ついに始まりました新章開幕です。
とは言ったもののあんまり期間は開いてないですけどね。
カルバノグの兎達と先生の羅衣くんはどのような結末を迎えるのか。
基本原作と同じですが、乞うご期待。
第一話 兎とバカ
「うし......書類終わった......」
シャーレの執務室を3日振り......いや、現実時間で数時間振りに外に出る。
シッテムの箱内部は現実時間が流れにくいという特性と俺の領域を利用し、こたつでぬくぬくしながらアロナと一緒に書類仕事を終わらせた。
これから散歩にでも行こうか、と考えていた矢先、携帯に電話が入る。
「?リンさんだ」
珍しくリンさんから電話がかかってきた。
いつもだったら俺が黎明卿しに遊びに行くくらいなのに
そう思いながらも俺は電話を取る。
「はいもしもし」
『ご無沙汰しております、先生』
至ってリンさんはいつもの調子だった。
「ご無沙汰です、リンさん」
『はい。少々お話ししたいことがあり、ご連絡させていただきました』
「お話?」
最近までアビドスにいたせいで何をやらかしたのかがまるっきりわからん
『シャーレに来られてから、それなりに時間が経ちましたね』
「まぁ、はい」
『ご報告はいただいていますので、さまざまなことがあったことも存じています。』
『あちこちでご活躍されたようで。おかげさまでこちらとしても、色々と助かりました』
「いえいえそんな」
この歳になってからでも、自分のやったことが褒められるのは嬉しい。
『それはさておき、いくつかお願いしたいこと......と言いますか』
『具体的にはシャーレの報告書に関することと、今後の連邦生徒会の新たな......』
そこで、リンさんは少し開けて
『......いえ、やはり直接お話しすることにしましょうか』
「へ?」
『今日の午後、予定は空いていますか?』
「えっと......ちょっと待ってくださいね......」
うん、カレンダーを確認しても特に何もない。
「はい。空いてます。」
『それならよかったです。お茶くらいは用意しますので、よければお越しください』
『お待ちしておりますので』
リンさんがなんだか念押しするように電話を切った。
なんかピリピリしてんなぁ
『......えっと、先生、お疲れ様です』
アロナが労いの言葉をかけてくれる。
「ありがと。でも大丈夫だよ」
そうだな、リンさんだって俺の生徒だ。
ストレス溜まってんだったら、ガス抜きを手伝うのも俺の仕事。
そう思いつつ、俺はシャーレを出た。
___
連邦生徒会のサンクトゥムタワー内の自動扉が開き、メインロビーに入るとすぐにリンさんを見つけた。
「ああ、先生。お待ちしておりました」
「お疲れ様です〜結構お久しぶりじゃないですか?」
最近はアビドスに入り浸っていたからリンさんと会うのもかなり久しぶりだ。
「そうですね。時間もありませんので、早速本題に入りましょう。」
......ひさしぶなのに「そうですね」で片付けられた......
「先ほどもお伝えしたとおり、シャーレの報告書周りに関するお話です。」
「?なんか不備でもありました?」
一応報連相はしっかりしてるつもりだが。
「いえ、多くの生徒からいい評判が届いているのは既知の通り、ただ、問題はその後の事後処理です。」
「連邦生徒会宛に、報告書を提出してもらっていますが......」
そう言ってリンさんが書類などを机から取り出す。
「たとえばこの経費の書類」
「使いすぎました......?」
「いえ、請求書の内訳が全て、アラビア数字になっています」
「?アラビア数字?」
そんな難解な数字を書いた覚えはないぞ。
「アラビア数字とは、1から10までの『数字』のことです。このような公文書に手書きで金額を記入する際は、漢数字での記載をお願いしています。偽造防止及び誤読防止のためです」
「ほえ〜......」
「まぁ、先生が知らないのも無理はありませんね。公文書を書くことなど、人生で一度あるかないか程度ですから。」
その後もアラビア数字以外に、俺の知らない公文書の書き方を色々教えてもらった。
リンさんの教え方上手いな......
「と、このようにパソコン入力の場合は明朝体にフォントを変換していただく必要があります」
「ふむふむ......」メモメモ
書類には結構な間違いがあり、リンさんの話をメモしていれば、大きいサイズの手帳のページが埋まってしまうほどだった。
「すんませんミスばっかで......」
「いえ、逆に先生はそれ以外は完璧と言いますか......連邦生徒会の生徒に仕事を教えるより簡単ですね」
「......お疲れ様です......本当に......」
嗚呼、リンさんの日頃の疲れが目に見えてわかる。
まさにおいたわしやリン上。
「とりあえずはこれくらいです。」
「ふぅ......ありがとうございました」
書いたメモをシッテムの箱でスキャンし、データとして取り込む。
「?一度メモに書いたのなら、スキャンをしなくてもいいのでは......」
「俺結構すぐ物を無くす質なんで、肌身離さない物なら手帳なくしても大丈夫かな〜って」
結構もの忘れとかひどいんだよね。
洗濯しようと思ったら気づかずに1日経ってたとかざらだ。
(コンコン)
リンさんと書類の片付けをしていると、扉からノックが鳴った。
「あの、リン先ぱ......い、いえ、行政官。少々ご相談が......」
「できれば先生にも聞いていただけないかと......」
入ってきたのは金髪の背の高い女性。
書類の束を大量に持っている上に、何がとは言わないがデカいせいで書類が前に押し出されている。
あれ落ちないのかな......
