やはりこんな八色はまちがっている。   作:いろはす@

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最終話:責任、取ってくださいね?

そしていま、こうなった。(愛知版)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「絶対!絶対見ないで下さいね!せんぱい!」

 

 

「当たり前だろ。誰が見るかっつーの」

 

 

「むぅ・・・あと、絶対に聞かないで下さいね!」

 

 

「まぁ・・・善処する、たぶん・・・」

 

 

「それ、絶対聞く気満々じゃないですか?!」

 

 

「頼むから、早くしてくれ・・・」

 

 

ふたりして三流芸人のような掛け合いをしつつ、やって来ましたそこらの草むら。羞恥でほんのり頬を染める彼女に、こちらの対応も素っ気ないものになるのは許してほしい・・・だってはちまん、男の子なんだもん!(キモ!)あと、花も恥じらう女子高生がむやみやたらに()()()()なんて口にしちゃダメ!絶対!(BPO案件)

 

 

「はい?何か言いました?」

 

 

「・・・なんも言ってねえよ。それより、無駄話してる暇なんてあるのか?間に合わなくなっても知らんぞ」

 

 

ちなみにこれは幼稚園の時、小町が実際にやらかした前例がある。あいつの名誉に関わる内容なので、敢えて詳細は差し控えるが・・・(手遅れ)

 

 

「なっ?!ひとのことを子供扱いしないで下さいごめんなs・・・あっ」(焦燥&愕然)

 

 

最後に、なにやら気になる声を漏らしたあと、膝をついた俺の背中に掴まってガサゴソし始める一色。大丈夫かな?ちゃんと間に合いそう?(お兄ちゃんモード発動)こら!だからそこっ!変態なんて言わない!何なら代わってやろうか?(建前)いや、絶対代わってやらんけど。(本音)

 

 

やがて、背後が静かになった。さぁ、ここからが理性の化け物の真骨頂だぜ。目を閉じ、神経を聴覚へ集中させる・・・だから違う!逆だろ逆!集中しちゃダメ!絶対!煩悩退散、煩悩退散、煩悩t・・・ひゃ?!肩を掴む一色の指先が、何かを誘うようになまめかしく動いた。(考えすぎ)なんにも聞こえない、なんにも聞こえない、なんにも・・・あ、ちょっと聞こえちゃった、カモ?(大爆発)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

絶賛自主規制中・・・(残念・・・)ボソッ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ふぅ・・・もう大丈夫ですよ、せんぱい」

 

 

永遠にも感じられる数分間が過ぎ、ようやくお許しが出た。再び彼女に肩を貸しつつ、即席キャンプへ。ふぅ・・・何とか作品タグの変更は避けられたな。さすがは俺、比企谷八幡。やはり理性の化け物と呼ばれるだけのことはある。小町、お兄ちゃん勝ったぞ!(何に?)

 

 

「あの・・・聞こえてませんでした、よね?」

 

 

「・・・何がだ?」(微妙な()

 

 

一色の問いに惚けて返しながらも、僅かに目が泳ぐ俺。はちまんのバカ!!(自打球直撃)

 

 

「ちなみに、もし聞こえていたら俺はどうなっていたんだ?」

 

 

それどころかマッカンを呷りながら、ついうっかり余計な質問までしてしまった。(オウンゴール)

 

 

「そんなの、告白するかお付き合いするか責任取るかの3択です」

 

 

逃げ道なしかよ。しかもそれ、どんどん内容がガチになってない?

 

 

「当たり前です。なんせ、可憐な美少女のお手洗いに同席しちゃったんですから」

 

 

「ごふっ?!ゲッホゲホ!な、お、お前・・・?」

 

 

いたずらっぽく微笑むと、上目遣いのままウインクしてくる小悪魔。ずいぶん器用なことで・・・さっきから、会話の主導権を握られっぱなしだ。反撃の糸口すら掴めないどころか、サンドバッグにされる未来しか見えない。

 

 

「やっぱり・・・」

 

 

そんな一色が、ふと表情を改めた。ん?またおトイレかな?(お兄ちゃん目線)

 

 

