皆様、お待たせ致しました。
何だかんだで今回もだいぶシリアスかも…。
明日まで明日までお待ちください!(パラガス)
必ずやハートフルな日常をお届けいたします!(パラガス)
それと、随時アンケートに答えてくださり大変恐縮の限りです。
もし、シリアスな方も見たいというご要望が届いた際には別枠としてこの小説に掲載するかも知れません。
そちらは完全に本編から逸脱した感じになりますので、よろしくお願いします。
それでは本編どうぞ。
前回のあらすじ。
"梔子ユメ"を救出し、ビナーを撃破した恭也。
ユメの怪我の治療の為、ユメが知っている一番近い病院に行くことになった。
だが、そこで思わぬ人物と出会う事になる……。
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アビドス自治区 自治区内……。
ユメ「…着いたよ!ここの病院。」
恭也「だいぶ歩いたけど、ここが一番近いとこなの?」
ユメ「昔は沢山あったけど、砂漠化が進んで皆離れていったの…。」
ユメ「だからほぼ他の自治区との境目のこの辺りにしか病院は無いんだ…。」
恭也「ふーん…ま、とりあえず治療してもらおうよ!」
ユメ「そうだね!」
…………………………………………………………。
アビドス総合病院 待合室。
あの後、受付に居た看護師がボロボロな状態のユメを見てすぐに医者を呼んでユメを診察室へ連れて行った…。
恭也「……。」
恭也「(ユメ、大丈夫かな。)」
???「お連れの方です………か。」
恭也「…?」チラッ…
多分、自分に向けての言葉だろうと思い顔を上げる。
???「…須田…恭也。」
そこには水色のシャツの上に白衣を着た男性が立っていた。
恭也「えっ?……あっ!」ガサガサ…
恭也は着ていた半袖シャツの内ポケットを探る。
恭也「それじゃあ貴方が、宮田…さん?」サッ…
恭也は煤けた運転免許証を取り出した。
宮田「…そうだ。」
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恭也「いつ頃から、こっちに居たんですか?」
宮田「…半年…いや、それよりも前からだな。」
恭也「あの…どうして俺の名前を?」
宮田「…。」サッ…。
宮田は汚れた学生手帳を取り出した。
恭也「あっ!俺のだ…!」
宮田「…あの村にいる時に、病院で目覚めた事があっただろ。」
恭也「あ…ありました。」
宮田「やったのは俺だ。」
恭也「そうだったんですか…。」
宮田「…。」チラッ
宮田は恭也の手に握られている土偶を見た。
宮田「…まだ使ってないのか。」
恭也「?…あ、これですか?」
宮田「…それは『宇理炎』、自身の命と引き換えに使う物だ。」
恭也「え、そうだったんですか?」
宮田「あぁ。」
恭也「よく分かんなかったんですけど、アイツらを消すのにめちゃくちゃ使ってました。」
宮田「…は?」
恭也「これ、使ったら死んじゃうんですね。」
宮田「………不死か。」
恭也「…やっぱ俺、そうなんですね。」
恭也「あそこにいた時、学校の先生みたいな人から手帳を貰って…それを読んだりしながら自分で考えてたんです。」
恭也「それで、思い出したんです。」
恭也「俺が美耶子から血を分けてもらった事を。」
宮田「…!」
恭也「美耶子は多分…幽霊みたいに生きてるんです。」
恭也「あそこで美耶子の体は消えてしまったけど…。」
恭也「…だからあの時、美耶子から血を貰った俺も同じような体になったんじゃないかって…。」
宮田「…その仮説はおおよそ正解かもな。」
宮田「お前が持っているそれは、先代の美耶子様から受け取った。」
恭也「…先代?」
宮田「…代々神代家は、姉妹が生まれる。」
宮田「その姉妹の妹に"美耶子"という名前を付け、『儀式の為の贄』として利用する。」
恭也「……。」
宮田「…だが先代の美耶子様は、何らかの方法で『儀式の為の贄』としての役目から逃れた。」
宮田「そして、俺とお前にそれを託した。」
恭也「…先代の美耶子は殺されなかったんですか。」
宮田「そうされた方が多少はマシだったな。」
宮田「先代の美耶子様は、"生かされていた"。」
宮田「約30年、何も飲まず何も食わずに…。」
宮田「だが、俺が会った時には死んでいなかった。」
宮田「恐らく不死であって、不老ではない。」
宮田「だから、肉体が極限まで老衰して…ようやく死を迎えられる。」
恭也「……。」
宮田「…その重装備を見る限り、あの村を壊したんだろう?」
宮田「お前があの村を壊して、先代の美耶子様も多少は浮かばれてるはずだ。」
恭也「…そうなんですかね。」
宮田「現に、そんな代物をお前に託したんだ。」
宮田「分かっていたんだろう、お前が来る事を。」
恭也「……。」
宮田「そういえば、お前はどうやってここに来たんだ。」
恭也「『宇理炎』で出した炎に飛び込んで、気付いたらここに居ました。」
宮田「同じか。」
恭也「…じゃあ宮田さんも『宇理炎』を使ったんですか?」
宮田「そうだ。」
宮田「やはり、宇理炎の炎がキーか。」
恭也「…ユメの容態はどうですか?」
宮田「さすがキヴォトス人だと言ったところだな。」
宮田「外傷はそこそこ見られるが、骨や内臓へのダメージはほぼ見られなかった。」
恭也「ここの人って普通の人と違うんですか?」
宮田「"ヘイロー"と呼ばれる天使の輪の様な物のおかげで驚異的な身体の耐久性と身体能力を得ている。」
宮田「人によっては自己再生並みの回復力がある奴もいるらしい。」
恭也「へぇ…。」
宮田「全員が全員、そんな具合だからかは知らないが銃という存在が非常に身近になっている。」
宮田「銃を持ってない奴の方が珍しいと思われるくらいだ。」
宮田「よく分からない不良グループが平気で銃を撃ってくるから気をつけろよ。」
恭也「…アイツらが居ないだけ、多少はマシですよ。」
宮田「…そうかもな。」
ユメ「恭也く〜ん!」タッタッタッタッ…!
