと…これは何ですか?」
宮田「…。」カチャッ…カチャッ…
宮田が全員に見える様に中身を見せた。
「「「………へ?」」」
宮田「須田、この中にざっと500万は入ってる。」
宮田「まだ全部を売った訳ではないがな。」
宮田「残りは追々って感じだ。」
ユメ「ご、ごひゃっ……!?」
ホシノ「……。」*2
ノノミ「凄い…。」
ユメ「これは…宮田先生の給料だったりするんですか…?」
宮田「何で自分の給料を貢ぎに行かなきゃいけないんだ。」
宮田「これらは全て、須田が稼いだ金だ。」
恭也「…あれ?これって保管しておく話じゃ…。」
宮田「幻視でお前が詰められているのを見たからな。」
宮田「実物を見せながらの方が説得力もあるだろう。」
恭也「宮田先生…!」ウルウル…
ホシノ「…宮田先生が持ってきたって事は、何らかの関係があるって事ですよね?」
宮田「まぁそうだな。」
宮田「須田と俺が何をしたか…これを見れば大体察するだろう。」カタッ…
宮田は机の上に置いてあったテレビのリモコンを持ち、テレビを付けた。
クロノス報道部
クロノス報道部
クロノス報道部
クロノス報道部
ユメ「……えっと?」
ホシノ「…つまりそういう事ですか。」
宮田「そういう事だ。」
宮田「ついでにアビドス砂漠の方にあった基地も襲撃して、武器やらなんやらを掻っ攫った訳だ。」
ホシノ「…はぁぁぁっ。」
恭也「っ…。」ビクッ…
ホシノ「恭也先輩。」
恭也「な、何かな?」
ホシノ「無茶しないでくださいよ…っ!」
ホシノ「もう貴方一人じゃないんです…!」
ホシノ「ここにいる皆、心配しちゃうんですよ…。」
恭也「…ごめん。」
ホシノ「…まぁ終わった事なんで、これ以上は何も言いませんよ。」
ホシノ「けど次からは一人で抱え込まないでくださいね。」
ホシノ「仲間外れにされるのは好きじゃないんで。」
恭也「うん…そうするよ。」
ホシノ「宮田先生も、巻き込んでしまった様ですみません…。」
宮田「一緒に画策した訳だからな、巻き込まれた訳では無い」
宮田「まぁ別に悪い経験では無かったな。」
ユメ「襲撃する事って悪い経験では…?」
宮田「何に楽しさを感じるのは人それぞれだな。」
ユメ「な、何だか宮田先生が怖く見えるよ…。」
宮田「…今更だが、そちらの方は?」
ノノミ「…あっ!十六夜ノノミと申します!」
宮田「…見たところ、中学生か。」
宮田「アビドス高校に体験入学して来たのか?」
ユメ「ノノミちゃんはそういう感じじゃないんだよ〜。」
ノノミ「そ、そうですね…まだ正式にって訳では…。」
宮田「ほう…良かったな須田、後輩が出来るぞ。」
ノノミ「もう入る前提で進めるんですね!?」
ホシノ「ごめんねノノミちゃん、この人はそういう人だから…。」
宮田「さて早速だが須田、これからどう動く予定だ。」
恭也「ネフティスとそういう手続きや交渉をするアポを取らないとですね。」
恭也「このカイザーという大企業が瓦解し始めた今がチャンスだと思ってます。」
恭也「…流れは確実にこっちに来ています。」
ノノミ「あ、あの…私から父に伝えておきましょうか?」
恭也「ううん、大丈夫。」
恭也「何かノノミちゃんを利用してるようで嫌な印象になっちゃうからね。」
恭也「あくまでもアビドス生徒会として交渉を…。」ブツブツ…
宮田「…ん?父……?」
ユメ「ノノミちゃんはご令嬢さんなんだよ〜。」
宮田「へぇ、それは驚いた。」
宮田「(確かに須田の言うとおり、流れが来ている気がするな)」
恭也「よし…今日明日辺りにアポを取りましょう!」
恭也「そんな感じで大丈夫ですね、ユメ先輩!」
ユメ「う、うん!大丈夫!」
ユメ「恭也くんが掴んでくれたチャンスを無駄にはしないよー!」
恭也「おー!」
ホシノ「お、おー…!」
ノノミ「…私、とても久しぶりです。」
ノノミ「こんなにも前向きに進もうとしている人達を見るのは。」
ノノミ「私は豊かだったんだと思います。」
ノノミ「…けど私の周りの人は皆難しい顔をして…暗かったですから…。」
宮田「過去、アビドスには沢山の課題があり確かに苦労をしていた。」
宮田「それは今でも変わりないかも知れない。」
宮田「だが、あいつらには今しか無いんだ。」
宮田「限りある今を…より良いものに昇華しようとしている。」
ノノミ「…。」
宮田「渇望する事は人の生きる力に直結する。」
宮田「そこに底なしの善性が混ざれば、もう怖いものなしだろうな。」
宮田「この温かさは、人以外からは得られない物だ。」
宮田「…俺には眩しすぎるがな。」
ノノミ「宮田先生は良い人では無いんですか…?」
宮田「世論から見たら、俺は良い人では無いだろうな。」
