サブタイがかっこいい小説を作りたい。
「カイザーコンストラクション......カイザーコーポレーションの系列ですか......!?」
「アビドスの自治区を、カイザーコーポレーションが所有している......?」
「柴関ラーメンも?」
「はい......大将はそのことを知っていて、随分前から退去命令も出ていたとか......」
自分らの商売のために、他の人を退かすのは胸糞悪いが......
「大将は、もともとお店をたたむことを決めていたそうです......いつかは起きるはずのことだった、と...」
「......大将のお店を俺が守れなかったせいで、退去の足が早まったんだと思います。」
店がなければ、それは名義はあっても実態のないペーパーカンパニーと大差ない
「すみませんでした」
俺は、せめてものケジメとして、みんなに頭を下げる。
予測と、対策ができたはずの現実。
全て俺の落ち度だ
「......大将は羅衣くんのせいだって言った?」
ホシノさんがいつにもなく真面目な口調で話す
「......いえ......」
「だったら、いつまでもメソメソしてたらダメだよ。背負うのと抱え込むのは違うからね」
「......!......はい、ありがとうございます」
初めて、己の愚かさに気づいた。
そうだ、誰も俺を責めてない。
むしろ大将はありがとう。と言ってくれただろ。
その思いを無碍にしてたな......
「......話を戻しますが、砂漠化が進んで砂に埋もれてしまった、本来のアビドス高校本館と、その周辺数千万坪の荒地......」
「カイザーはそこに何を求めてる......?」
カイザーは砂地も買い漁っているが、そことは関係ない、それこそ柴関ラーメンすらも買い取っていた。
行動の意味がわからない
「所有権がまだ渡っていないのは、今本館として使っているこの校舎と、周辺の一部の地域だけでした......」
「で、ですが、どうしてこんなことに?学校の自治区の土地を買う取引だなんて、普通できるはずが......」
すっかり忘れていたが、学校の土地を無理に買おうとすれば、それこそみんなが気づくはず
「一体、誰がこんなことを......」
「「......アビドスの生徒会、<か!/でしょ>」」
「「あ」」
またまたハモってしまった。
確かに、失念していたが、アビドスの自治区を管理している当人たちが土地を売却すれば、それは正当な取引になる。
「......!」
「学校の資産の議決権は、生徒会にある。それが可能なのは普通に考えて、その学校の生徒だけ。」
「......はい、その通りです。取引の主体は、アビドスの前生徒会長でした。」
どうやら、ホシノさんと俺の考え方は同じのようだ。
実際にアビドスの前生徒会は土地の所有権のほとんどをあけ渡していた。
「そんな......アビドスの生徒会は、もう2年前になくなったはずでは......」
「はい。ですので、生徒会がなくなってからは取引はもう行われていません。」
「......そっか、2年前......」
生徒会がやっていることも、カイザーがやろうとしていることも意味不明だ。
いくら借金に追われていたって、後の後輩たちを苦しめるようなことをするか?
「何やってんのよ!その生徒会の奴らはッ!」
セリカさんは怒りのあまり机を強く叩く。
「こら、セリカさん。机は大切に」
「今は関係ないでしょ!普通学校の土地を売る?それもカイザーなんかに!?」
「学校の主体は生徒でしょ!?どうしてこんなことに......っ!!」
「......」
導き出される答えは......そうだな。
「学校の土地は学校のもの。全ての学校が当たり前にわかっていることでしょうね。」
「?当たり前のことでしょ」
「でも、借金に気を取られたことで、カイザーに足元を見られ、借金返済のために土地を泣く泣く売った。」
「っ......でも!普通は「普通の考えができないくらい、切羽詰まってたんだと思います」」
そりゃそうだ。
いくらアビドスの政治機関とはいえ、それこそ生徒主体。
まだまだ子供だっったのだろう
「......私がもっと早く気づいていたら......」
アヤネさんは絞り出すように言った。
「......ううん、それはアヤネちゃんが気にすることじゃないよ。」
「これはアヤネちゃんが入学するよりも......いや、対策委員会ができるよりも前のことなんだから」
「ホシノ先輩、何か知ってるの?」
「あ、そうです!ホシノ先輩も、アビドスの生徒会でしたよね?」
「え?そ、そうだったの!?」
「それに......最後の生徒会長の、副会長だったと聞きました」
服生徒会長?
