赤と青が交わる場所   作:カブライニキ

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さてさて、最終回でございます。

またまたこれが終われば番外編が始まり、そしてみなさんお待ちかねのエデン条約編(地獄)が始まります。

片腕が欠損していて大丈夫なのか羅衣くん!?

大丈夫です。

きっと彼なら今日を乗り切ってくれるでしょう。

では、夢と希望に溢れた最終回、どうぞ。


最終話 きっと、明日は来るから

 

「じゃあ、俺はここで」

 

 

「はい......すみません......本当に.........」

 

 

「ははっ、また生えたら見せますよ。それじゃ!」

 

 

カンナさんを病院に送り届けた後、俺は直ぐにヘッドセットの電源をオンにする。

 

 

「こちらRabbit0、すみません通信が遅れました。今からそちらに合流します」

 

 

返答は、無い。

 

ジャミング回線か......

 

何もなければいいけど......

 

 

いや、きっと大丈夫だ。俺が心配するほど彼女たちは弱くない。

 

 

「......急ごう」

 

 

俺は足に力を込め、一気に跳躍した。

 

 

 

「うおっ!あっぶねぇ......」

 

 

片腕でバランスが取れないせいで電柱にぶつかりそうになった。

 

 

こんなことなら普段から腕をもぎもぎして訓練でもなんでもしといたらよかったかもしれない

 

 

「気ぃつけていかないとな......」

 

 

とりあえずスピードを落とし、合流地点である公安局の屋上へ向かった。

 

 

 

 

 

_____________

 

 

 

 

「T3、ダウン!」

 

 

「確認しました、Rabbit2は次の遮蔽物まで前進を!」

 

 

銃弾が飛び交い、マズルフラッシュが視界を焼く。

 

眩しく、幻想的で、それでいて女子高生たちが銃を持ち闘い合うと言う狂気的な光景。

 

その中でもRabbit小隊の3人は汗ひとつ浮かべることなくヴァルキューレの生徒たちを沈黙させていく。

 

 

 

「それ以外の隊員は、五秒現在地で!」

 

 

「五秒も持たないぞ!」

 

「それなら後退!代わりに私が前に出ます!」

 

 

私はサキの代わりに一気に前に出る。

 

 

「おい!そっちは遮蔽が____

 

 

 

確かにサキより前に遮蔽物はない。

 

 

ならば

 

 

「ハッ!」

 

 

大きく腕を振りかぶり、思い切り床に剣を突き立てる。

 

 

刀身が厚いから最低限の遮蔽にはなってくれるハズ。

 

 

「サキ、今です!フォックストロット投下!」

 

 

「っ_____!りょ、了解!閃光弾、行くぞッ!」

 

 

サキはミヤコの無謀とも思える行動に一瞬気圧されながらも自らに割り当てられた行動を逐一遂行する。

 

 

この連携こそ、SRTの兵士を兵士たらしめる本質なのかもしれない。

 

 

 

「っ......流石にこれ以上は......」

 

 

着実に数を減らしつつあるが、それでも確実に弾丸が減り続ける。

 

 

「ミヤコ!一旦こっちまで後退しろ!」

 

 

「いえ!先生と合流するまでは耐えて見せます!」

 

 

「それは私の仕事だ!小隊長がポイントマンより前に出てどうする!」

 

 

そしてサキが持ち前の耐久を存分に発揮し、無理やりミヤコの下まで前進する。

 

「早く下がれ!耐久ないくせに無理するな!」

 

 

「.........!はい!あとはお願いします!」

 

 

そうだ、今ここで私が無理をしていいことなんて何もない。

 

 

適材適所、ここはサキに任せよう。

 

 

「ミユ、五時の方向にスナイパーです!」

 

 

「あ、了解......でも、もう撃っちゃった......」

 

 

「上出来です!そのままサキの援護を!」

 

 

「りょ、了解!」

 

 

普段は小さな声しか発しないミユの喉が必死に大きな声を挙げる。

 

 

「無理だと判断したらすぐに後退してください!」

 

 

でも、流石にラインが......!

 

 

どうにか......!どうにか最善を......!

