なんかイッセーが凄い主人公っぽくなって来てしまった。もはやだれだこれ?レベルだ……洋服崩壊とか使いそうにねえー
俺様逹は今、教会の前で様子を見ている。辺りは既に闇に包まれ見えるのは街灯の光だけだ。教会から出ている魔力から考えるに、複数のエクソシストと堕天使がいることは確実だ。
「これ、図面」
木場が教会の見取り図を取り出した。まあ、敵が待ち構えている場所を攻めるんだ、拠点の把握位するのは当たり前だな
「見取り図を見た限りだとそこそこ広いが、どこにいるのかわかるか?」
「まあ、これをみた限りだと怪しいのは聖堂だろうね」
「この図面通りならそうだろうな」
「なんでそんなことがわかるんだ?」
「この手の『はぐれ悪魔祓い』の組織は決まって聖堂に細工を施しているんだ。」
「どうして?」
兵藤が思った事をそのまま口にする
「恐らく、聖なる場所で神への否定的な事をすることによって自己満足、神への冒涜に酔いしれるんだろう」
「そ、愛していたからこそ、捨てられたからこそ、憎悪の意味を込めてわざと聖堂の下で邪悪な儀式をするんだ」
俺様は神への敬いなんてあってないようなものだったが……
「入り口から聖堂までは目と鼻の先。一気に行けると思う。問題は聖堂の中へ入り、地下への入り口を探すことと、待ち構えているであろう刺客を倒せるかどうかだけど……」
木場がこちらをみる
「俺様がいれば問題ない」
「まあ、そうだろうね」
「この作戦の肝は『アーシアの救出』だ、敵はまともに相手しずにアーシアの救出を最優先にしろ。アーシアを助けれれば後はどうにでもなる」
兵藤と木場が頷く、そういえば塔城はどこにいったんだ?
周りを見渡してみると
「えいっ」
可愛らしい掛け声と共に塔城が教会の扉を殴り飛ばしていた
微妙な空気になる
「……話が長いです」
………こいつ、意外と我慢弱いな
4人で教会の中に入り聖堂の扉を開ける。すると中に刺客らしい神父の男がいた
「ご対面!再会だねぇ!感d「邪魔だ」ぶへぇぇぇ!」
何か言う前に『聖なる右』を振るう。嫌な予感はしていたがまたこいつだったか、こいう輩は速攻で倒すに限る
「よし、早く地下への入り口を探すぞ」
後ろを振り返ってみると全員が身構えて固まっていた。すると木場が苦笑いしながら話しかけてくる
「……僕たちがついてきた意味がないね」
「そんなことより地下への入り口を探すぞ」
四人でしばらく探していると祭壇の下に地下への階段を見つけた。降りてみると道は奥に続く一本道だけだった
奥から複数の魔力を感じる。どうやらこの先で間違いないようだな
「この先に堕天使の魔力を感じる、恐らくアーシアもいるだろう」
「よっし、行くぞ!」
奥に進むと大きな扉が現れる
「兵藤、奥から堕天使とエクソシストの魔力を感じる。一人で突っ込むなよ?」
「ああ、わかってる」
兵藤が扉を開け放そうとした時、扉が勝手に開きだした
「いらっしゃい。悪魔の皆さん」
部屋の中を見渡すと、光の剣を持った神父で埋め尽くされていた。更に奥には十字架に磔にされたアーシアと、その近くでニヤリと笑う堕天使
「アーシアァァ!」
兵藤が名前を呼ぶとアーシアが俺様逹に気付き、顔をこちらに向ける
「……イッセーさんに、右崎さん?」
「ああ、助けにきたぞ!」
「イッセーさん……」
「感動の対面だけど、少し遅かったわね。いま、儀式が終わるところよ」
儀式が終わる?くそっ、間に合わなかったか
突然、アーシアの体が光だし、アーシアは苦しそうに悲鳴をあげる
「アーシア!」
兵藤が駆け寄ろうとするが神父逹が邪魔をして前に進めていない。三人で援護をして兵藤はなんとかアーシアの前にたどり着く
兵藤がアーシアにたどり着く直前。アーシアの体から大きな光が飛び出しそれを堕天使が掴む
「これよ、これ!これこそ、私が長年欲していた力!神器!これさえあれば私は愛をいただけるの!」
堕天使がその光を抱きしめると、眩い光が儀式場を包み込む。光がやむとそこには緑色の光を全身から発する堕天使がいた。すると堕天使が狂ったように笑い出す
「うふふ。アハハハハハ!ついに手に入れた!至高の力!これで、これで私は至高の堕天使となれる!私をバカにしてきた者のたちを見返すことができる!愛してもらえる!」
兵藤がアーシアに駆け寄るが、アーシアはぐったりとしている
「お前逹!すぐにここから脱出しろ!」
「だけど、アーシアが!」
「黙って言うことを聞け!お前逹がいると力を使えない!」
木場と塔城はなにを言いたいのかわかったのか兵藤への退路を作りながら出口に向かう。兵藤はアーシアを抱えて少し遅れて脱出する
兵藤逹が脱出し、残ったのは大量の神父と堕天使、そして自分だけ。すると堕天使が話しかけてくる
「あら?あなた、たしかイッセーくんを殺した時についでに殺した子じゃない。あなたも悪魔になっていたのね?」
久しぶりだな、こんな感情は
「あなた一人で、私達を止められると思っているの?」
記憶が戻ってから一度も感じたことがなかったものだ
「なに?かっこよく仲間を逃がしたのに恐怖で喋れないの?動けなくなる位だったら始めから逃げれば良かったのに。ま、逃がさないけどね」
まさか俺様が
「まあいいわ。死になさい」
自分以外の事で怒りを覚えるとは
レイナーレsidein
どうしてこんなことになっている?