生徒会長ではなく?
一年上か2年上の先輩と共同でやっていた?
だとしてもおかしい。
ホシノさんはもう3年生だ。
2年の時に確実に生徒会長になっていないとおかしい
「......ホシノさん。なんか隠してることあります?」
「......ない、と言えば嘘になっちゃうけどさ、まだ、先生には言えないかなぁ〜」
呼び方が変わった。
これは、触れるなと、言ってる。
「......じゃあ、今度聞かせてください。」
「......機会があったらね」
ホシノさんはまたバツが悪そうに顔を伏す。
「......2年も前のことだしさ、そもそも私もその辺の生徒会の先輩たちとは、実際に関わりはなくてさー」
「私が生徒会に入った時には、もう生徒会の人たちはほとんど辞めちゃってたらから。」
「その時はもう在校生も二桁になってたし、教職員もいない。授業なんてのは、もうとっくの昔に途絶えてた。」
「生徒会室も、そう言われなければただの倉庫にしか見えないところだったし、引き継ぎ書類なんて立派なものは、一枚もなかった。ちょうど砂漠化を避けようとして、学校の建物を何度もうつしてたじきだったってこともあってね」
「そもそも、最後の生徒会って言ったて、新任の生徒会長と私の2人だけだったし」
「......トカゲの尻尾切りですか」
「そ、めんどくさいことはその先輩に投げつけて、自分たちはそそくさといなくなちゃったんだよね〜」
「......その生徒会長はさ、無鉄砲で、会長なのに学校内でも随一のバカで......私の方だって嫌な性格の新入生でさ」
「ホシノさんの嫌な性格とか想像つかないかも......」
「うへ〜、おじさんだってグレてた時期くらいあるよ〜」
まぁ、何もかもめちゃくちゃだったよ。
ホシノさんは達観したようにその言葉を吐く
「校内随一のバカが生徒会長......?何それ、どんな生徒会よ......?」
「成績と役割は別だよ、セリカ」
「そもそもこの前のテストでセリカさん「わ、わかってるってば!どうして急に私の成績の話になるわけ!?一応ツッコんで置いただけじゃん!?」
「うへ〜、いやいや、まさにその通りだよ。生徒会なんてただの肩書きだけで、お馬鹿さん2人が集まっただけだもんね」
「何の間違いだか、生徒会なんかに入っちゃって......いや〜、あの時はあちこちに行ったり来たりだったねぇ」
「ほんっとバカみたいに、何にも知らないままさ......」
ホシノさんの表情が、あからさまに暗くなった。
「......」
「ホシノ先輩......」
「ホシノ先輩が責任を感じることじゃない」
「そうです、ホシノさんはきっとやるべきことを精一杯やったはずです」
じゃなきゃ、いまだにアビドスにいる意味がない
「うん、昔の事情はよく知らないけど、実際に生徒会が解散になった後、アビドスに対策委員会ができたのは、間違いなくホシノ先輩のおかげ」
「う、うん......?」
急に褒められて困っているのかな
「俺も、アビドスの生徒会のことなんて微塵も知りませんし、何なら、俺は部外者です。ですけど、ホシノさんが後輩や、これからのアビドスのことをすごく大事に思っているのだけはわかります」
「ちょ、先生までどうしたのさ〜!」
「当たり前の普通のことを普通に言っただけです」
「......ホシノ先輩は怠け者だし、色々とはぐらかしてばっかりだけど、大事な瞬間には絶対に誰よりも前に立ってる」
「そうです。セリカちゃんが行方不明になった時、真っ先に先生に助けを求めたのもホシノ先輩でしたし......」
「うへ〜、そうだっけ?よく覚えてな____」
「その通りです。ホシノさんは絶対にいつも先陣を切っている」
その小柄な体躯からは予想できないほどの頼もしい背中。