「本命は雪乃先輩ですか?それとも結衣先輩?」

 

 

「・・・な、何のことだ?」

 

 

特大の不意打ちクリティカルヒットを食らい、またも返答に不自然な()が空く。まさかこのタイミングで、いきなり踏み込んで来るとは・・・

 

 

「やっぱり、そうやって逃げるんですね・・・傍からみても、私なんかが入る余地すらない雰囲気なのに・・・せんぱいはいつも、曖昧な態度で誤魔化してばかりじゃないですか」

 

 

声色が真剣味を帯び始める。潤んだ瞳にも、お決まりのあざとさは欠片もない。彼女の真意が掴めず、俺は当惑した。いや、そう言えば生徒会選挙以来、何かと理由を付けては絡んで来るし、明らかに距離感がおかしい。最近じゃ、半ば奉仕部に入り浸り状態だ。まさかこいつ、本当に俺のことを・・・?

 

 

「それに、あのおふたりだけじゃありません。川なんとかさんや陽乃さん、それに留美ちゃんなんかも・・・」

 

 

・・・はい?ちょっと待て。脳内お花畑でまたも勘違いしかけていた俺は、予想の斜め上を行くセリフに思わず口を開いた。さすがにいまのは、八幡的にもポイント超低い。

 

 

「留美って・・・まだ一昨日知り合ったばかりだぞ?しかも年齢を考えてくれ。洒落にならん」

 

 

「はぁ・・・ただでさえイケメンハイスペックお兄ちゃんという隠れ優良物件なのに、そこへ無自覚系主人公要素も付け加わるなんて、どんだけヒロイン攻略属性持ってるんですかこのひと」ボソッ(いろはす心の声)

 

 

「ん?何か言ったか?」

 

 

「いえなにも。なんか思いっきり過剰反応してますけどナチュラルにキモいですもう少し守備範囲年齢を上げて下さいごめんなさい」

 

 

「だからちょっと待って?!確かに俺はヘタレのプロボッチでなおかつシスコンのプリキュア好き(大きなお友達)だが、断じてロリコンではない!!あと、さっき戸塚の名前が抜けてたぞ。いますぐ訂正しろ!」

 

 

「正直、ツッコみどころが多すぎて・・・でも、捻デレ腐り目腰抜け自意識過剰実は構ってちゃんエセボッチなことは自分でも認めてるんですね」

 

 

「なんか言いたいことは色々あるんだが、面倒だからもういいわ」

 

 

半ばなげやりに会話を終わらせようとしたが、亜麻色の髪の乙女はなおも止まらない。恐るべし、若い娘の持続力・・・(おっさん)

 

 

「素直じゃないですね・・・で、話を戻しますけど、そんなの留美ちゃんの態度を見れば一目瞭然です。それに女の子の成長は早いですよ?昨日まで子供だと油断してたら、いつの間にか泥棒猫に・・・コホン!女子、三日会わざれば刮目して見よ、ってやつです」

 

 

「おい、それを言うなら男子・・・」

 

 

「はいはい。せんぱいが実は結構優秀だったりするのは知ってますけど、あんまり国語学年3位の実力を振りかざすと、慕ってくれる女子が私だけになっちゃいますよ?」

 

 

さいですか・・・

 

 

「で、実際問題、せんぱいの本命は誰なんです?あ、ただし戸塚先輩は除いて下さいごめんなさい」

 

 

除いちゃうのかよ・・・

 

 

・・・その後も一色が寝落ちするまで、彼女のマシンガンガールズトークが止まることはなかった。(げっそり)(ヽ´ω`)

 

 

 

 

 

 

 

 

◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

 

 

 

 

 

 

「ん・・・」

 

 

ゆっくりと瞼を開く。夜明けか・・・まだ少し薄暗いものの、すでにあたりは蝉時雨に包まれている。徹夜で警戒にあたるつもりが、一緒に寝落ちしてしまうとは・・・老いたな、はちまん。(現在17歳)

 

 

伸びをしてから傍らに目を遣れば、一色がスヤスヤと寝息を立てていた。何か良い夢でも見たのか、微笑を浮かべている。こいつ、寝顔だけ見たら完璧正統派美少女なんだよなぁ・・・

