(ガヤガヤ)
「ここがブラックマーケット……」
「なんか騒がしいっすね」
「本当に。小さな市場を予想してたけど、街一つぐらいの規模だなんて」
「連邦生徒会の手に及ばないエリアが、ここまで巨大化してるとはおもわなかった。
「うへ〜普段私たちはアビドスばっかりいるからねー。学区外は結構変な場所が多いんだよー」
「なるほど……俺も何度か来たことありますけど、ここまで大きな地区は見たことないですね」
「羅衣先生ここに来たことあるの?」
「あ、はい。連邦生徒会の任務で何度か」
「学区外にはいろんなものがあるらしいからねー。ちょーでかい水族館もあるんだって。アクアリウムっていうの!」
「今度行って見たいなぁー……うへ、お魚……お刺身」
「それは生簀では?」
「よくわかんないけど、アクアリウムってそういうものじゃないような……」
『皆さん油断しないでください。そこには違法な武器や、兵器が取引される場所です。先生がいるからって、安全ではないんですよ』
奥空さんが通信でみんなに注意をする
「大丈夫です。なんかあったら俺がコネコネしてやるんで」
『そうですか……きゃあっ!?』
「奥空さん!?」
奥空さんが悲鳴を上げた。
一体何が
(タタタタタタタタっ!)
「銃声?」
次から次に……
「待て!」
「う、うわぁぁぁぁぁ!まずっ、まずいですー!!つ、ついて来ないんでくださいー!!」
おっとまずい少女がチンピラに襲われている
「そうはいくか!」
『あれ……あの制服は……』
「なるほど、トリニティか。」
「わわわっ!そこどいてくださいー!!」
なんてこったい突っ込んできた
(ズブブ)
「伏せといてください」
シン・陰流簡易領域
呪具・竜骨
俺は刀状の竜骨を手に取り、居合の形を作る
どっから呪具を出したかって?
影法術も習ってんの!
「ひえっ_____」
抜 刀
「「うぎゃ!!」」
「安心しろ。側面で殴っただけだ。」
またつまらぬものを切ってしまった⭐︎
「た、助かりました〜」
「無事?」
「お怪我はないですか?」
シロコさんと十六夜さんが少女を介抱する
「あ、ありがとうございました。あなたがいなかったら、学園に迷惑をかけるところでした……」
「学校の心配よりまず自分の心配をしてください。」
「ん、先生の言う通り」
女の子なんだから自分を大事にして欲しい。
傲慢かもしれないけど
「あ!申し遅れました!私、トリニティ総合学園2年の「阿慈谷ヒフミ」と言います。助けていただいて、本当にありがとうございます!」
「無事でよかったです。てか、なんでトリニティのお嬢様がこんなとこに?」
「あ、あはは……それはですね……実は、探し物がありまして……」
「もう販売されていないので買うこともできないものなのですが、ブラックマーケットでは密かに取引されているらしくて……」
「なるほど……戦車とか、兵器類ですか?」
だったら止めんと。
「化学兵器もあり得ますね……」
「えっ!?い、いえ……えっとですね、ペロロ様の限定グッズなんです」
「ペロロ?」
「俺知ってます!モモフレンズの!」
なんと共通の趣味持ちとは
「そうです!それで…….これがペロロ様とアイス屋さんがコラボした、限定のぬいぐるみです!」
「こっ!これは!2年前に生産と販売が終了したスーティーワンアイスクリームが異色のコラボを喫した限定品のさらに上のランクのチョコミントバージョン………」
「わかりますか!?」
「ええわかりますとも!!」
「だ、誰が推しですか?」
「もちろんペロロ様も素晴らしいですが俺の最推しはスカルマン様ですね!あの柔らかい風貌がドストライクで……」
「わかります!!すっごくわかります!」
「……」
「わあ⭐︎私も大好きですよ!ペロロちゃん可愛いですよねぇ!私はミスター・ニコライが好きなんです」
「そういえば十六夜さんとはちょっと話したことありましたね」
「わかります!ニコライさんも哲学的なところがカッコよくて」
「特に最近出た彼の著書の『善悪の彼方』は文章と言い回しにセンスと皮肉を感じた良作でしたね……」
「私も買いました!それも初版で!」
「なんと!」
「あれは大変でした……」
まっさかこんなところで話の合う人と会えるなんて思わなんだ
ネタが通じるってこんなに嬉しかったんだ!
イキルッテスバラシー!