 

 

ミヤコが思考を巡らせ、再び前に出ようとした瞬間、

 

 

 

 

 

「ヴゥン‼︎」

 

 

 

 

 

なんと羅衣が現れた。

 

 

 

天井を破壊して。

 

 

 

「伏せて!」

 

 

私たちはその一言で一気に身を屈める。

 

 

 

 

「『百斂』『苅祓・載』『穿血・鋭』

 

 

 

羅衣が放った鋸状の刃が直線的に動く穿血を反射し、その刃を縦横に伝播させる。

 

 

血の刃が通路を埋め尽くし、敵と私たちを分断する。

 

 

 

「ふぅ......すんません遅れました!こっからは俺に任してください!」

 

 

先生はいつものようにニカリと笑い、私たちに近づく。

 

 

「先生!」

 

 

「よかった......無事で......」

 

 

私とサキは先生に駆け寄る。

 

 

よかったパッと見た感じ怪我は_______

 

 

 

 

「せ、先生?そ、その腕......」

 

 

 

ミユが先生のコートの腕の部分を指差す。

 

 

 

 

それでようやく気がついた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

先生の、右腕が無い。

 

 

 

 

 

 

 

「っ......!!」

 

 

 

先生のコートを剥ぎ、その腕を露わにする。

 

 

 

「っあ......!これっ......!」

 

 

声が、出ない。

 

 

先生の腕は二の腕から下が綺麗になくなっていた。

 

 

 

「落ち着いて、落ち着いてください。俺は大丈夫ですから。ほら、もう傷が塞がってる。」

 

 

幻肢痛はひどいですけど、と付け足して。

 

 

 

「っ.........何があったかは後で聞く。今はモエのヘリに急ごう。」

 

 

「い、今肩を......」

 

 

 

そう言ってミユは先生の内方の腕に回り、肩を貸す。

 

サキはそのまま先生と私たちを先導する。

 

 

 

私は何をすればいい?

 

 

 

私の判断のせいで先生を傷つけた?

 

 

 

私が先生を信頼してしまったから?

 

 

違う。

 

 

先生を信頼した私じゃない。

 

 

 

 

私のせいだ。

 

 

 

私が私自身を過信した。

 

 

 

何を先生のせいにしようとしている?

 

 

 

「っ......あ......せんせ.........」

 

 

それでも諦めの悪い私は先生の裾を掴む。

 

 

 

怒っている?

 

 

当たり前だろう。

 

私のせいで先生の腕が_______

 

 

 

「ごめんなさいミヤコさん、ちょっとこっちの足が痛くて。そっちからも肩を貸してもらってもいいですか?」

 

 

 

 

____あ......

 

 

 

「っぁ......は、はい!」

 

 

 

「本当すんません介護みたいになっちゃって」

 

 

 

ああ.......あなたは、こんな私にも.........こんなに

 

 

 

「今度は私たちが先生を守ります。」

 

 

「......それじゃ、お願いします」

 

 

 

 

ここにいていい理由をくれるのですね。

 

 

 

 

_________

 

 

 

 

 

 

 

 

やばい......足が痛い......

 

 

 

これ足直したと思ってたけど多分血で固めてるだけで治ってない......

 

 

 

頭が痛い.........痛い......

 

 

あ......ミヤコさんとミユさんっていい匂いするんだな......

 

 

 

「先生、足元気をつけてください。もし倒れそうになったら私にもたれてもらって構いませんから。」

 

 

「私も、支えます」

 

 

 

そう言ってミユさんとミヤコさんが俺の肩を再びしっかりと引っ張ってくれる。

 

 

意識が朦朧とするせいで足の血が崩れかけてる......

 

呪力量は申し分ないが.......流石に痛いし眠いし寒いし......やっぱ冬とか秋は嫌いだ。寒い

 

 

「......この外階段から行ったらすぐランデブーポイントですから。行きましょう」

 

 

クソ、やっぱり右腕の幻肢痛も辛い......

