EITOエンジェルズ総子の憂鬱(仮) 作:クライングフリーマン
「兄ちゃん、おかしいわ。」「え?」
========= この物語はあくまでもフィクションです =========
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= EITOとは、Emergency Information Against Terrorism Organizationを指す =
== EITOガーディアンズとは、EITOの後方支援部隊のことである ==
5月30日。午後1時。EITO大阪支部。指令室。
マルチディスプレイに、小柳警視正と門田警視が並んでいる。
「府警に、犯行予告が来た。『巫女さんが危ないぞ、全焼したら。』」と、小柳は、ぶっきらぼうに言った。
「放火予告、ですか。」大前は呆れた。
「兄ちゃん、おかしいわ。」「え?」
「前に、方々の神社、守ったやん。EITOエンジェルズで。」
「そや、。考えられるのは、よそもんか、外国人か、何かの陽動か。」
「どうする?」
「ええい、根性かましたる。エマージェンシーガールズの応援の用意せえ。神社は、警備会社とMAITOに頼もう。」
「ほな、訓練は、早めに切り上げて、明日、早めに集まろう。ええか、みんな。」
皆は、黙って頷いた。
午後9時。総子のマンション。
EITO大坂支部とのホットラインが鳴った。
大前だ。残業か。
「総子。東京本部が明日、敵とEVバス挟んで対決する話、したよな?」
「うん。」
「応援、中止や。草薙さん経由で闇サイトハンターの山並からの情報や。東京に移送されたEVの残りのEVバスに、起爆装置が仕込まれたらしい。お前の言う通り、神社放火は陽動や。楽しみにしていたのを、悪いけど、朝イチで府警と協力して装置探してくれ。」
「いつまでに?」
「分からん。メンバーには、俺から連絡しておく。今日は、早う寝て、南部さんも休ませろ。」
「命令か、兄ちゃん。」
「命令や。」
「命令やったら、しゃあないな。」
南部が、総子の後方で笑っている。
5月31日。午前7時半。EITO大阪支部。オスプレイ発着場。
朝イチと言っても、この時間が限界だ。尤も、EITOエンジェルズは、東京本部応援の為の出発時刻にしていた。
午前8時。城東区森之宮。大阪メトロの駐車場。
大阪・関西万博の『負の遺産』と呼ばれたバスが連なっている。
大阪メトロは、国交省の立ち入り検査後、同社から購入した車両の当面の使用中止を決定。万博用の150台に加え、昨年1月から導入した「オンデマンドバス」用の超小型バス40台の計190台が、塩漬け(保留駐車)になっている。
今回、どういう経路でか、EITO東京本部用に移送された20台を差し引いても、170台のバスがある。
到着すると、金属探知機と放射線量計(サーベイメーター)が佐々ヤンこと佐々刑事からEITOエンジェルズと南部興信所のメンバーに配布された。
小柳警視正が反対したが、門田警視が午前中、という期限付きで許可した。また、隊員の健康の為、ユニフォームは着用せず、万一の為、逃げ道を確保した上で、場外は、芦屋グループの警備会社と警邏課が護衛に当たった。
「チーフ。発見したら、バスのシリアルナンバーを報せてくれ。解体している時間はない。当該車両には、科捜研が開発した『疎外装置』を車両のバンパーに設置する。」
総子が、イヤリング型通信装置で皆と情報共有していたので、ホバーバイクの部隊の隊員にも通じた。
ホバーバイクとは、『宙に浮くバイク』のことで、自衛隊でも警察でも採用が見送られた発明品を芦屋三美総帥が、理由を付けて府警に使用を許可させた車両である。
大前から、出発前に、『誘導装置』とミサイルの関係を説明があった。
『誘導装置』は、ミサイルが飛んで来た際に引き寄せる為のものだ。
以前、東京本部との闘いで、ある程度誤誘導させたので、被害はAparcoだけで済んだ。
また、近距離だったが、花火大会で発車されたミサイルを堺筋で誤誘導させたこともある。佐々刑事の言う『疎外装置』は、その類いのものだ。
電波を遮断するのではなく、電波を混線させるのだ。
念の為、MAITO(空自精鋭部隊)、第三方面隊の戦闘機、海上保安庁の船、海自の潜水艦(トマホーク)が待機している。
午前11時半。
総子の英断で、全員、引き揚げさせた。
ほぼ同時刻。四国。太平洋沖合。
ミサイルが2発、着水、爆発した。
海上保安庁が調査に向かった。
2発で済んだのは、トマホークや空自の活躍、そして、『疎外装置』の効果だった。
正午。大阪府警。記者会見場。
