赤と青が交わる場所   作:カブライニキ

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アビドスのみんなって異常に可愛い


第三話 バカめ!話がまとまると思ったか!

 

 

 

「それでは、アビドス対策委員会の定例会議を始めます」

 

 

 

 

俺がアビドスに来てからはや二、三週間はたった。

 

それにより、月毎の定例会議に呼ばれた

 

 

「本日は先生にもお越しいただいたので、いつもより真面目な議論ができると思うのですが……」

 

「は〜い⭐︎」

 

「もちろん」

 

「何よ、いつもは不真面目みたいじゃない……」

 

この感じからして、いつもは会議がうまく行かないのだろう

 

「うへ、よろしくねー先生」

 

「はい!」

 

先のセリカ救出作戦で、小鳥遊さんとの距離が少し縮まった?というより、警戒がかなり薄くなった

 

仲良くできるといいなぁ……

 

「早速議題に入ります。本日は、私たちにとって非常に重要な問題……「学校の負債をどう返済するか」について、具体的な方法を議論します」

 

「ご意見のある方は、挙手をお願いします!」

 

「はい!はい!」

 

元気よくセリカさんが手を上げた

 

「はい、一年の黒見さん。お願いします」

 

「……あのさ、まず苗字で呼ぶの、やめない?ぎこちないんだけど」

 

「せっかくの真面目な会議なんで、雰囲気変えてみません?」

 

「まぁ……先生が言うなら……」

 

ええこだなー

 

「いいじゃーんおじさんも先生にさんせー」

 

「今日は初めて先生もいる」

 

「ですね!なんだか委員会っぽくていいと思いま〜す⭐︎」

 

「雰囲気でどうにかなるもんなんですよ。こう言うのって」

 

 

なんとなく雰囲気が和んだ

 

 

「コホン!とにかく!対策委員会の会計担当としては、現在我が校の財政状況は破綻の寸前としか言いようがないわっ!」

 

セリカさんの言う通りこのままでは廃坑一直線の地獄の片道切符だろう

 

「うん、まぁねー」

 

「毎月の返済額は、利息だけで788万円!私たちも頑張って稼いではいるけど、正直利息の返済も追いつかない」

 

「借金の利息だけでそれは……きついな」

 

確かにみんながやっているボランティアや依頼解決では厳しいだろう。

俺も最近は色々手伝ってはいるが、返済の目処すら立っていない

 

「つまり!何かこう、でっかく一発狙わないと!」

 

「宝くじでもするつもりならやめておいた方がいいですよ?」

 

「そんな運に頼るような方法じゃないわ!」

 

「ほう、その心は?」

 

「これこれ!街で配ってたチラシ!」

 

セリカさんは俺たちにチラシを見せてくれる

 

 

「あーあーやっちまったよ」

 

 

そのチラシに書かれていたのはこうだ

 

<ゲルマニウム麦飯石ブレスレットであなたも一攫千金!>

 

 

マルチだ、これ

 

 

「これでガッポガッポ稼ごうよ!」

 

 

「セリカさんそれかーして」

 

「ん?いいけど」

 

 

「この方角か……」

 

 

百斂

 

 

「穿血ゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ!」

 

 

窓に向かって穿血を放った

 

「ど、どしたの先生」

 

「ちょっとあの方角に腹がったっただけだよ?」

 

 

「……」

 

 

俺の生徒を騙した罪を知れ

 

 

 

「話は戻るけど!この前街で声かけられて、説明会に連れて行ってもらったの。運気を上げるゲルマニウムブレスレットっていうのを売ってるんだって!」

 

「運に頼らないんじゃなかったんかーい」

 

 

「……」

 

流石のシロコさんも絶句している

 

「これね!身につけるだけで運気が上がるんだって!で、これを周りの3人に売れば……..」

 

「ちょっとかして?」

 

「え、いいけど」

 

 

「ふんん“ん”ん“ん”ん”ん”!」

 

ブレスレットを思い切り引きちぎった

 

「せ、先生!何してくれてるの!?」

 

