第一実験旅団inキヴォトス   作:シベリアのハスキー

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ヒフミをパーティーに入れますか?
   はい←   YES

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テレテレテー!!(雑効果音)
ヒフミがパーティーに参加しました!








ヒフミ参戦&便利屋の苦悩

 

 

タッタッタッ

 

 

「...ここまでくれば大丈夫でしょう」

「結構な距離走ったけど...そんなに危険な場所なのか?」

「えっ?と、当然です。連邦生徒会の手が及ばない場所の一つですかし、ブラックマーケットだけでも学園数個分の規模に匹敵しますから...」

その割にはあいつら弱かったけどなー

守、あいつらはただのチンピラだからだよ。治安機関ともなったらそこそこの強さなんじゃないのか?

それもそうかー

 

攻也と守が先ほどの戦闘を思い返して小声で話す。

 

「それに様々な“企業”が、この場所で違法な事柄を巡って利権争いをしていると聞きました。それだけじゃありません。ここ専用の金融機関や治安機関がある程ですから...」

「銀行や警察があるってこと...!?」

「はい...そうです」

 

セリカがヒフミから語られるブラックマーケットのスケールの大きさにとても驚く。

 

「...まるでちょっと前のウラジオストク*1だな」

 

中岡もそれを聞いて、前の世界での一件を思い出す。

 

「ウラジオストク?」

「いや、こっちの話だ。気にしないでくれ」

「ん、気になるけど、分かった」

 

シロコが中岡の言うことに疑問を抱くが、置いておくことにしてくれる。

 

「中でも特に治安機関は、とにかく避けるのが一番です...騒ぎを起こしたら、まずは身を潜めるべきです...」

「えー?戦って勝てる相手なんじゃないのー?」

「そ、そんなことは...皆さんが強いのは分かりましたけど、それでも難しいと思います...」

「へえー...戦う機会があったら、戦ってみたいなー」

「ヤメロ守、それはフラグだ」

 

治安機関の恐ろしさを伝えるヒフミだが、この戦闘狂(ほぼ守一人だけど)には通じないようだ。

 

「...ふ~ん、それにしてもヒフミちゃん、ここに意外と詳しいんだねー」

「ああ、それは俺も思った」

「えっ?そうですか?危険な場所なので、事前調査をしっかりしたせいでしょうか...」

「よし、決めたー。ねえねえ万くん、あ、先生も、ちょっと耳貸して」

「ん?どうしたホシノ」

「どうしたの?」

 

何か思いついたのか、ホシノは中岡と先生に耳打ちで伝える。

 

...民間人を巻き込むのはあまり好きじゃないんだが

さっきの戦いにヒフミちゃんを参加させたのは?

...そういえばそうだったな、忘れてた

じゃあ良いでしょー?

ヒフミが良いなら、って形で良いんじゃないかな?

...ま、先生が言うなら良いか

「えっと...何を話して...?」

 

話し合う三人にヒフミは気になって間に入ろうとする。

 

「...ヒフミ、悪いんだが...」

「助けてあげたお礼に、私たちの探し物が見つかるまで一緒に行動してもらうねー♪」

「...え?ええっ?」

「わあ☆いいアイデアですね!」

「なるほど、誘拐だね」

「拉致なら任せろー、俺の得意分野だ!」

「シロコ先輩は黙ってて」「守は黙ってろ」

「ま、ただ案内してもらうだけだ。もちろん、ヒフミが良ければだが」

 

メンバー共がめちゃくちゃな発言をしやがるので、訂正する中岡。

 

「あ、あうう...わ、私なんかでお役に立てるかわかりませんが...皆さんにはお世話になりましたし、喜んでい引き受けます」

「ははは、ありがとな」

「よーし。それじゃあ、ちょっとだけ同行頼むねー」

 

ーーーーーーーーー

~便利屋68事務所~

 

プルルルル...

 

プルルルルルルルル...

 

事務所に鳴り響く電話の音、だが誰もそれを取ろうとしない。

 

「...」

「表情が暗い...もしかしてクライアント...?」

 

カヨコの質問にアルはこくこくと頷く。

 

「うわ、そりゃそんな顔にもなるわ。失敗したって報告しないとじゃん?」

「アル様...」

「...くっ」

 

事務所に漂う重い空気の中、アルはついに電話を取る。

 

「はい...便利屋68です」

『...ふむ、興味深い報告だ。ここまでの練習は拝見したよ、中々にこっぴどくやられていたようだね...で、実戦はいつだ?』

「...うえ?あれが実戦だったんです...が...」

 

クライアント側の発言に、アルはびっくりした顔でそう答える。しかし、今回のクライアントは超大物と聞いていたアルは、さっきの発言を取り消すように素早く言った。

 

