赤と青が交わる場所   作:カブライニキ

64 / 95
さてさてやってまいりましたエデン条約編。

見るのを憚られるような地獄が待っていると思われている先生方もおられると思いますが、そんなこたぁありません。

ちょっと羅衣くんが酷い目に遭うくらいだよ!(そうだよ)


あ、あとお気に入り数100ありがとうございます!

これ見た時は驚きのあまりスクショ連打しました。

あとコロナ陽性でした。


第二話 信用は金で買える。

 

「もう嫌っ!」

 

「イヤッ!」

 

「こんなことやってらんない!わかんない!つまんない!めんどくさい!」

 

「どこわかんないの?」

 

 

「ここ......」

 

 

さっきまで騒いでいた『コハル』さんの隣に座り、やっていた問題集を見せてもらう。

 

「えーと......sin cos tan のやつか......これは正弦定理に当てはめるといいんですよ。」

 

 

「なんで?」

 

 

「三角形の開示されている情報の数が当てはめるべき公式を表してるんです。たとえばこれは_____」

 

 

基本的に勉学を教えるのは得意なのでノートに絵や形で分かりやすく公式を記していく。

 

 

「なるほど......」

 

 

「一回休憩します?」

 

 

「......もうちょっとやってみる。」

 

「その意気です」

 

 

俺もこうやって英梨に教えて貰ってたのを思い出すなぁ〜......

 

 

そして俺はまた席を立ち、身の丈の半分ほどの杖を付きながら机と教卓の間を回る。

 

 

「先生、ここを教えてくれ。」

 

 

「ん?国語か......」

 

 

「ここの『作者の気持ちを考えなさい』という問題の意図が全くわからない。みんなは他の人間の気持ちがわかるのか?」

 

 

「あ〜......そこは作者の気持ちというよりその文章を作った作者の意図を読み取るってやつですよ。」

 

 

「?」

 

 

「えーと、なんでこの文章にしたのか〜とか、この文章にどんな想いが込められてるのか、みたいな」

 

 

「つまり作者の、というか、出題者の気持ちを読み取る......ということか?」

 

 

「そ。」

 

 

「なるほど、助かった。」

 

 

わかったようなので俺は再び席を立つ。

 

 

なるほど。『アズサ』さんは国語が苦手と......

 

 

俺は『調査報告書』のアズサさんの欄にそう綴る。

 

基本的に適当なことかいとけばええやろ。

 

 

 

「ヒフミさん、そろそろ終了なんでご飯準備いきましょう。」

 

 

「あ、はい!」

 

 

「私もお手伝いしますね」

 

 

「助かります」

 

 

そしてみなさんご存知の我ら覆面水着団団長の『ファウスト』......阿慈谷ヒフミさんと『ハナコ』さんが机の参考書やシャーペンを簡単に片付け、俺の後を歩く。

 

 

 

さて、なぜ俺がこんなちゃんと先生をしているかというと、話は実に数週間前に遡る。

 

 

 

 

 

 

______________

 

 

 

「『エデン条約』......」

 

 

書面をシッテムの箱に取り込み、データ化したものをタブレットで見る。

 

 

概要は簡単だが知っている。

 

長年敵対してきたゲヘナとトリニティを繋ぐための和平条約。

 

多分......いや、全くと言っていい程に成功はないだろう。

 

だってこれほとんど宣戦布告でしかないもん。

 

二つの大きな戦力が一つに集約するってことだ。パワーバランスが崩壊しているとしか思えん。

 

 

『改めて見ても、和平条約とは程遠い内容ですね。』

 

 

『そうだねぇ...』

 

 

シッテムの箱内部から聞こえる『プラナ』の声が俺の聴覚を満たす。

最近は自分のペースで喋ってくれるから嬉しい。

 

やっぱ無理してたくさん喋るのはあんまりいいことじゃないからね。

 

 

 

「ほえ〜.........」

 

 

「.........いやん」

 

 

「ミカさん、初対面でそういった距離はあまり礼儀がなっていませんよ。申し訳ありません先生。」

 

 

「大丈夫ですよ。実際珍しいですもんね。」

 

 

さっきから机の淵からこちらをじっと見てきたのはティーパーティの『聖園ミカ』さん。

 

それを注意したのは同じくティーパーティの『ホスト』、『桐藤ナギサ』さんだ。

 

2人共この学園の長であり、それぞれの分派を治めている主でもある。

 

ちなみに幼馴染らしい。

 

 

「すっごく強い人って聞いてたから、怖い人を想像してたけど私たちとあんまり変わらない感じなんだね?」

 

 

「まぁ性別は違いますけど...」

 

 

「あははっ!うん!私は結構いいと思う!!」

 

 

フワフワと翼を動かしながら俺の隣まで移動し、自分の紅茶とケーキを机に置く。

 

距離が近いなぁ......

