こっからどんどんギア上げていくんで、楽しんでいただければ本当に幸いです。
まじで己の自己満足についてきていただき、本当にありがとうございます
あと、評価・感想などいただけると飛んで跳ねて喜びます(強欲の壺)
「チェック......です」
「......驚きました......まさか負けてしまうとは......」
お、おっしゃァァァァァ!
苦節三週間ッ!
まだあの時のルールのままだがなんとかキングを掠め取れた......っ!
「ここまで成長が早いのは本当に驚きますね。」
「暇さえあればチェスの勉強ばっかやってましたから。みんなが勉強してる隣で」
流石にみんなが自習してる時は暇だったので、自分でチェス盤を買い、リツと一緒に勉強しながら遊んでいた。
意外にもリツが強くてびっくりした
「ですが、まだまだ詰めが甘いですね。先生のコマが動かせなくなっていますよ?」
「あ“っ.........しまったぁ.........『ステイルメイト』だ......」
説明しよう!
ステイルメイトとは、相手のキングのコマが動かせなくなっているにも関わらず自身に動かせるコマがなくなる状態のことを指す言葉である。
ちなみにチェスではこれで引き分けになる。
「クイーンの一手は良かったのですが、その後ルークで動きを制限していますよ」
「.......グハッ......」
俺はチープなやられ方をして机に突っ伏する。
チクショウ......絶対勝ったと思ったのに......
「......狙ってやりました?」
「意図はなかったですよ」
......『意図は』ね......
「少し休憩にしましょうか。先生が好きなクッキーが手に入ったんですよ」
「お!あのレモンのやつですか!?」
「そちらもありますよ」
俺がはしゃいでいるのは、この前遊び......情報交換しに来た時にバカみたいに美味いレモンクッキーをもう一度食せると言うのか
「んじゃいただきま______
そのままクッキーを食そうと伸ばした手が、急にナギサさんに捕まれる
す?」
「クッキーは今回の情報と交換です。」
......うへぇ
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「......担当直入に伺います。裏切り者は見つかりましたか?」
「......先入観と推測でしかないですが、まずヒフミさんは白確定。ついでにコハルさんも、ってかどうせコハルさんは正実が簡単に動けないようにするための人質でしょう?」
そうじゃないとただただに頭悪い人だもんあれ
「そこまで見破られているとは......」
「人の気持ちはわかり辛いですけど目論見はわかりやすいですからね」
あっさりナギサさんはそれを認め、そのまま話を進めてゆく
「怪しいのはハナコさん。白8の黒2って感じですね。単純に思考が早くて何を考えてるのか分からない。まぁ良い人ではあるんですけど......」
こんな風に生徒を疑うようなことはしたくなかったが、犯罪絡みになりそうなのは『先生』ではなく『執行部長』の鏑林羅衣が調査する。
......良心はすごく痛むが......
「それはそれとして、アズサさんは黒確定」
「.......そうですか」
あの人は不審な点が多すぎる。
言葉の端々に軍用用語を用いるし、世間知らず的なものが垣間見える。
確実に少年兵のそれだ。
まずは先遣隊として送られてきたスパイであることは間違いない
「あんまり驚いてないところを見ると、さてはすでに当たりをつけてましたね?」
「アズサさんは唯一トリニティ外から来た生徒ですから。1番に当たりをつけていたのは本当です」
そりゃそうか。
「......こっからどうします?俺としてはまだ様子を見たいんですけど」
「いえ、このまま試験を妨害して退学まで追い込みます。」
「それじゃあダメだ。みんなが学籍を失います」
キヴォトスは文字通り『学園都市』
学園が集まって生まれた都市に学籍がない人間がいれば、それはもはや人権を剥奪されたも同然である。
「初めに言った筈です。裏切り者を探した上で全員合格を目指すと」
「それは理想論です。裏切り者が見つかった以上このまま放置するわけには行かないでしょう?」
2人の視線がぶつかり、双方が睨みを効かせる。
「......少なくとも私は後2回の試験まで待ちます。ですが、逆に言えばそれ以上は待てないと言うことですからね?」
「......ええ。」
一次試験は何の仕掛けもなかったが、これからはナギサさんが用意したトラップがたくさんあると言うこと。
生徒に怪我させるわけには行かない。
ここで交渉を決裂させるか......?
