皆様、お待たせ致しました。
今回から大きく原作から乖離した物語になっていく予定です。
多くは語れませんが、結果的にはアビドスはキヴォトスで一番強い組織になっていきます…。
それではどうぞ。
前回のあらすじ。
ヘイローを持つ生徒に対していかがわしい行為を企てている変人、黒服。
その黒服との取引を突っぱねたと同時にどうやら色々とアビドスに関わっていそうな事が判明し、宮田と一緒に黒服の拘束に成功する。
極めてクリーンな方法()でアビドスを取り巻く闇を洗いざらい吐かせ、対処に向けて動き出す恭也と宮田。
アビドスは、転換期を迎えつつある………。
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アビドス高校 生徒会室兼アビドス廃校対策委員会 部室…。
恭也「……。」ペラッ……ペラッ…。
ホシノ「…。」
ユメ「…。」
ホシノ「恭也先輩どうしたんですかね…。」ヒソヒソ…。
ホシノ「いきなり、過去の生徒会の記録を漁りだしたりして…。」ヒソヒソ…。
ユメ「何か考えがあるんじゃないかな…。」ヒソヒソ…。
恭也「……。」ペラッ…ペラッ…………ピタッ。
恭也「(シェマタ計画…?)」
恭也「すみません、ユメ先輩。」
ユメ「う、うん!何かな?」
恭也「この、"シェマタ計画"って何か知ってますか?」
ユメ「あ〜…シェマタ計画って言うのはね。」
ユメ「当時の生徒会が借金返済の為に、ネフティスっていうアビドスを支援してくれていた会社と一緒に砂漠横断鉄道の開発をしようとしたの。」
ユメ「その砂漠横断鉄道の事を『列車砲シェマタ』って呼んでたの。」
ユメ「完成できれば、このキヴォトスで類を見ないほどの強力な兵器になるはずだったの。」
ユメ「けど、その当時の技術力では駄目だった。」
ユメ「開発途中の『列車砲シェマタ』は「生徒会の谷」っていう昔のアビドス生徒会が建てた建物に保管されたの。」
ユメ「結局、たくさんのお金をつぎ込んだアビドスとネフティスは力を無くして、ネフティスはアビドスの援助を切り上げて…そしてアビドスは今に至るといった感じかな。」
恭也「…それですよ!」
「「……え?」」
恭也「その列車砲ってまだ残ってますよね?」
ユメ「た、多分あると思う…。」
恭也「両者とも計画を破棄した場合って、"シェマタ"の所有権はどっちにあるんですかね…。」
ユメ「ちょ、ちょっと分からないかな…。」
ホシノ「…恭也先輩、まさかと思いますが…。」
ホシノ「"シェマタ"を完成させる気ですか…?」
恭也「そのつもりだよ。」
ホシノ「冗談言わないでください…開発が頓挫した時よりも、今のアビドスには圧倒的に資源も人材も無いんです!」
恭也「いや、完成までは何年かかっても良いんだ。」
恭也「これは、一種のブラフだよ。」
ホシノ「…ブラフ?」
恭也「まぁ詳しい事は追々話すよ。」
恭也「(これから俺がやろうとしている事に、その兵器は必ず必要になる…。)」
恭也「(何とかして"シェマタ"の所有権を…。)」
…………………………………………………。
ゲマトリア 本拠地………。
恭也「…と言う訳なんですよ。」
宮田「列車砲台か…まるで第一次世界大戦の様だな。」
黒服「…どうしてお二方に、ここが分かったかはあえて聞きません。」*1
黒服「それで…私に何をしろと?」
恭也「"シェマタ"の開発に手を貸してほしい。」
黒服「…開発に手を貸すだけでいいんですか。」
黒服「"シェマタ"を買い戻すだけの資金はあるんですか?」
恭也「これから回収する。」
黒服「…これからですか?」
恭也「あと、何かカイザーの奴から連絡来ても知らん顔しておいて。」
黒服「何をするつもりかが分かった気がしますね。」
宮田「誰にも言うなよ。」
黒服「言いませんよ…。」
恭也「あ…そういえば、スーツとかあります?」
黒服「スーツ?」
恭也「いつもの服で行くと色々不都合なんで。」
黒服「もう隠す気とか無いじゃないですか。」
黒服「…いや、何か面白そうなんで手伝わせていただきますよ。」
宮田「いいのか。」
黒服「構いませんよ、私にとってカイザーを擁護するメリットは無いですし。」
黒服「貴方方の戦いを見れるなら、カイザーは捨てましょう。」
黒服「そしたら、採寸しましょうか。」
宮田「これからお前の組織に加入させられるという訳ではないよな?」
黒服「いえいえ、あくまでも技術提供です。」
黒服「私の今着ている服も自作ですよ?」
黒服「30分ほどお時間頂ければ仕立て上げれます。」
