赤と青が交わる場所   作:カブライニキ

50 / 95
FOX小隊って全然先生と絡みないから描きたくなっちゃった。

ちなみに解像度は低いぜ⭐︎

許してクレメンス


番外編 狐グラタン

 

「すみません先生、待ちましたか?」

 

「今来たとこだよ。」

 

 

今日は久しぶりに“ユキノ“とショッピングの日だ。

 

俺がアビドス入りする前に知り合ってそこから色々遊んだりしてる人だ(雑説明)

 

 

「.........」

 

 

「ど、どうしました先生?」

 

 

「いや......私服のユキノかわいいなって。」

 

 

「えっ!?かわっ......!?」

 

 

いつもは制服に防弾ジャケットのユキノの体型が分かりづらいが今日のユキノの私服は体のラインがしっかりと強調されている。

 

「か、揶揄わないでください......」

 

うん、かわいい。(事実)

 

 

「今日はどこ行くんだっけ」

 

 

「今日は先生におすすめの店を見つけたので、そこへ。」

 

 

「うっしゃ〜れっつごー」

 

 

 

 

_____________

 

 

 

 

(ババババババババババッ!)

 

 

「ハッ!」

 

 

「惜しいよ〜」

 

 

飛び蹴りで隙が生まれた脇腹に容赦なくトリガーマグナムの弾丸を叩き込む。

 

体に傷が残らないくらいに弱めてはいるが痛いのは確かだろう。

 

 

「銃に頼らず肉弾戦で攻めたのは正解だったけど、今のは遠距離チクチクが正解だったね。」

 

 

「カハっ......!」

 

 

痰を吐きながらもアサルトライフルをノールックでこちらに向け、バックステップで後退しながら撃ち込んでくる。

 

 

「いい動き。」

 

 

だからこそ読みやすい

 

 

《strike!》

 

 

 

「足元」

 

 

(ガギュン!)

 

 

さっきの連続的な弾丸とは違い、一発に焦点を込めた弾丸がユキノの足をもつれさせる。

 

 

「グッ!?」

 

 

「隙あり」

 

 

そのまま肉薄し、両手を押さえて床にユキノを叩きつける。

 

 

 

「ッ......降参です......」

 

 

「よろしい。動き良くなってましたよ」

 

 

拘束を解き、手を差し伸べる。

 

ユキノがその手を取り、そのまま引っ張り上げる。

 

 

「これで40戦39勝1分ですね......」

 

 

「まあコイツありきだけどさ」

 

 

そう言いながらトリガーマグナムの銃身をガシャンと下に下ろす。

 

実際この火力と使い勝手の良さはぶっ壊れてると思う。

 

 

「今回の作戦も失敗してしまいましたね。」

 

「まさかショッピングの名目は罠だったとは。」

 

 

まさかのショッピングは嘘で俺を誘い出すための罠だった。

 

 

建物に連れて行かれたと思ったら急に模擬戦が始まって正直びっくりした。

 

まぁこれが40回続いてるから慣れてるけどさ。

 

 

「ガチめに騙された。悔しい」

 

 

「そうですか?それにしては余裕そうでしたが。」

 

 

「ユキノがおめかししてきてくれたのも罠だったのが尚更悔しい。」

 

 

動きやすいパンツスタイルだった時点で気づくべきだった。

 

 

 

「......貴方のためですよ......」

 

 

 

ユキノがつぶやいた言葉は羅衣に届くわけもなく、鈍感野郎の羅衣はユキノにペットボトルを差し出す。

 

 

「ほいお茶。いつものこ〜いお茶だぞ」

 

 

「......クソ野郎ですね」

 

 

「唐突な暴言でダイレクトアタックはやめちくり。」

 

 

 

頬を朱に染めながら羅衣の脇腹を指で突く姿は、誰がどう見てもカップルの小喧嘩にしか見えない。

 

それか狐の求愛行動。

 

 

「ごめんて、痛い痛い......チクチクすんのやめて......」

 

 