私は至高の堕天使になったはずなのに
転生したての下級悪魔一人
自分が手を下さなくても神父達だけですぐに殺せるような雑魚の悪魔だったはずだ
しかし結果はどうだ
切りかっかた者は塵も残さず燃え尽きる
ある者は天井から降り注ぐ光の矢に全身を貫かれる
それらから逃れた者は足下から腐り落ちていく
僅か数分で辺りは地獄絵図と化し生き残りは地獄を作った男と自分だけ
どうしてこんなことになっている?
「やはり駄目だ、俺様はお前のようになれないよ」
男が呟くと右肩から何かが吹き出し、異形な右手の様なものが形成される
本能で悟ってしまった
自分はあれには抗えない、と
そして男はその右手を振りかぶる
「俺様にはこいつを許すなんてできない」
降り下ろされたこともわからぬまま、私は―――――――――
レイナーレsideout
俺様は今堕天使を引きずりながら教会の出口に向かって歩いている。一撃で死ぬレベルに出力を設定していたが意外と死ななかった。どうやらアーシアから奪った神器の効果で死ぬことはなかったらしい。ただそのうち死ぬ事は確実だが
教会の外に出ると、グレモリーと姫島を含めたオカルト研究部が全員集まっていた
「地下の悪魔祓いは全滅、残ったのはこいつだけだ」
そう言い堕天使をグレモリーの前に投げる
「……まさか一人で全員倒せるとはね…」
「俺様の力はこんなものではない。これでもかなり手加減したんだぞ?」
「まったく、本当に規格外ねあなたは」
疲れたようにそう呟くと、グレモリーはもはや廃墟と言っていいほどに破壊された教会の方を見る。すると姫島がグレモリーに相談するように話しかける
「あらあら。教会がボロボロですわ。部長、よろしいのですか?」
「何かまずかったか?」
「教会は神―もしくはそれに属する宗教のものだし、今回みたいに堕天使が所有している場合があるでしょ?そのケースだと、私たち悪魔が教会をボロボロにすると、あとで他の刺客から付け狙われることがあるの。いわば恨みと報復ね」
「なるほど……それは面倒くさいな」
「でも今回それはないでしょうね」
「なぜだ?」
「さっき堕天使陣営に確認したの。そしたら、今回の事は一部の堕天使の勝手な行動だからそっちで処理してかまわない。ときたわ。だから教会を破壊したことはおろか堕天使を倒したことに関してもなんの問題もないわ」
それは良かった。戦争にでも発展したら俺様が三竦みの均衡を崩してしまうことになりかねん
「それよりもアーシアはまだ生きているのか?」
「………ごめん、右崎。どうしようもなかった」
兵藤がアーシアを抱えて歩いてきた
「………そうか………!ちょっと見せてみろ」
アーシアの体をみるとまだ微かに心臓が動いている。これなら…
「兵藤、アーシアをおいて離れろ。まだ間に合う!」
「!ほんとか!?アーシアは助かるのか!?」
「ああ、だがギリギリだ。早くしろ」
兵藤がアーシアを地面に優しく置き離れる
兵藤がアーシアを置いたのを確認すると『聖なる右』を展開する
いま思えばこんな使い方をしたことは今までなかったな
「どうするつもり?神器は所有者の命、命がないのにどうやって助けるの?」
グレモリーが訊ねてくる
だろうな、普通の方法では助けようがないだろう。だが
「言っただろう、俺様の『聖なる右』の本質は
『聖なる右』がアーシアを包み込み眩い光を放つ
光が収まると兵藤がアーシアに駆け寄る
するとアーシアがゆっくりと呼吸しはじめる
「っ……よかったっ…本当によかったっ」
「兵藤、喜ぶのもいいが早く神器を取り返した方がいい。さすがの俺様も二度救うことは厳しい」
