東国の令嬢に転生したので世界を平和にすることにした。 作:あゆなみ
翌日、学校の正門を少し抜けた所。
私はそれはそれはとても重い足取りで歩いていた。
(なんか…喧嘩した訳でもないのに気まずい!)
別にいつも図書室に構いに行ってる訳じゃない。
昨日はこういう予定があって〜とかいえばきっと彼は気にしない。
わかってる…わかってるんだけど…
そうこうしてる間に教室の前に着いてしまった。
ちらっと覗いてみる。
そりゃ寮生だし来るのも早く、デミーくんは席に座って1人静かに本を読んでいた。
ちなみにこの前の男子生徒は別の友達と話してる。
(ただ事務的な用事があっただけなのかな…?)
別にここでいつも通り「おはよー!」と言って彼に話しかけに行けばいい。
なんだけど…
(どうしよう!なんか入れん!)
私はいっとき教室の前をうろちょろしていたが、それはそれで周りに何してんだこいつみたいな顔で見られてたのでとりあえず人影のない近くの廊下まで逃げた。
(そろそろ覚悟決めないと授業始まっちゃうし…やるしかない!)
私は勇気を振り絞り、教室の扉を開けた。
「デミーくん、おっはよ〜!」
(よし!、言えた!)
自分にハイタッチしてあげたくなる。
「…あぁ、おはよう」
そう言われまぁ当たり前だがいつも通りでほっとする
「今日はいつもより少し遅いな。どうした?」
ぐはっ、
「えっとね〜、ちょっと家で色々してたら来るの遅くなっちゃって〜」
「…そうか」
すると彼はまた本に目を向けた。
今ほど彼の性格に救われたことはないだろう。
程なく授業が始まった。
そういえばもうすぐ中休み(ハーフタイム)だ。
だいたいどこかへ遠出する人が多いが、そういえば家族の間では特に何も話してないな…
長期休暇とか関係なく患者さんはいるし、仕事はあるしね。
あ〜でもどうしよう、アルトも家にいるだろうしどこかに行ってみようかな?
なんて考えていたが、ふと横を見る。
そこには相変わらずそれはもう真面目に話を聞いてるデミーくんが。
(まぁ恐らく読書か勉強しかするつもりないだろうけど、一応何かする予定あるか授業終わったら聞いてみようかな?)
ということで授業終了後…
「ねぇー、デミーくん今度の中休みなにか予定あるの?」
「…特にない。」
うん、知ってた。
「だよね〜私もなんも考えてなくて、どうしよう!みたいな、アルトとか連れて行けるとこないかな〜」
「…職業体験ができる施設や水族館、遊園地、動物園なんかいいんじゃないか?あいつはお前が連れていくならどこに行っても楽しんでくれそうだが」
「それもそうなのよ。だから逆に悩むというか…」
少し考えて…
「あのさ、ダミアンくんも連れて4人で出かけない?」
「…どこに?」
「まぁどこでもいいんだけど…じゃあさ、なんかゆっくり出来そうだし、水族館にしない?」
この世界の水族館、めっちゃクウォリティ高いしね…
「水族館か…最後に行ったのは5歳だったしな、了解した。」
「ほんと!?じゃあ詳細は家帰ったら電話して伝えるね!ありがとう!」
そう言って私はブンブンとデミーくんの手を握り振り回した。
「というかダミアンくんに伝えてくれる?」
「…あぁ、まぁ俺の弟だしな。」
「…!、うん!お願いね!」
てことで帰り道、私はアルトにそのことを伝えた。
「姉様がいるならどこへでも行きますが…(あの2人も来るのかよ)」
「ん?どうしたの?」
「いえ、なんでもありません。」
そう言ってニッコリと笑うアルト。
楽しみにしてくれているようだ。
私はこれからの長期休暇の予定に思いを馳せ、ウキウキで帰るのだった