羅衣が既婚者でありながらこんなクソボケムーブをかますのはひとえに相手が「生徒」であるからだろう。

 

この行動は羅衣のスキンシップと純粋な好意でしかないのだから。

 

 

尚更タチが悪い。早く襲われてしまえ。

 

 

 

「一体先生の被害者は今月でいくらいるのか......」

 

 

「被害者て」

 

 

なんのことか分かっていない羅衣と、ここまで分かりやすい態度をとって要るにも拘らず想いに気づいてもらえないユキノ。

 

こんな奇妙な2人の関係は、何も最初から良かった訳ではない。

 

 

遡ること3ヶ月前〜

 

 

 

_____________

 

 

 

 

「.........」

 

 

 

シャーレへと戻る帰り道、奇妙な違和感が付き纏っている。

 

付けられているような感覚はあるが、呪力感知がそれを捉えない。

 

 

「.........おい」

 

 

意を決して勘で割り当てた位置に声をかけてみる。

 

 

いなかったら杞憂で済む。

 

 

居れば.........まぁ、どうとでもなるだろう。

 

 

 

 

声をかけてから二秒、三秒、十秒......

 

 

 

「ふぅ......」

 

 

逆にいなくてよかった。

 

最近仕事詰で疲れてるんだろう。

 

 

帰って早く寝て_______

 

 

 

 

(ガガガガガガガガガガガガガガッ!)

 

 

 

 

 

術式解放

 

 

赤鱗躍動

 

 

 

上から降り注いだ弾丸の雨をどうにか両腕で払いのけ、頭へのダメージを無効化。

 

 

「『百斂』」

 

 

 

『穿血』!

 

 

 

 

撃ってきた影に穿血を放つと、意外にも呆気なく当たって道に落ちてきた。

 

 

 

「......死んでる?」

 

 

一応穿血でもって拘束はしているが、なぜか気を失っているようだ。

 

しかもいきなり倒れたような感じはなく、かなり前から気をやっている。

 

 

「うっそだろ......こんなんなるまで俺のこと追っかけてたってことか......え、こわぁ......」

 

 

そうじゃない(そうじゃない)

 

 

 

「......とりあえず運ぶか.......」

 

 

流石にここに放置するのは憚られる。

 

 

 

 

_________

 

 

 

 

 

「.........ん......う......」

 

 

なんだここは......

 

 

眩しい......

 

 

 

「......私は......確か......」

 

 

カヤ防衛室長に先生の監視を任命されていた筈......

 

 

 

「......?」

 

 

寝ていたのはソファの上。

 

隣の部屋から料理の匂いがする。

 

 

その部屋からひょこっと1人の男性が出てきた。

 

 

 

「お、起きた。飯できてますけどあんた食います?」

 

 

「.......は?」

 

 

「すんませんけどあんたの名前知らないんですよ。多分あんた俺のことつけてたし。」

 

 

「......」

 

 

私は言葉を失う。

 

この男が私に気づいていたことではない。

 

 

それについては見つかる前提で遣わされたのだから。

 

 

ただわからないのはこの男が自分を追いかけていた不審者に対して看病と食事を与えようとしていること。

 

 

「......なぜ私が貴方を追っていたのか、聞かないのですね。」

 

 

「別に。話したくなさそうなんで。」

 

 

いやでも話を続けたくないのか男の放つ言葉で会話が終わる。

 

 

「ほい、お熱いのでお気をつけて。」

 

 

咄嗟に自身の体に掛けられていたブランケットに皿がつかないようにさっと動かして体を本格的に起こす。

 

 

「グラタン?」

 

 

「試作品の狐グラタン。グラタンに赤いきつねのお揚げを散らしてみました。」

 

 

状況を飲み込めないが、実に10日ぶりの食事だ。

 

 

チーズから放たれる濃密な香りと、その中にほのかに混ざったお揚げの優しい香りがマッチして食欲が掻き乱される。

 

 

「......い、いただきます」

 

 

「ほい。」

 

 

