魔弾の王は戦姫と英雄譚を紡ぐ   作:自堕落無力

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五十四話

 

 ビルクレーヌ平原でテナルディエ公爵と交戦したティグル達、『銀の流星軍』は切り札にして今まで死を偽装していたロランに連絡し、この戦にて投入した。

 

 本来は今まで王子であったレグナスが本当の正体であり、王女としてのレギンに戻った事で王族としての証明のためにビルクレーヌ平原の周辺にあるガヌロン公爵が有するルテティアの中心都市であるアルテシウムに行き、その地下の洞窟にある王族だけが開く事の出来る扉を使う事で証明しようとしていた。

 

 だが、ガヌロン公爵はアルテシウムに火を放ちながら、死を装って姿を消した。ならば後はテナルディエを倒す事が出来ればブリューヌ王国の王都ニースへ向かい、王に合う事が出来る上、宰相であるボードワンはレギンの事を知っており、これまでのいきさつもしっかりと承知済みである。

 

 だからこそ、ロランは『ナヴァール騎士団』を率いて銀の流星軍とテナルディエ軍が二回目の戦を始めた時、テナルディエへ奇襲を仕掛けた。

 

 疲れもあるが、最強と名高いロランが生きていて、しかもナヴァール騎士団を率いてくるという衝撃的で絶望的な事態にテナルディエ達は混乱と動揺……そうして、追い詰められた。

 

 そして、ティグルは敢えて決着をつけるためにテナルディエの元へと向かい、決闘を申し込み、勝利したのであった。

 

 こうして、ティグル達はその後は勝利の宴を開きながら、野営をする事に決める。

 

 

 

「実は王女であった事には驚きですが……ともかく、今まで良くご無事で……」

 

 ロランはレギンに接触し、今までレグナスに仕えていた騎士、ジャンヌの証明とレグナスの面影があるレギンを見てロランは信じ、礼を尽くした。

 

 

 

「それはティグルヴルムド卿が私を逃がしてくれたからです。そして、今回もテナルディエ公爵を討ってくれました」

 

「ええ、本当に見事な槍捌きでした……ティグルヴルムド卿……貴公には感服するしかない」

 

「光栄な話だが、テナルディエとの決闘に持ち込めたのはロラン卿が抜群の機に攻め込んでくれたからだ。流石だった」

 

「その機を作ったのはティグルヴルムド卿だ」

 

「ともかく、勝てて良かった」

 

 そんな事を言い合ってティグルとロランは握手を交わす。

 

 

 

 そうして……。

 

 

 

「皆、今回は本当に良く戦ってくれた。そのお蔭でブリューヌを私欲で貪ろうとしたテナルディエ公爵を打倒する事が出来たのだ。皆の健闘に心から礼を、そして敬意を捧げる。本当にありがとう」

 

『うおおおおっ!!』

 

 宴の時に総指揮官としての言葉を送ると皆が歓声を上げて応じたのであった。

 

 その後……。

 

 

 

「ようやく、終わったか……本当に疲れた」

 

 達成感やら満足感やらを感じ、早めに眠る事にしたので自分用の天幕で眠ろうとするティグル。

 

『お疲れ様』

 

 彼の傍にはティッタにエレオノーラ、リムアリーシャにリュドミラが寄り添い、そうして皆で抱き合って眠りにつくのであった……。

 

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