「……いやぁーなんの話だか、おじさんにはさっぱりだなー」
「ホシノ先輩はこういうファンシー系には全く興味ないでしょ」
「ふむ、最近の若いもんにはついていけん」
「年の差ほぼないでしょ……」
「と言うわけで、グッズを買いに来たのですが、先ほどの人たちに絡まれて……皆さんがいなかったら今頃どうなっていたことやら……」
「ところでアビドスのみなさんは、なぜこちらへ?」
「俺たちも似たようなもんですね。探し物があって」
「そう、今は生産されてなくて手に入れにくいものなんだけど、ここにあるって話を聞いて」
「そうなんですか、似たような感じなんですね」
和気藹々と話し込んでいると、奥空さんからまた通信が入る
「皆さん、大変です!四方から武装した人たちが向かってきています!」
おっとまずった
「マーケットガードか?」
だとしたらおかしい。俺たちはまだ騒ぎを起こしていない
「あいつらだ!!」
「よくもやってくれたな!目に合わせてやるぜ!」
「な ん と 囲 ま れ て し ま っ た !」
まさかの不良だ。
奴らめ、応援を呼びよった
「先ほど撃退したチンピラの仲間のようです!完全に敵対モードです!」
「望むところ」
「全く!なんでこんなのばっかり絡んでくるんだろうね?私たち、なんか悪いことした?」
「愚痴は後にして…応戦しましょう、皆さん!」
「突破口は俺が作ります!皆さんは撃ち漏らしを!」
『了解!!』
「わ、私もお手伝いします!」
「助かります!」
「んじゃ、やっちゃうよ〜」
「目にもの見せる」
珍しく俺たちは全員で同じ戦線に立った
「術式解放 赤鱗躍動」
「百斂!」
位相 波羅蜜 光の柱
『術式反転』
<黒血>
「クッ!」
(……シーン)
「……ん?」
「なんともないぞ……」
「…….しっぱい!」
俺はそう言いながら強烈なアッパーを喰らわせる
「グボア!」
「はぁ!?」
「失敗しちゃったもんは仕方ないでしょ!」
百斂
術式順転
「穿血」
「結局!」
「グハァ!」
「ガンガン撃っちゃうよ〜」
「手榴弾」
シロコとホシノは一気に敵陣に突っ込み、ろくに統率のとれていない奴らを一網打尽にしていく
「くそッ!撃て!撃ちまくれ!」
「こっちも忘れないでよね!」
「うわぁぁ!」
「どっから撃たれてんだ!」
その隙に俺は懐に潜り込む
シン・陰流簡易領域 <朧月>
「鉄血!」
銃弾は簡易領域でフルオートカウンター。
接近した敵を一気に拳で片付ける
「ごっ……」
「うぐ」
「ぶべら」
「おわっ……」
どんどん不良に拳を叩き込む
「先生ほんと強いねー」
「小鳥遊さんほどじゃないですけどね」
「うへ〜、こんなおじさんじゃ荷物持ちが限界だよ〜」
そんなことを言いながらも小鳥遊さんは盾で銃弾を防ぎつつ、ショットガンを的確に撃ち、一撃一殺で不良を倒していく
「盾とショットガンの組み合わせ、なかなかできるもんじゃないと思いますけどね。『穿血』」
「だとしても先生の魔法ほどじゃないよ〜」
「それと同等くらいはありますけどね!」
俺と小鳥遊さんは背中合わせで敵の集合をかき乱し、暴れ回る
「うへへ、じゃあ先生に後ろ任せちゃおっかな〜」
「うっしゃ!任せてください!」
「後小鳥遊さんじゃなくてホシノでいいよ〜。おじさんも先生のこと羅衣くんって呼んでいい?」
「なんと!光栄ですよ!」
「んじゃよろしくね〜」
俺は拳を、ホシノさんは銃を構える
「「頼りになる<ね/なぁ>」」
_______
「敵、後退していきます!」
「だけどこのままでは……」
「仲間を呼ぶつもりならいくらでも相手したげる」
「こっちはまだまだ動けるぞ!」
「ま、待ってください!それ以上戦っちゃダメです!」
「ん?どうして?」
「あ」
「だ、だって_____「あ“あ”あ“あ”!」」
「先生どうしたの?」
「マーケットガードのことすっかり忘れてたあああああ!」
「マーケットガード?」
「ブラックマーケットの治安組織です!ここまで騒ぎが大ごとになったら軍隊レベルで…」
帷を張る?いや、間に合わない
確実な方法は……
「アビドスゥ!に~げるんだよォォォォォォォォォォォォォォォ!」
逃げるしかなァァァい!
「ええ!?先生!?」
「ここは羅衣くんについて行ったほうが良さそうだねー」
一目散に逃げていったシロコと羅衣を追い、アビドス+ヒフミは逃げかえる
みんなのこと置いていく教師だったなこれ(最低)
羅衣くん小話 『お酒』
「お兄ちゃんってさ。呪力があれば失血死しない上にそもそも呪力が尽きなかったらハイパー無敵なわけじゃん」
「乙骨先輩よりは少ないど」
「あの人と比べたらダメだよ〜だって乙骨さんあれ五条さんより呪力量あるよ?」
「あんのバカ目隠しこそ比較に出したらダメだろ〜」
「六眼がずるすぎる……」
「ま、んなもんなくても、お前を守れるくらいは成長したからさ。一応領域と反転は使えるし」
「お!じゃあガンにもならないじゃん。病気になったら治してね〜」
「おう、穿血で届けてやる」
「普通に直して。……肝臓やらないんだったら、2人でハタチになったらさ。お酒、一緒にのもーね」
「いいだろう。俺の酒豪っぷりを見せてやるぜ」
「デロンデロンによったお兄ちゃんを襲って既成事実作るわ」
「俺酒飲むのやめる」
「先生ってその神棚?みたいなのにお酒置いてますけど……飲まないんですよね?ていうか、まだ15歳ですし。」
「……うん。飲みてぇってうるさくてさ」
「?」
そっち行くまで。待ってろ
それまでぼっち酒でも楽しんでろ
「英梨」