「セリカさん、よく聞いてください。これは鼠講、いわゆるマルチ商法ってやつです。」

 

「え?」

 

「簡単に言えば、騙されたってことです」

 

「え」

 

「よって却下です」

 

「そ、そんなぁ……」

 

話を聞くと、もうすでに2個は買ってしまったらしい。

 

 

「あ“ーーー……小鳥遊さん。これからそういう系の授業も作りましょう。キリがなくなります」

 

俺は自分の腕についていた小さな数珠を取る

 

 

「それはおじさんも賛成だね」

 

「あと、セリカさんにはこれ上げます」

 

「?これ……数珠?」

 

 

「俺の友達がくれた魔除けと邪を祓う「常呪石」っていう呪具です」

 

「え!?これ、呪いがこもってるの!?」

 

「悪い呪いじゃないです。持ってれば、きっとセリカさんの助けになってくれます」

 

 

「……ありがと……」

 

セリカはさっきまで羅衣の手首についていた数珠を腕につける

 

「……あったかい」

 

「……太陽みたいなやつが作ってくれたんです。」

 

 

最強で、先生で、ひんやりした太陽みたいな、頼れるバカ目隠し。

 

生徒と、先生というより、友達

 

そんな関係だった

 

 

「ん、先生私も何か欲しい」

 

「シロコさんにはこの前マフラーあげたでしょー」(使用済み)

 

「あれは保存用。実践用が欲しい」

 

「俺の私物は1人一個までですー」

 

「けち」

 

「なでなでしちゃうぞー」

 

「わふ」

 

 

 

「えと……じゃあ黒見さんからの意見はこのあたりで……他の意見がある方……」

 

「はいはい!」

 

今度は小鳥遊さんが手を挙げる

 

「はい、3年の小鳥遊委員長。ちょっと嫌な予感がしますが……」

 

「うむうむ、えっへん!」

 

「お!なんか大丈夫そう」

 

さすが委員長と言ったところか

 

俺はシロコさんのほっぺをムニムニしながら言った

 

「シロコ先輩を撫でながら言ってもカッコよくないような……」

 

「ふるふったい(くすぐったい)」

 

 

「我が校の1番の問題は、全校生徒がここにいる人数だけってことなんだよねー。」

 

「お、真面目な回答」

 

「生徒の数イコール学校の力。トリニティやゲヘナみたいに、生徒数を桁違いに増やせれば、毎月のお金だけでもかなりの金額になるはずー」

 

「問題はどうやって生徒を増やすかってところか」

 

「そう!そこだよ先生!」

 

「お!その心は!?」

 

「他校のスクールバスを拉致っちゃえばおけー」

 

「おっと風向き変わりそうね」

 

「登校中のスクールバスをジャックして、うちの学校への転入学書類にハンコを押さないとバスから降りられないようにするのー」

 

「なるほど(脳死)」

 

「これで生徒数がぐんと増えること間違いナーシ!」

 

「こりゃ一本取られましたね」

 

「ん。なかなかいい手」

 

 

「ふふふ〜でしょー。2人とも凛とした顔つきしてるけどわしゃわしゃ撫でて撫でられてたらあんまりパッとしないね〜」

 

「撫で心地よし」

「撫でられ心地よし」

 

「ターゲットどうします?」

 

「トリニティ?それともゲヘナ?ミレニアム?」

 

「狙いで戦術を変える必要性がありそうだな……」

 

「ん、計画を立てよう」

 

「お?……えーっと……うーん……そうだなぁ……トリニティ?いや、ゲヘナにしよーっと!」

 

「OK、爆薬と弾薬ありったけ持ってくる」

 

「俺はゲヘナに宣戦布告してくる」

 

「ちょ!ちょっと待ってください!そんな方法で転校とかってありなんですか!?」

 

「それに、他校の風紀委員会が黙ってませんよ……」

 

「ビビってたらしまいだ。こっちが食わなければ食われる」

 

「その通り」

 

「そんな話はしてません!却下です!!」

 

「うへ〜やっぱそうだよね〜?」

 

「そうだよね〜じゃありませんよ……もっと真面目に会議に挑んで頂かないと……」

 

「ビビらせないでくださいよー小鳥遊さん」

 

「ん。怖くて漏らすところだった」

 

「こらシロコちゃん。女の子が俺みたいなのの前で漏らすとか言わないの」

 

 

「先輩…先生……」

 

おっと奥空さんの視線と圧力が痛いぞ

俺何にも悪いことしてないのに!

