ティグル達とリュドミラの戦いは最終的にティグルがリュドミラと決闘を行い、リュドミラを降伏させた事でティグル達の勝利となった。
実はティグルはエレオノーラとの手合わせを経て、更に鍛錬に力を入れている事もあり、その実力は近接戦においても壮絶な領域に達していた。
戦姫相手でも『竜技』無しなら押し切れる程にである。
そうして、リュドミラが降伏して勝利したティグルは……。
「さて、この戦でリュドミラはテナルディエに最低限の義理を果たせた事にはなるな」
「ええ、向こうには文句を言わせないわ。出来る限りの事はしたのだもの……こうもあっさり負けてしまうとは思わなかったけれど」
そうした会話を一度すると……。
「じゃあ、リュドミラ……今度は俺達に力を貸してくれ。そもそも名を利用されたりしているんだから、その分の報いは与えたいとは思っているだろう?」
「面白くないのは確かね……まあ、負けた以上は従うわ」
「ありがとう。オルミュッツの力、的確に使わせてもらうし、テナルディエに対して意趣返し出来るようにするからな」
「ええ、お手並み拝見させてもらうわね」
こうしてティグルはリュドミラを自分たちの陣営に加えたのだ。
更に……。
「ついでだ。リュドミラ自慢の紅茶を頂けるか?」
「良いわよ、約束していたものね」
少し前、ロドニークでエレオノーラがリュドミラに対し、大人げない事をした事がある。小腹が空いていたが、露店で戦姫が食事をするのははしたないという態度をリュドミラが見せたのだがそれに対し、見せつけるように露店で買った麦粥をエレオノーラがリュドミラの前で食べたのだ。
あまりにも大人げないし、見るに堪えなかったのでリュドミラの面子が立つ形で麦粥を食べさせたのだ。
その時にリュドミラはティグルに紅茶を御馳走する約束をしたのである。
「どうぞ」
そうして、ティグルはジャム入りの紅茶をリュドミラに振る舞われ、口にする。
「美味しい……こんな紅茶は今まで味わった事が無いな。本当に美味しいよ」
「ふふ、お口に合ったようでなによりだわ」
ティグルは本心からリュドミラによる紅茶に舌鼓を打ち、リュドミラは満足げに微笑んだ。
こうして、一旦ティグル達はライトメリッツへ帰還を始め……。
「今回の活躍、本当に凄かったなティグル」
「相変わらず、とんでもないですねティグルヴルムド卿は」
戦の後処理や休息のためにティグル達はエレオノーラの公宮に一度、戻った。
そうして夜中にティグルに与えられた部屋へとエレオノーラとリムアリーシャが訪れたのである。
「まさか、家宝の弓にあんな力があったってのは知らなかったけどな」
「それだけじゃ無く、リュドミラに圧倒的に勝利したその勇姿、頼もしかったし格好良かったぞ。惚れ尽くしてしまった」
「私もです……」
ティグルとエレオノーラにリムアリーシャは寝台の上で寄り添い合い……。
「ティグル、愛している」
「愛しています、ティグル」
「ああ、俺もだ。エレン、リム」
愛を口にすると近づき合い、そうして身も心も求め続け、繋がり続けたのだった……。