吉本知事は、「誤爆では済まない」と、断固とした口調で言った。
正午。総理官邸。記者会見場。
市橋総理は、「誤爆では済まない」と、毅然と言い放った。
午後3時。EITO大阪支部。訓練場。
芦屋グループから届いた『冷やし飴』で皆は祝杯を挙げた。
『冷やし飴』は、麦芽水飴や米飴をお湯で溶かし、生姜の搾り汁を加えた『あめゆ』を冷たく冷やした日本の伝統的な清涼飲料水である。関西地方の夏の定番として親しまれ、優しい甘さと生姜のピリッとした風味の飲み物だ。固形の飴を冷蔵庫で冷やした訳ではない。古来、『暑気払い』にいいと言われて来た。
「東京本部の方も解決した。めでたしめでたし、や。」
大前は、松本師範と完敗した。
午後7時。総子のマンション。
知子が、笑いながら、帰って行く。
「トラちゃん、覚悟はええよね?」
「はい、奥様。痛くしないでね。」
―完―
============== ただ今の出演 ================
南部[江角]総子(ふさこ)・・・大文字伝子の従妹。南部興信所所長の妻。EITOエンジェルのチーフ。
南部寅次郎・・・総子の夫。南部興信所所長。
大前英雄管理官・・・EITO大阪支部の管理官。コマンダー。総子からは『兄ちゃん』と呼ばれている。
足立祐子・・・EITO大阪支部メンバー。元レディース・ホワイトのメンバー。
石動悦子・・・ EITO大阪支部メンバー。元レディース・ホワイトのメンバー。
宇野真知子・・・ EITO大阪支部メンバー。元レディース・ホワイトのメンバー。
丘今日子・・・EITO大阪支部メンバー。看護担当。元レディース・ホワイトのメンバー。
河合真美・・・ EITO大阪支部メンバー。元レディース・ホワイトのメンバー。走るのが速い。
北美智子・・・ EITO大阪支部メンバー。元レディース・ホワイトのメンバー。
久留米ぎん ・・・ EITO大阪支部メンバー。元レディース・ホワイトの総長。EITOエンジェルス班長。
小峠稽古 ・・・ EITO大阪支部メンバー。元レディース・ホワイトのメンバー。
和光あゆみ・・・EITO大阪支部メンバー。元レディース・ブラック7のメンバー。
中込みゆき・・・EITO大阪支部メンバー。元レディース・ブラック7のメンバー。
海老名真子・・・EITO大阪支部メンバー。元レディース・ブラック7のメンバー。
来栖ジュン・・・EITO大阪支部メンバー。元レディース・ブラック7の総長。EITOエンジェルス班長。
愛川いずみ・・・EITO大阪支部メンバー。EITOエンジェルスの後方支援担当になった(EITOガーディアンズ)。
本郷弥生・・・EITO大阪支部、後方支援メンバー(EITOガーディアンズ)。
大前[白井]紀子・・・EITO大阪支部メンバー。事務担当。ある事件で総子と再会、EITOに就職した。
芦屋一美(ひとみ)警部・・・大阪府警テロ対策室勤務の警部。総子からは『ひとみネエ』と呼ばれている。アパートに住んでいる。
用賀[芦屋]二美(ふたみ)二曹・・・。三つ子の芦屋三姉妹の次女。陸自からの出向。総子からは『ふたみネエ』と呼ばれている。オスプレイやホバーバイクを運転することもある。後方支援メンバー(EITOガーディアンズ)。総子の上の階に住んでいたが、用賀と結婚して転居した。
芦屋三美(みつみ)・・・芦屋グループ総帥。EITO大株主。芦屋三姉妹の長女で、総子からは『みつみネエ』と呼ばれている。芦屋三姉妹と総子は昔。ご近所さんだった。
門田奈穂美(もんでんなおみ)警視・・・大阪府警副本部長。小柳警視正の姉。
小柳圭祐警視正・・・警視庁から転勤。大阪府警テロ対策室室長
指原ヘレン・・・元EITO大阪支部メンバー。愛川いずみに変わって通信担当のEITO隊員になった。
用賀哲夫空自二曹・・・空自のパイロット。EITO大阪支部への出向が決まった。二美の元カレだったが、二美と結婚した。EITOガーディアンズ。
今奈良リン・・・大阪府警巡査。EITO大阪支部に出向になった。
---- ゲスト –---
幸田仙太郎・・・南部興信所所員。
倉持悦司・・・南部興信所所員。
花菱綾人・・・南部興信所所員。元大阪阿倍野区の刑事。
横山鞭撻・・・南部興信所所員。元大阪府警の刑事。
松本悦司・・・EITO大阪支部、武術師範。
佐々一郎・・・大阪府警テロ対策室勤務。警部補。
真壁睦月・・・大阪府警テロ対策室勤務。巡査。
友田知子・・・南部家の家政婦。実は、芦屋グループの社員。
※今回は、「EVバス」を元ネタに、「大文字伝子シリーズ」とリンクしています。
併せて、お読み頂けると幸いです。
クライングフリーマン