宮田「あの温かさを享受するには俺は汚れすぎた。」
宮田「陰ながらあいつらを支えるのが、俺に出来る唯一の罪滅ぼしだ。」
ノノミ「…。」
宮田「で、アビドスに来るのか?」
ノノミ「えっ!?また急ですね…!?」
宮田「俺としては、ぜひ入ってほしいんだがな。」
宮田「今年度で梔子は卒業して、須田と小鳥遊の二人になってしまう。」
宮田「流石にそれは見てて寂しいからな。」
ノノミ「周りの大人からは、ハイランダー学園に進学するように言われてはいますが…。」
ノノミ「…多分、アビドスに進学すると思います。」
ノノミ「ですが…サプライズって形にしたいので、内緒にしてもらっても良いですか?」
宮田「ふっ…そういう感じか。」
宮田「あいつらなら、喜ぶんじゃないか?」
ノノミ「先に言わないで下さいね、宮田先生?」
宮田「あぁ、良いだろう。」
ノノミ「…ふふっ。」
________________________
数ヶ月後…………………。
アビドス自治区 元居住区 朝………。
ホシノ「いや〜あの時のノノミちゃんはかっこよかったね〜。」
ホシノ「"私はアビドス高等学校への進学をします"」*3
ホシノ「"これは私の人生です"」
ホシノ「"私は、私が選んだ道を行きます"」
ノノミ「今そうやって復唱されると恥ずかしいですね…///」
ホシノ「さっきまでネフティスの人と一緒に同席してたのに、急にアビドス側に回って言っちゃうんだからね。」
ホシノ「おじさん含めて、皆びっくりしてたね〜。」
ホシノ「ああいうのを鳩が豆鉄砲を食らったようって言うんだっけね?」
恭也「…。」
恭也「(なんで1人称が"おじさん"になったんだろうか…。)」
ノノミ「…えっ!?これって恭也さんが作ったんですか!?」
そういうノノミの手の平の上には綺麗なガラス細工があった。
恭也「うん、こんなに砂があるんだし何かに使えないかな〜ってずっと思ってたんだ。」*4
ノノミ「恭也さんって外の世界ではそういう職人の方だったんですか…?」
恭也「いやいや、ただの一般人だよ。」
ユメ「ただの一般人だったら制服を自分で仕立てないでしょ〜。」
ノノミ「制服って…今、恭也さんが来ている制服ですか!?」
ユメ「そうだよ〜?余った生地をミシンとかでキレイに合わせて作っちゃうから凄いんだよ!」
ホシノ「"おじさん"は初めて会った時からただの一般人とは思ってなかったけどね〜。」
「「「………。」」」
恭也「(あの時が初めてだったな…。)」
恭也「(全員がスルーせざるを得なかったけど。)」
恭也「(誰かの影響なのかな…?)」
恭也「(宮田先生…な訳ないし。)」
ノノミ「…あそこに居るのって……?」スッ…
ノノミが立ち止まり、指を指した。
恭也「…?」
ホシノ「?」
???「………………」
遠くの廃墟の壁に何かがもたれ掛かっている。
ホシノ「…人だ。」ダッ……!!
「「…っ!」」ダッ…!
ホシノに続いて、恭也達も走り出した。
……………………………………。
???「………………」
そこには、ボロボロの衣服に身を包んだ大きな耳の銀髪の少女がいた。
恭也「…服がボロボロだ。」
ノノミ「…脈は…ある…今は気絶してるだけだと思います。」スッ…
ホシノ「この辺りでは見た事ない子だ…。」
恭也「何処かの制服だよね…これ。」
恭也「二人とも見たことあったりは…。」
ホシノ「うーん……。」
ノノミ「すみません分からないです…。」
恭也「…まぁ俺もなんだけどさ。」
恭也「武器持ってないね。」
ホシノ「壊れて使い物にならなくなったから捨てたとかじゃないですかね。」
恭也「確かに…こんなにボロボロなのも何かあったんだろうね。」
恭也「…。」ジーッ……
ノノミ「こういう耳を見るのは初めてでしたか?」
恭也「あ、うん…こっちでは普通なの?」
ノノミ「よくいるって程では無いですけど、偶に見かけます。」
恭也「へぇ…」
???「…………」ピクッ…
気絶していた少女の全身が強張る。
恭也「うぉっ…。」ビクッ…
ノノミ「お、起きたんでしょうか…。」
ホシノ「ノノミちゃん…ちょっと危ないかも。」スッ…
ホシノが左腕を伸ばしてノノミを静止させる。
???「………ん。」パチッ……
恭也「あの…大丈夫…?」サッ…
地べたに座り壁にもたれている少女に、恭也はしゃがんで視線を合わせて話す。
???「……」グッ……
少女は幽鬼のようにゆっくりと立ち上がる。
???「…」
立ち上がった少女はこちらが声をかけようと考えさせる暇もなく、恭也の顔めがけ右足のハイキックを喰らわす。
恭也「っ!?」バッ……
左腕で何とか防ぐ恭也。
???「…!」バッ……!!!