 

 

その様子にこちらも頬が緩みかけた時、彼女の手から何かが滑り落ちた。スマホだ。寝る前に操作していたのだろうか。ちなみに『寝ながらスマホ』は自律神経に悪影響を及ぼすらしい。ソースは・・・なんだったっけ?(適当)何気なく拾い上げると、その拍子に画面が点灯した。そして、そこに表示されていた画像は・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ふぁ?!?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

抱き合って眠る俺と一色だった。(案件)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

待て待て待てぃ!狼狽えるな、先ずは落ち着け、比企谷八幡!傷は深いぞしっかりしろ!あ、それもうダメなやつじゃん・・・ふたりして寝落ちしたのは一生の不覚だが、ならばこの写真はいったい誰が?いや、だからちょっと待てって・・・よくよく見れば、一色のやつ薄目を開けてるじゃねえか?!つか怖えよ!

 

 

はぁ・・・どうやら夜中に一度起きて、そこらの木にでもスマホを置いてタイマー撮影したのだろう。最近のスマホカメラは変に優秀だから、夜でもこうして簡単に写真が撮れてしまうのだ・・・てかあなた、捻挫でおトイレも大変なはずなのに、なにやってんのよ?

 

 

ひとりツッコミをかました途端、待っていたようなタイミングで一色が目を覚ました。ボサボサ頭に寝ぼけ眼で、こちらをボーッと眺めている。しかもよだれ付き。はっきり言って、華の女子高生が他人に見せちゃいけないはずの姿なのだが、それでも魅力的に映ってしまうのは、彼女が持って生まれた顔立ちの良さゆえなのだろう。やはり可愛いは正義なのだ。本人には絶対言わんけど。

 

 

「あれぇ・・・せんぱい、おはようございます・・・って、はわわわわ?!わ、私のスマホ?!」

 

 

愕然とした表情を浮かべて固まる一色。こいつ・・・もはや白状したも同然だな。

 

 

「この写真はなんだ?この場で直ぐに消してくれ」

 

 

「えっと・・・私のスマホを勝手に見た罰として、絶対消しません!」

 

 

「言ってることが、めちゃくちゃだろ・・・」

 

 

「はっ?!て言うか、返して下さい!」

 

 

言うが早いか、がばりと跳ね起き、慌てたようにこちらへ手を伸ばす一色。だが、酷い捻挫をしている身でそんな動きをすれば、当然・・・

 

 

「あ!痛っ?!」

 

 

「あっぶな・・・!」

 

 

咄嗟に中腰で立ち上がり、よろめいた彼女を抱き止める。文科系インドア派にしては上出来な反応を見せた自分を褒めてやりたくなったが、同時にこれが限界でもあった。

 

 

「とっとっと・・・うぷっ?!」グキッ

 

 

「きゃ?!んんっ?!」

 

 

結局支えきれず、自らを下敷きにして抱き合ったまま仰向けに倒れる。しかも弾みで腰をやっちまった・・・(泣)やはり俺がイケメンムーブするのはまちがっていた、らしい。なにやらありがちなラノベタイトルが頭に浮かぶ。だがそんなことよりも、唇に感じるこの柔らかさと甘酸っぱさはなに?

 

 

反射的に閉じていた目を恐々開くと、ゼロ距離で一色とばっちり目が合った。なんなら近すぎて、ピントが合わないまである。

 

 

Q:いま俺たちは何をしているのですか?

 

 

A:接吻です。

 

 

・・・やはり俺の青春ラブコメはまちがっていた。(完)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

真っ赤になったあいつの頬に、光が差す。いつしか辺りには、早くも夏の太陽が照りつけ始めていた。

 

 

「朝になったな・・・」

 

 

「はい、朝チュン(朝チュー)しちゃいましたね・・・」

 

 

照れ隠しに言葉を継ぐと、またもや余計な返しをするいろはす。だから、その言い方やめて・・・

 

 

「せんぱい、あの・・・」

 

 

「ん?どうした?」

 

 

