新潟でのゴタゴタの後始末にも対処することになってから一か月。
台風の季節が近づいた日本では困った事態が連発していた。
『千代田区神田にて205発生!第二小隊全機出動せよ!繰り返す!!千代田区神田にて205発生との通報!特車二課第二小隊全機出動せよ!!』
『重ねて通報!国分寺市南町にて305発生!第一小隊全機出動せよ!繰り返す!!国分寺市南町にて305発生!第一小隊全機出動せよ!!』
『さらに通報!大田区蒲田にて405発生!第三小隊全機出動せよ!!繰り返す!!大田区蒲田にて405発生!第三小隊全機出動せよ!!』
なんと各地…特にバビロンプロジェクトによってレイバーや作業用ロボットが多数運用されている地区にてレイバーやロボット暴走が多発していたのだ。
その日の夜
特車二課 本部 二課隊長室
「いやはや…今日はまいったよ。まさかここまで暴走事案が多発するとはね」
「…確かにここのところ多発しているレイバーやロボット暴走事案は異常ね。それで後藤さん?何か糸口は掴んでいるんでしょう?」
「心外だなぁ南雲さん。いくら俺でもすぐに糸口はつかめないよぉ…」
新設された特車二課本部の隊長室にて第一小隊隊長の南雲しのぶと第二小隊隊長の後藤喜一は話し合っていた。
彼らとしてもここのところ対処すべき事案の急増に頭を抱えて独自に捜査していたのだ。
※ちなみに特車二課第三小隊は隊長以下全員がキヴォトス出身の元ヴァルキューレ警察学校出身者であるが、疲労困憊で全員が宿直室で爆睡中。
「隊長!」
「お~、篠原。ちょうどよかった!何か掴んだ?」
そこに篠原重工の御曹司としての立場からあれこれ探って来た篠原遊馬が隊長室に報告にやって来た。
「はい。これまで暴走したレイバーやロボットに今のところ共通した物は発見されていません。製造メーカーも外部取付部品もまったく共通した物は見受けられませんでした」
「そっか‥‥」
「まいったわね」
「ただ…」
遊馬から共通メーカーやOSにも異常が見受けられていないことを聞き、二人の隊長は手掛かりなしかと頭を抱えたが遊馬の次の報告に手がかりをつかむこととなった。
「どうもすべての機体が第四方舟に整備に出ているみたいなんですよ」
「第四方舟‥‥?」
「東京湾内の復旧の為に新設されたレイバー整備用海上プラットフォーム…」
「はい。東京湾の復旧・整備の為に新規建設が終了し、そこでは多種多様なレイバーやロボットの整備を一手に担うようになったのが約一か月半前です。そしてその方舟内では新型OSの試験運用を行っているみたいなんですよ」
そう。以前AV-0こと零式の評価試験の際に話題になったプログラマーが一人で作成した新型OS『HOS』であるが、現在第四方舟にて運用試験中だったのだ。
「…篠原、上に相談するからもしも捜査の際にはうちの整備班と一緒に捜査に行ってもらうかもしれん。用意しておいてくれ」
「はっはい!」
次回 レイバー工場