「確か、アユムさんでしたっけ。」
「あ、はい......すみません、お取り込み中でしたか?」
「いえいえ。アユムさんもお仕事お疲れ様です」
結構最近は面識があんまりない人とも話せるようになってきた。
「ところで、要件とは?」
「その、緊急の事案で......」
「緊急の事案?」
「はい、えっと、SRT特殊学園の撤去についてなのですが......一部の生徒たちが反発し、公園を占拠してデモを始めたとか......」
おっと知らない単語が出てきたぞ。
なんだSRTって
スペースリツイートか?(錯乱)
「SRTってなんすか?」
「簡単に説明すると、戦術のエリート部隊が通う学校のことです。」
なるほどーなつ。
アユムさんは説明が上手いな
「......はぁ......」
リンさんのストレスゲージが上がった音がした。
おいたわしや
「でしたら、ヴァルキューレの警備局に連絡を」
「え、えっと......それもすでに済ませていて......」
「?では何が問題なのですか?」
「えっと......もうすでに警備局が全滅したそうで......」
「マジか」
ヴァルキューレなら知ってる。
しかも警備局ってめっちゃ強い警備隊じゃん
それがもうのされてんのか......
「つまり、俺が出ればいいんですね?」
「は、はい......すみません......先生のお手を煩わせるほどのことではないのですが......ヴァルキューレの次に戦力を持っているのは、先生くらいで...」
「......先生、申し訳ありませんが、向かっていただくことは......」
「全然オッケーです。ひっさし振りに体動かすなぁ......」
アビドスの事件を終えて、少なくともシャーレ近辺で騒ぎを起こす輩はいなくなった。
それのおかげか、俺が戦闘に出る機会も少なくなり、体が少し鈍っていた。
「先生、あの、もうすでにヴァルキューレの『公安局』が動員されています。なので、あまり前線には出ないでくださいね......」
「そうです。忘れていましたが、先生は私たちより怪我を負いやすいのですから。危ないと思ったら、すぐに避難を。」
「はい!んじゃ行ってきます!」
ちょっとだけ、久しぶりの戦いにワクワクしている自分もいた。
不謹慎だけど......
______
(ババババババッ!)
「のわっ!?銃弾!?」
「ここ、間違いなく死角だよな.......?どこから飛んで来るんだ?」
すでに公園ではヴァルキューレの生徒たちで戦闘が始まっていた。
「......甘いな。サーマルカメラも知らないのか、隠れても無駄だってのに」
「サーマルカメラ?」
「ほら、これだ。これを通せば熱源を色濃く表示して闇の中でも使える優れものだ。」
「おお、すげぇプレデターみたい」
「だろ?.........」
「.........」
「お、お前誰だァァァ!?」
「あ、ようやくバレた」
公園内に入るとなんかウサギの耳みたいなヘルメット被った人がいたから近づいてみた。
「て、敵か!」
「ノーノー私イッパンジン」
「なんだ一般人か......ってなるかぁぁぁ!!」
「流石に無理か」
ウサギ耳ヘルメットの人はライフルをこちらに向ける。
「動くなよ......」
「はーい」ガチャガチャ
「動くなって言ってるだろ!耳が聞こえないのか!?」
俺も盾とノワールを展開する。
「くそッ!モエ!足止め完了だ!ここら一帯を爆撃してくれ!」
ウサギの人はそう言って走りながら行ってしまった
「にがさん......って思ったけではぇえな」
思った以上に足が早く、林の中で見失ってしまった。
「......爆撃っつってたよな......」
(ヒュゥゥゥゥゥゥゥゥ.........)
「やべェェェェェェ!!」
俺も冷水を浴びせられたように走り出す。
(ドガァァァン!)
