不朽の炎と青春を。   作:御厨パステル

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皆様、お待たせ致しました。


前作では一工夫したようなタイトルではなく、シンプルな定型文のようなタイトルで連載してました。

ですので、少しおかしなタイトル文章になってしまうかも知れません。

ご理解の程、よろしくお願いします。


それではどうぞ。


Episode 2 初めまして、アビドス。

 

前回のあらすじ。

 

白鯨の様な怪物から"梔子 ユメ"を救出した恭也。

 

ユメの治療のために向かった先の病院には、同じくあの地獄を奔走していた"宮田 司郎"がいた。

 

お互いの状況を確認し、再度あの村の異常性を知った恭也。

 

宮田から『この世界での暮らし』はどうするんだと聞かれ、解答に困っていたところ、ユメからアビドス高等学校に編入したらどうだと提案される。

 

同じ高校の後輩である"小鳥遊 ホシノ"からの猛反発を喰らうが宮田の懇願もあり、何とか編入の許可を取れた恭也。

 

これからアビドス生としての生活が始まる……。

 

 

 

 

 

 

________________________

 

 

 

同日 アビドス高等学校 校門…………。

 

 

 

 

ユメの治療が終わった後、一行はアビドス高校の校門まで来ていた。

 

 

 

 

ユメ「まだ日は高いから今のうちに校舎を案内しちゃうね。」

 

恭也「よ、よろしくお願いします…。」

 

ユメ「そんなにかしこまらなくていいよ〜?」

 

ユメ「ね、ホシノちゃん?」

 

ホシノ「…そういえば貴方は何年生なんです。」

 

恭也「あ〜………高2?」

 

ホシノ「なんで疑問形なんですか…。」

 

恭也「学校に行ってなかった期間が長かったからね。」

 

ユメ「お休みしてたの?」

 

恭也「高2の夏休み入って、それから行ってないね。」*1

 

ホシノ「…じゃあ学校に何も言わずにここに来たって事ですか?」

 

恭也「そんなつもりじゃ無かったんだけど…色々あってさ。」*2

 

恭也「まさか帰れるとは思わなくて……。」

 

ホシノ「へぇ…。」

 

ユメ「…まぁとりあえず、恭也君は2年生からって事で良いかな?」

 

恭也「はい、大丈夫です。」

 

ユメ「いや〜まさか2人目の後輩が出来るとは思わなかったよ〜。」

 

ユメ「これからよろしくね〜?」

 

恭也「はい!」

 

ユメ「じゃあ、早速下駄箱から行こうか!」

 

 

 

 

 

 

 

ホシノ「…………。」

 

 

 

 

 

………………………………………………………。

 

 

アビドス高等学校 空き教室。

 

 

 

 

ユメ「最後にここが、私達がいつも使ってる教室だよ。」

 

ユメ「一応、これで全部の部屋は回ったけど…覚えられそう?」

 

恭也「多分…大丈夫です。」

 

恭也「俺の行ってた高校とは比べ物にならないくらい広かったです…。」

 

ユメ「昔はマンモス校だったからね〜教室も廊下も全部広いよ〜。」

 

恭也「そういえば、編入届とかって出した方が良いですよね?」

 

ユメ「あー、けどこっちでちょいちょいっとやって連邦生徒会に提出しておくから大丈夫だよ。」

 

恭也「連邦生徒会…?」

 

ユメ「…あっ、そっかここに来るのは初めてだったっけ?」

 

ホシノ「…連邦生徒会というのはですね___」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

恭也「……じゃあここ以外の土地も、その学校にいる生徒が管理してるって事ですか?」

 

ホシノ「そうですね。」

 

恭也「想像、つかないです……。」

 

恭也「授業とかは?」

 

ホシノ「授業は全部、BDです。」

 

恭也「……BD?」

 

ホシノ「ブルーレイディスクの事ですよ、知りませんか?」

 

恭也「す、すみません…分かんないです。」

 

ホシノ「…まぁ、そのBDをあそこのテレビに…。」

 