いくらSRTで訓練されている兵士といえど、本質は子供。

 

 

数日振りの食事を突っぱねられるほど、体は強くない。

 

 

 

「......っ!」

 

 

スプーンで運んだグラタンを一口食べればチーズの旨みとクリームソースが混じり、その中に違和感なく溶け込んでいる少し甘いお揚げのカケラが口内の情報を更新する。

 

 

 

「美味しいです?」

 

 

「......は、はい」

 

 

「ならよかった。食ったらもう一眠りしてください。自分で気づいてないと思いますけど、あんた熱ありますから。」

 

 

夢中でグラタンを頬張っていると、ようやく自分の体調に気がついた。

 

 

 

「......なぜですか......?」

 

 

「ん?」

 

 

「なぜ身元も分からない私をここまで......」

 

 

 

「生徒だから。」

 

 

男は___先生は全く迷う素振りも見せず、そう言い放った。

 

 

 

「っ.........どこの生徒かも分からなくても、ですか?」

 

「おん。」

 

 

またしても即答。

 

目は虚だが、その答えには迷いも嘘もない。

 

 

 

「はいはい、その質問この前もされたんで。それよりグラタン今大量に食うのはお勧めしません。久しぶりの食事で胃が慣れてないでしょ。今はそこまでにして寝る。食器は片付けておくんで。」

 

 

「それくらいは自分で「寝てろ」......はい......」

 

 

立とうとしたところで頭を撫でられ、立つのを抑制される。

 

 

「仮眠室は向こうにあるんで。自由に使ってください。水が欲しかったり、軽く食べたいものがあったら呼んでください。漫画とゲームくらいならあるんで体調に響かないくらいではご自由に〜」

 

 

「......ありがとう、ございます」

 

 

......今のコンディションでは帰投すら難しいだろう。

だから今は言葉に甘えて仮眠室を使わせてもらうことにしよう。

 

 

そう思いながら足に力を入れて立とうとするが、足にうまく力が入らない。

 

 

今のタイミングで筋肉疲労に限界が......

 

 

 

「.......ほら、背中に。」

 

 

そんな私を見かねてか、先生は私の前にかがむ。

 

 

 

「ほら、おんぶですよおんぶ。」

 

 

 

「さ、流石にそれは......」

 

 

「はい、後でセクハラで訴えていいですから。今はとりあえず乗って。体調悪化しますよ。」

 

 

 

先生は今私が乗らなければずっと待ち続けるだろう。

 

 

「......失礼します。」

 

 

 

「.........かるっ.....ちゃんと飯食ってます?」

 

 

予想以上の軽さに羅衣の感覚は少し狂わされる。

 

 

「んじゃ行きますよ〜」

 

 

「お願いします......」

 

 

そう言って羅衣は歩き出す。

 

 

 

「そういえばあんた名前は?あんただと呼びづらくて。」

 

 

「な、名前......」

 

 

本来なら本名を語るのは御法度なのだが、この人はきっと偽名を使えば気づくだろう。

 

 

 

「......七度です。七度ユキノ。」

 

 

 

「おけ。俺は羅衣です。鏑林羅衣。こんなですけど一応シャーレで先生やってます。」

 

 

「......そうですね。」

 

 

「そうですね?」

 

 

 

そこからの記憶はほとんどない。

 

 

先生の背中が思った以上に暖かくて背中で眠ってしまったのだけは覚えている。

 

 

......それに関しては今でも思い出して赤面してしまうのが辛い......

 

 

 

 

 

ちなみにユキノは狐グラタンの味がどうしても忘れられず、何度も羅衣に教えて貰っているらしい。








可愛い。(事実)


ところでみなさん羅衣くんの名前の読み方ってわかります?


一応「カブラバヤシライ」って名前なんですけど。

名前

  • 知ってた。
  • 知らんかった
  • そんなことより曇らせまだ?
  • 捥ぐのは足がいいよね。
  • 腕に決まってんだろ
  • 五感に決まってんだろふざけんな
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。