 

 

「......ねむい......いてぇ......」

 

 

「あ、後少しですから......頑張ってください」

 

 

一歩一歩階段を上がる度にガシャガシャと足の骨と血の塊がぶつかる音が聞こえる。

 

その振動で傷跡が痛いし、足に棒が突っ込んであるようなものだから圧力で一点がずっと痛い。

 

 

それも2人が支えてくれてこれだからなぁ......よくさっきまでの俺は跳躍までできたよ。

 

 

「よし!着いたぞ!」

 

 

サキさんが言う通りようやく外階段を登りきり、ビルの屋上特有の生ぬるい空気の匂いが俺の鼻腔を突く。

 

 

 

「Rabbit3、こちらRabbit1。現時刻は0102。ランデブーポイントに到着しました。」

 

 

『こちらRabbit3、こっちも後一分......いや、後三十秒で着く!』

 

 

 

あ、ジャミング回線も流石にここまでは届かないのか......

 

 

「......だめだ......寝る......ミヤコさん......」

 

 

「せ、先生!?」

 

 

「......あの......多分足も取れちゃってるんで......後で止血だけ......お願いします......」

 

 

 

俺はミヤコさんに体全体の体重を掛ける。

 

元々反転術式は苦手だが、ここまでキツくなるもんだとは思いもしなかった。

 

 

「わっ.....わかりました。モエ、止血剤とメディキットは?」

 

 

『ちゃんと積んであるから!』

 

 

だめだ......寝よう......流石に......

 

 

 

 

 

 

 

あ......

 

 

 

「.......あの、かんな......さん......から伝言、です......『行き先は、自分達で決めろ』......だそうです......」

 

 

 

 

 

俺の意識は、ここまで言って途切れた。

 

 

 

 

 

 

__________________

 

 

 

 

『......私の掲げた正義は、綺麗事だけで片付けられる物じゃなかった......と、思いたかっただけのただのハリボテです。』

 

 

『そすか?カンナさんはみんなが思ってる五十倍は頑張ってると思うんですけどね。』

 

 

『......どれだけ頑張っても、結果が伴わなかった。』

 

『現実は結果が全てじゃないでしょ。どっかの警官も言ってましたよ』

 

 

『ふっ......そうですね。なら、なんで彼女達(SRT)に有る正義は私達(ヴァルキューレ)に無いのでしょう。』

 

 

『隣の芝生は青い的な現象では?』

 

 

『それだけで割り切れればよかったのですがね......』

 

『俺はバカなんでそうやって割り切ってないと情報量でパンクするだけですよ。』

 

 

『.........世の中は、私が思うほど公正でなくて、汚くて、妥協に塗れていて、でも、それが現実で、社会で。手を汚さずに遂行できる正義なんてものは欠片もなくて。貴方を、代償行為の道具として使って。彼女達を、都合のいい解釈で貶めた。』

 

 

『......それで?』

 

 

『...苛立ったんですよ。こんな中途半端な自分に。』

 

 

『嫌気が差して、薄寒くて。』

 

『それでも、一つだけ残ってしまった。』

 

 

『......結局、中途半端なだけで、自分の行き先を決めることだってできなかった。』

 

 

 

『.........それでいいでしょ。』

 

 

『えっ?』

 

 

『中途半端上等。中途半端ってことはどうにか足元を固めようと右往左往してるってことです。決して思考停止じゃない。』

 

 

『カンナさんの言う「正義」の概念は間違ってなかったと、俺は思いますよ。ただ、俺たちの「正義」と解釈が違かっただけで。』

 

 

『でも、それをその理由を誰かに押し付けていたら、いつかは辛くなっちゃいますから。』

 

 

『だから、カンナさんは偉いです。どんなに中途半端でも、考えて、考えて先に進もうと努力している。』

 

 

『だけど、その努力の結果はそのまま結果として映し出されるわけじゃ無いんだと思います。いろんな要因が複雑に絡んで、捻れて。』

 

 

『それのせいでミヤコさん達は今の状況になったのかもしれない』

 

 

『でも、きっとミヤコさん達は、その次を___「自分たちが何を選択し続けてきたのか」を考えれる人たちだった。それだけなんですよ。』

 

 

『......どんな、選択』

 

 

