BLEACH二次創作 作:豊田
ルキアと別れた悠哉は、浦原商店への帰り道、ボーっと空をみながら歩いていると、聞き覚えのある歌が聞こえて見上げていた視線を目の前に向けるとそこには。
「……アレ?…………あの子確かどっかで」
悠哉の視線の先には、歌を口ずさみながら買い物袋を持って歩いてくる女がおり、見覚えのある女だなと思いながら見ていると、女と視線があい、お互い見つめあうこと数秒…………女は駆け出し、悠哉との距離を詰めると笑顔で悠哉の腕を取った。
「あ、あの!!な、中村さんですよね!!この間は助けてくれてありがとうごさいます!!」
「え、えーと…………あ、ああ!!あん時の替歌の嬢ちゃんか!!確か名前は………………えーと…………なんだっけ?」
いきなり目の前に詰め寄った女の迫力に少し押され気味だった悠哉だったが、よく女の顔を見ると以前助けた女だということに気付き、名前を思い出そうとしたが思い出せず女に直接聞くことにしたらしい。
「ああはい!井上です!!井上織姫です!!」
「そうか…………で、あの後病院行った?」
「はい!!ケガも足だけだったので……」
「足?」
「なんかあの時ぶつけたみたいで…………」
織姫の話を聞いて悠哉は、視線を然り気無く足にやると、確かに痣が出来ていたが…………
「…………………最近なんかオカシイことあった?」
「え……いえ特には」
「そっか、じゃあ気を付けてね…………替歌の嬢ちゃん」
悠哉は織姫の肩を二、三度叩くと帰路についたのだった。そんな悠哉の後ろには、彼に向かって深々と頭を下げた織姫がおり、そのあと彼女もまた歩きだしたのだった。
織姫と別れてから数時間がたち、日も陰りだした頃悠哉は人気のない道を歩いていた。
「…………………………ハァ…………」
周りには悠哉以外誰も居らず、カツカツと悠哉の足音だけが響いていたが、悠哉はため息をつき急に立ち止まり路地裏の方を向くと…………
「いいかげん出てこいよ…………」
誰もいない路地裏に向かって喋り出した瞬間、巨大な手が勢いよく悠哉に向かって迫り、轟音と共に道が抉られ周囲を土煙が覆った。そして、路地裏から下半身が蛇のような姿をしたホロウが現れると地面に落ちている帽子を確認すると『あの子に近付くな』と呟き、再び路地裏に姿を消そうとした時……
「あ〜あ、帽子が汚れちまったぜ……結構気にいってんだぜ」
『ッ!?』
ホロウが声のした方を振り向くと帽子の汚れを払い落とし、被り直している無傷の悠哉が立ってホロウを見つめている。
「全く……なんなんだ『ガーー!!』おっと!!」
悠哉が喋り終わる前に再度襲い掛かったホロウだったが、
『ぎ、ギャアアァアァァアアァアァ!!!!!!!!!!!』
悠哉は襲い掛かるホロウをヒラリとかわすと同時に、いつの間にか抜いていた太刀でホロウの右腕の肘から先を斬り落とし、悲鳴をあげるホロウを見つめていた。
「お前…………替歌の嬢ちゃんの家族かなんかだろ」
悲鳴をあげていたホロウは殺気を込めながら悠哉を睨み付けるが、悠哉はそんな視線を無視しながら喋り出した。
「あの子に近付くな…………か…………守ってるつもりか?それともエサだからか?」
『………………………黙れ』
「もし守ってるつもりなら…………無理だな、だってお前死んでるし…………それにさお前…………化物じゃねえか」
『ダマレェェェェェェェェェェェェェェェ!!!!!!!!!!!!』
悠哉の言葉に逆上したホロウは尻尾で薙ぎ払うようにふると、また土煙が舞い辺りを包んだが暫くすると視界が良くなってきたが…………
『ッ!!ドコダァァ!!!!』
土煙が晴れた場所には悠哉の姿形はなく、ただ一匹のホロウだけが残されたのだった。
ホロウが悠哉を探しているころ、当の本人は浦原商店の目とはなの先まで瞬歩という死神特有の移動技術を使い移動していた。
「面倒は嫌いなんだよねェ〜後は朽木の嬢ちゃんとオレンジ坊主に任せますか………」
そう言うと、商店の扉を開け入ろうとした悠哉は、一度止まると
「ナニしてんだ…………ジン太」
入口の前で動きを止め、優しい口調で扉の影に向かって喋りかけると、竹箒を振りかぶったジン太が冷や汗を流しながら悠哉に顔を覗かせ、「アハハ」と愛想笑いをすると振り向きダッシュで逃げようとしたが、後頭部を鷲掴みにされ持ち上げられるジン太。
「覚悟は………………いいよなジン太?」
「ぎ、ギャアアァアァァアアァアァ!!!!!!!!!!!」
夕暮れ時の空座町にジン太の悲鳴が響きわたったのだった。
TO BE CONTINUED