恭也「…この場面をホシノちゃんに見られたらどうなるかな。」
黒服「貴方方は罪に問われなさそうですが、私は蜂の巣にされそうですね。」
宮田「いいんじゃないか?」
黒服「…どこがです?」
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採寸中…。
恭也「そういえば、宮田先生も"幻視"使えたんですね。」
宮田「そうだな、お前はまだしも俺まで"幻視"を維持出来ているとは。」
宮田「あの場限りの物だと思っていたが…まだ、何かの力が流れてきているのか?」
恭也「先代が、宮田先生に残してくれたんじゃないんですか?」
宮田「…まぁ、そう解釈しておくか。」
黒服「…"幻視"とはどのような物なんですか?」
宮田「"幻視"は、近いもので言えば千里眼の様なものだ。」
宮田「目を閉じると、近くにいる誰かが見ている景色が投影される。」
宮田「念じれば、視界を盗み見する対象も変えられる。」
宮田「今この状況なら、俺達を採寸しているお前の視界を見る事ができる。」
黒服「…とても汎用性の高い能力ですね。」
黒服「戦闘面でも、潜伏している敵の位置を特定したり出来そうです。」
恭也「基本そんな使い方しかしてなかった気がする…。」
宮田「他に活用出来る場面も何も無かったからな。」
黒服「あの場限りの物と先程はおっしゃってましたが、それを発現するためのトリガーの様なものがあるんですか?」
宮田「色々ありすぎて、どれがトリガーかは全くわからないがな。」
宮田「まぁここにいる人間はどう頑張っても"幻視"は出来ないだろう。」
宮田「何か、須田か俺に近しい物を持っていない限りな。」
黒服「なるほど…。」
黒服「ぜひ身につけたかったのですが、残念です。」
恭也「より信用できなくなりそうなんで、辞めてくださいね?」
黒服「クックックッ…分かりましたよ。」
……………………………………………………。
黒服「さて、着心地はどうでしょうか。」
須田「軽いですね…何かもっと、肩周りが動かしにくい感じだと思ってました。」*2
宮田「今更だが、これはスーツではなく略礼服に近い物なのか。」
黒服「えぇ、どんな場面でも着ていけますよ。」
黒服「それで肝心の性能面のお話ですが。」
黒服「ジャケットやズボンにはケブラー繊維と呼ばれる物を使用しています。」
黒服「ある程度の耐弾性が期待出来ますが、紫外線に長時間晒すと繊維が弱くなるのでご注意ください。」
黒服「普通なら服を貫通するはずだった銃弾のエネルギー、すなわち衝撃がそのまま身体に伝わりますが。」
黒服「表生地と裏生地の間に特殊なスポンジを挟んでいまして、小石が当たった程度の衝撃に抑えられています。」
黒服「まぁ、このスポンジは私達が開発した物では無いですが。」
恭也「誰が作ったんですか?」
黒服「ミレニアムサイエンススクールとと呼ばれる学校の新素材開発部という部活動が、前にミレニアムプライスという賞レースのような物に出していた物を盗作いたしました。」
宮田「盗作か。」
黒服「えぇ、懇切丁寧にテレビの前で製造過程を説明されていましたからね…クックックッ…。」
黒服「下に着ているシャツにも10%ほど同じ繊維が入っていますが、まぁ…気休め程度と言う事で。」
黒服「あぁ、顔を隠したりする物は現地調達でお願いしますね。」
黒服「これ以上私が作った物に身を包まれますと、足が付きそうなんで。」
宮田「分かった。」
須田「…じゃあ行きましょうか、宮田先生。」
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トピックス 幻視(視界ジャック)
※この小説オリジナルの設定が含まれています。ご了承くださいませ。
恭也や宮田が使う幻視に距離制限はない。※
SIREN:NTゲーム内の様に片目は幻視している視界、もう片目は自分が見ている通常の視界という使い方も出来る。
恭也は"美耶子の目"を使って完全な暗闇でもある程度、生物の位置を探知出来る。
"美耶子の目"を通して映る炎の形で人間かそれ以外かを判断できる。
如何でしたでしょうか。
ジョン・ウィックみたいな服を着させたかったんですよね。
宮田先生とか絶対スーツ似合いそうじゃないですか。
恭也くんもいつもと違うギャップでカッコよさそうだし…。
全然関係ありませんが、伏線を作って物語を書いていくのは何か楽しいですね!
次回、まだ準備段階のカイザーPMC、死す!
デュエルスタンバイ!
それではまた。