『世の中0か100かなんかじゃ無いんですから。いろんな色が混ざり合って汚いグレーになってる。それは俺よりもカンナさんの方がよく知ってるハズ。』

 

 

『だから、今日は諦めてみませんか?結局俺たちもグレーなんですから。休んで、休めて......』

 

 

『その色が沈澱して、澄んだ真色(答え)が見えて来るまで』

 

 

 

『きっと、明日は来るんですから。明日の自分に任せてみましょうよ。』

 

 

 

 

 

『......明日の自分.........そうですね。今日は......いや、今まで使ってなかった有休消化も兼ねて始末書作成をバックれてやりましょうかね......』

 

 

『お!そうそう、その調子。』

 

 

『......先生、これは私の独り言なのですが......』

 

 

 

 

『「自分の行き先は、自分で決めろ」......伝えてもらえませんか?』

 

 

 

『......はい。任してください。』

 

 

 

『じゃあ早速明日温泉にでも行きましょうか。』

 

 

『俺も一緒かい』

 

 

 

 

 

 

 

 

______________________

 

 

 

 

「.........朝......か......」

 

 

 

シャーレの、見慣れた天井。

 

 

いつもと違う点を挙げるとすれば左腕に点滴が刺してあることだろうか。

 

 

 

「......点滴って、マジで肌に刺すだけなんだ......」

 

 

腕を少し動かしてみるが、痛みはなく、強いて言えば違和感が腕に走るだけである。

 

 

「あ“〜......やっぱ足も吹っ飛んでる......」

 

 

左手を器用に使い、羅衣は自身の上半身を起こす。

 

 

「腕も......あ......また幻肢痛.........」

 

 

今は無い右腕に成長痛のような不快な痛みが走る。

 

 

「はぁ......欠損治すのはこっちでは初めてか......」

 

 

 

そう思うと家入さんとか乙骨先輩と英梨って反転の精度エグかったんだろうな......

 

そりゃハイになってもおかしくないわ。

 

 

 

俺の反転は何故かみんなのとは違ってそれほど治癒力が高いものではない。

 

それが俺の天与呪縛でもあるらしいのだが、そのメリットがかすり傷しか治せなし反転のアウトプットとインプットとかバグってんだろ。

 

神様ちゃんと仕事しろ。

 

 

 

「......腹減ったな......」

 

 

 

とりあえずなんか食おうと思い、動こうとすると____

 

 

 

「失礼します」

 

 

 

扉が開き、ミヤコさんが部屋に入ってきた。

 

 

 

「!目が覚めたんですね。......よかった......」

 

 

「いやぁ......すんません心配かけちゃって......はは......まだ寝ぼけてら......」

 

 

頭がふわふわする......炭酸水でも飲みたい......

 

 

「本当に......よかった......」

 

 

そう言ってミヤコさんは半身を起こしている俺のそばに屈み、俺の頬を撫でる。

 

 

今まで見たことないくらいの柔らかい笑顔で......

 

 

 

「まだ5時間しか寝ていませんから。もう少し寝ていてください。」

 

 

結構目覚めが早かったか。

 

 

ミヤコさんは俺の体を倒し、再び掛け布団を俺に掛ける。

 

 

「......あの、今聞くことじゃ無いと思うんですけど、あの後ってどうなりました?」

 

 

タオルをお湯に浸からせ、それを絞るミヤコさんに一応聞いておく。

 

 

「あの後無事に帰投し、文書をシャーレの金庫に保管しました。みんな疲れが溜まっていたようで、今は居住区でぐっすりですよ。」

 

 

「......ミヤコさんもしかして寝てないっすか......?」

 

 

「これは私が好きでやっていることなので。少し布団と服を捲りますよ。」

 

 

「......あの、体くらい自分で「捲りますよ?」......ハイ」

 

 

妙な圧を感じたので、素直に応じておこう。選択を誤れば死ゾ。

 

 

 

「すみません......その、昨日先生の服を勝手に......」

 

 

「全然大丈夫っすよ。逆に看病してもらってホントにありがとうございます。」

 

 

そこらへんに打ち捨てられてたら泣いちゃってたもん。

 

 

「......んしょ......」

 

 

ミヤコさんは手際良く俺の体をタオルで拭いていく。

 

全然くすぐったくない。さてはこの人出来るな......