続く控えめな声に顔を向けたら、またも一色の上目遣いと視線が衝突した。その表情、嫌な予感しかない。(学習済み)さて、鬼が出るか蛇が出るか・・・

 

 

「・・・トイレ行きたいです」(2回目)

 

 

「・・・」

 

 

なるほど、出るのは()()()か・・・(賢者)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

しばらくお待ち下さい・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ふぅ・・・」

 

 

2回目の煩悩退散タイムは、何事もなくあっさりと終わった。驚くなかれ、異能生存体(キリコ曹長)並みの生命力を見せた一色が、一晩で何とか自力で歩けるまでに回復していたのである。やっぱ、若さってすげぇわ・・・ん?待てよ?ひょっとしてあなた、もともとそんなに重傷じゃなかったんじゃ・・・?おっと、誰か来たようだ・・・(ご都合主義)まあ、いまさら深くは追及すまい。俺もどさくさに紛れて、そこらで手早く済ませたしな。ふたり揃って、これがホントの連れション。おあとがよろしいようで・・・ごふっ?!(直撃弾)

 

 

「せんぱい、私のせいでごめんなさい」

 

 

「な、なんだ?藪から棒に」

 

 

珍しく、本来の意味合い通りの『ごめんなさい』で終わった一色のセリフに、思わず聞き返す。

 

 

「だって・・・私が不注意で捻挫なんてしたから、こんな迷惑を・・・」

 

 

座ったまま、指先で地面を弄るいろはす。いかにもしょんぼりしてますってアピールだが、実際責任は感じているようだ。はぁ・・・ここは先輩として、フォローはしておくか。

 

 

「そこまでにしとけ。いまさら言っても仕方ないだろ?何はともあれ、お互い無事に済んだんだしな。それに俺は全然、迷惑なんて思っちゃいねぇよ」

 

 

「せんぱい・・・」

 

 

少し早口になっているのは気のせいだろう。知らんけど。ちらりと見れば、一色もほっと小さく息を吐いていた。うむ、なかなか良い一幕だったな。(自画自賛)だが、あいつがこれで終わるはずがなかった。

 

 

「・・・で、ですよね~♪なんせ、こんな年下の美少女と一夜を共に出来た上に、初めてを奪っておしっこの音まで聞けちゃったんですから」

 

 

あ、あべしっ?!(変態爆散)言いたいことは山ほどあるけれど、全部事実だから俺のライフはもうゼロを超えてマイナスよ?

 

 

いたずらっぽく微笑む一色と、再び至近距離で目が合う。自分でもどんな表情をしていいのか分からず、反射的に顔を逸らした先には・・・

 

 

「ほぅ・・・これだけ心配をかけておきながら朝まで延長戦とは、たいしたバカップルぶりだな?」

 

 

「ひゃ?!?」グキッ

 

 

また腰を・・・!

 

 

「・・・くそっ!リア充の栄光!独身の悲哀!ヤらせはせん!ヤらせはせん!ヤらせはせんぞぉぉ!!」

 

 

ドズル中将と化した平塚先生が、ビグザムの如く仁王立ちしていたのだった。

 

 

 

 

 

 

 

◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

 

 

 

 

 

「お、おにいぢゃ~ん!!無事で良かったよぉ~!!」

 

 

「お、おぉ・・・なんか心配かけて済まん・・・」

 

 

そして無事、千葉村に帰還。泣きじゃくる小町を優しく抱き締め、アホ毛の生えた頭をそっと撫でれば・・・瞬時に疲れも吹き飛んだ。たった一晩しか経っていないのに、ずいぶん久し振りに会った気がする。どうやら俺は、小町が居ないと生きていけない身体になってしまったらしい。(シスコン末期症状)一色のせいでゼロになっていた俺のHPは、一瞬で満タンにまで回復。名付けて小町ポーション。やはり俺の小町が世界一可愛いのはまちがっていない。守りたいその笑顔。何なら絶対、嫁になんてやらないまである。(キリッ

 

 

「はぁ・・・最後の余計なひと言がなければ、感動的な兄妹の再会シーンだったのだがな・・・」

 

 

