名刺ケースって普通考えたら2個も3個もいらないのに、可愛いから買ってしまう(泣)
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https://youtube.com/@potatomachine555?si=Ep4mHWTgFR3ihQc1
「私もアイドルやる!そして今度こそお姉ちゃんに勝ってみせる!」
「そう来ると思ったわ佑芽!」
「…ちょっと待ってもらっていい?」
いつもと同じ流れなのだが頭痛がしてきた…
姉がやろうとすることに対して佑芽は毎回乗っかり、その都度勝負を挑んでいた。
しかし、今回はスポーツやら遊びやらとは話が違う。
『アイドル』で勝負とは…よく分からんが、姉妹が2人揃って業界人になろうと言うのだ。
別に身内贔屓ではないが、この姉妹なら『アイドル』にだってなれるだろう。数々のスポーツで結果を残している2人だ、俺が不安に思っているのはその逆だ。
人気になれば、当然いろんなメディアで取り上げられるはずだ。ライブもするし、ファンもつくだろう。
それは嬉しいことだが、この世の中変な輩もたくさんいる。そんな奴らが姉達を毒牙にかける可能性だってある…何をされるか分かったもんじゃない!
とにかく、家族として待ったをかけなければ…!
そしてバッと顔を上げると、
「…いや、いねえし!」
2人はどこかへ消えていた。
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リビングに降りてみると2人は並んでテレビを見ていた、ため息をつきながらチラッと画面を見るとどうやらアイドルのライブを見ているらしい。
「…ふむふむ、なるほどね」
「わ〜っ、キラキラしてて凄いねお姉ちゃんっ!」
恐らく分析をしているのだろう熱心にジッと見つめている姉と恐らく何も考えずはしゃいでいる妹。
相変わらず決めてからの行動力が凄まじく早い…早すぎない?行動力の化け物か?
いや、それよりも!
「2人共聞いてくれ!」
「…ここはこうすればいいのね!」
「何あれっ!すご〜い!」
いや、聞けし。
…いつものことだ、誰が何と言おうとこの状態になれば止めても何も聞きやしない。
本来なら既に諦めているが、ただ今回は俺も引き下がれん!こうなったら…!
俺はすっと画面前に躍り出るとスマホをマイク代わりに映像で流れる曲に合わせて踊り、
「〜〜〜〜♪」
高らかに歌い始めた…!
姉妹を見るとポカンとしている。
これぞ俺が長年姉妹に振り回されてきた中で編み出した秘策、ヤケクソ大作戦だ!
これをされた人間は狂気に震えて俺に注目せざるを得ない…
見よ!我が華麗なるダンス!
聞け!我が美声「邪魔よ大枯!うっさいからあっち行ってなさい!」「大ちゃん音痴だね〜」
駄目でした。
あ、心が痛い。やるんじゃなかった。
そう言えば体育2、音楽2の成績を持つ人間が何してるんだろう。
…いや、逃げちゃダメだ!心の中のシンジくんよ、俺に力を…!
「言うこと聞かないと拳骨よ!」
「あ、じゃあ私はデコピン!」
逃げなさい、シンジくん!
よく考えたらこの姉妹、腹筋バッキバキのパワータイプだから不審者如き返り討ちやないか!
拳骨やデコピンを食らってみろ、脳が揺らされるぞ!
