皆様、お待たせ致しました。
次回で過去アビドス編は完結させる予定であります。
…予定なので変わることもあります。()
それではどうぞ。
前回のあらすじ。
トントン拍子で厄介事が無くなっていくアビドス高校。
ネフティスのご令嬢 ノノミと記憶喪失系女子 シロコの入学も決まり、少しずつだが人が集まってきた。
アビドスの夜明けが着々と近づいてくる………。
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アビドス高等学校 体育館…。
「「改めて、ご入学おめでとうございま〜す!」」
ホシノ「お、おめでとうございま〜す。」
宮田「…。」パチパチパチパチパチ…
ユメと恭也がクラッカーを鳴らす。
ユメ「わ〜!」パチパチパチ…
ノノミ「…///」テレテレ…
シロコ「…。」フンス…
恭也「じゃあついでにこの大きなクラッカーも…!」ゴソッ…
ホシノ「どこから持ってきたんですかそれ…。」
恭也「いや〜何回も言うけど、学生って感じで楽しいね〜。」
宮田「お前はあと1年多く楽しめるな。」
恭也「うっ…。」
ユメ「い、今はその話は良いじゃないですか〜…。」
宮田「お前も何で卒業してないんだ。」
ユメ「ぎくっ…。」
ノノミ「よ、容赦ないですね…。」
ご来賓席から鋭いツッコミが刺さる。
シロコ「…ホシノ先輩。」
ホシノ「何かなシロコちゃん。」
シロコ「あの人誰なの?」
ホシノ「あれっ!?ご来賓の方の紹介の時に言った気が…?」
シロコ「ちょっと気が高ぶってて聞いてなかった。」
ホシノ「えぇ…。」
宮田「宮田です。」(半ギレ)
ユメ「宮田先生はお医者さんなんだよ〜。」
シロコ「…医者って忙しいイメージがある。」
宮田「生憎キヴォトスの医者は暇でな。」
宮田「重症で運ばれてくる奴もいないし、住民全員の危機管理意識が高いから事故や事件に巻き込まれる奴も極端に少ない。」
宮田「内科医ならまだ良いが病院内で俺は外科医と来た。」
宮田「医者らしい業務は全く出来ていないな。」*1
恭也「宮田先生って外科医だったんだ。」
宮田「一応な。」
宮田「だが、前いた所では俺しか医者が居ない状況だったから内科でも何でもしてたな。」
ホシノ「あんまりこういうのもアレなんですけど…結構凄い所から来たんですね。」
宮田「そうだな。」
宮田「…というか俺の話を聞いてどうする。」
宮田「主役はお前たちだろ。」
ノノミ「ま、まぁそうなんですけど…。」
シロコ「宮田先生も気になる。」
宮田「…はぁ。」
シロコ「下の名前は何?」
宮田「…司郎だ。」
シロコ「ん、一文字違い。」
宮田「変に仲間意識を持つな。」
シロコ「よろしくね、シロウ。」
宮田「呼び捨てはやめろ。」
宮田「ほら、高校の構造を教えるんだろ。」
宮田「片付けたらとっとと行くぞ。」ガタッ…
恭也「あっ、はい!」
ユメ「今の感じだとお医者さんより、教師って感じするね。」
ホシノ「そうですね…。」
宮田「おいそこの留年組、これ運ぶの手伝え。」
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アビドス高等学校 倉庫………。
ユメ「ここが倉庫、備品とかは全部ここに入ってるかな。」
ノノミ「広いですね…!」
ユメ「何処に何があるかは一目で分かるようになってるから大丈夫だよ。」
シロコ「…」コクコク…
ユメ「…何か似たような事をちょっと前に言った気がする…?」
恭也「多分それ俺の時ですね。」
ユメ「あ〜そっか!そうだったね!」
シロコ「奥まで見てきてもいい?」
ユメ「うん、全然良いよ〜。」
シロコ「…」タッタッタッタッ…
ホシノ「何だかんだ恭也くんが来たのも数ヶ月前だからね〜。」
恭也「あれ…そうでしたっけ?」
ユメ「恭也くんが来てから色々な事が劇的に変わったからちょっと感覚が分からなくなるよね〜。」
ノノミ「ずっと前から居たみたいに馴染んでいますよね。」
恭也「2人が俺なんかに手を差し伸べてくれたからですよ。 」
恭也「ありがとうございます…ほんとに。」ニコッ…*2
ユメ「ウッ…」*3
ホシノ「グフッ…」*4
ノノミ「だ、大丈夫ですか!?」
恭也「ちょっ…血、血出てるよ…!?」
ホシノ「き、恭也くんのせいだよ〜?」
恭也「えっ!?俺ですか!?」
シロコ「…ん、お取り込み中?」ヒョコッ…
ユメ「ぜ、全然大丈夫だよ〜」
ユメ「ちょっと尊みが強すぎただけだから…。」(?)