こめかみを押さえて呻く平塚先生。解せぬ。

 

 

「まあ、ふたりとも先ずは無事でなによりだ。もう少しで捜索願を出すところだったぞ」

 

 

「申し訳ありませんでした」

 

 

これに関しては言い訳の余地が無いので、素直に謝罪する。傍らの一色も、慌てたようにちょこんと首を下げた。礼儀がなっちゃいない仕草だが、捻挫をしているので仕方ない。本来なら俺も、しっかり頭を下げなきゃならんのだが、いかんせん腰が・・・そう、さっき一色の初めてを奪った・・・じゃなくてよろめいたあいつを抱き止めた時と、平塚先生の登場に驚いた時。2度に渡って俺は腰を捻っていたのだ。だって仕方ないだろ!生粋のインドア派なんだから!(逆ギレ)

 

 

「ところで比企谷君。一色さんがやけに生き生きとしていて、あなたは腰を痛めている。ふたりして、いったいどんな一夜を過ごしたのかしら?奉仕部部長として明確な説明を求めるわ」

 

 

「ゆ、ゆきのん?!それってまさか・・・」

 

 

雪ノ下の言葉に、メロンを揺らして動揺する由比ヶ浜。(ダブルミーニング)あなた、いつもはアホの子なのに、こういう話題の時だけ妙に鋭いのはなぜ?

 

 

「それくらいにしてやれ、雪ノ下」

 

 

平塚先生のひと言で、場は収まった。ふぅ・・・さすがは敏腕美人教師。誰か早くもらってあげて!

 

 

「一色、きみはこのあと、念のため病院に行きなさい」

 

 

「いろは、大丈夫なのか?」

 

 

「いろはさん、うちのごみぃちゃんが済みません」

 

 

「いろはちゃん、足痛くない?」

 

 

「一色さん、足首以外に怪我はないのかしら?」(意味深)

 

 

みんなが次々と、一色を気遣う言葉を口にする。なんだかんだ言って、このあざとい後輩は周囲から愛されているらしい。ちなみに俺への気遣いコメントは皆無だったが、そんなの、さっきの小町だけで十分だ。(強がり半分)

 

 

何となく、ほっこりした空気が広がってゆく。まあ、取り敢えずはハッピーエンドと言って良いだろう・・・

 

 

・・・などと俺は呑気に思っていた。いろはすが返事をするまでは。

 

 

「有り難うございます。ご心配かけて済みませんでした。でも私は大丈夫ですよ。なんせ一晩中、せんぱいが腰を痛めるくらいに激しく看病してくれましたので」

 

 

「「「「なっ?!?」」」」

 

 

絶対零度の大合唱。まさに、草木も凍る丑三つ時。いや、いまはまだ午前中よ?

 

 

「な、なんて羨まし・・・はっ?!ど、どうやら本当に通報する必要があるようね。由比ヶ浜さん、インターポールの銭形警部に連絡を」

 

 

「うん!わかった・・・てかゆきのん、そのインポ?ってなに?」

 

 

ごふっ?!?(リアクション不能(インポ)

 

 

「・・・由比ヶ浜さん、やっぱり私が自分で連絡するわ・・・」

 

 

「自分で連絡しちゃうんだ?!」

 

 

やっぱりガハマさん、アホの子だったのね・・・あとゆきのん、あなた俺と同い年なのに持ちネタが古すぎない?そこは素直に明智小五郎だろ。(もっと昔)

 

 

その時、不意に全員のスマホが軽やかな音を立て、メールの着信を知らせた。むろん各々サウンドは違ったが、いま重要なのはそこじゃない。取り敢えずやり取りを中断し、みんなスマホの画面を確認している。て言うか、着信音には条件反射してしまう悲しき現代人の習性。なに?君たちパブロフの犬なの?友達多いの?やっぱリア充なの?(全部正解)

 

 