みんなを凶弾から守る盾
圧倒的な制圧力
「んでもって、誰よりも頼りになる委員長さんです」
俺は早口でホシノさんを褒めまくる
「ら、羅衣くん!そんなにおじさんを褒めったって何も出ないよ!」
ホシノさんは顔を真っ赤にしている
「まだありますよ」
「え、ええ......?」
俺は数分、ホシノさんを褒め続けた。
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「では、どうして前の生徒会は、カイザーコーポレーションにアビドスの土地を売ってしまったんでしょうか?」
「実は裏で手を組んでたとか」
「いえ、それだけは絶対にあり得ません」
「はい、それは先生の言う通りだと思います」
「そうだね〜。私もしっかり関わってないからだ他の憶測だけど......ちゃんと学校のためを思って、色々と頑張ってきた人たちだったんじゃないかなって思ってる」
アビドスを思う気持ちはきっとみんな変わらないのだろう。
「多分最初は、借金を返そうとして......って感じなんだろうな〜」
「んでもって、借金が膨れ上がってしまったってのが1番あり得る考察ですね」
「......借金のために、土地を......」
「はい、私もそう思います。当時すでに学校の借金は、かなり膨れ上がった状態でした」
書類を見る限り、その時点だけでも六億ほどに桁が膨れ上がっている
こんな数字をまざまざと見せつけられれば、心が折れるのも時間の問題だろう
「ただ、それでもこのアビドスの土地に高値がつくはずもなく、少なくとも借金自体を減らすには至らなかった......」
「んで、今度は別の土地を、みたいな負のスパイラルが......って感じでしょうかね」
幸せスパイラルという言葉があるが、こっちのスパイラルは頼むから来てほしくない
「何それ、おかしくない?最初からどうしようもないっていうか......」
「最初から返させる気がない?」
確か、そういう手口もあった気がする。
「つまり、アビドスは悪質な罠に嵌められた可能性も示唆されてるってことです」
「え、え?」
「まぁ、それこそ憶測の段階ではあります」
ただの憶測で物を語るのはそれこそ愚策だ
「あ〜......」
「なるほど、そっか」
「......アビドスにお金を貸したのも、カイザーコーポレーション」
「......するって〜と?」
「つまり、カイザーローンが、学校の手に負えないくらいのお金を貸して、利子だけでも支払ってもらうために土地を売るように仕向ける」
「はい、きっと最初はいらない砂漠や荒廃した土地でも売ったら、と甘言を弄したのでしょう」
「まるで詐欺師ですね」
「どうせ砂漠とかした使い道のない土地を取っとく利点もありませんしね」
「ですが、同時にそんな安価で売ったところで、借金が減るわけでもなく、土地を取られる一方で_____」
「カイザーが狙っているのは、借金の返済ではなく、アビドスの土地?」
「......それが最有力候補です」
「元々、そう言う計算だったのかもしれない」
シロコさんはぎゅっと手を握りしめる
「アビドスにお金を貸した時点で、こうなるように全てを......」
「......なるほど、全てカイザーの掌の上ってことっすね」
はははは。
こりゃ一本取られた
「だいぶ前から計算してた罠だったのかもね。それこそ、何十年も前から......」
「それくらい大きな規模の計画だったのかも......」
「何それ!?ただただカイザーの奴らに弄ばれてるだけじゃん!」
策を弄し、アビドスの全てを手中に収める。
不良や便利屋を送ってきたのも、全てアビドスからみんなを追い払うためのブラフ......