防がれた右足の膝を折り曲げ、そのまま連続蹴りを浴びせる。*5
恭也「ちょっ…ま、待っ!」シュッシュッシュッシュッ……!
ウィービングとスウェーを織り交ぜ攻撃を避ける恭也。
ホシノ「…っ!」チャキッ…!
愛銃を構えるホシノ。
恭也「撃っちゃ駄目だ!」
ホシノ「!」
恭也「今はっ!多分…錯乱状態なんだ…!」シュッ…シュッ!!
恭也「銃を撃って刺激させたら余計に…!」
ホシノ「じゃあどうすれば…!」
恭也「何とかして拘束するから!そのっ!隙にっ!」
???「…!?」
恭也は右足を両手で掴む。
恭也「ふっ…!」バッ……!
???「…!」グラァッ…
掴んだ右足を勢い良く上に離して、体勢を崩させる。
恭也「……。」ダッ…!
懐に飛び込む恭也。
???「!」ブォッ……!
恭也「…。」サッ…!
顔を狙った左ジャブをダッキングで躱す。
前方に屈んだ勢いを使い、そのまま少女の左側から背後に回り込む。
恭也「ふ…っ!!」バッ…!
???「っ!?」
少女の背後から脇の下に腕を通し、羽交い締めにした。
ホシノ「…」スッ………
少女が恭也に気を取られている隙に正面から詰め寄るホシノ。
???「!?」
少女の頬を両手で包む。
ホシノ「安心して。」
ホシノ「もう誰も貴方を攻撃しないから…」
ホシノ「大丈夫…大丈夫…。」
母が子をあやす様に目を合わせてゆっくりと囁く。
???「…………」
少女の瞳孔が大きく開く。
???「……____」フラッ……
瞳孔が元の大きさに戻ったと同時に少女はふらついた。
恭也「おっ…と。」
体の力が抜けたらしく、羽交い締めしていた恭也に寄りかかる。
……………………………。
???「………」
少女を崩れた壁面の上に座らせる。
恭也「…とりあえず落ち着いたかな?」
ホシノ「そうっぽいね。」
ノノミ「あの…どうしてこんな所に居たんですか?」
???「……わからない。」
ノノミ「名前…とかは…?」
???「………」フルフル…
首を左右に振った。
ノノミ「これは…」
ホシノ「記憶喪失みたいな感じかな。」
恭也「どうしますか?」
ホシノ「うーん…とりあえず保護する目的でアビドスに連れて行こうかな。」
恭也「了解です。」
恭也「えっと……。」
???「…?」
ノノミ「…どうしました?」
恭也「名前とか無いとちょっと不便じゃないですか?」
ノノミ「確かにそうですけど、私達が勝手に付けて良いでしょうか?」
ホシノ「…どう?君の名前付けてもいいかな?」
???「…欲しいかも、名前。」
ホシノ「よし、じゃあどんな名前にしよっか?」
恭也「名前…女の子の名前って言ったら何だろう。」
ノノミ「花の名前とかがポピュラーですよね。」
恭也「うーん…」
恭也は腕を組んで空を見上げる。
ふわふわと雪が降りてきている。
恭也「白い花か……」
???「…」ピクッ…
恭也「白い花って言ったら梅かな。」
???「嫌。」
恭也「…即答だね。」
ホシノ「…シロ。」
恭也「……。」
恭也「…美耶子か。」
???「それがいい。」
ノノミ「え?」
ホシノ「まさか…シロ?」
???「違う。」
恭也「…【シロコ】?」
???「ん!」*6
ホシノ「それじゃあよろしくね、シロコちゃん。」
シロコ「うん。」コクッ…
ホシノ「寒くない?おじさんのマフラー使う?」
シロコ「いいの?」
ホシノ「うん、安物でも良かったらね。」ファサッ……
ホシノ「…似合ってるよ、シロコちゃん。」
シロコ「…ん。」
ホシノ「じゃ、行こっか。」
________________________
数日後…。
アビドス高等学校 廃校対策委員会兼生徒会室…。
ユメ「まさか後輩が2人増えるなんて思わなかったね〜。」
恭也「まだ入学が決まった訳じゃないですけど…。」
ホシノ「まぁ多分入学するでしょうね。」
恭也「…って事は入学式があるのか。」
恭也「学生って感じするな…。」
ホシノ「…あ、そういえば恭也先輩に伝えておきたい事があるんですけど。」
恭也「何かな?」
ホシノ「先輩。」
ホシノ「今年度、留年です。」
恭也「…ん?」
________________________
トピックス 恭也の学力
※本小説オリジナル設定が含まれています。ご了承くださいませ。
ミレニアムの冷酷な算術使いレベルではないけど、キヴォトス内で"上の下辺り"を想定しています。
如何でしたでしょうか。
恭也くんはホシノと同級生にさせたいので留年です。()
すまんな恭也、これも因果律だ。(適当)
それではまた。