「あ、いえ、何でもありません。も、もちろん実戦はすぐにでも...という感じで...あ、えっと、1週間以内に...はい」

「!?」

「!!」

 

すると、カヨコとムツキは驚いた顔をした。

 

「ふふっ。はい、そうです。...お任せください」

 

ーーーーーーーーーー

~高層オフィスビル~

 

 

 

ガチャ

 

 

 

「...自衛隊、彼らの力はこの世界の常識を逸脱している...多数の小型の爆弾を空中で分離する大型ミサイルだと?あんな兵器はキヴォトス中を探しても見当たらない...」

 

電話を切った後に一人悩んでいるのは、いつかの回に登場した肩幅が異様にでかい謎の男。

 

「...お困りの様ですね」

 

そして、顔になんか亀裂が入っている黒服を着た奴、以後黒服と言おう。黒服が肩幅が異様にでかい謎の男にそう言う。

 

「いや、困ってはいない。ただ、計算に少しのエラーが生じただけだ。自衛隊と言う連中が、想像以上に強かっただけのこと」

「...そうですか」

「アビドスの連中だけなら大したことはない」

「...では、その自衛隊について、調査をしておきましょう」

「そうか、なら頼むとしよう」

「...最後に、一つ言っておきます」

「?」

「アビドスの生徒も、データよりさらに強くなっていると解釈した方がいいです」

「それは一体...」

「自衛隊の方と同時並行で、アビドスの変化要因についても、確認してみましょう。では」

 

そうして黒服は去っていく。

 

「...」

 

ーーーーーーーーーー

~便利屋68事務所~

 

「やつれたねえ、アルちゃん」

「社長、一体どういうこと...?まさか、また戦うの?」

「...あのクライアントは、私も詳しくは知らないけど、超大物なのよ。...この依頼、失敗するわけにはいかないわ」

「だけどアビドスの連中、自衛隊を味方につけてたじゃん。アルちゃんも体感したでしょ?自衛隊の兵器の威力を。それに、あのシャーレの先生まで一緒にいるんだから、私たちだけじゃ無理だよ」

 

ムツキはあの時の光景を思い返しながら、アルに意見をする。

 

「お金も全部使い果たしちゃったしね。どう戦うのさ?」

「わっ、私がバイトでもしてきましょうか?」

「その稼ぎで傭兵を雇うには、全員あと1年...いや、それに自衛隊まで相手取ろうと思ったらもっと傭兵の数がいるから、何年働けばいいのか...それに、こんな高いオフィスなんか借りてるから、無駄にお金ばかりかかってるじゃ」

「う、うるさいっ!ちゃんとした会社なら、事務所は基本でしょ!その方が仕事も依頼も増えるんだから!」

「その仕事を、今まさに失敗しそうなんだけどねー」

「む、ムツキまで...」

「ま、別に、私は前みたいに公園にテントでも構わないけどー?」

「...」

 

課長と室長に痛いところを突かれるアル。少しの間考え込むようにすると、「もうこれしかない」みたいな顔をして、口を開く。

 

「...融資を受けるわ」

「は?アルちゃんはブラックリスト入りしてるでしょ」

 

すぐさまツッコミを入れるムツキ。いや、アルは大真面目に言ってるのだが...

 

「違うわよ!私は指名手配されて口座が凍結されただけ!」

「そうだっけ?...あ、そうだった。風紀委員会にやられたんだよね」

「くっ、風紀委員会め...ここまで痛めつけられるとは思わなかったわ」

「中央銀行に行っても、門前払いだろうねー」

「うるさいってば!他にも方法はあるんだから!」

「...」

「見てなさいよ、アビドス。このままじゃ終わらせないんだから」

 

最後にアルは、気迫の顔で意を決する様に言った。

 

「便利屋のミッションはこれからなのよ!!」

 

ピューン

 

そして事務所を出ていく。

 

「...」

「へー、一体どうするつもりなんだろ」

 

カヨコとムツキは心配そうな表情でそれを見送る、自分たちは一体どうなってしまうのだろうか、ダメな方に転ばないことを願う二人なのでした。

*1
2025年、停滞するロシア経済に痺れを切らした過激派の組織がウラジオストクを占拠。結果、ウラジオストクにロシア政府の統治が行き渡らない状況となり無法地帯化。ロシア軍による奪還作戦も行われたが、独自の警察機関や軍隊と交戦になり、ウクライナでの戦争に大部分の兵力を割いていたロシア軍はあえなく敗退。無法地帯化してから一年が経つ頃には世界各地からマフィアや犯罪組織などが拠点を置くようになり、独自金融機関まで持つようになった。しかし、無法地帯化してから二年後の2027年に、ロシア軍による二度目の奪還作戦が行われ、今度は無事に勝利。ウラジオストクにはロシア政府の統治が行き渡るようになった。

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