「ンギャヒィィ!」
特攻用のドローンが飛んできて、俺のさっきまでいた場所を吹き飛ばした。
「クッソー!国家権力なめんじゃねぇぞ!」
俺も流石にやられっぱで終われるほど素直じゃない
思ったより威力が高いが、それだけなら相殺もできる。
「待てこらーー!説教だ!説教!」
「くっ......!意外に早いな......というかお前はなんなんだ!」
「国家権力です」
「お前みたいな国家権力がいてたまるか!嘘をつくならもっとマシな嘘をつけ!」
うわーんこの人口論が強いよ〜
だがにがさん
俺はウサギの人の腕を掴む。
「ふははは!人質1人確保ォォォ!」
「うぎゃぁぁ!やめろぉ!はなせぇ!」
「ふははは!暴れても無駄無駄ァ!」
とりあえずこの人をどっかに運ぶか。
「通信機はもらうね」
「あっ!」
俺は通信機を軽く耳に当てる。
『......2 rabbit2、応答してください』
「どーもこんにちはSRTサン。シャーレ=先生、Death」
『?』
「そこは「アイエェェェ!?シャーレ!?シャーレナンデ!?」って言うところだろーが!」
今回はテロリスト相手なので結構強気に行く。
でもとはいえど俺の生徒のストレスを増やした罪は重い。
「冗談はさておき、お前たちのお仲間は1人とっ捕まえた。返して欲しくば二億万円用意して待ってろ」
俺は相手の返事を待たず、通信を切った。
「はーなーせーーー!!」
「当て身」
「いだっ!」
「あれ?首トンってやったら気を失うのは鉄板なのに......もう一回やっとくか。当て身」
「痛いって言ってるだろうが!」
「ん〜......まぁいいや。ほれ、お前のお仲間のところまで連れてってくれ。わしゃもう疲れた。」
俺は赤血操術で作り出した拘束器具をウサギの人に巻き付け、そこからリードのように血でできた紐を伸ばす。
「銃も手榴弾も全部没収。他に隠してるものない?」
「あったとしても言うわけないだろ!」
「はい帽子も没収〜。」
「はぁ!?なんで鉄帽まで!」
「暴れ出したらゲンコツね。」
PTAとかにめったうちにされそうだが、たまには愛の鞭も必要なのだ。
優しくするだけがしつけじゃない。
逆に優しくしないのもしつけじゃない。
難しいね。
「......」
「ほらほら、歩かないと後生大事そうに持ってたこの教範?も没収だよ〜俺に没収されたものって大体戻ってこないことで有名なんだぞ〜」
「.........」
ウサギの人はようやく歩き出した。
「トラップの方に持って行ったらそのトラップの中に教範ぶち込むからね〜」
「あ“〜!もうわかってる!」
「ならよし」
_____________
「あれ?サキ捕まってんじゃん」
「こんにちは〜」
「......?サキを拘束できる人がいたなんて......」
公園の中央部に案内されたと思えば、ウサギの人の他に2人もウサギの人がいた。
どちらともウサギ耳のヘッドセットをつけている。
そう言うコンセプトなのかな?
「お宅の娘さんは預かった。二億万円持ってきてんだろーな」
「......そもそもあなたは誰ですか?」
「おっと失礼自己紹介が遅れました。俺はシャーレの部長と顧問をやってます。鏑林羅衣です。かぶらんって呼んでいいですよ。ピースピース」
前にミレニアムの金髪のメイドさんがやってたピース芸を披露する。
あの人は可愛かったけど俺がやったら結構な煽りになるんじゃないかなーって
「......シャーレ......噂には聞いています。」
「お、ミヤコっち博識?」
「こんな奴がか!?」
「こんなやつとは失礼な」
リーダーらしきウサギの人が一歩前に出た。
「最近たくさんの事件を解決して回っている連邦捜査部......」
「せーかいです。んで、今回はあんた達のテロ行為を止めにきました。」
流石にこんな暴挙を看過することはできない。
「......どうぞ、やれるものなら」
その刹那、発砲音が聞こえなかったにも関わらず、後ろから大口径の弾丸が飛んでくる。
だが、
「気づいてないわけないんだよなぁ」
リードを持っていない方の手で弾丸をノールックで掴む。
これやってみたかったから満足。
からくりは単純。
無下限呪術で手を覆って銃弾を受け止めただけ。
防御を張り巡らせるだけでいいが、この人たち戦意が丸出しだからちょっと演出をかけてみた。
「しっかしやろうと思えばできるもんなんだな」
もうすでに気づいた人はいるかもしれないが、ちょっと前から大人のカードを使うプロセスを短縮化することに成功した。
『視界感度及び『カード』の
アロナが演算してくれるおかげで大人のカードを取り出し、宣言する手順を無視できるようになった。
「やるなら」
俺はサキと呼ばれたウサギの人を解放する。
「全員で来い」
ちょいと説教の時間だ
気づかれた方もいるかもしれませんが、結構羅衣くんキヴォトス慣れしてきてます。
その油断が生徒を殺すかも知れないのにね!
そしたらどんな顔をするんだろうか
楽しみで夜も寝れねぇ!!
_____________
アロナと羅衣くん第二話 『言葉』
「アロナってさ、実はあんまり明るくお話しする人じゃないっしょ」
「……まぁ、最初に会った頃は流石にやりすぎた感はありましたけど…」
今日もシッテムの箱で仕事&アロナとおしゃべりをしていると、ふと思い出してアロナに聞いてみた。
「ならさ、ちょっと普通の喋り方に戻してみてよ」
俺がそういうと、アロナの表情がスッと消えた。
「肯定。シッテムの箱の所有者権限により、メインOS A.L.O.N.A.の言語設定モードを起動」
「ごめんごめんごめんごめんごめんって」
「否定。これが本来のA.L.O.N.A.の言語モードです。」
「ちょ、戻って!ごめんって戻って!!やめてそれ怖いから!!」
「推奨。私を甘やかしてください」
「仰せのままに」
名前がややこしいから改名案
-
かぶらん
-
鏑丸
-
もちまんじゅう