宮田「…院内では走らないでください。」
ユメ「あっ、すみません…。」
恭也「走ったりして大丈夫なの?」
ユメ「うん!点滴を打ってもらったら元気になったよ!」
恭也「…これもキヴォトス人の特徴なんですか?」
宮田「それは点滴の効能であって普通に起こり得る事だ。」
病院の扉が勢い良く開かれた。
???「はぁっ…はぁっ…!ユメ先輩…っ!!」
ユメ「わっ!早いねホシノちゃん!?」
ホシノ「大丈夫ですか!?もう治療は受けたんですか!?」バッ…!
ユメ「だ、大丈夫、大丈夫!そんないきなり近づかれてびっくりしちゃった…。」
ホシノ「すみません…あのとき私が心ない言葉を言ってしまった矢先に……っ!」
ユメ「ううん!気にしてないよ!」
宮田「…そちらの方は?」
ユメ「あっ、私の後輩のホシノちゃん。」
ユメ「一応病院にいる事を伝えようと思って連絡したら直ぐに駆け付けてきてくれて…。」
宮田「そうでしたか…では一応、そちらの方にも検査結果をお伝えします。」
ホシノ「はい…。」
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ホシノ「…じゃあ特に大きな怪我とかはないんですね?」
宮田「はい。」
ホシノ「良かったぁ……。」
ユメ「心配かけてごめんね〜ホシノちゃん。」
ユメ「たまたま"アイツ"に出会っちゃって…。」
ホシノ「えっ…"アイツ"から逃げれたんですか!?」
ユメ「逃げれたというか、この人が倒してくれたの。」
恭也「…須田恭也っていいます。」
ホシノ「ヘイローも無いのにですか…?」
ユメ「ホントだよ?」
ホシノ「……貴方、何処から来ましたか?」
恭也「外から…かな。」
恭也「一応、学生証とかあるけど…。」スッ…。
ホシノに学生証を差し出す。
ホシノ「紙の学生証ですか、珍しいですね…。」サッ…。
ホシノ「中野坂上高等学校…?」
ユメ「やっぱり、こっちでは聞いたことの無い名前だね。」
ホシノ「紋章も生徒番号も記載されているから偽物だとは思えない…。」
ホシノ「…どうしてアビドス砂漠に居たんですか?」
恭也「気付いたら居たとしか、説明できないかな…。」
ホシノ「……。」ジッ………。
ホシノは座っている恭也の全身を細かく分析する。
ホシノ「(とてつもない量の銃を持ってますね…。)」
ホシノ「(歩く武器庫か何かですか…この人は。)」
宮田「そういえば須田、こっちでの生活はどうするんだ。」
恭也「えっ?」
宮田「今のお前は身寄りがない状態だろ。」
恭也「確かに…。」
恭也「…宮田先生の家とかに__。」
宮田「俺には俺のプライバシーがあるから拒否する。」
恭也「そんなぁ…。」
ユメ「恭也くんは宮田先生?と知り合いなの?」
恭也「うーん…お互いの名前しか分からないな…。」
宮田「逆を言えばそれ以外の一切を知らないな。」
ユメ「…。」
ユメ「じゃあ、私達の学校に来なよ!」
ホシノ「……は?」
ユメ「多分その学生証を持ってても、身分の証明にはならないかもだし…。」
ユメ「ならいっそ、アビドスの生徒として編入した方がこっちで生活するには楽だと思うんだけど…。」
ホシノ「本気ですか!ユメ先輩!」
ホシノ「こんなに怪しい奴を迎え入れるんですか!?」
ユメ「けど、恩返しもしたいし…。」
宮田「…。」
宮田「私からもお願いしたい。」
恭也「…!」
ホシノ「!」
宮田「須田には直接的ではないが恩を感じている部分もある。」
宮田「このまま野放しにしておくと言うのは、私としても良い気分ではない。」
宮田「この通りだ。」サッ……
ホシノ「…あ、頭を上げてください…!」
ホシノ「こ、この人の為にそこまでするんですか…?」
宮田「勿論だ。」
ホシノ「………。」
ホシノ「分かりました……。」
ホシノ「ただし、変な動きをしたら直ぐに退学にさせますからね。」
ユメ「ホシノちゃん…!」
恭也「…ありがとうございます、宮田先生。」
宮田「お前の運命を変えてしまった責任の一端を、俺は担っている。」
宮田「…せめてもの罪滅ぼしだ。」
宮田「…楽しめよ、須田。」
恭也「…はい!」
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アーカイブ No.003&No.004 "須田恭也の学生手帳" "宮田司郎の免許証"
どちらとも、記載されるべき事項がしっかり書かれている何の変哲も無い学生手帳と免許証。
何故お互いが"偶々"持ち合わせていたのか、それは分からない。
如何でしたでしょうか。
ずっと前から書きたかったものだからか、筆の進みが早く感じます…。
早くハートフルコメディにしなきゃ…。(使命感)
それではまた。