シロコ「?」
シロコ「この自転車って誰かのなの?」カラカラカラ…
恭也「あ、それは俺のマウンテンバイクだね。」
シロコ「使ってないの?」
恭也「そうだね、こっちに来てからは全く…。」
シロコ「…ちょっと乗ってみたい。」
恭也「全然構わないよ。」
シロコ「ん…。」
ホシノ「…」チーン…。
ユメ「…」チーン…。
宮田「…こいつらは保健室に運んでおく。」ズルズル…*5
ノノミ「あ、私も行きます…。」
恭也「大丈夫かな…?」
シロコ「多分…大丈夫。」
……………………………………………。
アビドス高等学校 校門前…。
恭也「…シロコちゃんは自転車とか好きなの?」
シロコ「風を感じるのが好き。」
シロコ「自転車は…多分乗れる。」ヒョイッ…
恭也のマウンテンバイクに跨るシロコ。
シロコ「ん…」グッ…
ペダルを力強く踏み込む。
シロコ「…」グググッ………
恭也「わぁぁぁぁぁ!?」
数mほど進んだ後に前輪がふらつき横に倒れてしまった。
恭也「だ、大丈夫!?」タッタッタッタッ…
シロコ「ん…駄目だった。」
シロコ「怪我とかはしてない。」
恭也「よ、良かった……。」
シロコ「…もう少し乗ったら感覚が取り戻せそう。」
恭也「それじゃあ、後ろから支えておくよ。」
シロコ「ありがとう。」
恭也は、自転車に乗るシロコの背中を支えながら進んで行く。
恭也「…どう?いい感じ?」
シロコ「うん、順調な気がする。」
恭也「そっか。」
シロコ「この自転車に乗ってキヴォトスに来たの?」
恭也「いや、乗ってきた訳じゃないんだよね。」
恭也「シロコちゃん達みたいに校内の案内をされてた時に見つけたんだ。」
恭也「持って来てないのに何故かあったんだよね…。」
シロコ「ん…不思議。」
恭也「ね。」
シロコ「…あの時、いきなり襲い掛かってごめんなさい。」
恭也「いやいや全然いいよ。」
恭也「ちょっとシロコちゃんも混乱してた訳だし。」
シロコ「…今更だけど、恭也先輩ってヘイロー無いね。」
恭也「外の世界から来たから無いね。」
シロコ「…私の蹴りを腕だけで耐えてたよね。」
恭也「まぁそうだね。」
シロコ「う、腕とか折れてない?」チラッ…
シロコが心配そうな目をして振り向く。
恭也「そんなにやわじゃないよ。」
シロコ「普通は折れるどころじゃない気がする。」
恭也「そうなんだ。」
シロコ「………」
シロコ「恭也先輩は生まれた時から強かったの?それとも鍛えたの?」
恭也「うーん…鍛えたって方が近いのかな。」
シロコ「どんな鍛え方をしたの?」
恭也「そうだね…沢山経験を積んだとしか言い様が無いかな。」*6
シロコ「私も頑張って強くなる。」
恭也「程々にね。」
シロコ「うん。」
恭也「…ちゃんと乗れたね。」
シロコ「え?」チラッ……
シロコが後ろを振り向くと恭也の支えが無い事に気がついた。
シロコ「…乗れてる。」
恭也「やっぱり勘は残ってたんだね。」
恭也「ちょっと古いかも知れないけど、そのバイク良かったらシロコちゃんにあげるよ。」
シロコ「いいの?」
恭也「うん、入学祝いって事で。」
シロコ「…ん!!!」
恭也「わっ!速っ…!!」
……………………………………………………。
恭也「おお…その止まり方カッコいい…!」
宮田「タイヤがすり減るぞ。」
恭也「あ、宮田先生。」
恭也「2人は大丈夫ですか?」
宮田「穏やかな顔で寝てたぞ。」
宮田「…と言うかあれはお前の自転車だったろ。」
恭也「ああ、プレゼントしたんですよ。」
シロコ「凄い楽しかった。」
恭也「良かったよ。」
シロコ「……やっぱりもうちょっと走ってくる。」
宮田「俺達の世界だったらすぐにオリンピックを目指せる才能だな。」
恭也「そうですね…。」
宮田「これでアビドス高校は安泰だな。」
恭也「あともう少しくらい人が来てくれたら嬉しいですね。」
宮田「そうなった時に留年していたら格好がつかないだろ?」
宮田「勉強するぞ、須田。」
恭也「……えっ?」
宮田「学生の本分は勉学だ。」
宮田「付きっきりで見るからな。」
恭也「お、お手柔らかに……。」
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アーカイブ No.010 "須田恭也のマウンテンバイク"
恭也が羽生蛇村に向かった時にも使った愛車。
ゲーム本編ではパンクして使い物にならなくなったので渋々山中に置き去りにされた。
この世界では恭也と一緒にキヴォトス入りを果たしています。
置いていかれた事に対するちょっとした執念でやって来たのでしょうか。
宮田のジャガーよりマシだから良いじゃないか。()
如何でしたでしょうか。
シロコの自転車を恭也のお下がりという事にしたかったので恭也のマウンテンバイクを転移させました。
伏線をキレイに回収できた気がして満足です。(自己満)
頭の中で構築している展開と実際の筆の進みのラグがありすぎてちょっともどかしかったんですけど、ようやく次に進めそうです。
それではまた。