「…そうだな、早く取り返さないと。お願いします。部長」
「そうね。さて、起きてもらいましょうか。朱乃」
「はい」
姫島が魔力で水を作り出し堕天使の顔に被せる。しばらくすると堕天使が咳き込みながら目を覚ました
「ごきげんよう、堕天使レイナーレ」
「……グレモリー一族の娘か……」
「はじめまして、私はリアス・グレモリー。グレモリー家の次期当主よ。短い間でしょうけど、お見知りおきを」
「………そうね、私もここで終わりね……」
「あら?随分と諦めがいいわね」
「あなた逹だけなら私に協力してくれた堕天使で倒せるかも知れないけど………あなたみたいなのがいたんじゃね……」
レイナーレは視線だけをこちらに向ける
「……そう、ちなみにあなたの仲間も既に私が消し飛ばしたわ。トウマがいなくても結果は変わらない」
そう言うとグレモリーは三枚の黒い羽根を取りだした。レイナーレは一瞬驚くが、すぐに元のように安らかな表情を浮かべる
「………」
「………言い残す言葉はあるかしら?」
「……アザゼルさま……わたしは…あなたに……」
レイナーレはそのまま力尽き、残ったのは黒い羽根と淡い緑色の光だけだった
兵藤か緑色の光をアーシアの元に持っていくと光が自分からアーシアの胸に入り、アーシアが目を覚ました
「……イッ…セーさん?」
兵藤はアーシアを抱き締めながら呟く
「ああ、帰ろうアーシア」
―――――――――――――――――――
堕天使の騒動が終わり、帰路についていると道端で佇んでいる兵藤を見つけた
「どうしたんだ?こんなところで」
「……右崎、俺たちはここで殺されたんだよな」
「そういえばそうだったな」
「……ここで死んで、悪魔になったのに。俺はなんにも変わってない」
「……そうかもしれないな」
「俺の夢はハーレムを作るって事だけど、今の俺じゃだめだ。友達一人助けられない今の俺じゃあ」
兵藤の腕に神器である籠手が現れる
「もっと強くなりたい。友達を、仲間を、守れるくらい強く!」
兵藤が叫ぶと同時に左手に浮かぶ籠手が微かに光を放ち始める。光は兵藤の思いに呼応するかのようにその勢いを増す
「もう誰も失いたくない。だから、絶対強くなってやる!!」
兵藤が叫ぶと同時に籠手が今までにないほどに光を放つ
光が収まると、兵藤の籠手に赤い龍の紋章が浮かんでいた
その籠手からは、先程まではなかった重圧を感じる。これが兵藤の神器の真の姿か
「なんだこれ!?なんか変わった!?」
「どうやらそれが本当の姿らしいな。その籠手から、かなりの力を感じる」
「まじで!?じゃあ俺強くなれたのか?」
「調子に乗るな、さっき自分で弱いって言っていただろう。神器が凄くてもお前がしょぼかったら宝の持ち腐れだ」
「わかってるって、じゃあ強くなるために俺を鍛えてくれないか?」
「俺様がか?俺様よりグレモリーの方がいいんじゃないのか?」
「だってお前の方が強いだろ?それに俺は右崎が使ってるみたいな魔術を使えるようになりたいんだ!」
まあ元々魔術は教えるつもりだったから問題ないが、まさか自分から教えてくれなんて言ってくると思わなかった
「よし、それなら俺様が鍛えてやる」
「本当か!?」
「ああ、だから今日はもう帰れ。明日からみっちり鍛えてやる」
「よっしゃ!じゃあ明日な!」
「ああ」
兵藤と別れ、家に帰りそのまま倒れるように眠る
こうして俺様が記憶を取り戻す切っ掛けになった事件は終わった
いやー、やっと一巻が終わりました
凄い頭使った。二巻とか三巻とかを先に構想してたバチがあたったような気がします