東国の令嬢に転生したので世界を平和にすることにした。 作:あゆなみ
「ペットを飼おうと思う。」
放課後の図書室で急にそんなことを言い始めた私にデミーくんはチラッとこちらを見たあとすぐに読んでた本へと目線を戻した。
「も〜!何か言ってよ〜!私変人みたいじゃん!」
「...ついに自分が変人だと認めたか。」
「なっなんだと!?もしや君私の事変人だと思ってたのか!?」
「...あぁ。」
そういうとまた本に目を向ける。
まさか変人だと思われていたとは...まぁいいや。とりあえず本題に入ろう。
「デミーくんってさ、確かわんちゃん飼ってたよね?私ペットとか飼ったことないからどんな感じか聴きたくてさ〜」
私は前世含め1回もペットを飼ったことがない。
この前母親に半分冗談で「ペット欲しい〜」と言ってみたら普通に1000ダルク(32万円くらい)を渡されたのだ。流石にビビった。
ということでそのうちの500ダルクは返却し、残ったお金で飼いに行こう!となったのだ。
「てなわけで付いてきてくれる?」
デミー君に聞いてみる。
「...お前は一人で行こうという思考回路はないのか?」
「え〜1人で行ったって面白くないじゃん!それにこういうのは友達と行くものだし?」
やっぱ付いて来てくれないよな〜と思いながら言ってみる。
「...友達か。」
そう言ったまま黙りこんでしまった。
あれ?何も言わないな?どうしたんだろ?もしかしてデミーくん以外に誘う友達がいない私を哀れんで!?
「...いつ行くんだ?」
そう思ってたら急に喋りだして驚く。
「え!?来てくれるの?次のお休みに保護センターで譲渡会があるらしいからそこに行ってみようと思うんだけど...」
そう言って譲渡会の会場の場所を持ってた地図で見せる。
こういう時にスマホが欲しくなる。簡単に地図が見れたあの頃が懐かしい。
「...あぁ。この辺か。なら駅の近くで待ち合わせしよう。分かりやすいしな。」
えっ...待ち合わせ場所も決めてくれた...ということは...
「来てくれるの!!!」
ここが図書室だということも忘れて大声で叫んでしまった。
司書の先生に怒られてしまったので気まずくなり外に出て歩きながら話す。
「来てくれてありがとう!こんな長い付き合いなのになんだかんだでお出かけするの初めてかもね」
「...そうだな。俺が基本寮から出ないのもあるが。」
その後細かい時間などを決めて別れた。
ちなみにデミーくんに洋服はなるべく質素な物を念をおしておいた。
一緒に過ごしてたら忘れかけるが彼は良いとこのお坊ちゃまである。
どんな豪華な服を持っているか分かったものじゃない。
そして約束の日の朝になった。
目立たないけど可愛い服を選んで、薄めの化粧をする。
前世ぶりの友達とのお出かけにワクワクしながら準備しているとアルトが部屋に入ってきた。
「そんなにお出かけ前に一生懸命準備してるお姉様初めて見ました。家族の時はここまでしないのに。よっぽど"デート"が楽しみなんですね!」
アルトが放ったその言葉に私は硬直した。
デート?デートとはなんだったか...
前世含め恋愛経験ゼロの私には理解が追いつかない言葉だった。
確かによく考えたらデミーくんって男の子だよね?でも前世含めたら20も年下なんだよな〜でも体は同い年だし...でもでも...
自分でも顔が赤くなっていくのが分かる。
こんなんでちゃんとデミーくんと話せるのだろうか。
頭がぐるぐるしたまま家を出て駅まで向かった。
駅に着くと先にデミーくんが待っていた。
緊張しながら話しかけに行く。
「おっお待たせ〜!」
冷や汗ダラダラの私にデミーくんは少し不思議そうな顔をしていたが特に突っ込まないでくれた。
ちなみにいつもと違って前髪を下ろしていたので少しドキッとしてしまった。
服装は結構シンプルなズボンと彼が持ってる中では恐らく1番安いコートだったので安心した。これなら特に目立つことも無さそうだ。
こうして私達は会場へと向かって行った。
後編にボンドやヨルさん達が出てきます。
近々投稿する予定です。