尤も俺の場合、確かに時々スマホは鳴るけど、ほとんどがアプリのアップデート通知とかである。(泣)あと、Amazonや楽天のお支払い方法変更ってメールもよく来るけど・・・え?フィッシング?なにそのお魚、美味しいの?まぁ、誰か知らんがこのタイミングで一斉送信してくるとはグッジョブ!全員の注意がスマホに逸れたおかげで、俺への追及はうやむやになりそうだし。さぁ、あとは早くエンドロールをオナシャス!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・などと思った俺が、やはり馬鹿でした。(;´д`)トホホ…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

改めて見れば、この場の誰もがスマホを手に固まっていた。文字通り氷の微笑みを湛える雪ノ下と、目が点になってフリーズした由比ヶ浜、そして表情が抜け落ちた独神顧問に満面の笑みを浮かべるマイシスター小町。あと、なんでルミルミまでがゴミを見るような目を向けてくるのかな?せっかくお兄ちゃんが人間関係をリセットしてあげたんだから、こんなリア充の巣窟なんかに居ないで、同い年のお友達と遊んでいらっしゃい。(近所のおばさん)

 

 

「はちまん・・・キモい」(断言)

 

 

がはっ?!予備動作なしの一撃!やっぱルミルミ、容赦ねぇ・・・お兄ちゃん、きみの将来が心配・・・いや楽しみです。

 

 

「決めたわ・・・私、姉さんの背中を追うのはやめる」キッパリ

 

 

「あたし、そろそろサブレにご飯あげなきゃ・・・」ブツブツ

 

 

奉仕部のふたりは、なぜか仲良く現実逃避に走っている模様・・・もちろん、ここにサブレなんて居ない。

 

 

「っべー!いろはすとヒキタニ君とか、いくらなんでもそりゃないっしょ!」

 

 

お前と海老名さんも、そりゃないっしょ!(原作知識)

 

 

「これで雪乃ちゃんは、俺のものだ・・・」ボソッ

 

 

葉山・・・キモい。(断言)

 

 

「くそがっ!またも教え子に先を越されるとは・・・しかも在学中にゴールイン、だと?!ふざけるなよ?!」

 

 

平塚先生、言葉遣いが崩れてますよ。あと、若干お化粧も・・・たわばっ?!(鉄拳制裁)

 

 

「ごみぃちゃん・・・卒業式より前に結婚式とか、小町的にポイントゼロだよ・・・」

 

 

そんなことより、俺の誕生日を漏らした件について。(激怒)

 

 

「おめでとう、はちまん。良かったね?」ニコッ

 

 

戸塚の笑顔、頂きました・・・(泣)

 

 

「八色、キマシタワ・・・ちっ!通常カップリングかよ・・・」ボソッ

 

 

つか怖ぇよ、海老名さん・・・

 

 

・・・三者三様の反応を見せるいつものメンバーたちに首をひねりつつ、俺もスマホを開く。ん?一色からの添付ファイル付きメール?なんか、またまた嫌な予感しかしないんですけど・・・震える指先でアイコンをタップすると、果たしてそこには・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

抱き合って眠る俺と一色(薄目)が写っていた。(デジャブ)しかもいつの間にか、ご丁寧に『お誕生日プレゼント by いろは♥️』のテキストまで添えられている。やだこれ、超かわいい~!(*≧з≦)!(ゲシュタルト崩壊)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ヲワタ・・・あいつ、この場の全員に一斉送信しやがったな・・・?灰となって立ち尽くしていると、不意に後ろからつんつんしてくる感覚。振り向けば、にっこり微笑む当の本人(いろはす)が居た。まるで花が咲いたように可憐な笑顔である。不覚にも暫し見惚れていたら、いつもの上目遣いで彼女は言ったのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「責任、取って下さいね?せ・ん・ぱ・い」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おわり

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【後日談:比企谷兄妹の会話】

 

 

「いゃあ~それにしても、いろはお義姉ちゃん、衝撃の1枚だったね~ 」

 

 

「なんかお前、やけに嬉しそうだな。しかもさらっと誤字ってるし・・・だけど、なんであいつが俺のメアドを知ってたんだろう・・・?」

 

 

「あ!そう言えば小町、夏休みの宿題やらなきゃ!ではでは~」("`д´)ゞ ビシッ (敬礼)

 

 

「ちょっと待てい」

 

 

「ぎくぅ?!?」




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