恭也「えっ!?あの薄くて大きいのってテレビですか!?」

 

ホシノ「え、そうですけど……。」

 

恭也「テレビってもっと、こう…四角くて小さいやつじゃ無いんですか…?」

 

ホシノ「いつの時代のやつですかソレ…。」

 

ユメ「…あの〜気になってたんだけど、そのヘッドホンって何に接続してるの?」

 

恭也「あ、これです。」カタッ…。

 

 

 

 

 

 

恭也は胸ポケットからウォークマンを取り出し、机に置いた。

 

 

 

 

 

 

ユメ「……これ何かな?」

 

 

 

 

 

 

恭也「ウォークマンですよ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

ホシノ「………ウォークマン?」

 

恭也「ここにカセットを入れて、再生ボタンを押すと曲が流れるんです。」

 

ユメ「えっ…!?カセット使うの?」

 

恭也「はい、これ最新モデルで音もいいんですよ?」

 

 

 

 

 

ホシノ「………………。」

 

 

 

 

 

ホシノ「恭也さん、あれ何か分かりますか。」スッ…

 

 

 

 

 

ホシノはテレビに接続されているDVDプレイヤーを指差す。

 

 

 

 

 

恭也「あの箱みたいなやつですか…?」

 

 

 

 

恭也「うーん…すみません、分かんないです。」

 

 

 

 

ホシノ「じゃあ携帯って持ってますか?」

 

恭也「携帯…?」

 

ホシノ「携帯ですよ、携帯電話。」

 

恭也「えっ、電話って持ち運び出来るんですか?」

 

恭也「公衆電話とかなら分かりますけど……。」

 

ホシノ「………………。」

 

ユメ「……ホシノちゃん。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ホシノ「外の世界の技術レベルは分かりませんが…まずはこっちでの常識を叩き込まないと…!」

 

 

 

 

ユメ「そうだね…!」

 

 

 

 

 

 

________________________

 

 

 

 

 

 

恭也「へ〜…この薄い金属の板がスマホなんですね…!」ポチポチ…

 

ホシノ「…………。」

 

ユメ「…まずは勉強とかよりも、キヴォトスに慣れてもらわないといけなそうだね…。」

 

ホシノ「そうですね…。」

 

ユメ「取り敢えず、続きは明日かな……って。」

 

ユメ「恭也くんって何処で寝泊まりするの…?」

 

恭也「えっ…何処になりますかね?」

 

ホシノ「…近くにそういう施設は無いですよ。」

 

恭也「じゃあ可能であればでいいんですけど、適当に空き教室の一個を使っても良いですか?」

 

ユメ「え?恭也くんがいいならそれでもいいけど…。」

 

恭也「大丈夫です、どこでも寝れるタイプなんで!」

 

ユメ「そう?…じゃあ今日は解散で!」

 

 

 

 

 

 

……………………………………………。

 

 

 

アビドス高等学校 空き教室……。

 

 

 

 

夜が更け、月明かり以外の光源がない教室の中で恭也は学校机に腰掛け、窓から見える星空を眺めていた。

 

 

 

 

 

 

 

恭也「………。」

 

 

 

 

 

 

コンコン………。

 

 

 

教室の引き戸がノックされる。

 

 

 

恭也「…?」

 

 

 

 

 

ガラガラガラ…………。

 

 

 

 

 

ホシノ「……こんばんは。」

 

恭也「あっ、ホシノさん…。」

 

ホシノ「…年上の人に"さん"付けされると違和感がありますね。」

 

恭也「まぁ、呼び捨てで呼ぶほどの仲では無いですし…。」

 

ホシノ「…そうですね。」

 

恭也「……。」

 

ホシノ「……寝ないんですか。」

 

恭也「…1日中ずっと動く生活をしてたんで、寝るっていう習慣が…。」

 

ホシノ「…どういう生活ですか。」

 

恭也「…それにもう見れないんじゃないかって思うくらい綺麗な夜空が広がってて…。」

 

恭也「…寝ようにも、寝れないんです。」

 