「生徒会の奴ら、どんだけ無能なわけ!?こんな詐欺みたいなやり方に、騙されてさえいなければ......!」
「黒見」
「っ......」
「落ち着け」
流石にその言い方はダメだ。
「騙される方より、騙す方が悪だ」
セリカの理論が通ってしまうなら、いじめだっていじめられる方が弱いから、になってしまう
「............」
「わ、私もわかってるわよ!た、たまにゲルマニウムのブレスレットとか買ったりはするし、下手したらこの中の誰よりもわかってる!悪いのは騙した方だって!」
「だから......そんなに怒らなくていいじゃん......」
ありゃ、俺怒ってるように見えちゃったか
「ごめんなさいセリカさん。別に怒ってるわけじゃなくて、俺が気になっちゃったな〜ってなっただけで。......悔しいですよね。今すぐにでも何かに怒りをぶつけたくなるのもすごくわかります。ですけど、ここは一旦落ち着きましょう?ね?」
俺はセリカさんの頭を撫でる
「......ただでさえ、苦しんでるアビドスに、どうしてこんな酷いことを......」
セリカさんの目尻には、少しだけ涙が浮かんでいる。
「......」
優しい。
セリカさんは、この中でも人一倍人情に溢れている人だ。
誰かのために、本気で涙を流せる
「......ギリッ......バチッ」
歯が、欠けたかな
セリカさんを軽く抱きしめ、肩に顔を埋めさせる
「......苦しんでる人たちって。切羽詰まりやすくなっちゃうからね〜」
「......はい。」
「羅衣くんは、きっと知ってると思うけど、切羽詰まると、人は何でもやっちゃうものなんだよね......」
「......よくある話ですね」
セリカさんは、涙こそ流していないが、今にも泣き出しそうに肩を震わせている
「ま、それだけですけど」
「......え?」
俺はシッテムの箱と『カード』を取り出す
「ここまで俺の教え子をコケにされちゃ、気に入らないですね」
すでに俺だって我慢の限界だ
「もうめんどくさいんで、行っちゃいます?」
「えっ?ど、どこに?」
ふっ、と笑い、砂漠の方に指を向ける
「カイザー」
「へっ?」
「......確かにそっちの方が手っ取り早い」
シロコさんは賛同してくれた
「......私も行きます」
「ちょ、アヤネ!?」
「こっちには、物的証拠もありますし、何なら先生がいます。この状況を打開するには、十分すぎると思います」
「うへ、おじさんも同意見かな〜。後輩をバカにされるのも飽きてきたし」
ホシノさんは銃を、アヤネさんはタブレットを持つ
「そう言うことなら!私も行きます!やられっぱなしも少々つまらないですからね⭐︎」
ノノミさんもいつものカーディガンを羽織り、ガトリング型のマシンガンを持つ
「っ〜〜〜〜〜〜!わかったわよ!私も行くわよ!!」
「そうこなくちゃ」
みんながきてくれれば、きっと千人力だろう
_______
「さぁ、これでフルメンバーですかね?」
「うん」
「準備OKです」
「私も行けるわ!」
「お仕置きの時間ですね〜⭐︎」
「おじさんも行けるよ〜」
みんなは学校の正門に集まる
「あ、砂漠といえば、ちょっと耳に入れたいことが......」
「今!?」
「重要なことなら早く言ってくださいよ〜......」
「あはは、すんません」
「んで?その心は?」
「風紀委員長の人から聞いたんですけど、砂漠でカイザーがなんか企んでるらしいんですよ」
「......アビドスの砂漠で......」
「確証はないですけど、そこになんか重要な証拠があると思います」
「カイザーコーポレーションが......」
「と、と言うか、どうしてそんなことをゲヘナの風紀委員長が......」
「それに、どうして先生に......?」
確かに、そう思うとなんか引っかかり始めるなぁ......
「ああもう!そんな難しいこと考えるより、先にやるべきことがあるでしょ!」
「そーでしたね。じゃ、そろそろ出発しますか」
俺たちは装備をしっかりと確認する。
「んじゃ、社会科見学行きますか」
「「「「「了解!」」」」」
さて、カイザーの社長に一言送ろう
策士策に溺れる。と
ちょっと後書き溜めのターンに入ろうかな