俺はすぅーっと横に捌けると、
再び姉妹はライブに熱中し始めた。
とりあえず映像が終わるまではこのままだろう。
「…見終わるまで待つか。」
早々に諦めた俺はテーブルの椅子に腰掛けた。
そういえば件の特集を読んでいなかったと、イヤホンをつけて手に持っていた雑誌を開いた。
「…あっ、この子可愛いな。…おおっ、こっちはおっぱい大きいな」
しばらくペラペラと読んでいるうちにすっかり夢中になっていたらしい。
スマホを見ると読み始めてから1時間程経っていた。
姉妹の様子を確認しようと顔を向けると、
「…またいねえし」
やれやれとイヤホンを外すと、
「…誰の胸が大きいって?」
「大ちゃんやらしい〜〜〜」
「な、何っ⁉︎」
いつの間にか背後を取られていた⁉︎
マズイ!さっきの聞かれていたのか…⁉︎
姉妹は後ろから雑誌を覗き込んでおり、こちらを半眼で睨んでいた。
冷や汗を流していると、
姉ちゃんは俺から雑誌を奪い取りさっき見ていたページを佑芽と一瞥し始めた。
そしてため息をつき始めた、何故に。
「まったく、姉妹が近くにいるっていうのにこんなもの見ちゃって」
「さっきは見なさいって言うてたやんけ」
「そうだよ大ちゃん!さっきもおっ、おっ、おっ
「オットセイかな?」
…ぱいとか言っちゃってさ!エッチいのはよくないよ!」
「男はみんなそんなもんだよ」
「こんな美少女姉妹がいるのに他の女に目を奪われるなんて、何か不満でもあるの?」
「いや、姉妹をそんな目で見ている方がやばいでしょ」
「あら?私は気にしないわよ?だってそれくらい私が美しいってことだもの!」
「わ、わたしも大ちゃんにならそんな風に見られてもいいよっ!」
…話が脱線してるな。
何で俺は姉妹はありかなしかを本人達と話しているんだ、アイドル雑誌を読んでいただけなのに。
「それよりもっ!姉ちゃんも佑芽もアイドルになるって本気なのか?」
本題を切り出すため、
俺が真剣な声音で言うとそれが伝わったのか2人は真面目な顔になった。
「ええ、私は本気よ。中途半端な思いで言っていないわ。」
「うん、わたしもだよっ!」
「…佑芽はともかく、姉ちゃんは先のことまでしっかり考えてるだろうから、ちゃんと決めたことなら弟として止めることはしないよ。でも分からないんだ、なんでアイドルをやろうと思ったのか。」
俺の質問に対して姉は不思議そうな表情をすると手に持っている雑誌を掲げる
「さっきも言ったじゃない、この雑誌を見て興味を引かれたからよ!だって、こんなに美しい私をいろんな人に見てもらえる職業なんて他にないでしょう!」
「そうだよねっ!私もあんな風にフリフリで可愛い衣装着て踊れたら楽しいだろうなぁっ!」
…なるほど、2人らしい答えだ。だけど、やはり姉の答えには妙に疑問が残る。なんだ?この違和感は…
「理由は分かった、でもアイドルって楽しいことだけじゃないと思うよ?こういう業界は大抵裏で汚い取引とかアイドル同士で蹴落としあったりとか、嫌なこともたくさんあるって聞くし。」
「え〜っ!そうなのっ⁉︎」
「ふ〜ん、何でそんなこと知ってるの?」
「アニメで見た。」
ブォンっと姉が拳を振るってきたので、ギリギリで避ける。
「ちょっと!何避けてるのよ!」
「いや、命に関わりますし」
「大人しくお姉ちゃんの制裁を受けなさい!」
「俺に死ねと?」
伊達に今まで付き合ってきた訳じゃない、
姉の行動パターンと拳の避け方くらいは丸分かりだ!これを身につけていなければとうの昔にお陀仏だ…
「まったく、アニメなんかの情報があてになるわけないじゃない」
「あ、姉ちゃんそれはよくないよ?アニメも教養として内容がしっかりしたものはちゃんとあるんだから!」
「うんうん、恋愛アニメとか面白いよ〜!」
「別に馬鹿にしてるわけじゃないわ、ただ鵜呑みにしちゃダメでしょう?で、結局大枯は何が言いたいの?」
こちらの本意を見透かしている目だ。
姉にお為ごかしは効かない、これはもう言うしかないか。
「…アイドルになること俺は賛同したい。けど、やっぱりこれからの2人が心配なんだ。
それにあんまり他の男に姉ちゃん達を見られたくないっていうか…」
前置きは置いておいて俺は本音を打ち明けた。
すると、姉妹はお互い顔を見合わせて困った顔で笑った。
「「シスコンね(だね)っ!」」
うるせえっ!いや、合ってるけども!
「だから言いたくなかったんだっ…!」
「ふふふ、まったくいつまでも姉離れ出来ない困った子ね!」
「大丈夫だよ大ちゃん!私達は別に他の子に取られるわけじゃないからねっ!」
恥ずかしいんですけどっ!やめて、この嫉妬心をあんまり突かないでっ!
とりあえず一度落ち着こう…。
「…スーッ、ハア。ごほん、だから俺も決めたよ。」
姉妹は揃って頭に?マークを出しているかのように首を傾げている。
そんな2人に俺は宣言したのだ。
「俺も初星学園に行く!」
「「知ってた」」
あ、はい。