星屑チルドレン―Protect your Eterein― 作:星の子
特にすることも無いので、自分の部屋に戻る。
だが、部屋に戻って遊ぶようなことは、正直あまりない。
こう見えて僕は屋外派だったりする。普段から適当な所をぶらついたり、買い物をするのが好きだったり、あるいは深夜に天体観測をしたり。
スポーツはそんなにできないけどね。
その影響なのか、ゲームの類を欲しいと思ったことはあまりない。ユメはよく、読書を勧めてくるけれど、正直活字は自発的に読もうと思えない。だから断ってる。最近は執拗に言ってくるようになってきてるから厄介だ。
『このTSモノ面白いの。でもただのTSじゃなくて、一風変わったタイプ。しかも、しかもこの主人公の子、男の子でも女の子でも、どっちでも可愛いの!!』
なんて言ってきた。そもそもTSって何だろう。「体育(T)したい(S)モノ」かな。
あれか、良く言うスポコン系。
そうか、ユメはそういうのが好きなんだ……。
今度好きそうなの探して、買ってきてあげようかな。
……それにしても。これからは、火の始末は絶対に忘れないようにしないとなぁ。「二度あることは三度ある」なんて言うし、後一回ぐらいは火に関する事故が起きても、おかしくはないからね。
下手をしたら、自分の命すら、危うくなるだろう。予知出来ない未来の方が、僕には多いし、余計に気を付けないと……。
それと、明日こそは、何か手がかりを掴まないと。
ベガの手がかりを探る毎日だが、一向に見つかることはない。
朝倉研・・・にも協力してもらっているが、それだと断定できる答えにはたどり着いていない様子。どうにかベガを助けてあげたい。
……でも、ずっとこの星で生きてほしい気もする。
ベガの真実を知る日を望むようで、拒むような気持ちがモヤモヤと心の中で絡まっていく。
まあ、でもそれを考えても仕方がないよね。
あとどれぐらい一緒に居られるかなんてわからない。でも、今から思い出を沢山作っていけば、別れが来ても、きっと悲しくないよね。そうだよね。
僕はそれを信じてる。今の時間を大切にしよう。
それが、記憶のないベガにとって、一番幸せなことだろうから。
「ふぁ~あぅ」
難しいこと考えてたら、僕も眠たくなってきちゃった。
少しだけ、寝ることにしよう。僕も疲れちゃったから……。
★☆★
トモリ、トモリ。
どうしてそんな奴と戦っているの。
君は宇宙人なんかじゃない。
能力なんてないはずなのに。
無理だよ。
ああ、相手の手からは何だかビームみたいなのが手から放たれてる。
あれ……。
相手からのビーム攻撃が効いてない。
ちょっと待って、その隣に倒れてるのは。
ベガ……?
「どうして」しか浮かばないよ。
トモリは超能力者じゃないのに。
しかも、ベガが負けるはずが無いのに。
ちょっと待って。
遠くから、何かが迫ってくる。
あんなでっかいの、避けられるわけないよ。
飲み込まれていく。何もかも、全部。
その中に、僕自身もいる。
もちろん、父さんだって、妹だって、アカリも……みんなみんな、流されていく。
でも、トモリとベガは流されて行かない。
そして、その敵も。
だけど、どうして。
トモリは全てを諦めたかのように、敵に向かっていく。
まって、まってよ。
早まっちゃ、ダメだよ。
敵はニヤリと笑い、ビームでトモリを殺した。
そうして間髪入れず、ベガへと近づいていく。
ダメだ。ベガ、起きてよベガ。
僕の願いは及ばなかった。
ためらわず、敵はベガにビームを放ち……。
これが夢だと分かってるからこそ、余計にこわいんだ。