 

 

「前はサキとミユがよく風邪をひいていたんです。その時の経験が役に立ちましたね。」

 

 

「へぇ〜......意外とお二人って風邪ひきがちだったんだ......」

 

 

「いえ、いつもサキが突撃してそれを何故かミユが助けに行くという奇行を繰り返した挙句池やら川やらに突っ込んでたのが原因ですね。」

 

 

ミヤコさんが遠い目をしている。

 

 

新入生時代のミヤコさんの苦労が見える見える......

 

 

 

「よし。あとは安静にですね。簡易ですけがうどんがありますけど......食べられますか?」

 

 

「食べたい〜」

 

 

「では今持ってきますね」

 

 

そう言って部屋を出ると、小さなお盆に乗ったうどんを持って来てくれた。

 

 

「おお〜......なかなかのお手前で......」

 

 

「麺は冷凍麺で、汁も市販の物で......すみません。」

 

 

「いえいえ作ってくれてありがとうございます。じゃあ早速。いただきまーす」

 

 

ちょうど腹が減ってたからかなり助かる。

 

 

「_______あ」

 

 

そうだ、俺右腕ねぇじゃん。

 

 

どーしよ食えねぇ

 

 

 

「っ......あ......あのっ、よければ私が食べさせていただいても......?」

 

 

「あ、大丈_____

 

 

 

___夫じゃねぇなこれ。

 

目に見えて息は荒いし表情も顔面蒼白って感じだ。

 

 

しかもちょっと涙眼だし。

 

 

そりゃそうだ。飯食おうとしたら右手ありませんでしたーなんてブラックジョークにも程があった。

 

 

 

「......お、お願いします」

 

 

「......!はい......!」

 

 

 

俺がそれをお願いすると表情はあっという間に明るくなる。

 

 

うん、やっぱり俺の生徒は笑ってる方が可愛い。

 

 

 

「で、では......あ、あーん......」

 

 

「あー......む......」

 

 

ミヤコさんの手から食べさせてもらったうどんを二、三度咀嚼する。

 

 

「どうですか......?」

 

 

「......美味しい......」

 

 

 

うどんによくマッチしたふわりとした香りの出汁、ちょうどよく柔らかいうどんはまさに絶品。

 

 

それに相乗効果で生徒の料理だ。美味く無いはずがない

 

 

 

「よかったです......!」

 

 

その後もうどんを食べさせてもらった。

 

 

よく考えたらあーんで麺類は結構珍しいのでは......まぁそれは気にしない方向で。

 

 

 

うーん......

 

 

出会った頃はゴミでも見るような表情を常に向けられていたのに今ではここまでデレてくれるんだから役得よねぇ

 

 

「ふぅ......美味しかったです。ごちそうさまです」

 

 

「はい、お粗末さまです」

 

 

 

「......いつまでこうしてもらうわけにも行きませんから、早く治さないとですね」

 

 

 

ちょっと反転の勉強でもしようかな......

 

 

 

「無理に治さなくていいです。これから私はここに住みますので。」

 

「そっかー。なら安心だなぁ」

 

 

 

うん、安心安心......

 

 

 

「ん?住む?」

 

 

「はい。この状態の先生を放置するわけには行きませんので」

 

 

「???SRTは......?」

 

 

「もちろんSRT再建のための活動はし続けますよ。その拠点が『シャーレ』に変わったけです。」

 

 

「あのぉ......」

 

 

「あの......それとも、いや、でしたか?」

 

 

あ、またその顔......

 

 

その泣きそうな顔されたら何も言えないじゃん......

 

 

「......ダイジョブデス」

 

 

 

 

結局、断れないんだな、これが

 

 

 

カルバノグの兎 第一章・完

 





と、いうことで第二幕終了でございます。

至らぬ点や読みずらい点が多く見られたかと思いますが、ここまで見てくださった方々に在らん限りの感謝を。


最後に____


自分でも書いてて思いましたけどミヤコちゃんってほんとに態度が軟化しましたよね。可愛い。
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