 

 

「はぁ...愛が溢れるのは結構ですが、時と場所は選びましょうね」

 

 

「うぅっ...それはまあ確かに......」

 

 

それでも動く気はないらしいが。

 

 

「......トリニティの園とかたが、このティーパーティの場に招待されたのは、私の記憶では先生が初めてです。普段はトリニティの一般生徒達も簡単には招待されない席でして......」

 

 

「あー、なにそれナギちゃんちょっといやらしい!恩着せがましいね〜」

 

 

「すんません急に来た上に茶会まで......」

 

 

普通だったら来られない席にわざわざ招待された上でケーキも紅茶もいただいてしまった。

 

不覚不覚。今度は特製わらび餅を持ってこよう。

 

「......失礼しました、先生。そう言った意図は無かったのですが......それはさておきミカさん?」

 

 

「...はい、大人しくしてます......」

 

 

 

このやり取りでお二人の仲がよろしいのはわかった。

 

俺としても生徒同士の仲が良いのは喜ばしいことだからな。

 

 

 

「......では改めて。こうして先生をご招待したのは、少々お願いしたいことがありまして____

 

 

()()()()()

 

 

 

「っ......!」

 

 

 

 

「.........」

 

 

 

 

「わかってますよ。俺にお願いしたいってのはどっかの組織か部活の臨時顧問。それも条約が締結されるまで期間まで。大方シャーレ()の権力を近くに置いてなんらかの行動を起こしたい......そういうことでしょ?」

 

 

 

俺はナギサさんの言葉を遮る。

 

だってこれは前ゲヘナが俺を条約締結期間まで軟禁しようとしていた事例がある。

 

 

まぁ事例というのはアビドスでの一件だけだが......

 

俺たちの間に神妙な空気が流れる。

 

 

俺とて簡単に利用されることを是とするわけにはいかない。

 

利用されるなら同じくらい相手を利用する。

 

 

「......っ...何を仰っているか分かりかねます。」

 

 

「そ、そーだよ先生!それだと私たちが先生を利用するみたいな......」

 

 

 

 

......やっぱり子供だな。

 

 

俺とおんなじで、痛いところを突かれれば冷や汗は増えるし聞いてもないことを言う。

 

どうやってもおんなじ子供なんだから。

 

 

 

「...別に俺は貴女方を責めてるわけじゃないです。そもそもこれは俺の問題じゃなくてそちら側の問題、特段俺が介入すべき話でもない。」

 

 

「っ......!ですがっ」

 

 

断られる。

そう判断してナギサは席を蹴るように立った。

 

 

「でも、断ろうってわけじゃないです。俺だって生徒の願いはできる限り聞き入れたい。」

 

 

そりゃそうだ。だって俺先生なんだもん。

 

 

そういうとナギサさんは少し安心したのかペタンと椅子に座る。

 

 

「いいですよ。その依頼、連邦捜査部シャーレが受けます。」

 

 

 

 

 

だが、その分俺も貴女達を利用する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

_______________________

 

 

 

 

 

『うまくいきましたね』

 

 

「生徒をちょっとでも騙すのは気が引けるけどね。」

 

 

俺はナギサさんの依頼を聞き入れる代わりに俺自身のお願いも聞いてもらった。

 

一部俺が動きやすいようにブラフも潜伏させてあるから少し騙してる感があって心苦しいが今回ばかりは譲れん。

 

 

そう思いながら俺は学園の校門へ向かう。

 

 

『今日はシャーレへ帰るんですか?』

 

「いや、そろそろあっちから_____________

 

 

 

 

 

 

 

(ドガァァァァァァァアアアアン!)

 

 

 

 

 

 

……リツが……」

 

 

来る予定、と言おうとしている間に落雷のような轟音が背後に響いた。

 

 

まぁ、そうなるとは思ってたけどさ

 

 

 

 

 

「すみませんお父さん。三分遅れました』

 

 

「……今度から普通に来てね」

 

 

 




生徒紹介

『鏑林 リツ』

所属 連邦捜査部『シャーレ』

学年 三年生
年齢;17歳

身長;178cm

誕生日 11月21日

趣味;お父さん

cv;???

『基本情報』

名前も学籍もなく前カイザーPMCで放置されていた生徒。
現在のLAIZAで働いているチームが理事長から隠しながら育てていた。
当たり前のように羅衣が大好き。英梨のことも認知しており、『ママ』と呼称している。
当たり前だが、拾ってくれたチームのみんなも羅衣と同じくらい大好き。
幼少期のショックからか、表情筋が硬く、一見は怖い人と見られがちだが感情表現は驚くほど豊か。
持っている神秘の形態が目立って変質的であり、電気のような性質を持っている。


『固有武器』

LAIZA製低反動ライフル+補助拳銃

リツが携帯しているLAIZA製の銃火器。
カスタム製があり、さまざまな口径の弾丸に対応している優れもの。
筋肉の発達が少ないリツの個性を抑えた低反動式でもある。



EXスキル『フルバースト』 コスト6

持っている武装および装填された弾丸を全て放出する。(円状に1200%(最大)分のダメージ ゲージ一本消費)
ゲージが全て溜まっている場合は武装に加えて電流を放出

ノーマルスキル『電軸』

この生徒には体力に加えてもう一本ゲージが追加されている。
そのゲージをリロードごとに一本ずつ追加。


パッシブスキル『電光石火』

この生徒の移動速度+20%

サブスキル『親子の絆』

チーム内に『先生』がいる場合ステータスを底上げ。


愛用品情報

<羅衣のパーカー>

羅衣からもらったパーカー
これで10着目らしい
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。