ホシノ「…………。」

 

 

 

 

 

 

 

 

ホシノ「本当は何者なんですか。」

 

 

 

 

 

 

恭也「…え?」

 

 

 

 

 

ホシノ「あの時は、あなたの事を"怪しい奴"と言ってしまいましたが…この数時間会話をしてみて少なくとも悪人では無いと思いました。」

 

ホシノ「…ですが、あなたの体に染み付いてるんです。」

 

 

 

 

 

 

ホシノ「硝煙の香りが。」

 

 

 

 

 

 

 

ホシノ「…着ている衣服ではなく、その体にです。」

 

ホシノ「ここの環境にいて少し感覚が麻痺していましたが、ヘイローを持たない外の世界の人が体に染み込むほどの硝煙を浴びるとは思えない。」

 

 

 

 

 

 

 

 

ホシノ「…貴方は、何者なんですか。」

 

 

 

 

 

 

 

恭也「……俺も上手く説明できないんです。」

 

恭也「何故こうなったのか。」

 

恭也「けど、一言で表すとするなら。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

恭也「…ずっと前から、1人で戦ってました。」

 

 

 

 

 

 

 

ホシノ「…………。」

 

 

 

 

 

 

恭也「約束を、果たす為に。」

 

 

 

 

 

 

 

ホシノ「…後悔してないんですか。」

 

 

 

 

 

 

恭也「こうなってしまった事への後悔はないです。」

 

恭也「ただ、救えなかった事への後悔はあります。」

 

恭也「…けど、必ずいつかは救ってみせる。」

 

恭也「…全てを終わらせます。」

 

 

 

 

 

 

"………………。"ニコッ…。

 

 

 

 

 

 

 

ホシノの目には、恭也の横で微笑んでいる黒髪の少女が見えた。

 

 

 

 

 

 

 

ホシノ「…っ!?」カチャッ……!

 

 

 

 

 

 

思わず、愛銃をそこに向ける。

 

 

 

 

 

 

恭也「ホ、ホシノさん…!?」ガタッ…

 

ホシノ「あっ…!す、すみません…気のせいでした…。」

 

恭也「…ユメさんを助けられたのも、約束をした子のおかげなんです。」

 

ホシノ「…え?」

 

恭也「…あの子が導いてくれたんです。」

 

恭也「今は…そばに居てくれている気がします。」

 

 

 

 

 

ホシノ「………。」

 

 

 

 

 

 

ホシノ「(私があの時、ユメ先輩を失っていたら…。)」

 

ホシノ「(もしかしたら、恭也さんのようになっていたのかも知れない。)」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ホシノ「恭也さん…改めて、ユメ先輩を助けてくれてありがとうございます。」スッ…

 

 

 

 

 

恭也「えっ!あ、頭とか下げなくて大丈夫ですから…!」

 

ホシノ「いえ、今は下げさせてください。」

 

ホシノ「今までの無礼のお詫びもありますんで…。」

 

ホシノ「…貴方は強い人です。」

 

ホシノ「力という意味もありますが、精神的にも…。」

 

ホシノ「…明日からよろしくお願いします、恭也さん。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

恭也「うん!こちらこそ、ホシノさん!」

 

 

 

 

 

 

 

________________________

 

 

アーカイブ No.005 "ポータブルオーディオプレーヤー"

 

 

ヘッドフォンやイヤホンを用いて音楽を聞ける、再生専用カセット式携帯ステレオ機器。

 

ウォークマンという名前で通っている事が多い。

 

購入から✕✕年ほど経過しているが、一向に壊れる気配は感じない。

 

 

その当時の姿を残したまま、ただ同じ曲をループし続けている。

 

 

 

*1
異界の中にずっと居た為、常世との時間のズレがありますが、外の世界の時間で表すと××年間ずっと戦ってました。

*2
色々()





如何でしたでしょうか。

な〜んかやっぱり少しビターな展開も入れちゃうな…。

そういう"性"なんですかね…私は…。

そういう展開の一辺倒にならないように気をつけます…。

それではまた。
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