 

 

「じゃあ私にいい考えがある」

「これは俺も推薦します」

 

「そろそろシロコ先輩を撫でるのはやめてください先生……」

 

「じゃあ私が先生を撫でる」

「わーいやたー」

 

「よしよしよしよしよしよしよしよし」

 

「アマイノサンコホシー」

 

わしゃわしゃと今度はシロコさんが俺を撫で始める

 

「……話が進まなさそうなので進めます。2年の砂狼シロコさん……」

 

「アヤネちゃんの苦労が目に見えますね〜⭐︎」

 

「逆にあれを捌ききれてるのがすごいわよ……」

 

 

「聞いて驚いてください」

 

「銀行を襲うの」

 

「ハイっ!?」

 

 

「確実かつ簡単な方法。ターゲットも選定済み。市街地にある第一中央銀行」

 

「俺たちが五日かけて選定した銀行です。失敗はないかと」

 

「金庫の位置、警備員の動線、現金輸送車の走行ルートは事前に把握済み」

 

「その後のガードなどが発生した場合の訓練もしっかりとしてあります」

 

「最近ちょくちょく先輩と先生がいなくなると思ったら……そういうことだったのね……」

 

「さっきから2人して一所懸命見てたのはそれですか!?」

 

 

「5分で一億は稼げる。はい、覆面」

 

「構築術式で作りました」

 

俺とシロコさんでみんなに目出し帽を配る

 

「いつの間に……」

 

シロコさんと俺はそれを被る

 

シロコさんの覆面には2と書いてあり、俺の覆面には0と書いてある

 

「うわーこれシロコちゃん達の手作り?」

 

「わあ!レスラーみたいです!」

 

みんなは各々被ってみたり、手に取ってみたりする

 

 

「……」

 

「いやーいいねぇ。人生一発でキメないと。ねぇ、セリカちゃん?」

 

「そんなわけるか!!却下!却下ー!!」

 

「そっ、そうです!犯罪はいけませんっ!」

 

 

 

「そ、そんなぁ……」「……一生懸命考えたのに……」

 

「そんな膨れっ面をしてもダメなものはダメです!シロコ先輩!先生も止めてください!」

 

 

 

「ダメだって……」

 

「くすんくすん」

 

なでなでとまーたシロコさんを撫でる

 

本当に髪がさらさらしてて撫でやすい

 

 

「泣き真似一芝居打ってもダメです!」

 

「「チッ」」

 

「舌打ち!?」

 

 

くそ、俺の五日間が。まぁシロコさんと遊べたからいいけど

 

 

「はぁ……みなさん、もうちょっとまともな提案をして頂かないと……」

 

「あのー!はい!次は私が!」

 

「はい……2年の十六夜ノノミさん。できれば犯罪とさぎは抜きでご意見をお願いします……」

 

「はい!犯罪もマルチ商法でもない、とってもクリーンかつ確実な方法があります!」

 

「なんと」

 

「でも私たちほどは稼げない」

 

「そこうるさいわよ!」

 

 

「外野は黙ってろだって」

「くすんくすん」

 

 

「ほっとこ……」

 

 

 

「それは……」

 

「それは?」

 

 

 

 

「アイドルです!スクールアイドル!」

 

「なるほど」

 

「ん、これは一本取られた」

 

「あ、アイドル!?」

 

 

 

「そうです!アニメで見たんですけど、学校を復興する定番の方法はアイドルです!私たち全員がアイドルとしてデビューすれば……」

 

 