「ご心配なくとも実害を与えるような罠を仕掛けたりはしません。」
「......なら良いですけど」
そう言い切るようなら、俺は信用する。
けど、有事の際にみんなは守れるように準備は進めておこう
「............今回はここまでにしておきましょうか。」
「そっすね。」
俺たちはチェス盤を片付け始める。
「ナギサさん最近寝てないでしょ」
「えっ?」
ナギサは急にそんなことを言われ、素っ頓狂な声を出す。
いや、実際図星を突かれたのだから当然と言えば当然である
「メイクで隠してるんでしょうけど、隈隠せてないですよ」
正に、図星を突かれた。
最近眠れていないことにプラス、せっかく気合を入れた化粧がすぐに見破られたこと。
「......先生のそう言うところ、デリカシーがないと思います」
「......ゴメンナサイ」
うん、流石にデリカシー無さすぎた。
「......せっかく綺麗にして.........っ!?私は何を......!?」
自分でも自分の気持ちに気づいていないナギサ様なのであった。
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「えーっと......聖徒会聖徒会〜」
ナギサさんとの会合から一夜明け、俺は再度情報収集のため古書館に訪れていた。
ナギサさんによると、やはりトリニティには『アリウス』と言う分校があった。
まず、トリニティ総合学園は三つの学校が統合されて生まれた学園である。
ティーパーティに存在する三人の生徒会長もその名残だそうだ。
トリニティの長い歴史にはやはり争いの記録も存在し、争いの果てには学園を統合させるという荒技でもって終結させたそうだ。
その会議によって用いられた会議法が正に『ティーパーティ』なのである。
「......な、なんて書いてあんだこれ......えーと......ユ、ユスティナ......?聖徒会......」
だが、その終戦に最後まで抵抗し続けた学園が存在する。
名を『アリウス』
今ではその自治区の所在すら確認できないもはや都市伝説の域に達している噂のような言葉。
当たり前のように今の子達は知らないし、通常の文書では知ることすらできない
「......うわぁ......」
そこで目をつけたのは『古書』
できるだけ古い文書ならアリウス分校についてもしれるのではと薄い考えを持ったのだが......
「古文ばっかで読めねぇ......」
なんで三十そこらの年月だけで書式が違うんだよぉ〜......
「これじゃあ解読だけで年単位持っていかれる......」
ど、どうしよう......
今からでも古文の勉強するか?
いや、俺国語苦手だし......
「あ、あの〜......」
「あ“〜.......ナギサさんについてきて貰えば良かった......」
「あ、の......」
「......諦める?いや、それだけはないな......」
そう考えていると、後ろから俺の肩をトントンと叩かれる
「あ、あの、ここでは静かにお願いします......」
「あ、すんませんうるさくしちゃって......」
流石に独り言が多かったか......
俺の前に現れたのは、金縁の丸メガネにカーディガンを羽織った女性。
その手にはやはり本が抱かれていた
「あの、これって貸出してますか?」
「あ、ここの本棚にある子は持ち出し厳禁なんです」
く、くそッ!
唯一の望みが消し去られた!
「珍しいですね、こんなに古い子を......しかも聖徒会の活動記録......」
「ちょっと探し物をしてまして......ん?」
今、この人これを活動記録と言ったか......?
「あ、あの......ここって読めますか?」
「ここは......『集金記録21 』ですね」
「もしや古文が読めたりって......」
「ま、まぁ、一応」
め、
パンパカパーン!羅衣は『古関ウイ』と連絡先を交換した!
「いやぁラッキーラッキー!まさか古文を読める人がいたなんて......」
彼女の名前は『古関ウイ』さん。
普段は本などの修復を生業としているようで、あの古書館の管理をされているらしい
ちなみに図書委員長さんだったらしい
なんと教えてもらえるだけじゃなくてあの本は俺ように解読テキスト作ってくれるらしい。
むっちゃええ人やん。
「よし、俺も古語の勉強しよーっと」
るんるん気分で帰ってゆく羅衣。
「......羅衣先生......連邦生徒会.........聖徒会について調べている.......補習授業部......なぜこんな古い地層の子を.........」
その姿を見つめる影は、
「もしや......トリニティの侵略......?」
陰謀論家であることを、羅衣はまだ知らない。
小説書くのたぁーのしぃ〜!