東国の令嬢に転生したので世界を平和にすることにした。   作:あゆなみ

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お出かけ 後編

譲渡会に着くと犬や猫の鳴き声が聞こえてきた。

 

ここには犬や猫、うさぎなどの様々な動物達がいるようだ。

 

私は目を輝かせながら動物達を見て回る。

「わぁ〜!凄い!デミーくんはどの子がいいと思う?」

「...別に自分の好きなのでいいんじゃないか?」

「うぐっそれはそうなんだけど...」

 

なんて話していたら見覚えのあるピンク髪を見つけた。

ピンク色の髪の毛なんてここらではかなり珍しいので彼女以外有り得ないだろう。

 

でもなんかお母さんっぽい人と来てるし、地味に距離もあるので話しかけるのは後にしようかな〜と考えていると突然彼女...アーニャちゃんが会場を飛び出して行った。

 

お母さんはスタッフの人と話していて気づいていないようだ。

 

「...ごめんデミーくん。ちょっとここで待ってて欲しい。すぐ戻るから!」

そう言い残して全力で走ってアーニャちゃんを追いかけ始める。

 

今ならまだ追いつけるかもしれない。6歳の足よりかは流石に速く走れるだろうし、アーニャちゃんは同年代の子よりも小柄な方だ。

 

少し走ると謎の建物に入っていくアーニャちゃんを見かけた。

慌てて後を追う。

 

(ここどこ?)

アーニャちゃんは謎の大きい犬に話しかけていた。

なんだか嫌な予感がしてアーニャちゃんを連れて引き返そうとした時、ドアの向こうから話し声が聞こえて来た。

 

「!おねいさん。なんでここにいる?」

アーニャちゃんも私の存在に気づいたようだ。

 

とりあえず2人で静かに話を聞いてみることにした。

どうやら謎の計画で西国の方に鉄槌を下したいようだ。

 

(これだいぶやばいかも...)

アーニャちゃんを引き連れて逃げようとした時、なんかガタイがめっちゃでかい人とぶつかった。

 

サーと血の気が引いていく。

いつの間にかナイフを持った男がこちらに近づいて来ていた。

 

(アーニャちゃんだけでも守らなきゃ!)

アーニャちゃんを庇うように立ちはだかる。

すると仲間の男が「やめとけ」と止めてくれた。

 

しかしこれはかなりまずい。どうにかして逃げなければ。

 

すると後ろの方からブツっという音が聞こえてきた。

そして白いモフモフが私たちの前に立ちはだかる。

 

威嚇するように吠えて庇おうとしてくれてる...さっきアーニャちゃんが話しかけていた犬だ。

 

(守ろうとしてくれてる...)

少し怯えて後ろに引き下がったものの男たちの方に向かって威嚇し続けている。

 

このわんちゃんと一緒に何とか逃げられないだろうか?

 

また男がナイフを振り上げたので身構えると電話が鳴った。

 

みんながそちらに気を取られた隙にわんちゃんはアーニャちゃんを引き連れて逃げて行った。

 

私も慌てて後を追う。

 

外に出ると恐らく私を探しに来てくれたのであろうデミーくんとバッタリ出くわした。

 

「デミーくん!」

私はデミーくんの手を引いて全力で走り出す。

 

最初は意味がわからなそうにしていたデミーくんだったが、後ろから追いかけてくる男を見てなんとなく状況を理解したようだ。

 

「...このままあそこの道まで走るぞ。」

デミーくんが指した先は人気の少ない道だった。

 

なんで?とは思いつつとりあえず従うと、その道に図体いい方の男がやってきた。犬を連れていた男はアーニャちゃんの方へ向かったようだ。

 

正直そっちの方が心配すぎるがお母さんが信じられないスピードでその後ろを追いかけて走っていってたので大丈夫な気がする。

 

男が私たちに「悪く思うなよ?」とかいいながらナイフを振り上げる。

 

こんな時でも真顔なデミーくんに最早敬意を表しているとその男は後ろから来た何者かによって気絶させられた。

 

「...へ?」

そんな間抜けな声を出してるうちにその男は回収されていく。

 

「...俺のボディガードだ。今日1日こっそり付いて回る予定だったので助かったな。」

 

そんなTheお坊ちゃまみたいなセリフに驚愕を隠せない。

 

そういえばアーニャちゃんの方は大丈夫なのだろうか?

 

アーニャちゃんが向かってた方に行ってみるとボッコボコにされている黒髪の主犯そうな男となんか強そうな犬が気絶して横たわっていた。

 

お母さんらしき人が恐らく警察に電話していて、アーニャちゃんとさっきの犬はその横で電話が終わるのを待っていた。

 

とりあえず無事そうで安心し、話しかけようか考えていると後ろからとてつもない圧を感じた。

 

恐る恐る後ろを振り返るとデミーくんが無言かつ真顔で怒りの圧をかけていた。

 

「ひっ...」

本日二度目の血の気が引く感覚に襲われる。

 

「...お前さっきからなんなんだ?勝手な行動ばかりしてペット探しはどうした?」

「...すみません。」

「人様に心配かけるようなことはするな。」

 

それからこっぴどく叱られ反省した後、ペット探し所ではなくなってしまったので今日は解散することとなった。

 

帰りながら今日起きた出来事を考える。

あの人達が言っていた作戦が実行されてたら、取り返しがつかないことになっていたかもしれない。

 

(最近外交官とかが来たりして話し合いとかしてるっぽいしなんか大丈夫かも!とか思っちゃってたな〜)

この世界はまだ平和とは程遠いということを再認識させられた。

 

 




ヨルさんが主犯であるキースを倒してしまっているのでロイドさんは命の危機に晒されて無いです。事件も早めに解決しました。
ちなみにアーニャの説得でちゃんとボンドはフォージャー家に仲間入りしています。
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