「金になる、と」

 

「その通りです⭐︎」

 

 

「却下」

 

「へ?」

 

「あら……これもダメなんですか?」

 

 

なんか小鳥遊さんがいつにもなく真面目だ

 

 

「なんで?ホシノ先輩なら、特定のマニアには大ウケしそうなのに」

 

 

「うへーこんな貧相な体が好きとか言っちゃう輩なんて人間としてダメっしょ〜。ないわー、ないない」

 

「このロリコンども!」

 

 

「そーそー」

 

 

「決めポーズも考えておいたのに……」

 

 

「撮りますよー」

 

「はぁ〜い!」

 

 

俺がカメラのように指を構えると、十六夜さんはポーズを決める

 

「水着少女団のクリスティーナで〜す♧」

 

「どういうことよ……」

 

「私にもわからん」

 

 

「何が「で〜す♧」よ!それに「水着少女団」って!だっさい!」

 

「えー、徹夜で考えたのに」

 

「そうだそうだ!俺たちも五轍で考えたんですよ!」

「その通り」

 

 

「あのう……議論がなかなか進まないんですけど……そろそろ結論を……」

 

「それは先生に任せちゃおう〜。」

 

「マッカセーなさーい」

 

「それだと銀行強盗になっちゃうでしょ!」

 

「失礼な!それとこれとは話が別です!ちゃんと審査します!」

 

 

「え!?これまでの意見から選ぶんですか!?も、もう少しまともな意見を出してからの方がいいのでは!?」

 

 

「大丈夫だよ〜先生が選んだものなら間違いないって」

 

「YESYES!」

 

「ちょ、ちょっと待ってください!なんでそう言い切れるんですか!?」

 

 

「まさかアイドルやれなんて言わないわよね?」

 

「それは保証できかねますね〜」

 

 

「アイドルで⭐︎お願いします♧」

 

 

「……」(無言で覆面を被るシロコさん)

 

 

「ズバリ!銀行強盗です!」

 

「なーにがちゃんと審査する、よ!」

 

「ん、さすが先生」

 

「残念ですが……銀行強盗系アイドルとしての活躍もありですね⭐︎」

 

 

 

「ええっ!?本気ですか!?」

 

 

奥空さんはびっくりしてもう混乱状態だ

 

 

「あははは〜!よし、決まりー!それじゃあ出発だー!」

 

「きゃあ〜⭐︎楽しそうです!」

 

 

「ほ、本当に?これでいいの?」

 

「うへ〜いいんじゃなーい?」

 

 

「いざ行かん!赤壁の戦いへ〜!」

 

「計画は大胆なほどいい。でしょ?アヤネ」

 

 

 

「さっすがみなさんわかってるゥ〜〜〜」

 

 

 

 

「……い……」

 

「ん?」

 

 

「い?」

 

 

 

 

 

 

 

 

「いいわけないじゃないですかぁ!!!!!」

 

 

「うわぁァァァァ!」

 

なんとアヤネさん。叫んで机をひっくり返した

 

 

(ガッシャーン!)

 

 

「何をするだァァァァ!」

 

「何をするだァァァァ!はこっちのセリフです先生!先生なら真面目に止めてください!!」

 

 

「出たー!アヤネちゃんのちゃぶ台返しー!」

 

 

「……」

 

 

「きゃあ、アヤネちゃんが怒りました!非常事態です!」

 

「うへ〜キレのある返しができる子に育ってくれたねぇ。ママは嬉しよーん」

 

「これでもう教えることは何もない……」

 

「誰がママですか!もうっ!ちゃんと真面目にやってください!!」

 

「いつもふざけてばっかり!銀行強盗とかマルチ商法とかそんなことばっかり言って!」

 

「おっと奥空さんちょっと落ち着いて」

 

 

((ぎくり))

 

 

「ほら!心当たりある2人!出てきて謝りましょ!」

 

「先生もですよ!」

 

 

「ゑヱぇ!?」

 

 

 

 

(そのあとめちゃくちゃ説教された)

 

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